転勤時に自家用車での引っ越しを希望。赴任途中での事故は労災になる?|労務のお仕事Q&A
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この記事でわかること
- 自家用車での引っ越し中の事故は労災になるか
日ごろ、人事・労務業務を担当するなかで「これってどうなの?」という疑問もあるのではないでしょうか。そんな皆さまの疑問に、社労士・税理士・弁護士などの専門家がお答えします。今回は「転勤時の自家用車での引っ越し時の注意点」について、社労士が解説します。
転勤時に自家用車での引っ越しを希望。赴任途中での事故は労災になる?
相談者
転勤を命じられた社員が、自家用車で引っ越しをしたいとの希望を出してきました。赴任先でも自家用車を使用することや、車両運搬業者に頼むと1週間近く待たされることから、このような希望を出しているのだと思います。万が一赴任途中で事故に遭った場合、労働災害に該当しますか?
労務担当/製造業界(石川県)
主に3点の要件を満たせば労災になる可能性も
小菅 将樹
以下の要件がポイントとなります。
合理的な経路及び方法による赴任であること
赴任のために直接必要でない行為あるいは恣意的行為に起因して発生した災害ではないこと
赴任旅費が支給されていること
上記の要件を満たせば、業務災害になる可能性があります。
アヴァンテ社会保険労務士事務所 元労働基準監督官
明治大学法学部卒業後、労働事務官として労働省へ入省し、個別労働関係紛争解決促進法の策定や国会対応業務、労働安全衛生総合研究所で研究員の給与計算業務等を経て、労働基準監督官に転官。厚生労働本省、労働保険審査会事務局、神奈川県相模原署、川崎南署、神奈川労働局労働保険徴収課勤務後、厚生労働省を退職。現在は各企業の顧問業務、法定教育、各種セミナー、安全パトロールを行っている。サッカー、フットサルの競技における運動器障害や大けがの経験を経て、運動指導に関わるトレーナーライセンスを取得。アスリートや企業で働く方など幅広い方を対象に、頭と動作を鍛え、機能改善、運動パフォーマンス向上へ導く運動指導を行う。