ロクイチ報告の季節。表計算ソフト・紙の“困った”を解決する
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こんにちは、SmartHRで障害者雇用を担当している新名です。
毎年6月1日は、現在の高年齢者および障害者の雇用に関する状況をハローワークに報告する(以下、ロクイチ報告)必要がある季節です。報告のためには常用雇用労働者数や障害者手帳の種別・等級など様々な情報を集計する必要があり、担当者にとって大変な作業となっています。
今回、実際にSmartHR社がロクイチ報告用プリセットレポートを利用した例から、活用メリットをご紹介します。
表計算ソフト・紙では、雇用人数が多いほど管理が煩雑に
ロクイチ報告のためには、
- 定められた高年齢者や障害者の雇用人数
- 障害者手帳の種別や等級
- 従業員の労働時間
などのデータを把握する必要があります。しかし、これらの情報を表計算ソフトで集計するには時間がかかります。
参考までに、私の前職での事例ですと、障害者手帳を所持している従業員が150名ほど在籍しており、表計算ソフトでデータを管理していました。その結果、手帳の等級変更・更新の記録漏れによる確認や、労働時間の管理に時間をとられる、手帳のコピーを紙で確認する手間がかかるなど、従業員数が増えるほどアナログでの管理に限界があると感じていました。
実際にSmartHR社が作成した、ロクイチ報告レポートを紹介
SmartHRでは、分析レポート機能のプリセットレポートを使ってロクイチ報告レポートが作成できます。ここからは当社のレポートを引用して、実際に使ってみた様子をご紹介します。
ロクイチ報告のプリセットレポートは、登録された従業員情報から、自動的に手帳の種別や等級、労働時間別に従業員数を算出できます。
当社でも、従業員リストに登録されている情報をCSVファイルで一括登録し、以下のレポートを作成しています。このように、ロクイチ報告の入力欄に必要な情報が自動的に算出されるので、報告書にデータをコピー&ペーストするだけで書類を完成できます。
また、従業員の入社時にSmartHR上で障害者手帳のコピーデータを集めておけば、障害者手帳を所持している従業員を一覧化できます。膨大な紙のコピーを見返す必要がありません。
SmartHR社の障害者手帳を提出する申請フォーム
※注意点として、SmartHRでできるのはロクイチ報告にて必要となるデータの集計です。提出するレポート用紙の作成や申請は、集計したデータをコピーする必要があります。
3分でわかる! SmartHRの分析レポート
障害者(高齢者)雇用業務にSmartHRを使うメリット
表計算ソフト・紙での業務と、SmartHRなどの人事システムを活用した場合では、以下のように違いが生まれます。
表計算ソフト・紙の場合 | SmartHRの場合 | |
障害のある労働者数の把握 |
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算定基礎となる労働者数の把握 |
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障害者手帳などの管理 |
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その結果、システムの導入によってデータ作成・管理に費やしていた時間を削減でき、採用や定着支援・社内の理解促進に時間を割けるようになります。また、すべてPC上で完結するため、リモート環境でも業務を進められる点もメリットといえます。
報告書作成の時間を削減し、組織のダイバーシティ促進に注力
今回は、SmartHRの分析レポート機能を使ってロクイチ報告の作業工数を減らせる方法やメリット、実際にSmartHR社が実施したロクイチ報告のデータ作成例などをお伝えしました。
障害者雇用では法定雇用率の遵守など企業の責務がクローズアップされがちですが、組織のダイバーシティ促進やマネジメント力向上につなげることが期待されています。報告書作成にかかる時間を削減し、質の高い障害者雇用に取り組める環境・体制をつくっていただければ幸いです。