「使いやすい」より「使われる」。 人事システム選定の4鉄則
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効率化を期待して人事システムを導入したものの、現場は結局大変なまま変わらず、「使われずにデータが入らない」「1〜2年でシステムを再選定」といったケースも珍しくありません。
人事・組織コンサルタントとして、延べ120社以上を支援してきたLuvir Consulting株式会社の岡田さんは、その原因を答えを外に探しすぎているためだと指摘します。
SmartHRがサービスビジョンに掲げるworker-friendly(みんなが使える・みんなに価値がある・みんなのために進化する)とも通じる、システム選定の4つの鉄則について、岡田さんにお話を伺いました。

Luvir Consulting株式会社 共同経営者/COO
日本マクドナルドで16万人規模の人材マネジメントに携わったのち、デロイトの組織・人事コンサルティング部門を経て独立。これまで120社超の人事業務改善・システム改革を支援。著書に『図解 人的資本経営』など。
システムが「使われない」理由は、答えを外に探しすぎているから
岡田さんが多くの企業から相談を受けるなかで、人事システムの導入に失敗している事例に「共通点」はあると感じますか。
岡田さん
人事システム選定においても、人事制度改革においても、「今は何がトレンドか」「他社はどうしているか」という視点で始めてしまうと、あまりうまくいきません。
共通しているのは、システムを選び、導入して現場に定着させるまでの全体設計が十分でない点です。システム導入失敗の原因を見ると、一番多いのは「不十分なチェンジマネジメント(※)」で42%、次いでデータ移行など、システム導入後の対応で失敗しています。一方で、経営陣の巻き込みや、ベンダ選定ミスなど、システム導入前の準備が原因になっているケースも見受けられます。
つまり、導入したシステムの機能そのものよりも、事前・事後の準備に原因があるのです。
(※)組織がシステムなどを導入・定着させる際に、現場の混乱や抵抗を最小限に抑え、従業員が新しい状態に適応して成果を出せるように支援するマネジメント手法

出典:労務管理の効率化とシステム選定を成功に導く「4つの鉄則」 - Luvir Consulting株式会社
「事前の準備」とは具体的に何が必要ですか。
岡田さん
大きく2つあります。
1つは、システム選定の「軸」をもつことです。機能や価格を比較する前に、自社が何を重視して選ぶのかという判断基準を明確にする必要があります。
もう1つは、自社として答えるべき「問いを立てる」。ここでいう問いとは、「どの人事システムを入れるのか」ではなく、「なぜ自分たちは人事システムを入れたいのか」です。
自社の経営戦略を実現するためにどのような人事戦略が必要なのか。その戦略を実行するために、どのような人事システムが必要なのか。上流から下流までを、自分たちの言葉で語れる状態にすることが大切です。
当社では、この「軸」と「問い」を整理する観点として、人事システム選定の4つの鉄則をまとめています。
一方で、その「問い」を立てられていない企業も多いのでしょうか。
岡田さん
当社へご相談いただく案件のうち、およそ7割はこの問いを十分に立てられていないと感じます。
背景には、人事を取り巻く環境の変化があります。かつて人事部門は、企業ごとの文化や経営者の思想など、自社の「内」に意識を向けて仕事をする場面が多かったと思います。
一方で、現在は人的資本経営や情報開示への関心が高まり、外部トレンドや他社事例にも目を向ける必要があります。この変化自体は悪いことではありません。
ただ、その反動で、意識の振り子が「外」へ振れすぎているようにも感じます。人事システム選定においても、「今は何がトレンドか」「他社はどうしているか」から始めてしまうと、自社にとって本当に必要なシステムを選びにくくなります。
だからこそ、外部の情報を参照しながらも、最後は自社の経営戦略や人事戦略に立ち返る必要があります。自分たちは何を実現したいのか。そのために、どのようなシステムが必要なのか。そこを自分たちの言葉で語れることが重要です。
問いを立てられていない企業が多い背景には、何があるのでしょうか。
岡田さん
背景にあるのは、人事を取り巻く環境の変化ではないでしょうか。
人事部門は、かつては企業ごとの文化、経営者の思想や志向といった自社の「内」に意識を向けて仕事をしていました。一方、現代は人的資本経営がトレンドとなり、その開示も進んでいるため、自社の「外」へと意識を向ける必要性が高まっています。
人事は外部のトレンドや他社事例を参照しながらも、最後は自社の経営戦略や人事戦略に立ち返る必要があります。自分たちは何を実現したいのか。そのために、どのような人事システムが必要なのか。そこを自分たちの言葉で語れる状態にすることが大切だと考えています。
鉄則(1)「標準化」の覚悟をもつ
では、1つ目の鉄則「自社の制度・ルールを変える『標準化の覚悟』をもつ」から伺います。「標準化」とは、具体的にどういうことでしょうか。
岡田さん
業務システムは、できるだけ多くの企業で使えるように、各領域の標準的な業務モデルをもとに機能が設計されています。そのため、システム導入を成功させるには、まず自社の業務や制度、ルール、役割分担をシステムの標準機能に寄せられないかを検討する必要があります。これが、ここでいう「標準化」です。
制度や業務の標準化は確かに大変ですが、システム導入を成功させようとするならば、ある程度の覚悟が必要だと考えています。
システム側を自社の業務に寄せてカスタマイズする、というやり方では難しいのでしょうか。
岡田さん
もちろん、標準化できない部分にカスタマイズが必要になるケースはあります。ただし、最初から自社の現行業務にシステムを合わせようとすると、カスタマイズが膨らみ、ブラックボックス化や将来的な非効率につながりやすくなります。実際に、失敗事例の23%は「過剰なカスタマイズ」が原因となっています。
とくに人事は、カスタマイズが過剰化しやすい傾向があります。評価にせよ勤怠にせよ、人事の業務は従業員の「給与」へ直結するため、ミスは許されません。そのため、システムに対しても精度を過剰に求めて、無理やりにでも要件を満たそうとしてしまうのです。
人事領域では制度や運用が複雑なため、標準化に踏み切りづらい企業も多そうです。
岡田さん
しかし実際に見直してみると、想像以上に標準化できるケースもあります。たとえば、ある企業では「勤務時間」のパターンがグループ全体で300種類ほど存在していました。「こういうケースにも備えて」と徐々にパターンが増えていったのですが、実際に使われていたのは30種類程度。つまり、約9割はなくても運用できるものだったのです。
今まで当たり前だと思っていた制度やルール、業務の役割分担などを、バイアスをかけずに「本当に標準化できないのか?」という視点で一度眺めてみてほしいと思います。
「変えると不利益を受ける従業員がいる」など、既存の枠組みを変えることに反対意見は生じるのではないでしょうか。
岡田さん
人事は「人」と向き合う仕事だからこそ、その議論はよく生じます。しかし、組織運営上では、冷静な視点である程度ドライに判断しなければならない瞬間があると思います。
もちろん、実際に不利益を受ける方に対する配慮は不可欠です。ただその場合も、多くは移行措置や代替措置を講じれば対応が可能です。
まずは「理」を優先し、その後で「情」を添えるという順番が大切だと考えています。
標準化の「覚悟」を自社で点検する方法はありますか。
岡田さん
当社では8つの項目からなるチェックリストを用意しています。このリストを通じて「現行の制度・運用を、どこまで変えられそうか」を問いかけます。
現状ですべてにチェックが付く必要はありませんが、これらの整理を通じて「自分たちはこれから何を変えていく必要があるのか」という覚悟を醸成していくのです。

出典:労務管理の効率化とシステム選定を成功に導く「4つの鉄則」 - Luvir Consulting株式会社
鉄則(2)「課題解決の先」を見据える
なぜ、目の前の課題解決よりも、その「先」を見据えるべきなのでしょうか。
岡田さん
たとえば、「評価制度を表計算ソフトで運用していて、手間がかかるので、評価システムを入れたい」という相談があったとします。
仮にシステムを導入して目の前の評価業務が効率化できたとしても、もし経営側から「システム導入が経営課題の解決にどう寄与したのか」「費用対効果は出たのか」と問われたら、回答に窮してしまうのではないでしょうか。
ここで必要になるのが、企業の経営理念から現場のオペレーションまでを縦に貫いた「1本のストーリー」です。
まず、最上位には経営理念にもとづいた経営・事業戦略がある。それらを実現するために必要な人材と、組織構造をもとにした人事戦略があるはずです。実現に向けて、どのようなマネジメント手法が必要で、どのような管理手法が必要か方針が決まる。人事システムは、この方針と整合していなければなりません。

出典:労務管理の効率化とシステム選定を成功に導く「4つの鉄則」 - Luvir Consulting株式会社
また、人事戦略の解像度を上げていくことも大切です。たとえば「どのような人材が必要か」という問いに対して、「情熱をもっている人」「挑戦できる人」といった解像度では不十分です。スキルや行動特性、望ましい経験や職歴などへと具体的に落とし込んだうえで、「育成」や「配置」など現場の施策へとつなげます。
まずは人事が中長期の視点に立ち、自分の言葉で経営戦略や事業戦略を語れることが大切だと感じています。
ベンダー選定で問うべきは、自社の“ありたい姿”
中長期の視点に立ったときに、ベンダーの選定においては何がポイントとなりますか。
岡田さん
ここでも、まず自社の「内」に目を向けることが大切です。
3〜5年先に自社がどのような状態か。従業員の規模、成長のスピード、M&Aや再編の可能性、バックオフィスのシェアードサービス化やBPO活用の想定。自社の将来像をどう描くかによって、戦略が変わり、システムの選び方も変わります。
何よりも重要なのは、自社の将来像を描いたうえで、機能や価格を比較検討することです。甲乙付けがたい場合には、ベンダーの「思想」が自社の方向性に合うか、という点で比べてみるのも1つの方法です。
なぜなら、システム会社が中長期的に開発投資していくのは、その会社の思想やビジョンに合った機能であることが多いからです。現時点では機能が似たり寄ったりであっても、3年、5年たったときには、投資の方向性によってまったく違うプロダクトに変化しているかもしれません。
だからこそ、自社が目指す人材マネジメントの方向性と、ベンダーがプロダクトを通じて実現しようとしている世界観が合っているかを確認することが大切です。
逆に言えば、ベンダーと話す前に、自社で答えを出しておくべきことがある、と。
岡田さん
そうです。「将来どのような人材マネジメントを実施したいか」「データをどう活用したいか」。この2つに自社なりの答えをもっておく。そこさえ定まっていれば、目の前のHow(機能比較)に振り回されず、3〜5年先のWhyから逆算して、システムを選定できるはずです。
目の前の機能比較ではなく、将来の人材マネジメントやデータ活用を見据えた逆算が大切なのですね。人事システムを、経営層、人事、現場の従業員それぞれに価値を返すための基盤として捉える点は、worker-friendlyの「みんなに価値がある」にもつながると感じました。
鉄則(3)「使われる導線」を考える
事前準備を経てシステム導入へとこぎ着けたのち、実際に現場で使ってもらうためのポイントは、何が挙げられるでしょうか。
岡田さん
重要なのは 「どうすれば現場にデータを入れてもらえるか」という視点からスタートした導線設計です。
システムとは、そこにたまったデータが活用されてこそ本領を発揮します。 そして、もっとも新鮮でもっとも正しいデータは、業務が発生する現場にこそあります。
現場の業務のなかで、いかにデータを入れてもらえるか。いかに自然にシステムを使ってもらえるかという視点が重要になります。
使い方の詳細なマニュアルを整備するのはどうでしょうか。
岡田さん
マニュアルを渡されただけだと、システムを使うことに面倒くささを感じる従業員も少なくありません。人は誰しも面倒なことは嫌いです。ましてや日常業務で忙しいなか、新しいシステムを学習するのはコストが高く感じられてしまいます。
システム導入の失敗要因のうち29%は「エンドユーザーのトレーニング不足」です。下手をすれば、マニュアルそれ自体がトレーニング不足の原因にもなりかねません。
必要なのは、業務フローにシステムを“関門”のように置くのではなく、業務の流れに乗っているだけで自然とデータがたまる仕組みを作ることです。
日常の業務や届出を行っていれば自然とデータがたまっていき、それが各所から集まり、最終的に「離職の予兆検知」や「人員配置の最適化」などに活用できるのが理想です。
入力してもらうために、人事側ができる工夫はありますか。
岡田さん
インセンティブを設計すること。すなわち、データを入力してくれた本人に、データを入力したメリットが還元される仕組みを作ることです。
還元の形は、“北風と太陽”の寓話的に考えられます。
たとえば1on1の記録をシステムに入力してほしいのなら、北風的アプローチは「入力しているかどうかが、あなたの評価に関わります」と伝えること。一方で、太陽的アプローチは「データがたまれば、どのように部下を育成すればよいのかをシステムがレコメンドしてくれる」と伝えること。
北風と太陽をうまく組み合わせて、いかに「ついやる状態」を作れるか。ここが人事の腕の見せ所です。
ある大手自動車メーカーの事例では、人事部門のなかに“社内スカウトマン”のチームがあって、社内の人事データベースから有望な人材を掘り起こしていました。
従業員にとっては、日々データを入力しておくことで、社内スカウトマンから「こんなポジションはどうですか」「次世代リーダーの育成プログラムに参加しませんか」と声が掛かり、キャリアアップのチャンスを得られるかもしれない。これがデータを入力するインセンティブになっています。

出典:労務管理の効率化とシステム選定を成功に導く「4つの鉄則」 - Luvir Consulting株式会社
データの流れを意識した設計が重要だと改めてわかりました。
岡田さん
マーケティングでは、システムを使い顧客のデータを集め、活用することは当たり前のはずです。人事で言えば、顧客は従業員と捉えられます。人事システムがこれだけ発展してきた現代だからこそ、従業員のデータを活用しない手はないと思います。
システムが「使われる」ためにも、まずは自分たちに「問う」ことが大切ですね。
岡田さん
わかりやすいUI・UXのシステムを選ぶことは、もはや前提条件です。そこからもう一歩踏み込んで、「現場での活用・浸透施策を考えられているか」と問うことが大切です。そこが「使われる」と「使われない」の分水嶺ではないかと思います。
「わかりやすい」だけではなく、現場で自然に使われるところまで含めて設計する必要がある。ここは、worker-friendlyの「みんなが使える」に直結するポイントですね。
鉄則(4)システムを面で考える
人事システムの構成を考える際に、注意すべき点はありますか。
岡田さん
個々の機能を点で選ぶのではなく、全体をどう組み合わせ、データをどう流すかという“面”で考えることが重要だと考えています。
人事システムとひと言でいっても、勤怠、給与、人事評価、研修管理と、さまざまな機能があります。近年はSaaSの普及により、機能ごとに「勤怠でもっともよいものはこれ、給与ではこれ」と“点”でシステムを選ぶケースが増えています。
しかし、各機能の全体を通してスムーズにデータを流せるか、という“面”の視点が、人事システムの選定において重要になります。
“面”で考えるならば、1つの統合的なシステムを導入すべきでしょうか。
岡田さん
どちらもメリット、デメリットがあります。
先ほど述べたように、領域ごとに最適なシステムを組み合わせる方法は、ベストオブブリードと呼ばれます。徐々にシステム化を進めたり、必要な部分だけシステムを入れ替えたりできる柔軟性がありますが、ここまで述べてきたように、全体としてデータをどう連携させるかの設計が欠かせません。
それに対し、1つの統合型システムにまとめるのは、オールインワンと呼ばれます。データが1つのシステム内に収まり構造が一貫するため、連携の問題は起きにくいメリットがあります。
しかし「オールインワン」と謳われていても、1つで自社の要件をすべてカバーできるとは限りません。たとえば、「労務領域に強く自社の要件を満たせているが、最近リリースされたタレントマネジメント領域は要件に満たない」といったケースもありえます。その場合は、部分的に他のシステムを組み合わせる必要が生じます。
ベストオブブリード、オールインワンのいずれにせよ、人事システムの全体として何を組み合わせ、どうデータを流すかという設計は欠かせません。
システム全体を“面”でつなぐと、どのようなことが可能になりますか。
岡田さん
人事システムの“中”だけでも、先ほどご紹介したような「離職の予兆検知」や「人員配置の最適化」などが可能になります。
さらに重要なのは、人事システムの“外”まで視野を広げてみることです。たとえば、財務システムと人事システムのデータをかけ合わせることで、「部門ごとに従業員エンゲージメントと収益の関係性を分析する」といったことができるかもしれません。
経営戦略、事業戦略の実現にとって必要な分析とは何か。人事データを“何”とかけ合わせれば分析できるのか。その視点をもつことが、これからの人事には求められるようになるのではないでしょうか。
最初の一歩として、何から始めればよいですか。
岡田さん
データの“正本”であり、すべての基準となる「マスターデータ」をどこに置くかを決めます。マスターデータを持つシステムを中心に置き、そこから各システムへデータを配っていく形が理想です。
システムにより、連携方法(API、CSV、手動)、項目、タイミング(リアルタイム、バッチ、手動)などに違いがあります。パンフレットの「連携できます」という言葉を鵜呑みにせず、何を、どうやって、どのタイミングでつなげるのかを設計することが大切です。

出典:労務管理の効率化とシステム選定を成功に導く「4つの鉄則」 - Luvir Consulting株式会社
人事部門だけで設計しきれない可能性もありそうです。
岡田さん
そのとおりです。そのため、情報システム部門の巻き込みは必須です。必要であれば、経営戦略部門なども巻き込み、プロジェクトチームを組成して取り組むべきでしょう。
その際に注意したいのは、「システムのことはシステム部門が専門家だから」と丸投げしないことです。
ここまで述べてきたように、まず必要なのは「なぜ自分たちは人事システムを入れたいのか」という“問い”を立てることであり、人事が自分の言葉で経営戦略や事業戦略を語れるようになることです。
専門知識に関してはシステム部門を頼りながら、要件定義は自分たちで実行するくらいの気概が必要ではないかと思っています。
ここでも、自分たちに“問う”ことが出発点になるのですね。
岡田さん
そうですね。「オールインワンとベストオブブリードのどちらを重視するか?」「システム構成は明確か?」を曖昧にしないことが肝要です。
そして忘れてはならないのは、「システムは導入したら終わりではない」という点です。本当のゴールは、システム導入により経営戦略や事業戦略上のKPIがどう変わったかに設定するべきでしょう。
そのゴールから逆算し、データの流れの全体像を描くことが、人事システム設計の最重要ポイントといえるでしょう。
「自分の言葉で語れるか」。自社に問うべき4つの問い

出典:労務管理の効率化とシステム選定を成功に導く「4つの鉄則」 - Luvir Consulting株式会社
4つの鉄則、それぞれの“問い”に対して答えを出すのは一筋縄ではいかないですね。
岡田さん
現時点ですべての“問い”に答えられなくても大丈夫です。あまり難しく考えすぎず、まずはさまざまなステークホルダーの話を聞くことがスタートだと思います。
経営陣、事業責任者、システム部門や財務部門。社内の多様な意見に耳を傾け、どんな施策が必要なのかを考える。
そのようにして、社内のさまざまな部門や立場の人の間に立ち、橋渡しできることこそが、人事の存在価値であり、やりがいでもあると、私は思っています。
編集後記
「使われる」システムとは、業務の流れのなかで自然に入力でき、わかりやすく使えること(みんなが使える)、入力したデータが本人に返ってくること(みんなに価値がある)、そしてデータがたまり、改善し続けること(みんなのために進化する)——。
冒頭で触れたworker-friendlyの3つの視点は、岡田さんの語る4つの鉄則の延長線上にあります。よいシステムを“外”に探す前に、“内”なる自社に問う。 その問いを携えて社内の声を聞くことが、「使われる」システム選びの第一歩になるはずです。
「みんなが使える」状態を、プロダクトづくりのなかでどう実現するのか。SmartHRが大切にしている使いやすさの考え方については、SmartHRのCPO(Chief Product Officer・最高製品責任者)・安達さんへのインタビューでも紹介しています。







