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このデータをどう使う? 分析レポートのデータ活用方法を解説

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目次

SmartHRでプロダクトマーケティングマネージャーを務めている埜村(のむら)です。

今回は、SmartHRの「分析レポート」機能でご用意している定型レポート(以下、プリセットレポート)の中でも特に活用いただきたい4つについて、具体的な活用方法と分析方法をご紹介します。

プリセットレポート、活用できていますか?

「分析レポート」機能では多くのプリセットレポートを用意しています。しかし、ご利用中のお客さまの中でも「便利なのはわかったけど、どのデータを何の企業活動に活かせばいいのかわからない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

プリセットレポートを活用すると、退職が発生している要因の把握や、自社の組織の将来の予測などができるようになります。

プリセットレポートの中でも特に多くの企業が活用しやすい以下の4つについて、具体的な活用シーンをご紹介していきます。

  • 組織情報レポート
  • 働き方改革推進状況レポート
  • 採用・人員計画検討レポート
  • 離職分析レポート

組織情報レポートの活用方法

組織情報レポートは、会社全体の従業員数や平均年齢、部署ごとの男女比や平均勤続年数など、その名の通り組織の情報を一覧化できるレポートです。

おすすめの利用シーン

会社概要、採用ページ

採用担当者にレポートを共有しておけば、定期的な採用ページの更新業務の際、最新データに関するやりとりの手間を低減できます。

採用面談や面接での自社紹介

採用面談や面接に関わる従業員にレポートを共有しておけば、面談や面接での自社紹介で活用できます。応募者に自社の組織情報を知ってもらいましょう。

外部への組織情報の報告(IR情報、有価証券報告書)

IR情報として社外に公表するデータや、有価証券報告書に記載する「企業の概況」に関する項目の抽出に活用できます。

分析レポートから、外部公表用に加工した例

(分析レポートから、外部公表用に加工した例)

社内へのレポート共有も可能

社内に対しては、分析レポート機能上で、従業員にレポートを共有できます。SmartHRのアカウントがある従業員は、「閲覧者」として分析レポートの利用権限を持っています。レポートを個別に共有することで、共有されたレポートをいつでも閲覧できるようになります。

働き方改革推進状況レポートの活用方法

働き方改革推進状況レポートは、自社の働き方改革の推進状況を確認するために、残業時間や残業手当、人件費や有給休暇の情報を一覧化したレポートです。

おすすめの利用シーン

毎月の残業時間の確認

「【部署】平均残業時間推移」のグラフで毎月部署ごとの残業時間を確認して、平均残業時間が2か月連続45時間を超えている部署があれば部門長に声を掛ける、といった使い方ができます。

「【部署】平均残業時間推移」のグラフ

(「【部署】平均残業時間推移」のグラフ)

「【個人】月間残業時間45時間以上」の表では、月間残業時間が45時間以上の従業員とその残業時間を、個人名で確認できます。(あらかじめ期間の条件が設定されているので、見たい期間でフィルター条件を編集してください)

「【個人】月間残業時間45時間以上」の表

(「【個人】月間残業時間45時間以上」の表)

年度末に働き方改革の進捗の確認

「残業時間と残業手当」のグラフ全般で、今年度の残業時間や残業手当の変化を確認しましょう。

働き方改革推進法における年次有給休暇の取得状況の確認

「【個人】有給休暇取得数」の表で、有給休暇を5日以上取得できない可能性がある従業員を確認しましょう。(あらかじめ期間の条件が設定されているので、見たい期間でフィルター条件を編集してください)

「【個人】有給休暇取得数」の表

(「【個人】有給休暇取得数」の表)

自社の労働生産性の確認

「支給合計」に加えて、「総労働時間」「従業員数」「平均残業時間」の推移グラフを加えるのもおすすめです。

働き方改革推進状況レポートの注意事項

残業手当や有給休暇取得日数は、「給与明細」機能に取り込まれたうちの「確定」データをもとに算出されます。閲覧時点の最新情報ではない点にご留意ください。

採用・人員計画検討レポートの活用方法

採用・人員計画検討レポートは、採用や人員計画を検討するために、入社人数や従業員数の推移、役職割合や平均年齢、基本給の推移などをまとめたレポートです。

おすすめの利用シーン

入社予定者に対する入社準備

「入社予定者一覧」を見て、座席や備品、システムアカウントなどの入社受け入れ準備をしましょう。

人事担当、総務担当、情報システム担当など、入社受け入れ業務を担う部署にレポートを共有しておき、入社受け入れ日のn営業日前に労務担当がデータを同期し、各担当がレポートを確認する」といった運用がおすすめです。

(従業員情報の[入社年月日]が「集計日より未来の日付」の条件に当てはまる従業員が一覧に表示されるため、入社予定者の情報を入社日よりも前にSmartHRに登録する必要があります)

「入社予定者一覧」の表

(「入社予定者一覧」の表)

採用実績の確認と短期的な採用施策の検討

「人員計画」の「従業員数推移」の各グラフと採用目標を比較して、状況を確認しましょう。前年の採用実績や前年同月の入社人数、今年の入社人数の推移から今後を予測できます。

「人員計画」内の「従業員数推移」のグラフ

(「人員計画」内の「従業員数推移」のグラフ)

また「役職」の各グラフや「人員計画」の役職・部署関連のグラフは、採用すべき役職や部署、職種の検討に役立ちます。「一般社員の人数 ÷ 自社もしくは職種ごとにマネジメント可能な人数」が「役職者の人数」よりも多い場合、マネジメントする人員が足りていないといえるでしょう。

「役職」のグラフ
「役職」のグラフ

(「役職」のグラフ)

また、「平均残業時間」の各グラフから、人員不足の可能性を把握できます。全社的に平均残業時間が増加傾向であれば全社的に人員が不足している可能性、特定の部署だけ平均残業時間が増えている場合は特定の部署の人員が不足している可能性があるといえるでしょう。(「平均残業時間」の各グラフは、給与明細機能に取り込まれた確定データがもととなります)

「平均残業時間」のグラフ

(「平均残業時間」のグラフ)

中長期的な人員計画の検討

「人員計画」の各グラフは、以下のような予測を立てる上での参考になります。目標の売上や従業員数を達成するための成長率の算出にもお役立てください。

グラフ
予測できること
全社および部署ごとの従業員数の推移数年後の従業員規模
【役職】従業員数推移数年後のマネジメント人材の人数
平均年齢推移、年代別従業員数数年後の組織の年齢構成
基本給推移(人員計画と照らし合わせて)将来の人件費

離職分析レポートの活用方法

離職分析レポートは、離職率や退職人数などの結果データと、その要因となるデータを一覧化した離職分析用のレポートです。

おすすめの利用シーン

離職率や退職人数などの離職データの確認

「離職率」の各グラフやデータから、自社の離職率や部署・雇用形態ごとの退職人数、退職者一人ひとりの勤続年数を把握できます。

「離職率」のグラフ

(「離職率」のグラフ)

入社・退職人数の増減傾向の把握

「退職者数」と「入社者数」の各グラフを比較し、新入社員が定着していない傾向など、懸念点を把握しましょう。

「退職者数」のグラフと「入社者数」のグラフ

(「退職者数」のグラフと「入社者数」のグラフ)

離職分析レポートの注意事項

離職率は1年間の入退社情報をもとに計算しています。SmartHRに1年分の入退社情報が蓄積されるまで、以下のグラフは正しく表示されません。

  • 離職率
  • 在籍人数(1年前)x入社人数(年間)x退職人数(年間)

たとえば2021年2月から入退社情報を毎月蓄積している場合、グラフが正しく表示されるのは2022年2月分からとなります。

おわりに

4つのプリセットレポートの活用方法を解説しました。プリセットレポートで可視化した数値やグラフをどう読み解いて活用していこうかお悩みのお客さまはとても多いので、ぜひ本記事の内容を参考にご活用いただき、業務効率化や働き方改革、離職防止につなげていただけたらと思います。

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