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SmartHR「スキル管理」3つの特徴をプロダクトマーケティングマネージャーが解説!

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目次

こんにちは、SmartHRプロダクトマーケティングマネージャーの野沢です。

SmartHRでは、2023年8月より「スキル管理」の機能を提供開始しました。

SmartHRスキル管理機能の機能画面。

スキル管理は、従業員のスキル情報を簡単に一元管理し、可視化ができる機能です。スキル情報を活かした最適な人員配置や育成が実現できます。

SmartHRのスキル管理機能は、法的要件を満たすための「守りの管理」に加えて、事業を成長させるための「攻めの管理」を実現していくことを目指します。

本稿では、スキル管理機能を開発した背景や、機能の特徴を解説していきます。

スキル管理機能を開発した背景

労働力人口減少により、人的リソースの活用が求められている

みずほ総合研究所が発表した、労働力人口と労働力率の見通しについてのデータを見ると、日本は少子高齢化による労働力人口の減少という中長期的な課題を抱えています。

2016年から2065年にかけて、労働力人口が約2,700万人、労働力率が約10%減少することを予想したグラフ

出典:少子高齢化で労働力人口は4割減 労働力率引き上げの鍵を握る働き方改革 - みずほ総合研究所(p.2)

企業が競争力を維持するためには、人材の確保が必要となります。しかし、労働力人口の減少に伴い、優秀な人材の採用が難化しています。採用者への魅力づけ(アトラクト)が全国的な課題となる中で、現存人材の保持(リテンション)が上手くいかない、離職が多いといった状況を放置すると、人材流出するばかりとなってしまいます。

このような環境下で企業競争力を持続していくためには、在籍している従業員が活躍できる環境をいかにつくり、リテンションするかが重要となります。つまり、限られた人的リソースを最大限活用し、人的リソースの価値向上により生産性を上げることが、経営目標の達成に大きく寄与します。

スキルを可視化し人員配置・育成に活かすと、生産性向上につながる

人的リソース活用に向けた打ち手として、スキル管理が注目されています。

スキル管理とは、従業員の業務遂行能力であるスキル情報(保有資格、研修の受講歴、経歴など)を管理することです。

各従業員のスキル保有状況は、組織全体の能力にひもづきます。現在のスキル情報を管理すれば、組織の現状を把握できます。スキル情報を通じて、経営目標達成のために必要な組織としてのあるべき姿と現状を比較すれば、より効果的にギャップが可視化できます。さらに、業務遂行のスキルが不足しているのであれば、スキル保有者を配置し、新たなスキル保有者の育成により、あるべき姿とのギャップ解消に向けた具体的な取り組みが可能です。

また、従業員を巻き込んだスキル管理は、従業員が自身の保有スキルを把握し、今後磨くべきスキルや社内でのキャリアプランを描ける状態をつくります。これにより、役職向上などによる「外発的動機」ではなく、自身の成長やキャリアアップを目指す「内発的動機」によるモチベーション向上が期待でき、社外への人材流出を防ぎます。

このように、スキルを可視化し適材適所な人員配置や効果的な育成により、限られた人的リソースの価値を高めて生産性向上へとつなげられます。スキル管理は、競争力のある企業を持続していくための大きな武器となります。

スキル管理の課題

前段落では、スキル管理が組織の生産性向上や競争力持続につながることをお伝えました。では、実際にスキル管理に取り組む企業は、どのような課題に直面するのでしょうか?

スキル情報を管理している企業にスキル情報を管理する上での課題を質問した結果。「情報の管理・活用がしづらい」という回答が47%でトップ。その他の多い回答は本文中にて解説。

出典:「人材開発の取り組みからリスキリング・スキル管理」に関する実態調査 - HR 総研(ProFuture 株式会社)×株式会社 SmartHR

スキル管理を管理している企業(上場、非上場を含む)の人事責任者・担当者116名を対象にした調査結果から、多くの企業が以下の課題を抱えているとわかっています。

(1)情報の管理・活用がしづらい

スキル情報を適切に管理する手段がない、活用できる状態で管理されていないために、スキル管理・活用に適した基盤が整っていないケースです。

(2)情報が一元化/可視化できていない

スキル情報が部門・部署ごとにバラバラの保管場所・保存方法で管理されており、組織横断で一元化できていないケースです。一元化できていないため、可視化や活用がしづらい状況に繋がっています。

(3)情報が古いままアップデートされていない

一度取得したスキル情報が更新されておらず、最新の情報でなくなるケースです。最新で正確な情報かどうかわからないために、適切な人員配置や人材育成に活用できない状況となっています。

(4)収集や更新に手間や工数がかかる

収集や更新に手間や工数がかかり、情報がアップデートされない・活用できない状態となってしまいます。

このような課題がある場合、適切なスキル管理は難しくなります。スキル管理が上手くできていない場合、スキル情報の活用ができず、企業は「なんとなく」の勘や感覚で人員配置や人材育成をやらざるえない状況となってしまいます。

これらの課題を解消し、スキルを可視化・活用できる状態にすることが、スキル管理による生産性向上の第一歩になります。

SmartHR「スキル管理」機能の特徴

SmartHRのスキル管理機能では前述の課題を解消でき、スキル情報の効果的な活用による生産性向上を目指します。

効果的なスキル管理を実現する、3つの特徴をそれぞれ解説していきます。

(1)従業員のスキルを把握できる

SmartHRスキル管理機能のスキルマップ画面。

スキルマップ画面により、従業員のスキルを俯瞰して把握できます。誰がどのようなスキルを保有しているのか可視化でき、適正な人員配置や育成が叶います。

(2)簡単にスキルを収集・更新し一元管理できる

SmartHRスキル管理機能で、スキルのマスターデータを設定できる画面

管理者から従業員へ特定スキルの提出依頼をし、必要な情報を過不足なく収集できます。従業員はスマートフォンから申請可能なため、よりかんたんにスキル情報を提出できます。

また、スキル名・資格名・研修名をマスターデータ管理できるため、全社で統一した情報管理を実現します。

より詳しく機能画面を見たい方は、こちらの資料でご確認ください。

3分でわかる!SmartHRのスキル管理

(3)効果的に人員配置へ活用できる

蓄積したスキルを一覧化し、過不足を把握して、人員配置へ活用できます。

個人のスキルを把握する活用例

<所有するスキルが不十分な場合>

  • 必要なスキルを獲得するために、研修を実施
  • 成長環境として適切な部署へ異動

<所有するスキルが十分な場合>

  • マネージャーや指導役への登用を検討
  • 適正な基準で人事評価を実施し、昇格・昇進を検討

部署ごとのスキル分布を把握する活用例

<部署内の保有スキルが偏っている場合>

  • 部署ごとのスキル分布を調整するために、人員配置を変更

ご利用イメージ

スキル管理機能を用いて、マスターデータ設定→スキル情報の登録・収集・更新→スキルマップでの閲覧→配置検討やデータ出力して第三者認証への提出をする、という一連の業務フローが説明された図

SmartHRのスキル管理機能では、以下の業務を効率化します。

  • マスターの設定
  • スキル・資格・研修受講履歴情報の申請依頼
  • スキル情報の一覧化・出力

また、適材適所な人員配置や効果的な育成を実現するため、今後は配置シミュレーション機能や他機能への連携も対応予定です。

スキル管理機能で、スキル情報の効果的な活用を実現

スキルを可視化し適材適所な配置や効果的な育成に取り組めば、限られた人的リソースの価値を高め、生産性向上につながります。

まずはその第一歩として、スキル情報収集の手間をなくし、一元管理できる仕組みの構築により、スキル管理の課題解決が重要です。スキル情報が自然と集まり、可視化される環境をつくれば、さらなる活用が実現できます。

SmartHRのスキル管理機能は、スキルを通した意思決定・アクションにより経営目標の達成や従業員モチベーション向上を後押しする世界の実現を目指しています。

お役立ち資料

3分でわかる!SmartHRのスキル管理

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