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ガソリン代増額を検討中。非課税限度額を超える場合の他社事例は?|労務のお仕事Q&A

公開日

この記事でわかること

  • ガソリン代支給に関する他社の事例
  • 増額検討時の注意点と具体的アクション
目次

日ごろ、人事・労務業務を担当するなかで「これってどうなの?」という疑問もあるのではないでしょうか。そんな皆さまの疑問に、社労士・税理士・弁護士などの専門家がお答えします。今回は「マイカー通勤者へのガソリン代支給」について、社労士が解説します。

ガソリン代増額を検討中。
非課税限度額を超える場合の対応策は?

相談者

最近のガソリン価格の上昇を反映して、マイカー通勤者へ1kmあたりに支給するガソリン代の金額アップを検討しております。しかし、従業員によっては非課税限度額を超える可能性もあるため、対応に悩んでいます。他社ではどのような対応をしているのか知りたいです。

(総務担当/製造業界 愛知県)

「インフレ手当」支給の事例あり。
社会保険料への影響も考慮して労使間での協議を

宮原 麻衣子

給油価格の高騰を受けた通勤手当の支給に関する税法上の優遇などの特例は発出されておらず、現行の非課税限度額が適用されます。

対応としては、「負担増やむなしという前提で通勤手当を増額するか否か」になります。なお、通勤手当は社会保険上の「報酬」に該当するので、増額が社会保険料にも影響を及ぼす可能性があります。

また、昨今は給油価格のみならずあらゆる物価が高騰しており、「インフレ手当」を支給・検討する企業が増えています。こちらも手当の支給により、税額や社会保険料額に影響を及ぼします。手当の増額や、それによる従業員の負担について、労使間で話し合っていただきたいと思います。

本件の「教えて!専門家さん」宮原 麻衣子

野嶋社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士

2003年、メンタルヘルスの専門家である精神保健福祉士資格を取得し、精神科医療機関等で勤務。2015年に社会保険労務士登録、2017年に特定社会保険労務士となり、労働社会保険関係法に関する専門家として企業の労務管理のコンサルティング業務を担う。また精神保健福祉士養成の専門学校にて後進の育成に携わるほか、労務管理全般やストレスマネジメントに関する研修等において講師を務める。健康経営エキスパートアドバイザー。

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