優れた人事戦略とは?フレームワーク活用のコツ、流れもをわかりやすく紹介
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この記事でわかること
人事戦略にフレームワークを使うメリット
人事戦略を立案する5つのステップ
質の高い人事戦略を立てる4つのポイント
目次
人材を活かし、経営目標を達成するには、適切な人事戦略が欠かせません。
戦略策定の第一歩となるのが自社の現状把握です。正しく現状を把握できていなければ戦略の軸がずれてしまい、成果が出づらくなってしまいます。
人事戦略における、現状の把握・分析において役立つのがフレームワークです。この記事では、効果的な人事戦略についての解説と戦略策定に役立つフレームワークの紹介をしていきます。
人事戦略とは、経営戦略の実現に人事が取り組むべきこと
人事戦略とは、経営や事業戦略を実現するために、「人材をいかに確保、配置、活用するのか」についての戦略です。
コーン・フェリー・ジャパン株式会社 コンサルティング部門責任者の柴田彰氏は『企業競争力を高めるこれからの人事の方向性』の各論2「経営戦略と人事戦略」で以下のように定義しています。
経営戦略の実現に向けて必要な人材の“量”と“質”を確保するために人事が取り組んでいくべきことの大綱
また人事戦略は、企業のビジョン達成や生産性向上に焦点を当て、人事業務の仕組みを改善させる計画を指す場合もあります。改善の対象となるのは、たとえば以下のような業務です。
- 従業員の採用
- 従業員の育成・教育
- 人員配置
- 評価制度の設計
- 異動制度の新設
- 女性管理職の登用・活躍支援
- 多国籍人材の登用・活躍支援
- 離職率の予防
人事戦略が重視される背景
かつての日本では終身雇用制度が慣習として広く浸透しており、一度入社した従業員は定年退職までずっと同じ企業で勤務し続けるのが一般的でした。
しかし、一生同じ会社に勤めるのは当たり前ではなくなりつつあります。公益財団法人 日本生産性本部が発表した「2018年度 新入社員 春の意識調査」では、転職の考え方について「今の会社に一生勤めようと思っている」と回答した人は約半数にとどまりました。
こうした変化によって、企業には戦略的な人材の獲得と維持がますます求められています。転職市場で優秀な人材と出会える機会が増えたと同時に、優秀な従業員がキャリアアップを求めて退職してしまうおそれも高まっているためです。
また、少子高齢化が進むなか、労働人口は減少し続けています。「令和4年版高齢社会白書」によると、日本の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少する見込みです。企業は以前よりも少ない人員で、生産性を高め利益を得なければなりません。
人材戦略と人事戦略の違い
人材戦略と人事戦略は近しい意味で使われることも多く、企業によって定義もさまざまです。
人材戦略は人材の獲得・育成・配置についての戦略を主に指します。一方、人事戦略は、採用制度、評価制度、給与体系などの具体的な人事施策の設計と実行を示すことが多いです。
人事戦略と戦略人事の違い
人事戦略と混同しやすい言葉が「戦略人事」です。
戦略人事とは「戦略的人的資源管理」の略で、企業の目標を達成に向けて人的資源を管理する仕組みやそのための考え方、アプローチの意味で使われます。
いずれも企業の戦略達成を見据えている、人事業務の改善がともなうという共通項はあります。ですが、人事戦略は戦略自体を、戦略人事は戦略的な実践やアプローチを指すことが多いです。
戦略人事について詳しくは以下の記事もあわせて参照ください。
戦略人事の実施
株式会社パーソル総合研究所の調査によると、戦略人事について、実際に導入・実現できている企業は全体の29.7%に留まっています。大企業ほど戦略人事への取り組みに対して肯定的な傾向もみられました。
人事戦略の構成要素
人事戦略は、大きく「採用戦略」「育成戦略」「人材定着戦略」の3つから成ります。
採用戦略
経営戦略の実現に向けて「必要な人材の“量”と“質”を確保する」ために、採用戦略は重要です。
企業の必要とする人材は、以下のように状況によって異なります。
- 成長して次世代を担う若い人材
- すぐに活躍できる経験豊富な人材
- 既存事業を成長させるスキルや経歴に長けた人材
- 新規事業の立ち上げ経験豊富な人材
戦略を立案するには、必要となる人物像(ペルソナ)を明確にしなければいけません。そのうえで合致する人材獲得に向けた採用活動を展開します。
育成戦略
経営戦略に必要な人材は、採用だけではなく育成によっても拡充できます。従業員が効率的にスキルを向上させるための育成戦略も欠かせません。
育成戦略では、従業員の役職や勤続年数、職種に合わせた内容が求められます。たとえば新入社員なら基礎的なビジネスマナー講習、技術職なら専門資格を取得するための勉強会、マネジメント層ならリーダーシップ講習などです。
自社に必要な人材やスキルを明確にしたうえで育成計画を策定しましょう。その際に従業員自身のキャリアの要望を踏まえて、適切な施策を検討・実施できるのが理想です。
人材定着戦略
リソースを割いて採用・育成した人材の退職は、企業にとって大きな痛手となる場合も。人材が離職しないための戦略も必要です。
厚生労働省は「令和3年雇用動向調査結果の概況」にて、令和3年の転職入職者が前職を辞めた理由を公表しています。
「その他の個人的な理由」や自主的な退職ではない「その他の理由」を除くと、男性でもっとも多い理由は「職場の人間関係が好ましくなかった」が8.1%、女性は「労働時間、休日などの労働条件が悪かった」が10.1%でした。
職場の人間関係の不満については、従業員へのサーベイを実施して問題を特定し、ヒアリングを進めるなどの施策が求められます。必要に応じて異動なども求められるでしょう。
労働条件についても、サーベイなどで問題を特定する必要があります。評価制度や報酬などに不満のある従業員が多い場合は、制度の見直しも大切です。
従業員のモチベーション低下につながる人事評価については、以下の記事で詳しく解説しています。
ほかにも配置先とのミスマッチによって従業員の意欲が低下する可能性もあります。人材定着戦略においては、さまざまな取り組みが必要になるのです。
離職防止のアイデア・施策については、以下の記事にまとめておりますので、お悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
人事戦略にフレームワークを使うメリット
人事戦略の策定においては、現状と理想のギャップを認識しなければいけません。その際に有益なのがフレームワークです。フレームワークを利用するメリットを以下に解説します。
客観的な視点で現状課題の把握や情報分析ができる
適切な人事戦略の策定には、自社の客観的な分析が必要です。フレームワークを利用すれば、複数の視点から自社や市場の状況を見つめ、戦略に活かせます。主観的な分析にとどまってしまうのを防いだり、自社の新たな強みや課題に気づいたりできます。
社内の共通認識の醸成
もう一つのメリットは、自社の現状や課題について共通認識をもちやすくなる点です。
フレームワークに沿って状況を整理・可視化すれば、戦略策定に関わるメンバー間で認識のズレが起こりづらくなります。また、議論や検討も進めやすくなるでしょう。
人事戦略に有効なフレームワーク5選
SWOT分析
SWOT分析は、自社の状況を分析したいときに役立つフレームワークです。
縦軸に「内部環境/外部環境」、横軸に「プラス要因/マイナス要因」の計4つの要素で分類できる図を用意します。
そのうえで、自社の状況を内部環境とプラス要因を合わせた「強み(Strengths)」、内部環境とマイナス要因からなる「弱み(Weaknesses)」、外部環境とプラス要因の「機会(Opportunities)」、外部環境とマイナス要因でできる「脅威(Threats)」の4項目を書き出します。
SWOT分析は、マーケティングの分野で用いられるフレームワークですが、人材戦略においても企業の課題把握に有効です。
TOWNS分析(クロス SWOT分析)
TOWNS分析は、SWOT 分析と同じ要素や項目を利用して、実施するべき施策を策定する手法です。
SWOT分析は、「内部環境/外部環境」と「プラス要因/マイナス要因」という4つの要素を掛けあわせて企業の現状把握を試みます。TOWNS分析では、「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」と「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」を掛けあわせて、それぞれの内容に合致する施策を検討します。
たとえば、企業の強みとして「男性社員の育児休暇の取得率が80%を超えている」としましょう。この強みが「機会」と重なる部分では、「多様な働き方を求める人材にアピールして採用につなげる」といった内容が考えられます。さらに「脅威」と重なる部分では「他社がより充実した育児支援を提供する場合に備え、福利厚生の拡充やエンゲージメント向上に取り組む」といった対策が考えられるでしょう。
TOWNS分析は近しい内容のSWOT分析にあわせて「クロス SWOT分析」とも呼ばれます。
ロジックツリー分析
ロジックツリー分析は、ある課題や目標にまつわる要素を樹形図の形式で分解し、視覚化するフレームワークです。
項目を正しく洗い出せれば、課題の原因や解決策を漏れなく把握できます。幅広い可能性を検討したうえで、具体的にどのような方法をとるか判断が可能です。
ツリーの種類はおおまかに「Whyツリー」と「Issueツリー」があります。
Whyツリーは抱えている課題の原因を分解していきます。たとえば「採用の応募が少ない」という課題なら、「知名度の低さ」や「求人広告の伝わりづらさ」「給与や福利厚生の競争力の不足」「転職市場の動向の変化」などに分解できるでしょう。さらに「求人広告の伝わりづらさ」を「デザインのわかりづらさ」「盛り込む要素の不足」に分解し、要因を見出していきます。
Issueツリーは、改善策を挙げて、課題解決を目指す際に用いるフレームワークです。たとえば「採用の応募を増やす」という改善策であれば、「求人広告の魅力向上」や「選考プロセスの改善」「企業広報の強化」などの改善策が挙げられます。さらに「企業広報の強化」を「企業サイトでの発信」「社員のイベント登壇」などに分解し、改善策を検討します。
PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)分析
PPM分析は、本来は経営資源の活用方法を考えるための手法ですが、人事戦略への応用が可能です。
この分析手法では、事業や施策などを「問題児」「花形」「金のなる木」「負け犬」の4つの要素に分類し、企業の経営資源の配分を検討します。たとえば、現在の事業を以下のように分類できます。
- 負け犬:戦略的重要度が低く、実現が難しい事業・施策
- 問題児:戦略的重要度が低いが、実現が容易な事業・施策
- 金のなる木 : 戦略的重要度が高く、実現が容易な事業・施策
- 花形 : 戦略的重要度が高く、実現が難しい事業・施策
分類したうえで「花形」に人員を多く配置し、「金のなる木」への移行を後押しする、「負け犬」への人材配置を抑えるなど。経営目標の達成のために、必要な取り組みを検討できます。
また、いま「どこに」「どんな人材が」「どれくらい必要か」を分析するための枠組みとして人材ポートフォリオがあります。人材ポートフォリオについては以下の記事で詳しく解説していますので、よければ合わせてご覧ください。
PEST 分析
PEST分析は、企業の外部環境要因を分析する際に利用するフレームワークです。PESTは「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」の4つの英単語の頭文字です。以下が分析対象の例です。
- 政治(Politics): 法改正、条約改正など
- 経済(Economy): 為替相場、株価、金融、経済成長率など
- 社会(Society): 人口動態、文化、ライフスタイルなど
- 技術(Technology): 技術革新、インフラ状況など
これらを「機会」か「脅威」のいずれかに分類したうえで、今後自社にどのような影響を及ぼし得るのかを分析していきます。
人事戦略を立案する5つのステップ
ここからは、実際に人事戦略を立てる際の進め方をみていきましょう。
【ステップ1】企業理念、経営戦略を確認する
人事戦略を策定する際は、企業理念や経営戦略との整合性を確認しましょう。企業理念や経営戦略に反する人事戦略は、混乱を招く原因になりかねません。
また、個別に目標や計画を設定している部署がある場合は注意が必要です。人事戦略によって、該当部署の大規模な人員削減などを実施すると、部署の目標達成が阻害される可能性があります。経営戦略とあわせて、各部署の課題や目標をチェックしておきましょう。
【ステップ2】求める人物像を設定する
続いて、経営戦略の実現のために必要な人物像を明らかにします。
今後の企業にどのような人材が必要となるかを検討し、スキルや資格、経験などを明確化しましょう。採用や育成の際に参照できるよう、抽象的なイメージではなく、役職や役割ごとに具体的な要件に落とし込むのが理想です。
求める人物像の設定は、新しい人材を採用する際にも、従業員の配置の際にも有用です。
【ステップ3】現状を把握し、理想とのギャップを明らかにする
3つ目のステップは現状の把握です。先述のSWOT分析などのフレームワークを駆使して、自社の置かれている状況や人材面の課題を整理しましょう。
求める人物像が質・量の両面でどのくらい不足しているのか。どうすれば理想の状態になるのか。ギャップが明確になれば、目標も立てやすくなります。
【ステップ4】経営戦略と連動した人事目標を設定する
次に、人事戦略によって達成すべき目標を設定します。
理想の組織編成や人員配置と現状のギャップを踏まえて設定しましょう。
「XXの経験を◯年もつ営業部の人員を新しく5名増やす」といったように、具体的かつ定量的な数値目標を設定できていると、達成度合いや取り組みの効果が測定しやすくなります。
【ステップ5】具体的な施策・計画を立てる
ステップ5では、ステップ4の達成に向けて具体的な人事施策や計画を立てます。
ここまでのステップで設定した人材像や立案した計画はしっかりと社内に周知します。社員一人ひとりが、今後どういった組織、人材に成長すべきか理解を深められるよう、説明や質問の機会を設けるのもいいでしょう。納得感を醸成できれば、人事施策への協力が必要な場合の声がけもスムーズになります。
【ステップ6】施策の効果検証を実施する
実施した人事施策の効果も重要です。
サーベイなども活用して定期的にモニタリングし、ステップ4で設定した目標に対する進捗状況を確認します。
たとえば従業員満足度調査や定着率の変化、スキル習得状況などの定量的な指標を活用し、施策の有効性を評価しましょう。また、現場からの定性的なフィードバックも収集し、見直しや改善に活かします。
質の高い人事戦略を立てる4つのポイント
ここからは、質の高い人事戦略を実施するために、押さえておくべきポイントを解説していきます。
【ポイント1】経営戦略との整合性を担保する
人事戦略は、経営戦略をはじめとする社内のさまざまな方針、計画との整合性が求められます。経営陣や他部署と連携して、整合性を確かめながら立案を進めましょう。
また、経営戦略と整合していたとしても、法令に違反する人事戦略は明確にNGです。
さらに働き方改革などの潮流に逆行する戦略は、社員の健康やモチベーション、社内外からの印象の悪化につながりかねません。法令遵守はもちろん、現代の働き方に合致する戦略を検討しましょう。
【ポイント2】フレームワークの活用が目的にならないように注意する
上述のとおり、フレームワークは分析時に有用なツールですが、あくまで「手段」のひとつです。「目的」ではないという認識を欠かさないように注意しましょう。
無理にフレームワークに当てはめてしまうと、現状を正確に把握できません。優先させるべきはフレームワークの活用ではなく、企業の現状や経営戦略に沿った戦略立案であると意識しておきましょう。
【ポイント3】変化に応じた人事評価制度の見直し
経営戦略に合わせて評価基準を見直せば、組織全体が同じ方向に向かって成長を目指し、行動しやすくなります。
また、適切な評価は従業員の強みや改善点を明らかにし、育成検討の手助けとなります。適切な評価は従業員のモチベーション向上にもつながるでしょう。
より効果の高い人事評価制度の整備を目指すためにも、「MBO」や「OKR」といった目標管理制度も有益です。
- MBO(目標管理制度)とは?メリット・デメリットや運用のポイントをわかりやすく解説
https://mag.smarthr.jp/hr-management/evaluation/mbo_managementbyobjects/ - OKRとは?目標への推進力を高める、話題の目標管理手
https://mag.smarthr.jp/hr-management/evaluation/okr/
また「コンピテンシー評価」「360 度評価」「1on1 ミーティング」といった評価手法の導入も役立ちます。各制度については以下の記事を参考にしてみてください。
- コンピテンシー評価とは?【具体的な項目一覧つき】導入手順も紹介https://mag.smarthr.jp/hr-management/evaluation/competency_hyouka/
- 360度評価(多面評価)とは?メリット・デメリットや失敗の原因・解決策を解説
https://mag.smarthr.jp/hr-management/evaluation/360dohyouka/ - 1on1ミーティングの目的は?アジェンダや実施例、効果的なやり方を解説
https://mag.smarthr.jp/hr-management/hr-development/1on1meeting/
【ポイント4】タレントマネジメントシステムや各種サーベイを導入する
「タレントマネジメントシステム」は組織に属する人事情報を一元的に管理し、従業員の能力開発を支援するソリューションです。
採用や異動・代謝、育成、人事評価など、人事戦略を検討・実行するうえで必要な情報を管理。活用しやすくなります。
また、サーベイ機能を備えたシステムを利用すれば、従業員の職場への満足度やエンゲージメントなどを把握し、組織の現状や課題の把握に役立ちます。
人事戦略の策定や推進の事例
三井化学株式会社
三井化学株式会社は、2016年度から「戦略的タレントマネジメント」を推進しています。CHRO(最高人事責任者)の安藤嘉規氏によると、以下のような取り組みを行っています。
- グループグローバルでの人材戦略:連結ベースで約2万人の社員のうち、半数が海外勤務であることを踏まえ、グローバルな視点での人材施策を重視しています。
- 長期経営計画「VISION2030」との連動:各事業本部の戦略議論に人事部門が参加し、人材ニーズを可視化。企画系やM&Aを推進できる人材の確保・育成に注力しています。
- 人的資本の情報開示:統合レポートや外部講演などを通じて、自社の人材戦略を積極的に発信し、優秀な人材の確保につなげています。
- エンゲージメントサーベイの実施:グローバルに11言語で調査を実施し、結果を踏まえて各部門や各社で改善施策を展開しています。
安藤氏は、人事部門が自組織外の情報にも積極的に目を向け、事業戦略と連動した人材戦略を立案・実行することの重要性を強調しています。
株式会社SmartHR
SmartHRは、2024年から新たな人事戦略の運用を開始しました。CEO室(人事)の宮下が中心となり、約1ヶ月で策定しています。
宮下は入社直後、経営陣からのインプットや各CxO・VPへのインタビューを通じて課題を認識し、戦略策定に着手。戦略の社内共有は段階的に実施し、人事部内での調整期間を経て、全社に説明しました。
短期間での策定のポイントとして、経営陣の危機意識の一致と少人数での素早い策定を挙げています。SmartHR株式会社の人事戦略策定プロセスの詳細は、下記の記事で紹介しています。
フレームワークを質の高い人事戦略に役立てる
自社の分析にフレームワークを利用すれば、客観的な視点から現状を分析、課題を洗い出しやすくなります。
正しい現状把握は、企業の更なる成長に寄与する人事戦略の重要な第一歩。ぜひ検討にフレームワークを活かしてみてください。
また、組織の現状把握には、従業員データの適切な可視化と活用が欠かせません。
SmartHRのHRアナリティクス機能では部署・役職・雇用形態などのデータだけでなく、人事評価やスキル管理機能など幅広いデータを横断して分析。ハイパフォーマーの特定や離職分析など、組織課題の解決に向けた示唆を得られます。
HRアナリティクス機能について詳しく知りたい方は、以下の機能ページや資料をご覧ください。
HRアナリティクス機能を詳しく知るQ1. 人事戦略に使えるフレームワークにはどんなものがありますか?
SWOT分析、TOWNS分析、ロジックツリー分析、PPM分析、PEST分析などのフレームワークが人事戦略の策定に有効です。
Q2. 人事戦略にフレームワークを使うメリットは?
フレームワークを利用すれば、客観的かつ多様な観点から自社の現状を把握・可視化できます。
Q3. 質の高い人事戦略を立てるポイントは?
戦略を立てるには、整合性、適合性、一貫性の確保が重要です。また、フレームワークの活用が目的となりすぎないよう注意が必要です。フレームワークは人事戦略を検討するツールであると覚えておきましょう。