【SmartHR Agenda #3】3行まとめで振り返る!全セッション速報レポート!
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目次
“企業の「リアル」から紐解く、経営を支える人材マネジメント”をテーマに3月7日(火)に実施されたオンラインイベント「SmartHR Agenda #3」。
本稿では、当日開催された全6講演のうち、自社セミナーなどをのぞく4つのセッションを3行まとめとともに振り返ります。
【オープニングセッション】組織・人事改革から始める経営のV字回復
講演内容を30秒で振り返り!
- 2010年代半ばに一世を風靡したのち、大量閉店を経験したクリスピー・クリーム・ドーナツ。当時を上回る事業規模まで復活した背景には、若月氏が主導した組織人事・改革にある。
- 処遇・評価・報酬制度を見直したほか、社内公募制度を設立。人材育成にも力を入れ、現場トレーニングでのデジタルツール活用、社内インターンシップ導入などの施策に取り組んだ。
- 社内コミュニケーションの強化も図るが、あえて“現場に寄り添わない”経営を意識。また、社内へビジョン浸透を徹底するなど、短期での結果を求めない姿勢を重要視している。
クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
筑波大学卒業後、株式会社西友入社。経営企画部門にてグループ会社管理及び海外法人の整理再編に従事した後、株式会社経営共創基盤に参画。主に小売・衣料・食品等BtoC事業の支援に携わる。2012年クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社に管理本部長として入社後、2014年10月に副社長就任しマーケティング部門も統括。 2017年4月代表取締役社長就任。2021年4月よりオープンワーク株式会社の社外取締役に就任。
【導入事例講演】国内60,000名の展開を見据えたHRDX〜グループ横断プロジェクトの軌跡〜
講演内容を30秒で振り返り!
- 三菱重工業株式会社では、業務の省略化を通じたHR部門の戦略的事業貢献を目指してHRDXを実施。紙の給与明細廃止や、使いやすいユーザーインタフェースといった、同社の要望に叶うサービスとして、SmartHRを選定した。
- HR施策にグループ全体で取り組むために、「HR改革推進室」「HR戦略部」「HRマネジメント部」などの組織を設立し、機能・業務を分担させている。
- 2021年の導入開始時は、「本社」と「本社からの出向社員が多いグループ企業」のみ導入を予定していたが、業務効率化に効果がみられたため、グループ内の他企業でも導入を進めるように方針を転換。2023年度でグループ企業でカバー率80%を達成する見込みとなっている。
- パネラー引地 淳 氏
三菱重工業株式会社 HRマネジメント部 部長
1991年三菱重工に入社。名古屋にて労務管理を担当後、2000年に本社に異動し、人事システム導入プロジェクト等に参画。2010年から名古屋地区のグループ長として、安全衛生、人事・労政を担当し、2018年に名古屋地区所長代理に就任。2019年に本社に異動し、責任者として人事システムのリニューアル、BPO拡大プロジェクトを遂行、2022年4月よりHRマネジメント部長(現職)。
- パネラー中谷 真紀子 氏
People Trees合同会社 Co-Founder & COO 最高執行責任者
一橋大学卒業後、リクルート入社。人事部門において採用・育成・人事企画・組織開発領域に従事し、ワークス研究所を兼任。江崎グリコに転じ、人事及び経営企画にて採用、人材開発、エンゲージメント向上、DE&I、CSR、働き方改革等を推進。二度の産休を取得。リクルートHDに戻り、Employee Experienceを起点とした企業理念の浸透やエンゲージメント向上に従事。在職中にPeople Trees合同会社を共同創業。その後、大手製薬メーカーにてグローバルのタレントマネジメント責任者を務めた後、2021年4月より独立。人的資本経営の実現に向けた人事体制の構築、経営理念の浸透、タレントマネジメント・人材育成・DE&I推進など、経営と従業員を繋ぐ仕組み作りが強み。
ISO 30414リードコンサルタント/アセッサー
- モデレーター佐々木 昂太
株式会社SmartHR VP of Product Marketing
UCLA 数学科卒業後、コンサルティングファームに入社し、DXを基軸とした事業戦略~組織改革、アナリティクス、業務改革等のプロジェクトに従事。2018年よりSmartHR 経営企画として入社し、新規プロダクトの立ち上げから既存プロダクトのグロース、プリセールス組織の立ち上げを経て、現在はPMM組織の責任者を担う。
【企業講演Ⅱ】働きがい向上のための制度とマネジメントのあり方〜今、人事がすべきこと〜
講演内容を30秒で振り返り!
- 在宅勤務は、働きやすさや生産性の向上に大きく寄与。労働時間の管理や評価の仕組みをしっかり設計したうえで、コロナ後も制度として継続できるようにチャレンジしていきたい。
- エンゲージメントでの「やりがい」の項目や人事部に直接届く声で、取り組みを振り返っている。また、エンゲージメントとストレスチェックなどの結果を複合的に分析するのも有効。
- 副業解禁をはじめ、従業員のニーズを汲んだ仕組みづくりが、働きがいの向上につながる。「現場意識」を常にもった対話の実施が重要。制度設定には、経営陣を巻き込むことも必要になる。
- パネラー濱中 昭一 氏
ダイドードリンコ株式会社 取締役 執行役員 人事総務部長
大学卒業後、1987年ダイドードリンコ株式会社に入社。1994年より各営業所の所長を歴任後、2001年に営業管理課長に就任。2002年に人事部が発足した際、人事課長に就任。2011年に人事総務部長、2013年に執行役員人事総務本部長、2017年に取締役執行役員人事総務本部長、2022年に本部制廃止にて現職。
- パネラー松﨑 毅 氏
キッコーマン株式会社 常務執行役員 CHO
1981年にキッコーマン入社。大阪支店・京都営業所で10年の営業経験を積み、人事部門へ。2008年に人事部長に就任。2013年に執行役員、2017年、常務執行役員CHO(最高人事責任者)に就任し、現在に至る。
- モデレーター薮田 孝仁
株式会社SmartHR 執行役員 / VP of Human Resource(人事責任者)
2006年より株式会社ECナビ(株式会社VOYAGE GROUP)にてWebディレクターとして従事。2008年に株式会社ライブドアに入社し、2011年より人事を担当。2013年LINE株式会社に商号変更を経て、2013年4月より採用、育成、組織活性化を担当する人材支援室の立上げに従事。2018年12月、SmartHRに入社し、2019年1月より現職。採用、人材育成、評価制度、組織改善の分野を担当。
【クロージング・セッション】「自ら成長し変化する組織」がこれからの経営を支える
講演内容を30秒で振り返り!
- 社会の変化に対応した人材を育成するには、最初に経営陣が「どのような組織にしたいか」という目標を定めて社員全体に共有し、それにもとづいて人事制度全体を見直す必要がある。
- 人材をより早く育成し、長く活躍してもらうためには、その人のスキルで成果をあげたという「経験」を積ませることが重要。また、モチベーションの安定も、育成速度の向上につながる。
- 企業の成長には、多様な人材の採用・育成によって社内にイノベーションを起こす必要がある。今後は、“自分ができないことをできる人”のマネジメントが人事の仕事になる。
- パネラー 唐澤 俊輔 氏
Almoha LLC 共同創業者COO(デジタル庁 Chief Corporate Officer)
大学卒業後、2005年に日本マクドナルドに入社し、28歳にして史上最年少で部長に抜擢。経営再建中には社長室長やマーケティング部長として、全社のV字回復を果たす。2017年よりメルカリに身を移し、執行役員 VP of People&Culture 兼 社長室長として、人事・組織の責任者を務める。2019年からは、SHOWROOMにて最高執行責任者(COO)として、事業と組織の成長を牽引。2020年にAlmoha LLCを共同創業し現職。COOとして組織開発やカルチャー醸成のコンサルティングおよび、組織開発のためのサービスやシステムの開発に取り組む。併せて、デジタル庁にて人事・組織開発を担当。グロービス経営大学院 客員准教授。スタートアップエコシステム協会 理事。『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』著者。
- パネラー南 和気 氏
Wake Consulting 代表(元 江崎グリコ株式会社 執行役員 グループ人事部長)
・人事戦略アドバイザー/エグゼクティブ・コーチ
・江崎グリコ株式会社 執行役員 / グループ人事部長
・SAPジャパン株式会社 人事・人財アドバイザリー本部 北アジア統括本部長 / 人事本部 ディレクター ・日本オラクル株式会社 マーケティングマネージャ / Webエンジニア
【書籍】「人事こそ最強の経営戦略」、「世界最強人事」、「Engaged Organization」【寄稿】NewsPicksトピックス 「南 和気のキャリア・人事のホンネ」【講義】グロービス・マネジメント・スクール 客員講師、日本能率協会
- モデレーター瀧口 友里奈 氏
経済キャスター
東京大学工学部アドバイザリーボード/東京大学出身。幼少期に米国に滞在。大学在学中にセント・フォースに所属して以来、アナウンサーとして活動。「100分de名著」(NHK)「モーニングサテライト」(テレビ東京)、「CNNサタデーナイト」(BS朝日) 、日経CNBCの番組メインキャスターを複数担当するなど、多数の番組でMC・キャスターを務め、ForbesJAPANエディターとして取材・記事執筆も行う。イノベーション・スタートアップ・テクノロジー領域を中心に、多くの経営者を取材。2022年、新生銀行社外取締役に就任。現在、東京大学大学院で研究も行う。
人事・労務視点からの見直しが企業成長のカギ
今回のAgenda#3でも、さまざまな企業の担当者さまから人事・労務領域での成功実績についてお話をうかがいました。人事・労務領域の業務改革がもつ効果は、業務の効率化や省略化だけではありません。組織課題の解決や従業員の意欲向上にも寄与し、企業の成長につながります。
本イベントが、人事・労務担当者さまにとって、自社業務の見直しや、より効果的なHR施策検討のきっかけとなりましたら光栄です。