就業時間中に従業員が加害者に!? 業務中に交通事故を起こしてしまった際に取るべき対応とは?
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決して多くはないものの、誰しもが加害者となりうる交通事故。実際に事故を引き起こしてしまったときには、その場でどう対応していいか悩むものです。
また、事故時の対応においては、意外に定型的な対応方法が無いものです。私がアドバイスをする場合にも、各社の規模や体制などを考慮しながら、ケースバイケースでお話をしています。
ただ、そんな交通事故においても、誰しもがその場で共通して取るべき対応があります。
今回は、従業員がそうした事故を起こした場合、実際にはどのように対応すれば良いのかを解説いたします。
交通事故を起こしてしまった際に、連絡すべき先は?
会社の規模や社の考え方などによって保険会社へ事故報告をする前の事故報告の相手は、以下の場合がほとんどでした。
①社長直接
②所属する営業所長など直属の上司
③管理部門(人事、総務など)
④事故当事者が直接保険会社に報告しているなど
しかし、誰に連絡すべきという答えはありません。こういった選択肢の中で、労務担当者は会社としての決まりを作ればよろしいと思います。
また、④は会社への報告前に、いきなり保険会社に事故報告をしているケースを想定して書いていますが、できれば避けたいところです。
というのも労務管理・指揮命令の中で会社としても責任を求められる訳ですから、まず職場にしっかり報告をして指示を仰ぎ、それに従い行動するのがいいですね。
事故直後の対応ですが、若い方や初めて事故を起こした方などは動揺があるので、少し冷静さを欠くこともあるようです。しかし、大抵の場合であれば、従業員さんは常識的な対応をしてくれるものです。
小規模事業所ですと飯嶋先生に電話して指示を仰げと言われるところもありますし、職場にちゃんと電話して”事故を起こしたがどうすればいいか”と聞いているケースもあります。このような場合も、さまざまな選択肢が考えられるでしょう。
交通事故を起こしてしまった際、現場で最低でも確認しなければならないこと
事故が起こった場合、現場で最低でも確認しておかなければならないことは以下の2点です。
・事故が起きた場所
・相手の氏名・住所・電話番号
最低でものため、理想を言えばもう少しあるのが正直なところです。
しかし、上記以外のことは電話で事故報告時に聞き取れることが多いため、その場では上記2点をお相手と必ず情報交換をしておいてください。
また、相手にケガがあり、その場で情報交換できないまま救急車で運ばれてしまうケースの場合はどうしたら良いでしょうか。特に相手がバイクなどの場合、こうしたことは高い可能性で起こりえます。
こうした際、警察はたとえ情報を知っていても、いわゆる個人情報の関係により、その場で教えてくれないというケースもありえます。私が聞いたところによれば、京都でのとある交通事故がキッカケで、警察側が情報の提供に対し、神経質になっているとのことです。
ただし、そういった場合でも相手の苗字とどこの病院へ運ばれたかくらいは教えてもらえます。現場検証後にその病院へ様子を伺い(お見舞いとお詫びを兼ねて)に行くようにしてください。
たとえ交通事故を起こしてしまったとしても、冷静に適切な対応をしましょう
交通事故を起こしてしまった際には、あわてて混乱してしまうことが考えられます。しかし、そうしたときだからこそ、その場で冷静に対応できるかどうかが、事故後の自身を取り巻く環境に大きな影響を及ぼします。
事故を起こした時にちゃんと対応しておけば、後は安心して保険会社に任せられます。
最初にいい加減な対応をしますと相手を怒らせ、保険会社ではフォローできないトラブル発展することもありますので、お気をつけください。