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突発的な始業変更の場合あり。労使協定・就業規則などに、すべての種類の記載が必要?|労務のお仕事Q&A

公開日

この記事でわかること

  • 突発的な始業時刻変更がある場合に、記載が必要な書類と明記内容
  • 明記する際のポイントと記載方法
目次

日ごろ、人事・労務業務を担当するなかで「これってどうなの?」という疑問もあるのではないでしょうか。そんな皆さまの疑問に、社労士・税理士・弁護士などの専門家がお答えします。今回は「突発的な始業時間変更がある場合に記載する書類と明記するべき内容」について、社労士が解説します。

突発的な始業時刻変更がある際に、労使協定書などへの明記は必要?

相談者

弊社では1年単位の変形労働時間制をとっておりますが、始業・終業時刻がバラバラです。また、突発的な始業時刻の変更もありますが、労使協定や就業規則には、労働の種類をすべて記載する必要があるでしょうか? また、労働条件通知書にも、可能性のある労働の種類をすべて記載しなければならないのでしょうか? 記載する場合の内容とあわせてお教えください。

(労務担当/運送業界 愛知県)

「労働者の不利益にならない」変更はOK。書類によって明記内容は異なります

吉田 崇

変形労働時間制の運用には、厳格な手続きと運用が必要です。

始業・終業時刻が異なる場合や、複数の勤務パターンがある企業は、各パターンの労働時間を労使協定に明記し、すべての勤務カレンダーを労基署に提出する必要があります。

突発的な始業時刻の変更については、原則としてカレンダーで定められた労働日・時間の恣意的な変更は許されません。しかし、予期せぬトラブルや業務内容の大きな変化に対応するためのシフト変更は、例外的に認められる場合があります。始業時刻を遅くしたことで、労働時間が短くなっても賃金が減らない場合など、労働者の不利益にならない変更であれば問題ありません。

所定労働時間を変えずに始業・終業時刻のみを変更する場合も、労働者の不利益にはなりませんが、この場合、就業規則に始業・終業時刻の変更の理由や条件が、具体的に定められている必要があります。

労働条件通知書には、可能な限りすべての労働形態や勤務時間を記載するのが望ましいですが、主に従事する業務や基本の始業・終業時刻を記載し、「都合によって変更の可能性あり」としておいても問題ないでしょう。

本件の「教えて!専門家さん」吉田 崇

社会保険労務士

よしだ経営労務管理事務所代表。関西を中心に、社長と従業員が安心して働ける職場環境作りをモットーに多くの事業所と顧問契約し、 労務管理で成果を上げる。通常の社労士業務の他に、集客、ブランディングコンサルタントとしての実績も多数。一級カラーコーディネータの資格を有し、ポスターやロゴ等のデザイン業務やWeb制作も行う個性派社労士。

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