タレントマネジメントとは?目的や導入の進め方をわかりやすく解説
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この記事でわかること
- タレントマネジメントの概要と重要視される理由
- タレントマネジメントの導入によって得られるメリットとデメリット
- タレントマネジメントを推進する具体的なプロセス
- タレントマネジメントシステムを選定するうえで重要な3つのポイント
- タレントマネジメント実践の成功事例を紹介
目次
人材不足や人材の多様化、市場変化が加速する昨今。貴重な経営資源である人材の採用や育成、配置などを最適化する人事戦略「タレントマネジメント」の重要性が高まっています。本記事ではタレントマネジメントの概要や必要性について詳しく解説します。
タレントマネジメントとは
タレントマネジメントは、マッキンゼー・アンド・カンパニーの報告書「The War for Talent(2001)」のなかで提唱され、普及した概念とされています。その後もさまざまな定義が為され、現在も単一の定義はありません。
(参考) タレントマネジメント論 (Talent Managements) に関する一考察 - 守屋貴司
以下では、石山恒貴氏の『日本企業のタレントマネジメント: 適者開発日本型人事管理への変革』を参照し、著名な定義を紹介します。
ATDの定義
世界最大の人材開発にまつわるNPO団体The Association for Talent Development (ATD)。同団体は2009年、タレントマネジメントの白書においてタレントマネジメントを以下のように定義しました。
ビジネス目標と整合した総合的なタレントの獲得、開発、配置のプロセスを通じて、企業文化、エンゲージメント、労働力の量と質を確立することによって、人々を導く組織的なアプローチである
タレント、つまり人材を戦略的にマネジメントするために重要なのは、人材の「獲得、開発、配置」であり、具体施策として以下8つの構成要素があると述べています。
- 組織開発
- 後継者開発
- パフォーマンスマネジメント
- 獲得
- 能力開発
- 能力評価
- キャリア計画
- リテンション
戦略的タレントマネジメント
戦略的タレントマネジメントは、2009年にDavid G. CollingsとKamel Mellahiが唱えた定義です。論文のなかで二人はタレントマネジメントを以下のように定義しました。
企業の競争優位に貢献するキーポジションを特定し、これらのキーポジションに相応しい高い潜在能力を有し成果発揮できる人材をタレントプールで開発し、有能な人材がキーポジションを充足することができる人材アーキテクチャーを構築し、有能な人材の組織への継続的にコミットメントを確保する
戦略的タレントマネジメントの特徴の一つは、タレントマネジメントの対象となるタレント、人材が絞られている点です。
事業戦略に貢献するキーポジションの要件や人材像の明確にし、キーポジションに相応しい人材を選別したうえで、タレントプールでの開発・集中的な育成、登用といった手順を踏みます。
キーポジションに選抜・育成されたタレントは、ワークモチベーションや組織コミットメントが向上し、組織の生産性や企業の成果によい影響を与えると考えます。
包摂的タレントマネジメント
包摂的タレントマネジメントは、2014年にStephen SwailesとYvonne Downs、Kevin Orrによって以下のように定義されました。
すべての社員が才能を有することを認め受容し、社員がその大脳を発揮するために最適な機会となりうるポジションに社員を配置し、継続的に評価を行うこと
包摂的タレントマネジメントでは、すべての従業員をタレントマネジメントの対象として、能力の発揮・育成の機会を提供します。背景にあるのは「人は誰でも強みをもっており、強みを伸ばすことで幸福感が増す」といったポジティブ心理学の考え方です。
包摂的タレントマネジメントによって、タレント個人の幸福感が向上することで、組織の長期的な成果向上も期待できると考えます。
選別アプローチと包摂アプローチ
タレントマネジメントの定義を捉えるうえで重要な概念が「選別アプローチ」と「包摂アプローチ」です。
前者は、タレントマネジメントの対象となる「タレント」を、企業に高い成果をもたらす選別された社員と捉えます。上記の戦略的タレントマネジメントやグローバルタレントマネジメントが選別アプローチに該当します。
一方「タレント」を従業員全員と考えるのが包摂アプローチです。上記の包摂的タレントマネジメントが、包摂アプローチに該当します。多くの日本企業においては両者を組み合わせたタレントマネジメントが実践されています。
(参考)石山恒貴 - 『日本企業のタレントマネジメント: 適者開発日本型人事管理への変革』
タレントマネジメントが重視される背景
人材不足
タレントマネジメントが必要とされている背景には、人材不足の深刻化があります。総務省統計局の調査によると、日本国内の人口は2008年の1億2,808万人を頂点として下降し続けており、2022年12月時点で総人口に占める65歳以上の人口割合は29.0%と、世界で最も高い割合となっています。このような社会的背景から、さまざまな分野で人材不足と就業者の高齢化が深刻化しています。人材不足が叫ばれるなかで従来以上の生産性の確保には、従業員一人ひとりのパフォーマンス向上が必要となるため、タレントマネジメントの最適化が求められます。
参考:統計トピックスNo.119 統計が語る平成のあゆみ(1.人口) - 総務省統計局
参考:人口推計 2023年(令和5年) 5月報(p.1) - 総務省統計局
働き方の多様化
時代の変化やデジタル技術の発展とともに人々の価値観も変化し、ワークスタイルの多様性が尊重される時代に移行しています。2023年3月の調査ではやや減少傾向であるものの、新型コロナウイルス感染症の影響によってテレワークの実施率が大きく上昇したため、従来のオフィス勤務型の労働環境に加えてリモート型の労働環境も考慮した従業員のマネジメントが必要です。人材の多様性を活用して組織力の強化を目指すためには、人材のスキルやノウハウを体系的に管理する必要があり、タレントマネジメントへの取り組みが重要課題となります。
参考:令和4年度テレワーク人口実態調査 調査結果(概要) - 国土交通省
タレントマネジメントを行う目的
タレントマネジメントの大目標は経営目標や事業目標の達成です。大目標に紐づく以下のような目的に対してタレントマネジメントは実施されることが多いです。
優秀な人材の確保、リテンション
優秀な人材、ハイパフォーマーの確保は経営目標や事業の目標の達成に欠かせません。人手不足による優秀人材の確保・リテンションが難しくなるなか、より重要度が増しているといえます。
ハイパフォーマーについて詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
人材の育成と開発
従業員の育成と開発は事業成長の要です。従業員のスキルや特性、ポテンシャルを可視化。適切な成長機会を提供することで、タレントの能力発揮やパフォーマンス向上を目指します。
次世代リーダーの選抜・育成
次世代リーダーの育成は、事業の持続可能性を左右する重要な要素です。事業戦略に沿ったリーダー像を明確化したうえでの人材の選抜・育成は、多くのタレントマネジメントにおける最優先事項です。
タレントマネジメントのメリット
人材育成の効率化
タレントマネジメントの実践によって得られるメリットのひとつは人材育成の効率化です。タレントマネジメントでは、従業員の性格や特性、実務能力を具体的な言語・数値に落とし込んで統合的に管理します。そして従業員一人ひとりの長所と短所を可視化しながら、必要に応じて研修や教育を実施し、業務の習熟度やスキルの熟練度を高めます。従業員の強み・長所を最大限に活かしながら、弱み・短所を補うような育成により、人材の総合的なスキル向上に貢献します。
人材定着・離職率の改善
企業にとって離職率の改善と定着率の向上は非常に重要な経営課題です。タレントマネジメントの導入によって従業員が成長できる環境の整備により、内発的動機付けにもとづくモチベーション変化や、企業に対する貢献意識の向上が期待できます。従業員満足度が高まれば、離職率や定着率の改善に寄与し、新たな人材の採用・育成コストの削減や、優秀な人材の確保、業績の安定化、企業イメージの向上といった多くのメリットをもたらします。また、退職する人材の傾向を可視化して原因を特定できれば、具体的な離職防止策を打ち出せる点も大きなメリットです。
パフォーマンスの最大化による生産性の向上
タレントマネジメントにおける重要課題のひとつは、人材を適材適所に配置してパフォーマンスを最大限に引き出すことです。同じ組織に属する従業員であっても一人ひとりが異なる能力や才能を有しており、それぞれに得手不得手な領域が存在します。タレントマネジメントでは、各従業員の違いや差異を「特有の性質」と捉え、その特性を最大限に活用します。性質を活かした人員配置により、人材と業務のミスマッチを防止できると同時に、個人のパフォーマンスが最大化され、結果として組織の生産性向上と持続的な発展に貢献します。
タレントマネジメントの注意点
人的・金銭的コストがかかる
タレントマネジメントの実践には教育・研修プログラムを体系化するとともに、パフォーマンスを評価する仕組みや、フィードバックを反映する仕組みの構築が必要です。また、タレントマネジメントの実践を支援するソリューションの導入や、タレントマネジメント領域に精通する人材の採用・育成なども求められます。とくに組織規模の大きな企業ほど評価基準や評価項目も増大するため、タレントマネジメントの体系化と実践には相応のコストが必要です。
従業員に浸透しにくい
現状においてタレントマネジメントという概念の認知度は高いとはいえず、有用性が従業員に浸透しにくい点がデメリットとしてあげられます。株式会社クリエイティブバンクの調査によると、「タレントマネジメントシステムを知っていましたか?」という質問に対し、「知っていた」と回答したのは32.3%にとどまっており、67.7%は「知らなかった」と回答しています。タレントマネジメントはすべての人材を対象とするため、従業員の理解を得て全社的な取り組みを推進し、精度の高い分析・改善を目指すことが重要です。
(参考:「会社の理念浸透」は重要な組織課題?「タレントマネジメントシステム」使用調査でわかった人事担当と現場の温度差は7倍以上 - デジタル化の窓口)
人事情報の収集や活用が難しい
タレントマネジメントでは従業員の特性を網羅的に把握する必要があるため、人事情報の収集に工数がかかる点もデメリットです。また、収集した人事情報を適切に活用するためには、経営層や人事部門がタレントマネジメントに関する理解を深めなくてはなりません。従業員数が増加するほど情報の管理工数が増加するため、人事情報の収集・活用が難化し、データのサイロ化によって分析の効率性と正確性が損なわれるリスクがあります。
人事情報の収集・蓄積工数を削減し、活用を容易にするためには、タレントマネジメントに特化したサービスの導入も効果的です。
タレントマネジメントの進め方
タレントマネジメントの導入・実践は基本的に以下のプロセスにもとづいて進行します。
ステップ1. 目標を設定し、現状とのギャップを把握する
タレントマネジメントの導入における最初のステップは目標の設定です。企業理念と経営ビジョンを実現するために必要な人材像を具体化し、教育・研修プログラムや人事評価制度といった育成計画の指針を定めます。
そのためには、自社の経営状況や参入市場での立ち位置などを俯瞰的な視点から分析し、経営課題を抽出するプロセスが必要です。経営課題の具体化によってビジョンと現状の差異を具体的に把握できるため、ギャップを埋めるにあたって必要な人材像や施策を明確化する一助となります。
ステップ2. 人事情報を分析・評価する
目標を設定し現状とのギャップを把握できたら、次は組織の人事情報を定量的に分析・評価します。たとえば従業員の数や所属する部署、それぞれの経歴や資格、保有するスキルなどを可視化して分析・評価します。
このとき重要な工程となるのがタレントプールの作成です。タレントプールは有望な人材を管理するデータベースであり、自社が求める人材像や採用候補者の指針となります。そして事業目標や生産性の目標値などと照らし合わせながら、タレントの評価基準や評価項目といった基本設計を定めます。
ステップ3. 従来の人事制度を見直し、人材活用を推進する
次はタレントマネジメントの基本設計に沿って、研修制度や教育プログラムを体系化します。従来のように画一化されたプログラムを全員に提供するのではなく、各従業員の伸ばすべき長所や貢献を求める業務領域の明確化や、研修・教育の実施が大切です。
また、従業員が保有する特有の性質を見極め、より適性のあるポジションへの人員配置をすれば、業務効率と生産性の向上が期待できます。育成結果や業績貢献度を分析し、必要に応じて改善点やアドバイスをフィードバックします。
ステップ4. PDCAを回す
タレントマネジメントは一度の実践で最適化できるものではなく、仮説と検証を繰り返しながら「計画(Plan)」→「実行(Do)」→「評価(Check)」→「改善(Action)」のPDCAサイクルを回し続ける継続的な改善が必要です。計画・実行・評価・改善という4つのフェーズを繰り返すことで課題や問題点が明確になり、プロセスの合理化や分析精度の向上につながります。こうした一連の工程は多大なリソースを必要とするため、人事情報を一元管理するタレントマネジメントシステムの導入が推奨されます。
タレントマネジメントシステムとは
タレントマネジメントシステムとは、組織に属するすべての人事情報を一元的に管理し、タレントマネジメントを支援するシステムを指します。
タレントマネジメントシステムの主要機能
タレントマネジメントシステムには主に以下のような機能が利用できます。
- パフォーマンス管理
- 採用管理
- 学習・開発管理
- 後継者管理
- 人材分析
- エンゲージメント調査
タレントマネジメントシステムの選び方
タレントマネジメントでは人事情報の網羅性と正確性、鮮度が重要です。人事情報の適切な管理には、タレントマネジメントシステムの戦略的活用が欠かせません。ここでは、タレントマネジメントシステムを選定するうえで押さえておきたい3つのポイントについて解説します。
(1)課題を解決できるか
タレントマネジメントシステムを選定する際は、自社の課題解決に寄与する機能を備えているかが重要です。たとえば、業務システムのサイロ化によって人事情報が散在している状態ではタレントマネジメントの実践は困難であり、人事データを一元的に管理できるシステムが必要です。
また、組織内に散在している人事情報を一元化するためには、既存システムとの互換性や外部システムとの連携性、またはデータの自動集計機能の有無なども考慮しなくてはなりません。このように自社の経営課題を踏まえ、課題解消につながるシステムの選定が重要です。
(2)誰にでも使いやすいか
新システムを導入する場合、自社の平均的なITリテラシーを考慮してソリューションを選定する必要があります。操作性の複雑なシステムはデータの誤入力や操作ミスを招き、教育品質の低下をもたらすだけでなく、タレントマネジメントの普及を阻害する可能性もあります。
また、従業員のITリテラシーに大きな差があると新システムを扱いきれず、業務の属人化や労働生産性の低下を招く要因となります。
さらに、新システムのトレーニングコストが増大するというデメリットも懸念されます。このようなリスクを軽減するためにも、直感的に操作できるUI(ユーザーインターフェース)を備えた扱いやすいシステムの選定が大切です。
(3)サポートが充実しているか
ITシステムにネットワーク障害やサーバーダウンなどのトラブルが発生した場合、ダウンタイムを最小限に抑えるために適切な障害復旧策やサポート体制が求められます。
また、タレントマネジメントはPDCAを回す継続的な改善が必要であり、環境の変化に応じて運用体制や目標設定を柔軟に変更していくプロセスが重要です。
それらの実現にあたっては、サービス事業者がITインフラの保守・運用と人的資源管理に関する高度なノウハウを保有しており、導入後のサポートが充実しているシステムの選定が推奨されます。
タレントマネジメントの成功事例
以下では「SmartHR」を活用し、タレントマネジメントに取り組む企業の事例を紹介します。
株式会社U-NEXT
U-NEXTではSmartHRを導入し、入社手続きの効率化と従業員データベースの一元管理を実現し、工数を大幅に削減。さらに経営統合後の組織拡大に伴い、SmartHRのタレントマネジメント機能の活用をはじめました。
とくに注目すべきは、配置シミュレーション機能の活用です。従業員の経歴や趣味などの情報を参照しながら、適材適所の人員配置を実現しています。たとえば、スポーツコンテンツ拡充に伴い、サッカー経験者を適切な部署に配置するなど、従業員の強みや趣味を活かした配置を実施しました。
さらに従業員サーベイ機能や人事評価機能の導入を進め、組織変更の満足度測定や人材育成にも活用予定。従業員にとって働きやすい環境づくりを推進し、組織の成長を促進しています。
株式会社ハクブン
ハクブンでは労務業務のペーパーレス化を実現し、年間約5,000万円のコスト削減を達成。次に雇用契約のオンライン化により、本部と従業員の直接的なコミュニケーションが可能になり、情報伝達の正確性と迅速性が向上しました。これにより、従業員の安心感とモチベーション向上にもつながっています。
さらに、従業員サーベイ機能を活用して、働きがいのある職場づくりに取り組んでいます。サーベイ結果をもとにモチベーションアップのための施策を実施し、退職率を19.2%から18.2%への低下に成功しました。
株式会社リノメタル
リノメタルでは人事情報が紙媒体での運用体制となっており、ファイル量の増加に伴う管理体制の複雑化が経営課題となっていました。
SmartHR導入後は、従業員情報の一元管理を実現し、入社手続きや年末調整のペーパーレス化を実施。次に人事評価システムをSmartHRに移行しました。
さらに、タレントマネジメント機能を活用し、心理的安全性やチームビルディングに関する施策に取り組んでいます。たとえば、雇用契約書の文言を工夫するなど、細かな点にも配慮しています。
最近では配置シミュレーション機能の利用を開始し、組織改革に着手しています。リノメタルは「ヒトづくり」を重視し、SmartHRを基盤としたタレントマネジメントを通じて、従業員が互いに尊敬し合い、貢献し合える組織づくりを目指しています。
従業員1人ひとりが主役のタレントマネジメント
タレントマネジメントは、人材がもつ固有の特性を経営資源と認識し、経営ビジョンや事業目標の実現につなげるための人事戦略です。タレントマネジメントは人材育成の効率化や人材定着の支援、生産性の向上といったメリットをもたらします。一方、コスト面や従業員への浸透、情報の収集・活用の難しさといった課題が懸念されます。このような課題を解消するとともに、人的資源管理の最適化を推進するためには、従業員が目的を理解し、システムの戦略的活用によるタレントマネジメントの推進が大切です。
お役立ち資料
今こそ知りたい 従業員の能力を引き出すタレントマネジメント入門
激変する経営環境の中で企業が成長し続けるためには、従業員の能力を最大限に引き出す人事戦略、いわゆる「タレントマネジメント」が必要不可欠です。
しかし、そもそも「何から取り組めばいいかわからない」「取り組んでみたいが失敗が怖い」などの理由から、一歩踏み出せていない方も多いのではないでしょうか。
本資料では、タレントマネジメントの概要から実際の導入ステップまで、これからタレントマネジメントをはじめる方が押さえておきたい内容をまるごと解説します。
タレントマネジメントに関するFAQ
Q1. タレントマネジメントと人事管理の違いは?
管理対象と目的が明確に異なります。人事管理は、人事評価や給与計算、勤怠管理、福利厚生といった人事情報の一元管理を指します。一方、タレントマネジメントでは従業員の知識や技術、資格、特性などの能力を管理し、人材活用へ活かします。人事管理は人事情報の管理そのものが目的であるのに対し、タレントマネジメントは人材育成の効率化による企業の持続的な発展が主な目的です。
Q2. タレントマネジメントの具体的な方法は?
タレントマネジメントでは、経営ビジョンの実現と事業目標の達成を目的とした人事戦略を検討します。具体的には企業が求める人材像を明確化し、人材を採用・育成します。そして個々のパフォーマンスを発揮できるポジションに配置し、成果に対してフィードバックを提供し、仮説と検証を繰り返しながらPDCAを回すというのが基本的なプロセスです。