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SmartHR社が「人事評価」機能で行なった期末の評価業務フローを解説します!

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目次

こんにちは、SmartHRで組織人事として人事制度企画・運用を担当している六原です。

SmartHR社では、2022年より人事評価業務においてSmartHRの人事評価機能を利用しています。2022年上期(1〜6月期)に、人事評価機能を利用した期末の評価業務をはじめて行いました。本記事では、業務の具体的な流れや、人事評価機能を利用してよかった点・今後期待したい点などをまとめてみました。

人事評価機能で、はじめて期末の評価業務を行ないました!

SmartHRの人事評価機能を利用して、期末の評価記入から評価の確定、条件通知までを行いました。全体のおおまかなスケジュールは下記のとおりです。

SmartHRの人事評価機能を利用した期末の評価記入から評価の確定、条件通知までのおおまかなスケジュール

今回は

  1. 期中
  2. 評価記入期間
  3. 評価会議
  4. 条件通知

の4つにわけて、それぞれの段階でどのように人事評価機能を活用しているのか、解説していきます。

【1】期中

期中の業務の話

人事が期中に実施している評価業務は、下記になります。

定常運用

  • 期中の入社者向けに、評価シートを設定・配布する
  • 異動・組織変更をトリガーに、評価者を個別で変更する
  • 休職/復職/退職をトリガーに、個別で評価シートのステータスを変更する

イレギュラー

  • 人事制度の期中アップデートにあわせて、評価シートの設定や文言をチューニング
  • 社内ニーズにあわせて、評価シートの設定や文言をチューニング

期中の入社者向けの対応に関しては、SmartHR社の場合、入社日は月2回(1日、16日)と決まっているため、入社のタイミングにあわせて月2回作業を行なっています。異動や組織変更はまとめて月1回ですが、入社とは異なるトリガーで発生する業務のため、上記3つはそれぞれ別の定常運用となります。

人事評価機能を利用してよかった点

「取り込み済テンプレート編集機能」で、期中の人事制度変更をシート反映できた

今回、期中に評価項目の文言が一部変更されたのですが、評価を開始したあとでも、評価シート内の文言変更ができました。ほかにも、評価シート配布後に文言のミスなどが判明したとしても対応ができるため、便利な機能だなと感じました。

人事評価機能導入以前はGoogleスプレッドシートを利用していたため、数百名分の評価シート一つひとつの文言を修正することは非常に難しく、テンプレートごとにまとめて一気に変更できるのはとても助かりました。

※ 評価を開始すると変更できない部分もあるので注意

期中入社者の評価シートを個別に作る必要がなくなった

これまで、期中入社者の評価シートは毎月個別にシートの作成が必要でした。具体的には、スプレッドシートの複製+個別の権限設定を入社人数分作業していました。人事評価機能導入後は、つくっておいた評価シートや権限をテンプレートを使いまわして楽に設定できるようになりました。シートを作成した上での評価者の設定も、csvで一括登録できました。

この機能は、期中入社者や評価者変更が多い企業にとっては便利な機能なのではと感じました。

今後期待する点

人事評価機能画面上から「評価共有者」の設定変更を可能にしてほしい

評価者(評価フロー上での記入担当)は人事評価機能の画面で設定変更できますが、評価共有者(評価フロー上で記入担当にならないが、内容を閲覧できる権限をもった人)の設定変更は、CSVでの設定が必要です。現状でも問題なく運用は可能なのですが、画面上で設定できるとうれしいなと思っています。

※2022年9月時点

【2】評価記入期間

評価記入期間の業務の話

評価記入期間中の人事の業務は、大きく分けて2種類あります。

1つ目は従業員へのアナウンス・進行管理になります。評価を記入する期間や、記入する内容をアナウンスし、計画通りに評価入力が進むように管理します。

もう1つは評価集計です。まず準備として、休職や退職によって評価を実施しなくなった従業員を洗い出し、評価対象者を改めて確定させる・評価対象外の方のタスクを「終了」に変更します。

次に、グループごと・全社の評価結果を並べ、評価を調整する「評価会議」に向けて評価会議用のデータ成形を行ないます。人事評価機能からデータをダウンロードし、事前に評価算出用の計算式を組んでおいたスプレッドシートにデータを反映させ、グループごとの評価会議用のシートを複数作成していきます。

※評価計算機能を使っていない2022/07時点の運用です

人事評価機能を利用してよかった点

タスクや従業員情報で絞り込みをして、人事評価画面上で評価入力の進捗確認ができる

人事評価機能上で、タスク別(例:期限切れのタスク、「自己評価」など指定したタスク)や従業員情報などで評価の絞り込みができるため、どのくらいの人数がどのステータスにいるのかが可視化され、詳細な進捗確認ができました。

以前は、スプレッドシート上で特定のセルへの入力ある/なしがわかる関数を仕込んで進捗確認をしていたのですが、より具体的な進捗がわかるようになりました。

また、期限切れの方にメールを送る機能もついており、リマインドも楽に行なえます。

タスク完了後に、次のタスク担当者にメール通知される

自己評価のタスクが完了すると、メイン評価者にメールや通知が飛ぶため、「いま自分が何をするのか」が従業員にとってわかりやすくなりました。

スプレッドシートを利用していたときは、入力期間を自己評価・メイン評価で区切って都度アナウンスをする、という運用だったため、以前と比べて柔軟に対応できるようになりました。

自己評価者 / メイン評価者が評価を同時入力できる

閲覧・編集の権限を設定すれば、自己評価者とメイン評価者が同じシート上で、お互いの記載内容は見ずに同時に記入できるようになりました。これにより評価入力期間が1週間短縮されました。

今後期待する点

絞り込みの条件(選択肢)がもっとほしい

マネジメントロールや職種をSmartHRのカスタム項目で設定しているのですが、その項目での絞り込み機能があると便利だなと思っています。また、部署で絞り込む場合、最小単位しか選択できないため、部門別に見たい場合の操作が少し大変だなと感じました。

CSV書き出しの選択条件を保存できると嬉しい

今回はSmartHR外で集計したため、評価テンプレートごと(制度のタイプごとにテンプレートを分けています)に複数回CSVで書き出す作業が発生していました。毎回同じ選択条件で書き出すため、この選択条件自体を保存できると選択漏れがなくなり、より安心して作業できると感じました。

SmartHR内で集計する場合でも、評価項目ごとに入力状況や傾向を見たいときに複数回書き出すことが想定されるので、いずれの場合でも条件保存機能があると便利なのではと思っています。

※2022年9月時点

【3】評価会議

評価記入期間で準備した評価会議シートを使い、評価会議を実施します。まず、1週間かけてグループごとに評価の甘辛調整や基準をすり合わせます。その後、全社の評価会議・報酬会議(CxOと各部門のVP / マネージャーが出席)を実施し、評価・報酬を確定します。

※評価計算機能を使っていない2022/07時点の運用です

【4】条件通知

評価確定後の流れ

評価確定〜確定後のスケジュール

(評価確定〜確定後のスケジュール)

評価会議から評価が確定した後の動きについて解説していきます。

全社評価・報酬会議後、確定した評価データをそれぞれSmartHRに反映します。まずは最終評価記号を人事評価機能上に反映します。また、確定した報酬データをSmartHRのデータベースにとりこみ、その情報をもとに、文書配付機能を使った処遇条件通知書の準備・個別の条件通知がある方の情報をまとめたカスタム社員名簿を準備します。

評価フィードバックでは、マネージャーは最終評価結果が反映された評価シート・条件通知内容が書いてあるカスタム社員名簿を見ながら、メンバーにフィードバックを進めることになります。同時進行で、月給変更データを社内労務の給与計算チームにお渡ししています。

評価の集計データを作成している時点で、人事DBや人事評価機能にデータを戻すときのことを意識したカラム設計になっていると、後工程がスムーズになります。

(データの流れ)

(データの流れ)

(カスタム社員名簿と文書配付の利用イメージ)

(カスタム社員名簿と文書配付の利用イメージ)

人事評価機能と文書配付機能を組み合わせて利用してよかった点

3種類のアウトプットを、1つのデータ項目から作成できる

人事DBに正確にデータを入れれば、カスタム社員名簿作成・文書配付(処遇条件通知書)・労務への連携を共通のデータで行なえるため、ミスが起こる可能性を圧倒的に減らせました。

リモート環境で条件通知業務が進行できる

従業員に条件通知書をオンラインで配付することにより、紙の印刷・配付業務がなくなるうえ、人事担当・従業員がともにリモート下でも通知業務が進行できました

今後期待する点

人事評価から人事DBへのデータ連携

現状、確定した評価情報は、人事評価機能と人事DBのそれぞれに別で反映する必要があります。SmartHR社では評価の履歴を人事DBのカスタム項目に入れて管理をしていますが、人事評価機能に登録した評価情報が人事DBに自動で反映されると、手間が減ってより便利だなと思っています。

※2022年9月時点

今後について

全体を通して、今後期待している点をもう1つだけあげると、人事担当者のみでなく「評価者にとっての評価体験の向上」を実現できるような機能やUIです。

例えば、評価者自身が、自分が評価している従業員の評価シート一覧の画面上で、最終評価ごとにメンバーを並べ替えたり、等級を表示させたり、今までの評価履歴を表示させたり…..といったことができると、評価を入力するツールの枠を超えて、評価業務を通じたマネジメントに評価データがより役立ってくるのではないかと考えています。

今後もSmartHRの人事評価機能を活用して、業務効率化と従業員の評価体験の向上を進めていけたらと考えています。

【お役立ち資料】3分でわかる!SmartHRの人事評価

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