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SmartHRユーザーの知恵を集結!年末調整シーズンに役立つ実践事例

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目次

年末調整シーズンが近づくにつれ、多くの人事・労務担当者はその準備に追われているのではないでしょうか?

年に一度の作業であり、慣れていない従業員も多いため、書類の不備や提出の遅れ、計算ミスなど、多くの課題に直面しがちです。こうした煩雑さを解決するため、PARKメンバー(SmartHRのユーザーコミュニティ参加者)同士が知恵を共有し合うイベント「PARK hour」が、2024年9月26日に開催されました。

今回のテーマは「事例に学ぶ!今年の年末調整、どうやって進める?」。通常は1時間のイベントですが、今回は1時間半の拡大版で、参加者同士が悩みや今年の工夫を語り合いました。

PARK hourとは?

「PARK hour」は、SmartHRのユーザーコミュニティ「PARK」が定期的に開催する交流イベントです。月に2回行われるこのイベントでは、参加者がリラックスした雰囲気のなかで情報を共有し、コミュニケーションを深めます。今回のテーマは「年末調整」に関する課題。企画者は、PARK運営チームの奥村(@aoicchi)です。

企画・運営メンバー奥村 葵

株式会社SmartHR カスタマーマーケティング部 アドボカシーユニット

システムインテグレーター企業での経験を経て、2021年1月にSmartHRに入社。カスタマーサクセスとして3年間全国の契約企業のSmartHR導入支援を担当。現在は、SmartHRユーザーのためのコミュニティ「PARK」の企画・運営に携わる。

前半は、東伸運輸株式会社の小川さんとユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社の藤井さんによるSmartHRを使った事例共有、後半はフリートーク形式で参加者同士が課題や解決策を共有しました。

実際の運用事例

東伸運輸株式会社さまの事例

登壇者小川 幹人

東伸運輸株式会社

新卒として2016年4月に東伸運輸株式会社に入社。社内研修終了後から本社総務部に配属され、経理、新卒採用、社内SE、給与計算、労務管理等を担当。現在は社内SE業務を中心にバックオフィス業務全般に関わっている。

小川さん

(登壇者の東伸運輸株式会社 小川 幹人さん)

小川さんは、デジタル化が進みにくい業界で、SmartHRを活用して年末調整業務をどのように効率化しているかを紹介しました。

小川さん

当社は運輸業や倉庫業を手がけており、愛知県を中心に複数の拠点があります。従業員は約300名で、年末調整の対象者もほぼ全員です。2023年からSmartHRで年末調整を実施していますが、それまではすべて紙で対応していました。

導入時にはいくつかの工夫をしています。まず、従業員が操作に迷わないように、年末調整のマニュアルを動画で作成し、画面を確認しながら進められるようにしました。この動画は社内で作成できるメンバーに協力を依頼し、SmartHRの操作方法を詳しく説明したものです。これにより、操作に不慣れな従業員でもスムーズに申請を進められるようにしています。

また、管理者には導入1年前の段階で年末調整を体験してもらったため、全社への展開が滞りなく進みました。証憑類の提出に関しても柔軟性を持たせ、社員番号と名前が記載されていれば、指定用紙でなくても受け付けることにし、修正の手間を減らしています。このように、業務の効率化を図りながら、ミスを未然に防ぐ工夫を重ねました。

図表:東伸運輸株式会社さまの年末調整を進める上での工夫

(東伸運輸株式会社さまの年末調整を進める上での工夫)

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社さまの事例

登壇者藤井 敏美

1999年、新卒で株式会社カスミに入社。2018年にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社へ出向。管理本部人事総務へ配属。主に人事業務全般を担当。人事以外の業務も守備範囲として、わからないながら奮闘中。

続いて紹介されたのは、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社の藤井さんの事例です。

藤井さん

当社は流通小売業で、グループ会社を含めた従業員は約150名、そのうち年末調整の対象者は約65名です。今年でSmartHRを利用した年末調整は4回目ですが、従業員の多くが会社支給のパソコンやタブレットを持っていないため、紙でのやり取りが一部残っています。

毎年少しずつ改善を重ねながら、今年もSmartHRを活用し、業務を進行中です。業務報の発信にあわせて、従業員にはマニュアルと提出書類のチェックリストをSmartHRの「お知らせ掲示板」に掲載し、紙での提出が必要な書類についても周知。とくに、原本提出が必要な書類は業務報やメール本文で強調して伝える工夫を取り入れています。

また、回収物については、担当者が確認すべきポイントをあらかじめ伝えることで、ミスを未然に防いでいます。操作に関しては、従業員が直接SmartHRのチャットボットに問い合わせできるよう促し、対応がスムーズに進むように工夫しました。これにより、私1人でも効率的に業務を進められる体制が整っています。

提出後はアウトソース先と連携し、内容チェックと計算を任せています。今年も昨年同様、スムーズな進行を目指しています。

図表:ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社さまの年末調整を進める上での工夫

(ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社さまの年末調整を進める上での工夫)

年末調整を円滑に進めるための工夫

参加者同士が、年末調整を締め切りまでに終わらせるための工夫を語り合ったフリートーク。多くの企業で、年末調整を後回しにする従業員への対応が課題となっており、リマインドのタイミングや方法について活発な意見交換がされました。

たとえば、グループの上長や管理者が直接声をかけることで、多拠点でも従業員が期限内に対応するよう促す方法や、自発的な対応を促す仕組みが共有されました。

また、印象的だったのは、年末調整をスムーズに進めるために、従業員に対して「やわらかな圧力」をかける心持ちが大切だという意見です。担当者が少なくても、繰り返しアナウンスを行い「きちんと対応してほしい」と適度にお尻を叩くような雰囲気づくりが時に必要です。

さらに、Slackなどのコミュニケーションツールで、対応が遅れている人を集めた専用チャンネルを設けるなど、各社が独自の工夫を行っていることも共有されました。

イベント参加者の写真

(約50名が参加したPARK hourの様子)

まとめ

年末調整業務における具体的な工夫や課題が共有され、実践的なノウハウが多数飛び交った今回の「PARK hour」。SmartHRの機能を活用することで、担当者と従業員双方の負担を軽減し、業務をよりスムーズに進められることが再確認されました。

図表:参加者の感想

(参加者の感想を一部抜粋)

このようなコミュニティイベントを通じて、SmartHRのユーザー同士が知識を深め合い、年末調整業務の効率化を追求することで、さらなる業務改善が期待できます。年末調整シーズンに備え、他社の成功事例を参考に準備を進めることが、業務を円滑に進める鍵となるでしょう。

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