「バックオフィスの仕事が無くなる」の本意【働き方を考えるカンファレンス2018】

2018.03.22 ライター: 藤田 隼

(前回の記事『「生涯で52日も経費精算に費やしている」ITツール×生産性向上のヒントとは?』はこちら


2018年2月15日、一般社団法人at Will Work主催の、働き方を考えるカンファレンス2018『働くを定義∞する』が開催されました。

【人 × テクノロジー】を軸に、株式会社コンカー 代表取締役社長 三村 真宗さんと、株式会社SmartHR 代表取締役社長・宮田 昇始が登壇。モデレーターは一般社団法人at Will Work 理事でSansan コネクタの日比谷 尚武氏 さんです。

全4回に分けてお送りするこちらのセッション、2記事目の今回は「“バックオフィスの仕事が無くなる”の本意」について迫ります。

仕事量が減っても「タバコ休憩」が増えるだけ?

日比谷さん:さてここまでは、「バックオフィスの効率化」についてのお話でしたが、バックオフィスの業務を効率化すると「自分の仕事は無くなっちゃうんじゃないか?」というネガティブな見方もあるし、逆にポジティブに考えると「空いた時間を何に活用しよう」という見方もできるため、様々な意見が挙がるテーマだと思います。

これらの意見に関わる面白い事例があれば、お話をお伺いしたいのですが、三村さんからお願いできますでしょうか。

三村さん:事例といいますか、お客さまと話していると、省略化効果が半減〜8割減というお話をしても、「結局仕事が減ったところで、みんなタバコを吸いに行く時間が増えるだけだろう」という意見をいただくこともありました。

日比谷さん:時間が生まれても結局タバコ休憩になるだけじゃんと。

三村さん:でもそれは数年前の話で、近年ですと、かなり負担の大きかった仕事が減る分、「従業員をきちんと休ませることができる」、あるいは「早く帰らせることができる」ということにメリットを感じてくださるCFOや人事役員の方が増えており、世の中的に非常に大きな変化を迎えていると感じます。

「仕事量の純減」を前提条件に、新たな時間の活用を

日比谷さん:その「時間削減する」ということを前向きに捉まえるということですね。そうすると、最近ではすんなりと進むのでしょうか?

三村さん:CFOや人事役員の方も、トップから“働き方改革”や“生産性改善”というお題が下りてくるなかで、「休み方改革」や「会議の仕方改革」など、仕事量を純減させるというより、どちらかというと“時間の使い方の工夫”に取り組まれています。

一方「仕事量の純減」という観点では、SmartHRやコンカーのようなITツールを駆使して作業時間を減らす取り組みが今後不可欠になると思っています。その意味で、仕事量を純減させるための具体的な仕組みとして、コンカーをご活用いただいているような印象を持っています。

日比谷さん:そういう意味では、業務効率化ツールをひとつのインフラとして導入し活用することで、労働時間を純減させ、長時間労働の解消につなげる。更に、もし新たに生まれた時間があれば「さあ、この時間をどう活用するか、策を講じていきましょう」というフェーズに移っていくわけですね。

三村さん:はい、その通りだと思います。

SmartHRを活用することで売上を3倍伸ばした社労士事務所

日比谷さん:宮田さんはいかがでしょうか?

宮田:まず、お客さまの観点についてですが、SmartHRが営業・マーケティング活動をする中で結構特徴的だなと感じるのは、「仕事がなくなる、奪われる」と考える方は、都心に近いほどいらっしゃらないことです。

一方で、地方都市にイベントで行った際に、SmartHRのことを知ったお客さまの中で、稀に「もしかして私の仕事無くなっちゃいます?」みたいに冗談まじりでおっしゃられるケースもあります。このあたり、やっぱり地方と都心とでまだ意識差があるのかなと思っています。

次に、我々のサービスに近しい士業の方についてですが、我々の人事労務のジャンルでは社会保険労務士、いわゆる社労士さんという専門家がいらっしゃるんです。

サービスをリリースした当初は、企業の担当者さんよりも社労士さんの仕事を奪うんじゃないかという論調もあったんですが、実際蓋を開けてみると、SmartHRを活用して顧問先の労務管理をする社労士さんも出てきています。

1つ好事例を挙げると、SmartHRを使うようになってから売り上げが3倍伸びたという社労士事務所さんがあります。社労士事務所って普通、1人あたりの顧問先として15事務所くらいが限界らしいんです。でも顧問先にSmartHRを導入することで50社まで顧問先を増やすことができたという事例があります。

日比谷さん:士業の方が、クライアントの業務を支援するのに御社を使っていると。

宮田:おっしゃる通りです。それで1社1社の業務を圧縮し、顧問先を増やすことで売り上げを伸ばせたと。そんな事例も出てきていますので、使い方次第では、「仕事を奪われる」どころか、むしろプラスにすることができるかなと思います。

日比谷さん:なるほど。「仕事を奪われる」ではなく、むしろうまく使ってもらうことでチャンスが拡がるということですね。


(「コンカーとSmartHRは国をどう巻き込み連携しているのか?」に続く)

藤田 隼

SmartHR Mag. 2代目編集長。ソーシャル系スタートアップでSNSマーケティングや自社メディア運営に携わり、2015年よりメディアに特化した事業会社で複数サイトのディレクターを経験した後、SmartHRにジョイン。ウェブ解析士。
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