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有意義なチームミーティングで、チームビルディングを促進させるコツ

公開日

この記事でわかること

  • チームビルディングにおけるチームミーティングの意義
  • チームミーティングの目的
  • チームミーティングを有意義にする8つのポイント
目次

「チームミーティング」は、メンバーへの重要事項の共有や、チームの課題解決などを目的に実施されます。現在のチームの状態や問題点を大まかに把握できることから、チームビルディングには欠かせない要素のひとつといえるでしょう。

有意義なミーティングは、チームメンバーの協調性や意欲を高め、目標の達成に大きく貢献してくれます。本稿では、チームビルディングを促進させるチームミーティングのコツについて解説します。

チームビルディングとは

チームビルディングとは、メンバーそれぞれの能力やスキルを最大限に引き出し、チームとしての目標や目的を達成するための環境づくりや取り組みを指します。

いくつかの段階を経て形成されていくチームビルディングにとって、チームに所属するメンバー同士のコミュニケーションや、各人が主体性をもって活動していくことは非常に重要です。よいチームを作るためには、メンバー同士がフラットなコミュニケーションができる機会を提供する必要があります。

「チームビルディング」については、以下の記事でより詳しく解説しています。

チームビルディングにおけるチームミーティングの意義

チームビルディングにおけるチームミーティングの意義は、チームの状態や問題点を大まかに把握できることです。

たとえば、ミーティング中に発言するように促しても誰も口を開かなければ、メンバーは受け身の状態で、チームとしてもうまく機能していないことがわかります。

一方で、メンバー同士の議論が活発で、お互いの意見を尊重し、サポートし合う姿勢が見られた場合、フラットなコミュニケーションがとれており、チームビルディングに必要な信頼関係が構築されていることが見てとれます。

質の高いミーティングは、チームビルディングにおける課題改善につなげられます。「チーム運営におけるコミュニケーションの重要性 一SIプロジェクトにおけるチーム・ビルディングの事例研究一」(治田,2005)では、チームビルディングにおける、より効率的で効果的なコミュニケーションの方法について検証しています。

コミュニケーション方法
1)プロジェクトの目的/目標を確立
2)メンバーのやる気の引き出し
3)イニシアティブに勢い付け
補足
アプローチ方針
共有化の徹底と深い理解を得る
タスク/個人を孤立させない
20-30%の賛同で決定、発表、実行

a)全体会議(1way)
効果:小
効果:大(優秀成果を発表)
効果:大
会議の各メンバー行動の観察(注)
b)リーダー会議(2way)
効果:大
効果:中
効果:中
会議の各メンバー行動の観察(注)
c)タスク内会議(1way/2way)
効果:中
効果:小
効果:小
会議の各メンバー行動の観察(注)
d)1:1会議(2way)
効果:極大(リーダー候補の強化、理解不足を補う)
効果:極大(個別コーチング/カウンセラーに適用)
効果:極大(賛同を得るために個別交渉に適用)
会議の各メンバーの行動観察
効率面:悪
実践方法
b)a)c)とk類返す。d)は例外的
a)b)c)d)を適宜使用
簡単なものから、b)c)d)からa)へと展開

※会議の各メンバー行動の観察により、各メンバーの意思、スキル、行動を推定・洞察する

出典:治田倫男 奥川清「チーム運営におけるコミュニケーションの重要性一SIプロジェクトにおけるチーム・ビルディングの事例研究一」をもとに作成

チームビルディングで生じるさまざまな課題の解決には、戦略的なミーティングの実施が効果的であることが検証結果からもわかっており、以下のようなアクションやコミュニケーションが重要だとされています。

  • プロジェクトの目的や目標を浸透させるにはリーダーやメンバーへの情報共有を徹底する
  • メンバーのモチベーションをアップさせるには優秀な成果を収めた個人やタスクを評価する
  • 課題に対して不安を抱くメンバーには手厚いサポートをする


参考:治田倫男 奥川清「チーム運営におけるコミュニケーションの重要性一SIプロジェクトにおけるチーム・ビルディングの事例研究一」

有意義なチームミーティングとは、定めた目的を達成し次の行動まで見通せるもの

よいミーティングを実現させるには、大前提として目的が明確になっていることが重です。定められた目的が達成されれば実りあるミーティングといえるでしょう。また、ミーティングに参加した各メンバーの次の行動も決まれば、有意義な時間だと感じられます。

チームミーティングの主な目的

チームミーティングの主な目的は以下のとおりです。

チームミーティングの目的

重要事項の共有

チームミーティングの大きな目的のひとつは、チームメンバーに業務やプロジェクトの重要事項を周知し、共有することです。

メールやチャットなどで周知・共有する場合、メンバーが送った内容を読んだのか確認が困難です。重要事項はミーティングで伝えることで、確実に情報を共有できるメリットがあります。

重要な意思の決定

チームミーティングは、組織やプロジェクトに関する重要な意思決定の場としても活用されます。

経営者やリーダーが決めた事項を一方的に伝えるだけではメンバーは納得しづらく、その後の活動にも影響を及ぼします。意思決定案を示したうえで、それに対するメリットや影響についてチームミーティングで話し合い、別の案も模索しながら解決策を選択することで、メンバーがより納得して活動できる状況を作り出すことが可能です。

プロジェクト進捗状況の報告

チームの進捗状況を共有するほか、各メンバーの進捗状況を報告し合うこともチームミーティングを開催する目的のひとつです。メンバーの頑張りやチーム全体の進捗を共有すれば、業務に対するモチベーションアップにもつながります。

ほかのメンバーの状況が見えにくいテレワーク中心のチームの場合、ミーティングを設けることで、リソースの過不足や人員の調整などの判断もしやすくなります。

課題の解決

ミーティングでは、チームビルディングにおけるチームの課題や問題点を話し合い、解決へと導けます。

参加したメンバーが課題や問題点に対して意見を出し、積極的な議論に発展すればスムーズな解決が可能です。

参加するメンバーには事前に課題や問題点を共有し、意見を準備しておいてもらうとミーティングの生産性がアップします。また、話し合いによって課題を解決すればチームの協調性も高まります。

ブレインストーミング

新たなアイデアや課題に対する解決策を複数人で出し合うブレインストーミングの実践も、ミーティングの目的のひとつです。

アイデアや改善策は個人で考えるよりも、ほかのメンバーのさまざまな意見や発想を集めて検討するほうが効果的です。一人では思いつかないようなアイデアが得られ、斬新な改善案や戦略も見つかりやすくなります。

チームミーティングが無駄に感じられる理由

チームミーティングは、チームビルディングや円滑な業務遂行に欠かせない要素ですが、やり方次第では、非生産的で業務に支障をきたすものになってしまいます。

社内会議中に無駄だと感じること

出典:社内会議白書2023 by MeetingBasse - 弁護士ドットコム株式会社

弁護士ドットコム株式会社が公表した「社内会議中に無駄だと感じること」の調査では、「無駄がある」と回答した人は全体の88%。そのうち「長時間の会議」(54.3%)、「議題が不明瞭」(44.5%)、「不要な人員が多い」(33.6%)との意見が上位を占める結果となりました。生産性が高く価値あるチームミーティングを実施するには、従業員が感じているこれらの問題を排除することが重要です。

無駄だと感じられてしまうチームミーティングにありがちな特徴をご紹介します。

特徴(1):参加者の役割が不明確

チームのミーティングだからといって議題に直接関係のないメンバーまで参加させるケースがあります。参加するメンバーの役割が不明確な場合、出席してもミーティングの話を聞くだけになるので、該当する人にとっては無駄な時間に感じられるでしょう。また、受け身の状態で参加するため有益なものになりません

特徴(2):開催目的やアジェンダが不明確

ミーティングの開催目的やアジェンダが不明確な場合、話し合う内容やゴールが定められていないため、ただ時間だけが過ぎる意味のないものになってしまいます。また、何を決めればいいのか理解していないため、話も脱線しやすくなります。

定例会議のような定期的な集まりでは、開催すること自体が目的になりやすいので注意が必要です。進捗報告だけなど、生産的な話し合いのない形骸化したミーティングでは、参加者の時間だけではなくモチベーションも奪ってしまいます。

特徴(3):会議時間が決まっていない

ミーティングの実施時間が決まっていない、また決まっていても守られていない場合、無駄なものに感じられる可能性が高いです。集中した話し合いをする意識が薄くなるため、同じような議論が繰り返される事態が発生します。

チームミーティングを有意義にする8つのポイント

有意義なチームミーティングを実施するために気をつけるべき8つのポイントは以下のとおりです。

チームミーティングを有意義にする8つのポイント

ポイント(1):目的とゴールの明確化とメンバーへの事前共有

チームミーティングは、目的を果たす手段として実施します。何を目的に実施するのか、またゴールとして求めることは何なのかを明確にしておきましょう

目的とゴールが曖昧なミーティングは、非生産的で話し合いの収集がつかず、長時間になる懸念もあります。

チームミーティングをする際は、目的を全員が理解して参加するほか、実施したあとのゴールもイメージできるように事前に共有しておくと有意義なものになります。

ポイント(2):アジェンダの作成と共有

チームミーティングは、開催目的に合わせたアジェンダを事前に準備し、参加メンバーに共有しておくことが大切です。ミーティングの目的や決定すべき内容、議題の優先順位、時間配分などを記載しましょう。

アジェンダを共有しておけば、メンバーは議題に対する意見や提案をまとめたうえで参加できるので、ミーティングの生産性が高まり、効率的な議論が実現できます。また、限られた時間を有効活用した運営により、無駄だと思われないミーティングの実施が可能です。

ポイント(3):司会やファシリテーターなど役割の決定

司会やファシリテーターなど、チームミーティングをする際に必要な役割を決めておくと効率的な運営が可能です。

進行のほか意見をまとめる役割などを担うファシリテーターがいると議論が途中で脱線したり、特定のメンバーだけが発言したりするような状況になったときでも適切な誘導を図れます。また、アジェンダに沿って管理するので優先度に合わせた有意義なミーティングを実施できるのもポイントです。

ファシリテーターは中立的な立場で意見をまとめる役割のほか、参加者の発言を引き出すことも求められるため、コミュニケーション能力の高い人が向いています。

ポイント(4):議事録の作成

チームミーティングを有意義にするには議事録の作成方法もポイントです。その場で話した内容を記憶するだけでは決定事項に対する解釈が各メンバーで違ってくる、結論を忘れてしまうなどのトラブルが起こりやすくなります。

誰がどのような意見を提案したのか、議論の内容とともに結論も共通認識できるような議事録を作成すればトラブルを回避できます。また、ミーティング中にメモした内容をすべて記載するのではなく、要点のみに絞ってまとめると簡単に振り返れます。

議事録は、ミーティング終了後の業務を滞りなく進められるよう、なるべく早く共有することが求められます。

ポイント(5):参加者を必要最小限に絞る

必要な参加者のみに絞ったチームミーティングの実施も重要です。参加人数が多すぎると意見がまとまりづらく、当事者意識も薄くなるなどの弊害が起こりやすくなり、議論の質が低下する恐れもあります。

ミーティングの目的に応じてメンバーを厳選すれば、脱線しないスムーズな話し合いができ、より生産性を高められます。

参加者を限定した場合、そのほかのメンバーには議事録を配布してミーティングの情報を共有するとよいでしょう。

ポイント(6):決定事項の可視化

議論を進めていくうちに何が決定事項なのかわからなくなってしまう場合、同じ内容の話が繰り返される恐れがあります。

生産性の高いチームミーティングを行うためには、決まった事柄を可視化することも大切です。議事録をモニターに映す、ホワイトボードを使って記載するなど、全員に進捗を共有して進めましょう。

ポイント(7):全員が発言する

参加者全員が発言するチームミーティングは価値があり有意義に感じられます。発言しないメンバーがいる場合、意見を出しづらいミーティングになっていないか注意し、チームがうまく機能していない状況であれば発言できる雰囲気づくりからはじめましょう

立場の強い人や発言力のある人がいる場合、その人たちの意見に引っ張られることなく自分の意見を出せる仕組みの整備も大切です。たとえば、一人ひとりの参加者があらかじめ付箋に意見を書き、前に貼りだして議論をすれば匿名性を保ったままさまざまな意見を平等に扱うことができ、より質の高い議論が可能になります。

ポイント(8):ネクストアクションの確認

決定事項や今後の活動方針といったネクストアクションが明確になることは、ミーティングが有意義に感じられるポイントのひとつです。

万が一、議論をするなかで目的に対する課題が出てきた場合でも、各メンバーが今後のやるべきことや期間、目標を新たに設定しておけば次のミーティングまでの活動が明確になります。

有意義なチームミーティングでチームビルディングを促進させるコツ

チームビルディングを促進させるには、有意義なチームミーティングの設計・実施が重要です。プロジェクトのリーダーは、日頃のミーティングの様子や雰囲気から、チームビルディングがどの段階にあるのか、またどのような課題を抱えているのかを理解し、目的達成に必要なコミュニケーションを考えることが大切です。

チームミーティングの際は、メンバー全員が主体的に参加し、発言できる環境を作るることで、さまざまな課題が解決され、チームミーティングの質も向上します。

メンバー同士のコミュニケーションや理解が不足していると感じたときは、ミーティング時にゲームやちょっとしたアクティビティを取り入れることで雰囲気がよくなり、チームの完成度をより高めてくれます。


「チームビルディング」については、以下の記事でより詳しく解説しています。

お役立ち資料

【今こそ知りたい】従業員の能力を引き出すタレントマネジメント入門

  1. Q1. チームミーティングの目的は?

    チームミーティングの目的は以下の点が挙げられます。

    • 重要事項の共有
    • 重要な意思の決定
    • プロジェクトの進捗状況の報告
    • 課題の解決
    • ブレインストーミング
  2. Q2. 無駄なミーティングの特徴は?

    無駄なミーティングの特徴は以下の点が挙げられます。

    • 参加者の役割が不明確
    • 開催目的やアジェンダが不明確
    • 会議時間が決まっていない

    議題に関係のない話が多くなることや長時間のミーティングは無駄だと思われやすい傾向にあります。

  3. Q3. チームミーティングを有意義にするコツは?

    チームミーティングを有意義にするコツは、以下の8つが挙げられます。

    • 目的・ゴールの明確化とメンバーへの事前共有
    • アジェンダの作成と共有
    • 司会やファシリテーターなどの役割の決定
    • 議事録の作成
    • 参加者を必要最小限に絞る
    • 決定事項の可視化
    • 全員が発言する
    • ネクストアクションの確認

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