Q:活躍している女性社員に「そろそろ管理職はどうですか?」と聞いたら渋い顔、どうしたら?【人材マネジメントQ&A】


少子高齢化が進む現在では、優秀な人材を採用・確保・育成するために、人材マネジメントの重要性はますます高まっています。この企画では人事担当者が見えにくい「マネジメントの悩み」を人材マネジメントのプロが解説。ビジネスの現場でマネージャーが抱える課題に効果的なヒントをご紹介します。

A:理由を丁寧に聞いて実直な社内改革を。「一緒に変えていきましょう!」はキラーワード

日本はジェンダー格差がまだまだ広がっており、管理職や役員の女性比率が低い状況です。日本政府は「2020年を目標に女性管理職の比率を30%までにする」と掲げていましたが、実際に女性管理職が登用されている企業は、その数字ほど多くはありません。

ダイバーシティ&インクルージョンの文脈で女性の登用は世界的な流れでもありますが、日本では「管理職はどうですか?」と打診されると渋る方が多いのも事実です。

独立行政法人国立女性教育会館が、2015年に入社した新入社員を5年間パネル調査し続けた「男女の初期キャリア形成と活躍推進に関する調査」によると、4年後の2019年に企業で働く正社員の女性のなかで、「管理職を目指したいと思っている」のは1割強、「どちらかというと目指したくない」「目指したくない」という人は約5割という結果もあります。入社時点で「目指したくない」と答えていた人の割合が約3割で、徐々にその比率は高くなっていくのです。

(出典)令和元年度男女の初期キャリア形成と活躍推進に関する調査(第五回調査)報告書 – 独立行政法人国立女性教育会館(p.10)

明確な理由はきちんと一人ひとりに聞いていくべきですが、日本人女性の場合は、役割として「子育て」や「家事」の主体を担う風潮があります。さらに、「仕事でも成果をあげてください」と担わされるのは、過剰かもしれません。

断る理由が会社にあるなら改革が必須

管理職を打診したものの、断られた場合にはその理由について丁寧に聞いていきましょう。「管理職は数字へのコミットが大変」や「部下の分まで働かなければならず、勤務時間が長くなるのは嫌」など、断る理由が会社側にある場合には改革が必要です。

その際に「一緒に変えていきましょう!」と伝えるのはキラーワードです。会社を変えていく覚悟とともに伝えると、「そこまで言ってくれるならば」と引き受けてくれやすくなります。

ただし、変革には非常に時間がかかることは理解しておきましょう。私は2012年から、きのこメーカーの「ホクト株式会社」で社外取締役を務めています。当時は男性社会の会社でしたが、今では一緒に改革を起こしてくれる女性社員も増えてきました。

1972年石川県生まれ。関西学院大学社会学部卒。株式会社博報堂アイ・スタジオでWEBディレクターを経験後、2004年有限会社コイン(後のクックパッド株式会社)入社。当時の広告事業の柱であり、広告主とユーザーのwin-winを叶えた全く新しいレシピコンテストを生み出す。 2006年編集部門長就任、2008年執行役就任。2009年、日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010」を受賞。2012年クックパッド株式会社を退社、独立。2016年4月クックパッドに復職、現在に至る。 ホクト株式会社、フリュー株式会社、株式会社 askenの社外取締役も勤める。最近では、個人活動として料理教室なども開催しており、著書に「時間があっても、ごはん作りはしんどい」(日経BP社)
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