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働き方改革にマストな人事データの可視化。「分析レポート」活用例を解説!

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目次

はじめまして、SmartHRプロダクトマーケティングマネージャー(以下、PMM)の埜村(のむら)です。

以前、同じくPMMの佐々木から、「2020年の働き方改革、カギを握る「人事データ活用」と意外な落とし穴とは?」で働き方改革の文脈から、企業が競争優位性を作る上での人事データ活用の重要性と推進ポイントについてご紹介しました。

今回はその後編という位置づけで、人事データ活用のユースケースをお伝えいたします。

前編のおさらい

前編の記事では以下のようなことをお伝えしました。

  • 労働力人口や労働時間の減少、AIなどによる職業代替などの社会背景から人事データ活用による労働生産性向上の必要性が高まっている
  • 働き方改革とは、働く人々が個々の事情に応じ、多様で柔軟な働き方を選択でき、よりよい将来の展望を持てる社会を目指すこと
  • いざ人事データ活用を進めようとしても「人事データ」「ツール」「プロセス」にまつわる課題が潜んでいる

その中でも特に人事データにまつわる課題は、「ばらばら病」「ぐちゃぐちゃ病」「まちまち病」の“三大疾病”によって解決することが難しくなっています。

人事データが整備されておらず活用できない

▲ ヤフー株式会社 伊藤羊一さんのスピーチよりSmartHR作成(ヤフーが1年がかりで奮闘した「人事データの“三大疾病”」

そこでここからは、“人事データの三大疾病”をはじめとした人事データ活用にまつわる課題を解決し、正確で最新の人事データを活用できるSmartHRの「分析レポート」によって、様々な組織課題と向き合う実例をお伝えしていきます。

プリセットレポートを使った便利な人事データ活用

SmartHRの分析レポートには「プリセットレポート」という機能があります。

SmartHRを利用することで自然と整備された人事データを、プリセットレポートを活用することで、カンタンに集計・可視化できます。

組織課題の発見や配置の検討に活用できる「人員統計・人員推移レポート」

▼ シーン1:「人員統計レポート」をもとにした組織課題の発見

「人員統計レポート」では、最新の人員数や平均年齢、入退社人数、人員構成等を閲覧できます。

これを活用することで、組織を定量的に捉えられることはもちろん、部署ごと・雇用形態ごとの離職傾向から、組織課題の洗い出しが可能になります。

SmartHR 分析レポート 人員統計レポートの例
雇用・労働報告の場合

▼ シーン2:「人員推移レポート」をもとにした人員計画の検討

また、 各指標の推移や過去時点データを閲覧できる「人員推移レポート」をあわせて活用することで、事業や組織施策の変化に伴う離職傾向の変化を把握したり、組織単位の平均年齢を把握したりすることも可能です。

これらの定量情報から男女比や年齢のバランスがとれた組織配置を検討したり、離職が多い部門の組織配置を見直したりなど、人員計画の作成に活かせるようになります。

SmartHR 分析レポート
人員計画の作成

働き方改革を定量的に把握するために役立つ「勤怠・給与レポート」

ここ数年叫ばれている働き方改革の重要項目に、長時間労働の是正や労働生産性の向上が挙げられます。これらを分析する要素として、労働時間や給与などの推移データは重要な参考値となりえます。

その中で、SmartHRの分析レポートは、給与システムのデータを活用して「勤怠レポート」や「給与レポート」の作成が可能です。

残業時間や残業手当を細かい単位で正確に把握することで、働き方改革が進捗していない部署や拠点を見つけ出し、進捗をサポートすることができます。

また、従業員に支給している給与額の推移から自社の労働生産性を推量することも可能です。

SmartHR 分析レポート
働き方改革

このように、SmartHRでもともとご用意しているフォーマットに各種の人事データを同期して、そのデータを見るだけでも、組織課題の発見や配置の検討、働き方改革の推進までさまざまな組織施策の企画や実施につながります。

ここからはさらにもう一歩先の活用事例として、SmartHR社が実践している人事データ活用の方法をご紹介します。

SmartHR社の人事データ活用事例

まず、SmartHR社の人事データ活用事例としてお伝えしたいのは、「データ共有」に関するお話です。

SmartHR社における2大活用シーン

▼ シーン1:実務担当者への人員データ共有

一般的に人事データは取り扱いに注意が必要なものが多く、なかなか一般従業員が扱うことはできません。そのため、現場が人事データをもとに各自で適切に判断できるようなスピード感のある組織づくりは難易度が高いものとなっています。

一方、SmartHR社では、分析レポートの閲覧できる情報範囲を柔軟に設定できる特徴を活かして、人事部門のみならず広報や採用に関わる社員、経営企画などさまざまな部署に自社の人事データを共有しています。

これにより、以下のようなことが実現できています。

  • 広報がタイムリーに最新で正確な会社情報を社外に発信
  • 急拡大中のSmartHRにおいても、採用チームが常に最新の採用資料を用意
  • 営企画が過去から現在までの従業員数推移をみて今後の事業計画を検討
事例:実務担当者への人員データ共有
SmartHR 分析レポートを使用した、面接等で活用するレポート例
SmartHR 分析レポート 部署ごとの構成例

▼ シーン2:「従業員サーベイ」と掛け合わせた人事課題の仮説検証

また、毎月実施している「従業員サーベイ」の結果を、最新の人事データと照らし合わせることで課題の仮説検証をしています。

多くの企業で取り入れられているエンゲージメントサーベイや従業員満足度調査は、見えづらかった従業員の気持ちを定量的に可視化してくれます。しかし、結果としての労働生産性や離職率などの定量情報についてはサーベイでは計測できません。

SmartHRでは、従業員サーベイで収集した“定性情報”を、分析レポートの“定量情報”と掛け合わせることで、1on1や組織配置の変更、研修などが労働生産性等にどう影響しているかをチェックしています。

事例:サーベイ分析の仮説立て

SmartHR 組織人事担当からのコメント

人事データはどんどん溜まっていくのに、オペレーションで手一杯、活用まで手が回らない……。「先にデータを整えないと始められないのでは?」と思いがちですが、分析レポートを使う中で、むしろ逆だと気づきました。

SmartHR社の活用例 シーン1・2の事例でご紹介したレポートは、いずれも日々の人事業務の中で自然に溜まっていたデータをもとにしています。

たとえば、SmartHR上で入退社管理をしていれば、人員数のレポートはあっという間に作れます。さらにデータのバリエーションを増やし、「円グラフ」「折れ線グラフ」といったビジュアルで可視化すると、人事施策のきっかけが見つかりやすくなります。

このように、

  • 知りたいデータを「すぐに」「正確に」知ることができる
  • 「グラフ」で見ることがアクション(活用)につながる

という2つのメリットを活かし、まずは今あるデータをプリセットレポートで可視化してみる。そこから、「こんなデータって取れないかな?」「そのためには、どんなデータ運用が必要かな?」と構想が膨らみ、自然にデータが整備できると考えています。

参考までに、SmartHR社の採用活動における人事データ活用もご紹介していますので、あわせてご覧ください!

おわりに

ここまでお伝えしてきたように、人事データ活用の必要性は高まっているものの、人事データの活用に向けては、まだまだ乗り越えなければならない壁がたくさんあります。

しかし、従業員一人ひとりが本当に注力すべき仕事に集中できるような未来、従業員と会社がお互いに信頼しあい気持ちよく働けるような未来を目指すうえで、人事データの活用は大きなヒントになりうるはずです。

SmartHRや分析レポートが、皆さまの働き方改革の第一歩の後押しとなることを願っています!

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