【2019年版】SmartHRでの年末調整スケジュールを作成しよう!
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こんにちは、SmartHR カスタマーサクセスの簾(すだれ)です。
アッという間に夏が終わり、気づけば9月。そろそろ年末調整の時期が近づいてきています。年末調整は、人事労務や給与計算業務のご担当者様にとって年に一度の大イベントですよね!
申告に必要な書類が昨年より2枚から3枚へと増え、制度が複雑化されていると感じます。
それに伴い、12月は長時間残業や他部署から応援にきてもらうのが当たり前……という労務担当者様も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
年末調整は、段取りがとても重要です。年末調整のスケジュールをあらかじめ立てておくことで、11月以降、「タスクの抜け漏れなどにより業務が増えてしまった!」というようなことも防げます。
いろいろと気になる2019年の年末調整、SmartHRで実施するならどんなスケジュールになるのか? 早めに考えておくと良いでしょう!
年末調整スケジュール早見表
本稿では、オススメの年末調整スケジュールの組み方をご説明します。
まずはザックリとしたスケジュールをイメージしてみましょう!
年末調整スケジュールを逆算で整理する
より具体的な年末調整スケジュール案について、まずは逆算で整理していくのがおすすめです。
ここでは、最も多いであろう、「12月25日支給」の給与計算で精算する場合を例にしてご説明します。
2019/12/25(水)が12月給与支給日の場合、12/20(金)が振込日(※3営業日前)となります。ここから逆算すると……、
- 12/12(木)~12/19(木)年末調整計算処理&給与計算処理期間(5日間〜1週間)
給与計算にどの程度期間を要するかは会社によって異なります。
普段の給与計算業務に加え、12月は年末調整の計算処理やチェックも入ります。 - 12/9(月)〜12/11(水)SmartHRから給与システム連携CSV出力&取り込み(2日間)
- 11/29(金)〜12/6(金)までが申告書チェック期間(1週間)
- 11/28(木)従業員の年末調整アンケート回答期限!!
※従業員の年末調整アンケート回答期間を3週間設ける場合 - 11/7(木)SmartHRから年末調整の依頼(送信)を実施
- 11/5(火)までにSmartHRでの従業員情報・家族情報を最新にしておく
期間はあくまでも目安です。各社の状況に合わせて、読み替えてください。例えば、以下のような変動要因が考えられます。
スケジュールの変動要因例
(1)年末調整の精算実施のタイミング
- 12月給与年調:12月給与計算と同時に年末調整の精算(所得税の還付・徴収)を実施する
- 1月給与年調:1月給与計算と同時に年末調整の精算を実施する
- 単独年調:12月や1月の給与振込とは別のタイミングで還付金のみ精算する
(2)その他、労務/給与計算業務まわりの環境
- 従業員の人数
- 給与計算担当者の人数、
- 勤怠の締日がいつなのか(月末締、15日締など)
- 給与計算を外部委託しているかどうか
(3)年末調整に関する運用
- 電子帳簿保存(ペーパーレス)を実施するのかどうか
- 扶養控除申告書へのマイナンバー印字を省略するのかどうか
各企業によって状況は様々だと思いますので、実態に沿って計画を組んでいく必要があります。
年末調整スケジュールを順算で具体化する
逆算で整理できたら、具体的なスケジュールとして順算で組み立てていきます。
年末調整スタート前に、SmartHR上でできる準備についても説明します。
9月【事前準備】
すでにSmartHRを導入しており、今年の年末調整をペーパーレスで実施したいと考えている企業様は、年末調整の「紙」の申告書類を不要とするペーパーレス年末調整の進め方をお読みください。
『源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請書』を管轄税務署に提出しておきましょう。
提出期限は、従業員から書類の提出を受ける前までとなります。余裕を持って早めに提出しておければ安心ですね。
年末調整の具体的な進行も、関係者間で相談しておきましょう!
10月〜【事前準備】
まず、前提として以下の2点を整理することをオススメします。
- SmartHRに登録済の従業員とその家族情報を最新状態にメンテナンスしておく
- SmartHRに従業員とその家族のマイナンバーを登録しておく
従業員が年末調整アンケートを回答する際、事前に登録しておいた従業員の住所や家族の情報がデフォルト表示されます。
もし従業員側での入力の手間を抑えたい場合には、事前に最新情報にメンテナンスしておきましょう!
(※ 家族情報を管理者側で事前メンテナンスしない場合は、従業員に最新情報を入力してもらう運用も可能です。)
以下の準備も重要です。
- SmartHRにて年末調整のための基本設定をしておく(法人番号、税務署番号など)
- 各社で利用中の給与計算ソフトへの年末調整CSVデータ連携が可能かどうか検証しておく
11月〜【年末調整スタート】
SmartHRであれば、従業員向けの年末調整説明会を行わなくても年末調整が実施できます。
SmartHRの中で、各企業様ごとに回答期日や、設問単位でのオリジナルヒントメッセージを設定しておくことができます。
従業員は、誰でも理解できる簡単なアンケートに答えるだけで申告書類が作成できますので、申告書記入例をあらかじめ用意する必要もありません。
なお、従業員向けのマニュアルについては、SmartHRから提供可能ですので、もしご希望の方は10月上旬以降、チャットサポートへお問い合わせください。
(※ SmartHRをご契約のユーザー様に限ります、悪しからずご了承ください)
次に、実際にSmartHRを使った年末調整を進めていきます。
(1)SmartHRでの年末調整の設定【〜1日程度】
- 各種申告書類の印刷・要/不要
- マイナンバー印字有無
- 年末調整アンケート回答期日の設定
- リマインド設定
- 年末調整の対象者一覧(依頼グループ)作成
- 年末調整依頼メールフォーマットの編集
- 年末調整の依頼実施
- 従業員への通知実施
(2)従業員による年末調整アンケート回答期間【1週間〜4週間】
- 差し戻し対応
- 年末調整回答(1次締め切り)前後での督促的なアクション(随時)
従業員の年末調整アンケート回答期間は、企業ごとの従業員人数や拠点数によって、大きく変動します。
12月〜【年末調整完了】
(1)SmartHRで申告書内容チェック期間【数日〜1週間程度】
期間は、従業員数や労務担当者数によって変動します。
申告書チェック期間は、他部署の方が毎年応援に駆けつけて来てくれるというケースもあるようです。そのような場合、2019年はいつ頃実施を予定しているのか、早めにスケジュール感を共有できると良いですね!
ここで、最終的に申告内容に不備がなくなったら……、
(2)SmartHRで申告書内容の確定【数分程度】
必要に応じて全員分の申告書を一括印刷してください。
(3)SmartHRから給与計算システムへの連携用CSVデータの出力【数分程度】
(4)給与計算システムへのCSV取り込みデータ加工&実施【数日程度】
お使いの給与計算システムでインポートできる形に加工・編集いただく必要がございます。
一番忙しい時期にバタバタしないためにも、事前に給与計算システム側での受け入れ形式であったり、どういった編集・加工作業が発生しそうかを含め、検証をいただくなど準備を進めておきましょう。
また、年末調整データをインポートする機能が実装されていないシステムの場合は、申告書内容を全員分手入力する作業が発生する可能性もあるので、給与計算システムの問い合わせ窓口にて事前に確認しておいてください。
給与奉行やMFクラウド給与をお使いでしたら、加工・編集なしで連携が可能です!
(5)給与計算システムでの&給与計算処理&年末調整計算処理の実施期間【数日〜1週間程度】
給与計算にどの程度期間を要するかは、会社によって異なります。その変動要因としては、
- 従業員の人数、給与計算担当者の人数、
- 勤怠の締日(例:月末締なのか、15日締なのか)
- 給与計算を外部に委託している
普段の給与計算に加え、12月は年末調整の計算処理やチェックも入るので期間も長めにみておきたいですね。例えば、12月給与支給日が12月25日(水)の場合、12月20日(金)が振込日となります(※3営業日前)。
給与支給日と給与振込日は確実に動かせない日付です。給与支給日と給与振込日をゴールとし、ここから逆算してスケジュールを組む必要があります。
(6)SmartHRでの給与明細配信設定
(7)SmartHRでの源泉徴収票の配布準備
- 給与計算ソフトで作成した源泉徴収票PDFのアップロードOR
- 給与計算ソフトで出力した源泉徴収票CSVデータをインポート(編集加工が必要)
(8)原本(控除証明書や住宅借入金控除申告書など)の回収
以上で、基本的な年末調整業務としては完了となります。
2019年の年末調整スケジュールを組む際の参考になれば幸いです!