子供がいる場合の「扶養控除」における4つの注意点

2018.10.10 ライター: SmartHR Mag. 編集部

そろそろ年末調整シーズンが近づいています。

年末調整の書類作成時の注意事項には様々な要素がありますが、そのうちのひとつに扶養控除が挙げられるでしょう。

例えば、従業員に扶養親族がいる場合、扶養控除が適用され課税額が変わりますが、特に、子供がいる場合については、その年齢や給与収入によって控除額が変わるのでより注意が必要です。

そこで今回は、子供がいる場合の扶養控除における4つの注意点について解説します。

(1)「年少扶養親族」は控除の対象とならない

扶養親族とは、納税者が金銭的に養っている親族のことを指します。例えば、加齢により働けなくなった両親や子供などがこれにあたります。

「扶養親族がいる=金銭的な負担がある」と認識され、住民税や所得税を減額してもらえる制度が扶養控除です。

しかし、何歳からでも控除が受けられるわけではなく、16歳未満の年少親族は扶養控除の対象になりません

ただし、住民税については「非課税限度額」という特別な制度があり、16歳未満の子供の有無も税額計算に関わってきます。

そのため、扶養控除等申告書の住民税に関する事項には記入が必要ですので注意しましょう。

(2)「生計が同じ」である必要がある

扶養親族の対象となるためにはいくつか条件があり、そのひとつに「納税者と生計を一にしている」、すなわち「納税者と生計を共にしている」必要があります。

「生計を共にする」とは、生活費など日常生活に必要なお金を常に納税者から援助してもらっている状態のことです。そのため、同居していなくても仕送りなどをしている場合には扶養親族としてみなされます。

つまり、息子や娘が進学を機に一人暮らしを始めた、という場合でも資金援助をしていれば扶養控除の対象となるのです。

ただし、その場合は仕送りしていることを証明するために、金融機関の領収書や通帳の写しといった書類が必要になりますので注意しましょう。

(3)「年間の合計所得金額」に注意

子供がアルバイトをしている場合には、年間の所得金額が38万円以下、もしくは給与収入のみの人は103万円以下でないと扶養親族にはなれません

「103万円の壁」と言われることがありますが、年間の給与収入が103万円を超えると扶養親族から外されるのです。

ちなみに、この金額は「手取り」ではありません。保険料や税金を差し引く前の“総支給額”ですので、実際に手元に入ったお金だけ合算すればいいわけではなく、注意が必要です。

(4)扶養親族の区分と控除額

その年の12月31日時点で16歳以上、かつ年間給与収入が103万円以下の子供は「一般の控除対象扶養親族」です。対象となる子供がいる納税者は所得から38万円が控除されます。

一方、その年の12月31日時点で19歳以上~23歳未満の子供は「特定扶養家族」に区分され、控除額が63万円に変わります。この年代の子供は大学進学などでお金がかかることが多いため、税負担が軽減されているのです。

ただし、子供が大学生かどうかは控除額に関係ありません。あくまで基準となるのは年齢と年間収入です。子供が2人以上いる場合には、その分控除額が増えます。

例えば、一般の控除対象扶養親族のAくん(16歳)と、特定扶養親族のBさん(20歳)という2人の子供がいる場合には、38万円+63万円=101万円が控除されます。

まとめ

このように、子供がいる場合にはその年齢や給与収入によって控除額が変わります。

また、この他にも妻や夫の収入によって配偶者控除の有無も変わりますので、扶養控除等申告書は間違いのないように丁寧に記入してもらう必要があります。

提出された書類は、記載された情報に間違いがないか、しっかりチェックしましょう。

(※ 本稿は平成30年4月1日現在法令等に基づきます)

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