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4月入社を控える「新卒内定者」フォローのポイント4つ

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社会保険労務士表参道HRオフィスの山本純次です。

2月も後半に差し掛かり、新卒社員を採用される予定の会社にとって、長い選考期間を経てようやく新人の入社を待ち望む時期となります。

特に新卒採用者に関しては、この時期、学校の試験も終わり、社会人に向けてどのように準備すればよいのか、会社としても新しいスタッフをどのように受け入れていけば良いか、思い悩む時期かと思います。

そこで、この時期に特に注意すべき、入社直前に迫った内定者への適切なフォローを考えていきます。

(1)内定から現在までの「会社の変化」に関する情報提供

内定から入社まで時間がたっていると、会社内の状況が変わっていることがあります。

新規事業の立ち上げや、部門の統廃合、人事担当者の変更など、入社者にしっかりと伝えておくことで、入社後に想定と違っていて会社に不信感を持ってしまうというような事態を防げます。

これからチームの一員になる仲間ですので、ポジティブかネガティブかに関わらず、しっかりと情報伝達することが重要です。情報共有の重要性は、この時期から既に生まれ始めているのです。

(2)入社に向けての「お悩み相談窓口」を設置

多くの場合、新卒社員の会社の最初の窓口は人事の採用担当者になると思います。

しかしこの時期、採用担当者は次の年の採用で繁忙期でもあります。また、人事のメンバーとの接点だけだと「会社の実態」が見えないこともあります。

この課題への対策の良い事例として、社内の同じ学校のOB・OGなど、親近感のある先輩社員を新人の相談役やメンターに付けると、人事には相談できない身近な話題も相談できて、入社前の不安解消になることもあります。

そのほか、人事の採用担当が男性だけ、あるいは女性だけという場合は、男女それぞれ補う形で窓口を設けるというのも良いでしょう。

(3)「内定後の経験」をヒアリング

内定後の学生というのは、将来のひとまずの行き先が確定し、気が抜けることもあります。

その中で、限られた学生生活をどのように過ごすかで入社後の成長につながるケースもあります。

内定時に課題などを与えるのも手ではありますが、やはり自発的に行動できるかも入社後の重要ポイントのひとつになり得ます。例えば、長期休暇中に海外のホームステイをすることで言語習得に繋がったり、NPOでの活動の中で社会人としての基礎力を身に着けたり、趣味に打ち込んだことでイノベーションや新規事業のヒントを得たりなど、後々仕事にも生きるだろう貴重な経験を得る学生もいます。

面接で得た情報だけでなく、内定後の経験などをヒアリングする機会を設けて、将来の配属などに役立てるというのも一つの手かと思います。

(4)「入社準備」の最終仕上げを

入社式の準備、配属先への各部門長への紹介などなど、社内事務は多岐にわたります。新入社員がスムーズに会社に慣れるためには、人事の細やかな気配りが必要になります。準備できることは3月には完了し、快く新人を迎え入れる体制を整えましょう。

「人事の採用担当」は、新入社員にとって、ある意味「会社そのもの」でもあります。窓口でもあり、相談役でもあり、指導役の機能も担う必要があります。

それだけ会社にとっては重要な位置付けになりますので、新入社員が入社してくるその日まで(もちろん入社後も)気を抜くこと無く、新入社員の会社での素晴らしいスタートをフォローできるよう、心構えていただければと思います。

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