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経営者の覚悟は大前提! 「女性が活躍する会社」の4要件

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ご存じの方も多いかと思いますが、日本の生産年齢人口(15~64歳人口)は減少を続けています。

今までのように、「長時間残業」や「休日出勤を厭わない男性正社員を中心とした経営モデル」が成り立たなくなってきました。

これからの企業経営は、女性の活躍なくして語れません。

そのためには、女性が働きやすい職場、女性が能力発揮できる職場を作ることが重要です。

1. 女性活躍推進には経営者の覚悟が欠かせない

国の後押し等もあり、多くの企業が女性活躍推進に取り組んでいます。その中には、成功している企業もあれば、成果のあがっていない企業もあります。

成否を分けるポイントはたった1つ。

「経営者の覚悟」です。

本気で会社を変える覚悟、何があってもやり遂げる覚悟が必要です。

創業以来続いてきた男性中心の組織であれば、変革は、簡単ではありません。

経営者の覚悟がなければ、どのような制度を導入しても、既存の価値観に凝り固まった反対勢力によって潰されてしまいます。

2. 女性活躍を推進する2段階の仕組みづくり

では、経営者の覚悟が決まったところで、女性活躍を推進するにあたり、どのような仕組みが必要になるでしょうか?

それには、下記のような制度を2段階で考えていく必要があります。

● 第1段階:女性の継続就労支援

● 第2段階:女性の能力開発機会の付与

結婚・出産・育児というライフイベントによって、女性には多くの退職危機が訪れます。

それを乗り越えるために、労基法や育児介護休業法等で、企業に様々な制度導入を義務付けています。

制度を作るだけでなく「使える職場」でなければならない

しかし、「制度を作るだけ」ではダメです。

育休ひとつとっても、実際にその制度を使える職場でなければなりません。

また、同僚からのハラスメントなどが起こらない職場でなければなりません。

それには、関係者各位にとって過度の負担にならないことが重要です。

3. 過度の負担を防ぐ具体的施策

それでは、現場の過度の負担を防ぐために、具体的にどのような対策が考えられるでしょうか?

部署全体のレベルアップに繋がる「ドミノ人事」

まず考えられるのは以下に紹介する「ドミノ人事」です。

「ドミノ人事」とは、育休取得で空白となったポジションに、1つ下のポジションの者が就きます。そして、代役となったその人の元のポジションには、さらに下のポジションの者が就くようにします。

こうすることで、キャリアアップの機会としても効果を発揮し、部署全体のレベルアップに繋がります。

いつ誰が急に休んでも対応できる仕組みづくり

また、子育てしながら働く女性は、子供の体調不良等で急に休むことも多くあります。

属人化しないよう、情報共有や複数担当制の導入によって、いつ・誰が急に休んでも、残された者が対応できる仕組みを作りも有効です。

長時間労働の是正

さらに、女性の継続就労を妨げている大きな原因である長時間労働を是正しなければなりません。

業務全体の見直しによる無駄の排除と、時間あたりの生産性を基準とした評価制度の導入等が考えられます。

長時間労働が当たり前の職場には女性は定着しません。

4. 女性の能力開発には「管理職者の意識改革」も必要

次に、女性の能力開発について考えていきます。

「誰に・どのようなキャリアを積ませるか?」という能力開発については、管理職者の判断によるところが大きいです。その管理職者が「女性はこうあるべき」という性別役割分担意識に凝り固まっていれば、女性が能力開発を行うのは難しくなります

また、管理職者が長時間残業を行う者を評価するような人であれば、子育て中の女性はなかなか評価されません。

結果として、能力開発の機会を与えてもらえなくなります。

管理職者の意識改革」が必要です。

そのための指導や教育が重要になってきます。

第1評価者であり、部下のマネジメントを担っている管理職者の意識改革が、女性の能力開発の鍵を握っています。

 

ご覧頂いている皆様の会社におかれましても、経営者に覚悟を持ってもらうことを大前提に、今回紹介したような仕組みや制度を導入し、女性が活躍する企業へと変貌することができるでしょう。

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