わかりづらい「源泉徴収票」記載時のポイント5つ

2018.10.11 ライター: SmartHR Mag. 編集部

「源泉徴収票」というと、労務担当者にとっては手間がかかるものというイメージがあるかもしれません。

たしかに、年末に向けて忙しない時期に従業員へ申告書などを提出するように促したり、提出された書類をチェックしたりするなど大変です。

しかし、源泉徴収票は重要な書類です。源泉徴収票がどんな場合に必要になるのかなど知っておくのは、担当者としてだけでなく一個人として生活にも役立つといえるでしょう。

今回は、源泉徴収票について詳しく解説していきます。

【1】源泉徴収票が必要な時期

「源泉徴収制度」は、従業員が支払う所得税を賃金から差し引いて会社が代わりに納税する仕組みです。

源泉徴収票は、会社が従業員に払った1年間の賃金額と納めた所得税の額を証明する重要な書類です。

発行時期は、12月の賃金を支払って年末調整した後と従業員が1年間の途中で退職したときです。

途中で入社した従業員は、退職した会社で発行された源泉徴収票を提出して、年末調整をしてもらいます。

【2】源泉徴収票 平成30年分の表記変更点

2018年1月から「配偶者控除の額」が変更されたことに伴い、源泉徴収票の内容も変更されました。

 

国税庁HPより

まず、これまで「控除対象配偶者の有無等」という表記だったのが、最新の様式では「(源泉)控除対象配偶者の有無等」になっています。また、その隣の「配偶者特別控除の額」が「配偶者(特別)控除の額」という表記になりました。

上から「控除対象配偶者」という氏名を記載する部分は、「(源泉・特別)控除対象配偶者」という表記になりました。

【3】「源泉徴収票」のわかりづらいポイント

次に、わかりにくいという声の多い「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「個人番号(マイナンバーの記載)」について説明します。

支払金額

まず、「支払金額」は、対象の従業員に1年間で支払った賃金額の合計です。

ボーナス・残業代や資格手当・扶養手当などは含まれますが、非課税とされている通勤手当や実費の出張旅費などは含まれません。

給与所得控除後の金額

「給与所得控除後の金額」は、「支払金額」から会社員の経費とされている「給与所得控除」の額を差し引いた金額です。

収入額に応じて給与所得控除額が変わることを、国税庁のホームページで公表されている計算式で確認できます。

所得控除の額の合計額

「所得控除の額の合計額」は、下部に記載される保険料控除・扶養控除・配偶者控除などの合計金額です。

厚生年金保険や健康保険などの社会保険料や雇用保険料の額なども含まれます。

給与所得控除とあわせた控除額が大きくなるほど、所得税が安くなるのでもれのないように注意しましょう。

個人番号(マイナンバーの記載)

「個人番号(マイナンバーの記載)」は税務署などの公的機関に提出する源泉徴収票には必要ですが、従業員に発行する票には不要です。

【4】源泉徴収票の作成と所得税の計算方法

次に所得税の計算方法を説明します。

源泉徴収票に記載されている「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引くと、所得税の税率をかける基準額が計算できます。

例えば、「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引いた金額が、250万円であれば控除額は97,500円となります。

国税庁HPより

医療費控除をしたい場合も確定申告が必要です。算出できた課税する基準額に、法律で決められている税率をかけて、その額から控除額を差し引くと所得税が計算できます。

住宅ローン控除が適用される場合は、計算できた所得税額から控除額を差し引いて終了です。

詳細なる計算方法は、下記記事を是非ご参考ください。
( ▶ 「源泉徴収票」の見方を理解して税金知識をアップしよう!

【5】源泉徴収票の保管年数

「源泉徴収票を紛失したので再発行してほしい」と従業員から依頼された場合、会社には発行する義務があると法律で決められています。

まず、源泉徴収票自体の保管年数は3年間と法律で定められています。

また、所得税の還付は5年前までさかのぼって受けられるので、4年前もしくは5年前の源泉徴収票の再発行を求める従業員や退職者がいるかもしれません。

なお、所得税の計算がされている源泉徴収簿の保存期間は7年間です。

まとめ

源泉徴収票は、会社にとっても従業員個人にとっても大切な書類です。

税務署から専門用語や計算方法などについての詳細な説明書が送付されてくるので、労務担当者が手計算をして作成することも可能でしょう。

しかし、細かな数字を正確に操る必要のある源泉徴収票の作成は、かなりの集中力・労力を必要とします。

手間のかかる給料計算や源泉徴収票作成などの労務管理業務は、クラウド人事労務ソフト等で業務効率化を図ると良いでしょう。

【あわせて読みたい】
【平成30年分】年末調整をスムーズに行うためのポイント4つ
SmartHR 副島が語る「ペーパーレス年末調整」誕生秘話。パワーアップした2018年版の注目ポイントは?
給与担当者目線で感動した「ペーパーレス年末調整」9つのメリット

SmartHR Mag. 編集部

SmartHR Mag. は人事労務手続きを自動化するクラウド型ソフトウェア SmartHR からスピンアウトして生まれた、人事労務にフォーカスしたメディアです。人事労務に関わる人はもちろん、経営者や従業員も含む、すべての働く人たちにとって、価値あるメディアを目指します。
他の執筆記事はこちら

人事労務の関連記事

人事労務の新着記事

飲食・小売業の人事労務特集

SmartHR スタートガイド

人事労務メルマガ配信中

プライバシーポリシーに同意の上、ご登録ください