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初めて従業員を雇用するとき、注意するべき5つのポイント


個人で始めた事業を拡大していく中で、従業員を初めて雇用する機会が発生することがあります。

この機会は非常に会社として重要なポイントになります。事業を加速させるきっかけになることもあれば、トラブルで全てがうまくいかなくなることもあります。

そして初めての雇用を行えば必然的に労務管理が発生します。経営者にとって初めての経験であり、種々の法律の適用、手続きについての知識がゼロというケースも少なくありません。

今回は「何をすれば良いか分からない……」という方に向けて、従業員を雇用する上で最低限必要なポイントをまとめました。

仕事契約

①労働契約書の作成

とにもかくにも、労働に関する条件を明記した契約書は必須です。中小企業でこれをとらずに勤務させていて後々トラブルになることが多々あります。必ず雇用する前に準備しましょう。また、記載内容の必須項目は以下の通りです。

1.労働契約の期間(正社員等で継続勤務の場合は”期間の定めなし”と記載)
2.就業の場所と従事する業務の内容
3.勤務時間、休憩時間、残業の有無
4.給与の支払日、計算期間(何日締何日払い)
5.退職に関する事項(退職に至る条件など)

その他、会社が定める事項は相対的記載事項として記載が必要になりますが、まずは上記を確実に押さえてください。特に5.の退職に関する事項は、退職するかどうかという際にトラブルになりやすいので注意が必要です。

②労働保険、社会保険の手続き

労働者を一人でも雇っている場合、労働保険の手続きは必須です。

また①の契約内容で週の勤務が20時間を超える場合、雇用保険の加入も必要です。健康保険、厚生年金に関しては概ね週30時間以上の勤務の場合に加入手続きが必要ですが、法改正もありますので注意が必要です。

この場合も①の契約書による3.の勤務時間を明確に定めることで、手続きの必要性を判断できます。

③36協定の締結

労働者に残業をしてもらうためには法律上、36協定と呼ばれれる”時間外労働・休日労働に関する協定届”を作成し提出する必要があります。こちらを提出しないで残業をさせていた場合、違法となります。もちろん、残業しているにも関わらず残業手当を支給していない場合もサービス残業として違法となります。

④法定帳簿の作成

労働者がいる場合、労働者名簿と賃金台帳を備え付けなければなりません。労働者の管理というところとともに、税金の納付などの管理にも重要な帳簿となります。

⑤その他

従業員が10名以下の場合必須ではありませんが、会社の管理を考えると就業規則を整備しておくことが望ましいです。

また勤務時間を管理する方法をどうするか、早退、遅刻の際の連絡方法、有給の管理、会社での指示系統の徹底など、従業員を雇用するということは種々の労務管理をどうするかということを念頭に入れておかなければなりません。

以上は、本当に最低限のポイントになりますが、中小企業ではここまで管理するのはなかなか難しいことです。専門家等にも相談のうえ、トラブルが起こる前にしっかりと準備をしてください。

特定社会保険労務士 山本 純次

渋谷・表参道に事務所を構える人事労務の専門家、株式会社表参道HRオフィス。代表取締役CEO。社労士として社会保険・労働保険の手続き代行から就業規則の策定、労務相談までなんでも対応いたします。事務手続き代行、給与計算、就業規則作成まで幅広い人事労務業務を対応いたします。また、ベンチャーとシステムに強い社労士としてIPO支援に関する業務まで対応しております。社会保険労務士 表参道HRオフィス
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