【社会保険・雇用保険の加入手続き】書類作成でよくあるミスと予防法
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新しい人が入社すると、社会保険や雇用保険の手続きが必要になります。
特に新入社員が一斉に入社する際には多くの書類作成が必要となるため、さまざまなミスが起こりがちです。
本稿では、スムーズに社会保険や雇用保険に加入するために、書類作成で気を付けるべきポイントを解説したいと思います。
こじはるは「小島さん」ではなく「小嶋さん」
社会保険に加入するためには、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出しますが、その手続を行う際によくあるミスは、氏名に関する誤記です。
たとえばAKB48の小嶋陽菜さんを題材にさせて頂きますと、名字は「小島」ではなく「小嶋」です。また、名前の読み方も、AKB48の小嶋さんは「はるな」ですが、別の人は同じ漢字で「ひな」と読むかもしれませんので、思い込みは禁物です。
歌手の浜崎あゆみさんも、名字を「はまざき」ではなく「はまさき」と読みますし、「さき」の字自体に関しても「崎」「﨑」「嵜」といった異字体があるので、どの「さき」を使っているのか、「さき」の字が名字に含まれる人の資格取得手続では気を付けなければなりません。
資格取得届に間違えた漢字やヨミガナを書いてしまった場合、年金事務所がミスを発見してくれて、電話などで確認したのち、修正してくれることもあります。
しかし、差し戻されて再提出になり、保険証の発行が遅れたり、間違った情報のまま保険証が発行されてしまう場合もあります。訂正届を出して保険証の差しかえるという二度手間が発生するかもしれません。
基礎年金番号も転記ミスが多い
次に多いのは、基礎年金番号の伝達ミスです。基礎年金番号は4桁+6桁で構成される10桁の数字ですが、メモやメールにベタ打ちだけのやり取りでは、どうしても記入や入力時に数字の写し間違いが発生してしまう恐れがあります。
基礎年金番号が間違っていたら年金事務所では受理してくれませんので、やはり、新入社員の方への保険証の発行が遅れてしまうことになります。
同様に、雇用保険の被保険者資格取得届に関しても、氏名の間違いと、雇用保険番号の入力ミスには気を付けなければなりません。
このようなミスを防ぐため、入社手続を行う場合には、メモや「また聞き」の情報ではなく、新入社員の方に年金手帳のコピー、雇用保険被保険者証のコピー、住民票の写しなどを提出してもらいましょう。一次情報に基づいて、申請書類を作成するようにしたいものです。
Smart HRのファイル添付機能を活用しよう
Smart HRを利用している会社様の場合は、社員本人に住所氏名や基礎年金番号、雇用保険被保険者番号などをインターフェース上で入力してもらうことになりますが、年金手帳のコピーなどを添付ファイルとしてアップする機能が備わっています。
この機能を是非活用し、本人が入力した情報が正しいかを人事担当者がダブルチェックした上で、電子申請や申請書類の出力に進んでいただきたいものです。
電子申請の豆知識
なお、最後に実務上の豆知識ですが、先ほど出てきた浜崎あゆみさんの「崎」は常用字体として電子申請に対応していますが、AKB48の木﨑ゆりあさんの「﨑」の字はそのまま電子申請するとエラーになってしまいます。
このような場合は、氏名欄には「木崎ゆりあ」と常用字体で記入した上で、備考欄に『「木崎の「崎」の右上は「立」の字』と記入するか、『保険証の表示は「木﨑ゆりあ」として下さい』と書いた別紙をPDFで添付することで電子申請に対応することができます。
まとめ
社会保険や雇用保険の取得手続に手間がかかり、新入社員の方に保険証が届くのが遅れてしまうと、本人に不便をかけてしまうことはもちろん、「この会社大丈夫かな?」という不安を与えてしまうことにもなりかねません。
新入社員からの信頼を得るためにも、スムーズに社会保険や雇用保険の加入手続は完了させたいものですね。