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最適な人材マネジメントとは?範囲や進め方、注意点、フレームワークを紹介!

公開日

この記事でわかること

  • 人材マネジメントの意味と他概念との違い
  • 人材マネジメントが重要視される背景
  • 人材マネジメントの進め方と注意点
  • ​人材マネジメントに役立つフレームワーク
目次
  1. 人材マネジメントとは
  2. 人事労務管理との違い
  3. 人的資源管理との違い
  4. タレントマネジメントとの違い
  5. 人材マネジメントが重要視される背景
    1. 少子高齢化による人材不足
    2. 働き方の多様化
    3. 求められる人材像の変化
  6. 人材マネジメントの対象となる6つの構成要素
    1. リソースフロー(人材の採用・異動・代謝)
    2. 人材開発
    3. 人事評価
    4. 報酬
    5. 等級
    6. 組織開発
  7. 最適な人材マネジメントを行う4ステップ
    1. ステップ1:目標達成のために必要な人的資源を明確にする
    2. ステップ2:現在の人的資源を可視化する
    3. ステップ3:自社の課題を把握する
    4. ステップ4:課題解決の施策を決め、実行する
  8. 人材マネジメントで企業が抱える課題と回避のポイント
    1. 課題回避のポイント1:企業のビジョンと人材マネジメントの方向性を合致させる
    2. 課題回避のポイント2:従業員自身に目標を設定させる
    3. 課題回避のポイント3:状況に合わせて内容を変化させる
    4. 課題回避のポイント4:取り組みの意図を伝える浸透させる
    5. 課題回避のポイント5:フレームワークを活用する
  9. 人材マネジメントに役立つ概念・フレームワーク7選
    1. MVV
    2. PEST分析
    3. SWOT分析
    4. クロスSWOT分析(TOWNS分析)
    5. ロジックツリー
    6. PPM分析
    7. ビジネスロードマップ
  10. 最適な人材マネジメントのため、まずは人事データを一元管理しよう

「人材マネジメント」とは、経営戦略の実現に向け、人材を有効活用する取り組みや仕組みを指します。少子高齢化による労働人口の減少によって人材獲得競争が激化するなか、企業にとって自社の人材を最大限に活用することが必要不可欠になっています。

本稿では、経営戦略の実現や競争力の向上に貢献する仕組みとして注目を集める人材マネジメントの役割や進め方、注意すべきポイントなどについて解説します。

人材マネジメントとは

人材マネジメントとは?を説明した画像

「人材マネジメント」とは、企業の経営戦略や目標の実現、競争力の維持・強化に向け、人材を有効活用する仕組みを指します。

一橋大学の守島基博教授は、論文「知的創造と人材マネジメント」のなかで人材マネジメントを以下のように説明しています。

「人材が知的資本を形成し,それを活用する方法を考えることで,企業や組織は,取り巻く環境に,価値を提供していくと考えられる」とした上で、「人材が知的資本を作り出し,活用するための活動を支援するのが人材マネジメントである」

また、ミシガン大学のデイブ・ウルリッチ教授は『Human Resources Champions』で、人材マネジメントの4つの提供価値を提唱しました。

  1. 戦略を達成する
  2. 生産性の高い組織の仕組みを築く
  3. 従業員のコミットメントとコンピテンシーを向上させる
  4. 組織の変革を実現する

適切な人材マネジメントによって従業員の能力が最大化され、業務に対する意欲やエンゲージメントが向上すれば、組織の生産性が高まります。企業価値のさらなる向上、市場における競争力や業界での優位性の確立にも貢献します。

人事労務管理との違い

「人事管理」は、一般的に採用や配置などが該当します。従業員の適材適所を目指した雇用管理のほか、給与体系や退職金、賃金管理などの業務が当てはまります。

「労務管理」は、勤怠管理や福利厚生、職場環境の改善など、従業員の労働にかかわる事柄について管理する業務を指します。

人事労務管理は管理に比重が置かれます。対して人材マネジメントは、人事業務に限らず企業の目標達成に向けた人材の成長や能力の発揮など、経営的な視点による取り組みを意味します。

坪谷邦生氏は著書『図解 人材マネジメント 入門』で労務管理と人材マネジメントの違いを以下のように整理しています。

労務管理と人材マネジメントの違いを示した画像

(出典)『坪谷 邦生 - 図解 人材マネジメント 入門』をもとに作成

人的資源管理との違い

「人的資源管理」とは、1980年ごろから経営学において登場した考え方です。企業の目的・目標の達成に向け、人的資源を活用するための制度設計や運営を指します。

人的資源管理の「ヒトをコストとして捉えるのではなく、育成して価値を高める」との考え方に、「人的資源は成長したり、変わったりする可能性を秘めている」という視点を加えたのが、人材マネジメントです。

タレントマネジメントとの違い

「タレントマネジメント」とは、貴重な経営資源である人材の採用や育成、配置などを最適化する人事戦略を指します。

タレントマネジメントと人材マネジメントの共通点は、「人材を有効活用する」ところです。タレントマネジメントのほうが従業員一人ひとりの個性や能力、才能などをいかすことをより重視しているといえますが、両者を明確に線引きするのは難しい部分もあります。

「タレントマネジメント」の目的や導入の進め方については、以下の記事で詳しく解説しています。

人材マネジメントが重要視される背景

少子高齢化による人材不足

人材マネジメントが重要視される背景の一つは少子高齢化による人材不足です。総務省の「令和4年版 情報通信白書」によると、日本では15歳から65歳未満の生産年齢人口が減少し続けており、今後も企業の人材確保は難しくなると予測されます。

日本では15歳から65歳未満の生産年齢人口が減少し続けていることを示した画像

(出典)総務省「情報通信白令和4年度版」

人材不足のなかで企業が継続的に生産性や競争力を高めるには、限られた人的資源を有効活用する人材マネジメントが必要不可欠です。

ふさわしい人材の採用や適切な配置、成長機会の提供などによって、個人が力を発揮できる状況をつくることで、従業員ならびに企業の生産性の向上を図ることが可能です。

働き方の多様化

近年、従業員の働き方に関する価値観は多様化し、勤務地や時間などに縛られない働き方を望む人も増えています。

厚生労働省の「新しい時代の働き方に関する研究会 報告書」によると、「人生100年時代で企業が予測していること」として、短時間就業の希望者増加や転職者の増加などが挙げられています。

人生100年時代で企業が予測していることを示した画像

(出典)厚生労働省 令和5年労働条件分科会(第190回)「新しい時代の働き方に関する研究会 報告書」

企業が優秀な人材を獲得・定着させるには、多様な働き方に合わせた評価制度や報酬制度、人材開発の仕組みづくりが不可欠になっています。

求められる人材像の変化

現代は、将来の予測が難しく先行きが不透明な“VUCA時代”と言われています。移り変わりの激しい市場において成功を収める決定打が見出しにくい状況です。

厚生労働省の「新しい時代の働き方に関する研究会 報告書」によると、企業は「柔軟な発想で新しい考えを生み出すことのできる能力」や「自ら考え、行動することのできる能力」をもつ人材を一層求めています。またイノベーション創出のために、ゼネラリストだけでなく特定の分野に特化した知見を有するスペシャリストも必要としています。

人生100年時代に求められる能力を示した画像

(出典)厚生労働省 令和5年労働条件分科会(第190回)「新しい時代の働き方に関する研究会 報告書」

こうした能力をもつ人材の採用や育成のためにも、従業員の能力を最大化させ、有効活用する人材マネジメントの取り組みが必要とされているのです。

人材マネジメントの対象となる6つの構成要素

人材マネジメントを構成する以下の6つの要素を示している画像

坪谷邦生氏は著書『図解 人材マネジメント 入門』において、人材マネジメントを構成する以下の6つの要素を示しています。

リソースフロー(人材の採用・異動・代謝)

「リソースフロー」は、人材の採用(入社)・異動・代謝(退職)から成り、企業の人材の流れを表します。

採用では、企業のビジョンや経営戦略の達成に必要となる人材像の明確化が重要です。そのうえで、社内に該当する人材がいないときには採用を検討します。採用戦略を立てる際は、新卒と中途採用でそれぞれに合った戦略を立て、実施します。

労働力人口の減少により人材獲得が激化するなか、基準が高すぎると採用が難航するため、採用条件の見極めや採用後の育成制度の整備が必要です。

人材開発

「人材開発」では、企業のビジョンや経営戦略の達成に向け、従業員の成長を促すためのスキルアップや育成の仕組みを構築・推進します。

OJTや社内外の研修会、OFF-JT、自己啓発支援など、必要にあわせた社員のスキルアップのサポートも重要です。

人事評価

「人事評価」では、どのような制度であれば従業員が活躍し成長できるかの観点、フィードバックの積み重ねによる企業文化の育成の観点での検討が重要です。

設定した評価制度にのっとり、仕事の成果・能力・意識などを適正に評価し、今後の課題や期待などをフィードバックします。従業員一人ひとりへのフィードバックにより、組織が望む成長や期待を認識でき、モチベーションを高めることにつながります。

報酬

「報酬」は、人事評価にもとづいて決定します。昇給や昇格、目標達成時のインセンティブの付与なども含まれます。

企業は報酬が決まる仕組みを明確にし、社内で公開するなどして、報酬に対する従業員の納得感を高めることが重要です。

報酬に対して納得感があると、従業員は高いモチベーションを保ったまま業務に取り組めるため、個々や企業全体の生産性を高めることにつながります。

等級

「等級」は、従業員評価の基準を具現化したものです。従業員はそれぞれ処遇や賃金に差があります。その差をつける基準となるのが等級です。

等級の設計は企業によって異なりますが、従業員に対して明確にしておくことで、評価や採用、報酬といった人材マネジメントの各要素に一貫性がもたらされます。

個々の能力・経歴に応じ、ふさわしいポジションや業務へ配置する「適材適所」については、以下の記事で詳しく解説しています。

組織開発

「組織開発」とは、組織で働く従業員同士の関係性への働きかけや、部署間における関係性への働きかけにより、組織をよい方向へと活性化させる行いやサポートが該当します。

プロセスの改善やコミュニケーションの意思決定の改善など、組織のパフォーマンスの最大化を目指し、企業の生産性を高める取り組みを指します。

最適な人材マネジメントを行う4ステップ

最適な人材マネジメントを行う4ステップを示した画像

ステップ1:目標達成のために必要な人的資源を明確にする

人材マネジメントの目的は、企業の経営戦略の実現に向け、人材を有効活用して競争力を高めることです。

最適な人材マネジメントには、目標達成のためにどのような人材が、どのポジションに何名必要なのかを明らかにする必要があります。

必要な人的資源に関しては、短期的な視点だけではなく、中長期的な視点でも考えておく必要があります。

ステップ2:現在の人的資源を可視化する

目標達成に必要な人材の発掘に向け、自社に在籍している従業員の情報を整理し、可視化します。既存社員の能力を高めることで対処できる場合は育成し、適した人材がいない場合は採用を検討します。適した人物が他部署にいるときは、配置の見直しが必要です。

人事・労務を管理できるクラウド型のシステムを利用した場合、自社の最新の人事データを一元管理できます。社内の人的資源を正確に可視化でき、効率的に業務を進めることが可能です。

ステップ3:自社の課題を把握する

社内の人的資源を可視化・分析し、ステップ1で明確にした目標達成のために必要な人的資源との差を明らかにします。人的資源の差分が自社の人材マネジメントの課題の種です。合わせて関係者にヒアリングなどを行い、表面化した課題だけではなく、背景にある要因も深堀りしましょう。

ステップ4:課題解決の施策を決め、実行する

ステップ4では、ステップ3で抽出した課題の解決方法を検討します。課題解決の施策を実行する際は、期待していた効果が得られているのかを定期的に確認しましょう。人材マネジメントが順調ではない、想定した効果が得られていない場合は、必要に応じて調整しながら進めていきます。

人材マネジメントで企業が抱える課題と回避のポイント

株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2021年8月に発表した「人材マネジメント実態調査2021」によると、組織・人材マネジメントにおいて、企業は以下のような課題を抱えていました。

「次世代の経営を担う人材が育っていない」
「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」
「新人・若手社員の立ち上がりが遅くなっている」
「中堅社員が小粒化している」

また、特にコロナ禍においてテレワークが広がったことで「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」との意見も出ています。

組織・人材マネジメントにおいて企業が抱えている課題を示した画像

人事評価に関する課題では、「人事評価制度への従業員の納得感が低い」「評価基準があいまい」「テレワーク下での部下の仕事ぶりの評価が難しい」との声が挙がっています。

組織・人材マネジメントにおいて企業が抱えている課題を示した画像

(出典)株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「人材マネジメント実態調査2021」

コロナ禍以降、テレワークをはじめとした働き方の多様化が促進されています。ですが、上記に挙げたマネジメントや評価の問題点だけではなく、集合型の研修機会の減少、他者から見て学ぶ機会が減るといった育成面での課題も生じています。人材マネジメントにおいて、試行錯誤が続いている状況であり、企業が抱える課題を回避する施策が求められています。

人材マネジメントにおける課題回避のポイント5つを示した画像

課題回避のポイント1:企業のビジョンと人材マネジメントの方向性を合致させる

人材マネジメントは、経営戦略の達成が目的です。さまざまな課題を回避するためには、企業のビジョンと人材マネジメントの方向性を合致させ、従業員が一貫性をもって業務に取り組む環境を整えることが重要です。

企業のビジョンと人材マネジメントの方向性にズレが生じている場合、従業員は混乱し、思うような成果が得られなくなります。

課題回避のポイント2:従業員自身に目標を設定させる

人材マネジメントは、経営戦略にもとづき企業が主になって計画を立てるため、人材開発や組織開発の内容がどうしても経営者目線に偏りがちです。ですが上層部が決めた目標を押し付けるだけでは、従業員の納得感を得づらく、成果にもつながりづらくなります。

課題を回避するには、人材開発や組織開発においては従業員自身に目標を設定させ、事業への自発的な取り組みを促すことが重要です。また、インセンティブ制度の導入により、モチベーションを高めることも有効な施策の一つです。

課題回避のポイント3:状況に合わせて内容を変化させる

働き方改革やダイバーシティの推進とともに、企業にはより多様な価値観をもつ人材が在籍するようになりました。こうした時代背景や社内の人材の変化などから、状況に合わせて人事制度も変化させていく必要があります。

性別や年齢、国籍、雇用形態などによって従業員の評価や報酬が変わらないよう、公平性のある制度の構築が重要です。

状況に合わせて制度などを変化させる際は、企業側の意見だけで一方的に変更すると従業員が反感や不信感を抱く可能性があります。従業員の意見も取り入れるなどして、巻き込みながら進めることが求められます。

課題回避のポイント4:取り組みの意図を伝える浸透させる

人材マネジメントの目的や施策、成果など、取り組みの意図を従業員に説明し、浸透・理解に取り組みましょう。理解度を高めることで、従業員からの協力も得やすくなるでしょう。

課題回避のポイント5:フレームワークを活用する

人材マネジメントは、上述した6つの構成要素が絡み合っているため、課題を単独で解決するのではなく、根本的な原因がどこにあるのかの深掘り、多面的な思考が大切です。

その際に役立つのがフレームワークです。以下では代表的なものを紹介します。

人材マネジメントに役立つ概念・フレームワーク7選

MVV

MVVを考えるフレームワークを示した画像

「MVV」は、企業の戦略やビジョンの策定に役立つフレームワークで、「Mission(ミッション)」「Vision(ビジョン)」「Value(バリュー)」の頭文字をとったものです。

日本語では、「使命」「理念」「行動指針」と訳され、言語化することで、企業の方向性を従業員に示せます。

MVVによって従業員に価値観を共有できるため、意思決定が迅速かつ的確になるほか、チームとしての一体感が形成されやすくなり、業績の向上をもたらすなどのメリットも期待できます。

PEST分析

企業の外部環境要因を分析するフレームワークを示した画像

「PEST分析」は、政治情勢や市場の変化といった企業を取り巻く外部環境要因を分析するフレームワークです。

PEST分析では「政治的要因(Politics)」「経済的要因(Economy)」「社会的要因(Society)」「技術的要因(Technology)」の4つの視点から、外部環境がどのように自社に影響を与えるのかを把握・予測します。

経営戦略の達成に必要な人的資源の育成や採用においては、自社でコントロールできない市場の変化などを考慮し、長期的に考える必要があります。その際に外部環境の予測に有効なPEST分析が役立ちます。

SWOT分析

自社の置かれている状況や課題を分析するフレームワーク

「SWOT分析」は、自社の状況や課題を分析する際に役立つフレームワークです。SWOTとは、「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの要素を表します。

一般的にマーケティングや事業戦略などの策定に用いられますが、人事戦略や人材育成の場における強みや弱みなどの現状の課題把握にも役立ちます。

クロスSWOT分析(TOWNS分析)

SWOT分析で出た結果をもとにして施策を立てるフレームワークを示した画像

「クロスSWOT分析(TOWNS分析)」は、SWOT分析で出た結果をもとにして施策を立てるフレームワークです。SWOT分析の「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの要素により導き出された内容をそれぞれ掛け合わせ、施策を検討します。求める人材像を考える際に役立ちます。

ロジックツリー

課題を樹形図形式で分解し視覚化している画像

「ロジックツリー」は、樹形図の形式で課題を書き出し、可視化するフレームワークで、人材育成を戦略的に行う際に活用できます。

課題を分解できるため、複雑な事案でも理解しやすく、原因や解決策を特定するのに役立ちます。解決策へとたどり着いた経緯も一目でわかるため、従業員が納得しやすいのもメリットです。

また、浮き彫りになった複数の原因に対するアクションの優先順位がつけやすい点も魅力といえるでしょう。

PPM分析

「PPM分析」は、市場成長率と市場占有率(マーケットシェア)の2つの軸で、自社の事業や製品・サービスを分類し、経営資源の投資の配分を検討・判断するための手法です。

自社の事業を「花形(Star)」「金のなる木(Cash Cow)」「問題児(Problem Child)」「負け犬(Dog)」の4つの要素に分類します。それぞれの意味は以下とおりです。

  • 花形:市場成長率とマーケットシェアが高い。利益は得やすいが、市場成長率の高さから競争が激しい
  • 金のなる木:市場成長率が低く、競争が穏やかなため積極的な投資は不要。安定した利益が出る状態
  • 問題児:市場成長率は高いがマーケットシェアが低い。マーケットシェアを高めれば利益につながる
  • 負け犬:市場成長率とマーケットシェアが低くいため、事業の成長や利益が見込めない

経営資源の投資配分や活用方法を決めるのに用いられることが多いフレームワークですが、人事戦略への応用にも役立ちます。

ビジネスロードマップ

「ビジネスロードマップ」とは、目標の達成に向けた必要事項を時系列にまとめた工程表で、人材育成の取り組みに役立ちます。ゴールまでの流れや計画、期日などを共有・把握する際に効果的で、終的なゴール以外に、中間目標の期日も設定して活用します。

人事戦略に役立つフレームワークについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

最適な人材マネジメントのため、まずは人事データを一元管理しよう

労働人口の減少や働き方の多様化などから企業の競争が激化している昨今。自社の人材を最大限に活用するためには人材マネジメントが必要不可欠です。

最適な人材マネジメントを実行するには、まず自社の人的資源を可視化し、正しく把握することが重要なポイントです。

そのためには、社内に点在している人事データを一元的に管理、活用するための土台づくりが重要です。その際に有効なのが人事データを一元管理できるタレントマネジメントシステムの活用です。

たとえばタレントマネジメントシステム「SmartHR」では、異動・代謝、人材育成、人事評価など、人材マネジメントに必要なデータを最新かつ正しい状態で一元管理。人事・労務業務の効率化から、データを活用した人材マネジメントを手間なく実行できます。ITに不慣れな従業員でも迷わず使えるインターフェースも特徴です。

最適な人材マネジメントを実現するための人事データの一元管理については、「人事データベースとは?意外と知らない人事情報の整備からはじめるDX推進」をご覧ください。

お役立ち資料

人事データベースとは?意外と知らない人事情報の整備からはじめるDX推進

  1. Q1. 人材マネジメントとは何ですか?

    「人材マネジメント」とは、企業の経営戦略や目標の実現、競争力の維持・強化に向け、人材を有効活用する仕組みを指します。組織内で適切な人材マネジメントを実行できれば、従業員個々の能力を最大化させることが可能です。

  2. Q2. 人材マネジメントの6つの分野とは?

    坪谷邦生氏は著書『図解 人材マネジメント 入門』において、人材マネジメントを構成する以下の6つの要素を示しています。

    • リソースフロー(人材の採用・異動・代謝)
    • 人材開発
    • 人事評価
    • 報酬
    • 等級
    • 組織開発
  3. Q3. 人材マネジメントで注意すべきポイントは?

    人材マネジメントで注意すべきポイントは以下の5つが挙げられます。

    • 企業のビジョンと人材マネジメントの方向性を合致させる
    • 従業員自身に目標を設定させる
    • 状況に合わせて内容を変化させる
    • 取り組みの意図を浸透させる
    • フレームワークを活用する

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