2020年の働き方改革、カギを握る「人事データ活用」と意外な落とし穴とは?

2020.06.25 ライター:佐々木昂太

はじめまして、SmartHR プロダクトマーケティングマネージャーの佐々木です。

SmartHR ガイドにて「人事データ活用」に関する記事を2回にわたりお届けします。人事データ活用に関心のある皆様のお役に立てれば幸いです。

簡単に私の自己紹介をしますと、人事データ活用の可能性を感じて、2018年にSmartHRに経営企画として入社し、現在は「ラクラク分析レポート」という人事データ分析ツールの責任者を務めています。

本記事では、働き方改革の文脈から、企業が競争優位性を作る上での人事データ活用の重要性と推進ポイントについてご紹介します。

アイキャッチ:2020年の働き方改革、カギを握る「人事データ活用」と意外な落とし穴とは?

2020年、働き方改革のネクストステップへ

今では一般的な言葉となった「働き方改革」。2016年に内閣官房に設置した「働き方改革実現会議」に始まり、2019年4月には「働き方改革関連法」が施行開始されました。

働き方改革が必要な背景としてまず挙げられるのが、日本全体の労働力人口の減少です。そんな中、企業としては労働時間も削減に取り組まなくてはなりません。さらに、AIやRPAといった職業代替にも負けない、従業員のキャリア形成のサポートも必要です。

働き方改革の背景

これまでは、高度経済成長時代から続くメンバーシップ型の終身雇用制度が前提となっていました。しかし、上記のような課題に直面し、昨今のwithコロナ時代における働き方の見直しが必要となる中、人材マネジメントの重要性は更に増しています。

デロイトトーマツグループが実施している「働き方改革の実態調査2020」によると、働き方改革の目的は、従業員の定着と採用の強化などの人材目線での改革を掲げていることがわかります。

働き方改革を実施する目的

出典:デロイトトーマツグループ「働き方改革の実態調査2020」の結果を発表

しかし、実際に効果を実感しているのは「コンプライアンス対応」が最も多い結果となっており、「従業員満足度の向上・リテンション」や「多様な人材の維持獲得、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)促進」、「採用競争力強化」などの重要視されている目的の多くは、まだ途上にあるようです。

働き方改革の各目的に対する効果実感割合

出典:デロイトトーマツグループ「働き方改革の実態調査2020」の結果を発表

業務効率化により、残業ありきの働き方を見直し、多様な人材が活躍できる環境を整え、いち早く働き方改革の次のフェーズに向かう局面であると考えています。

働き方改革の3ステップ

出典:デロイトトーマツグループ「働き方改革の実態調査2020」の結果を発表

働き方改革が求められる背景について、より詳しく知りたい方はWeb資料「企業が今すぐに「働き方改革」をしなければいけない本当の理由」をご参照ください。

人事データで働き方改革を科学する

働き方改革とは、働く人々が個々の事情に応じ、多様で柔軟な働き方を選択でき、よりよい将来の展望を持てる社会を目指すことであり、企業にとっては競争優位性を作ることに繋がります。

働き方改革の段階

その上で、従来KKD(経験、勘、度胸)による判断の多かった人事領域で、人事データを活用して事実を客観的に分析することが重要です。

自社における働き方改革の目的を明確にした上で、その成果を図るKPIを設定・可視化することで、データを見ながら改善していけるようになります。

株式会社ジンズの井上一鷹さんの「現状を分析し把握することなく始める働き方改革って、体重計に乗ることなくダイエットを始めるようなもの」というコメントがその意味を物語っています。

参考:「経営者が“なぜ”を語れなければ、働き方改革は失敗する」JINS MEMEが切り拓く働き方の未来[前編]

人事データ活用に潜む3つの課題

しかし、いざ人事データ活用を進めようと思っても多くの課題があり、その意外な落とし穴を前に、第一歩がなかなか踏み出せないという声を多くお聞きします。その課題はデータ、プロセス、ツール導入の大きく3つの課題に分類されます。

人事データにまつわる課題

最初に上げられるのが、ヤフー株式会社 Yahoo!アカデミア学長である伊藤羊一さんが人事データの“三大疾病”と例える、人事データにまつわる課題です。

1つめは、縦割り業務によりデータが“ばらばら”で使える状態にないこと。2つめにデータの手入力によるミスがあったり規則が不揃いだったりすることでデータが“ぐちゃぐちゃ”であること。そして3つめに、期間が連続したデータでなく、“まちまち”であるということです。

これらのデータをきれいにして使える状態にするためには、相当な労力と時間を要します。

参考:ヤフーが1年がかりで奮闘した「人事データの“三大疾病”」

プロセスにまつわる課題

つぎに分析プロセスの課題です。分析プロセスには段階があり、記述的分析がスタートになります。使えるデータが溜まり、パターンを見いだせることができてはじめて予測分析により、精度を高めていくことができます。

人事データの分析プロセス

出典:Gartner「Gartner Says Advanced Analytics Is a Top Business Priority」

ツールにまつわる課題

最後にツールの課題です。

データ活用の土壌がなかった人事領域ではなかなか適したツールが見つかりません。経営陣から費用対効果を求められ、なかなか着手できないという声をよくお聞きます。

「データで全てを解決できるわけではないものの、データがないと暗闇の中で判断しなければいけない。」スモールスタートで成果を出していくことが重要となります。

おわりに

今回は、企業が競争優位性を作る上での人事データ活用の重要性とそこに潜む課題についてご紹介しました。

第2回の記事では、その課題解決策のひとつとなる、正確かつ最新の人事データを活用したSmartHRの「ラクラク分析レポート」を例に、人事データをどのように活用するか?のユースケースをご紹介したいと思います。

(了)


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戦略人事や働き方改革推進の重要度が増している中、経営の意思決定に資する人事データ活用が期待されています。人事データ分析には、正確な人事データの収集・蓄積が必要。そのヒントがここにあります。

【こんなことがわかります】

  • 人事データ活用の課題や障壁
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佐々木昂太

株式会社SmartHR Product Marketing Manager。UCLA 数学科卒業。コンサルティングファームに入社し、DXを基軸とした事業戦略~組織改革、アナリティクス、営業業務改革等のプロジェクトに従事。2018年よりSmartHR 経営企画として入社し、現在は人事データ分析ツール「ラクラク分析レポート」の責任者を担う。
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