アウトソーシングを活用し効率的に進行。一休式 SmartHR年末調整のKUFU
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SmartHRではユーザー同士で交流し、共に人事・労務やSmartHRの活用方法について学びあうコミュニティ「PARK」を運営しています。
本稿では、2021年10月8日におこなわれたコミュニティイベント「PARK mini〜年末調整について語り合う会〜」の中から、ユーザー登壇パートのレポートをお届けします。
今回の登壇者は、宿泊予約サイトやレストラン予約サイトを運営する株式会社一休にて人事総務を務める、重松 朋樹さん。
一休重松さん式の、SmartHRで年末調整を進める上での「KUFU(工夫)」、ぜひ参考にしてください!
「KUFU」とは株式会社SmartHRの創業時の社名である「株式会社KUFU」に由来しています。
新卒で人材派遣会社に入社し、営業に従事。2年目には当時社内歴代最速で支店長(博多支店)を任される。その後、プロジェクトマネージャー、新宿支店の支店長を歴任。2012年8月に株式会社一休へ入社、同社初の採用担当として中途採用・新卒採用を行う。
現在は労務を中心に人事制度、人事企画、採用等、幅広く担当。2015年12月にヤフーグループにジョインし、大きな変化を遂げた一休で今も在籍している適応力と、SmartHRなどのSaaS導入を一人でおこない、大きな障害なく運用フェーズまでもっていく設計力が強み。
重松さんのPARK miniでの登壇動画はこちら!
一休がSmartHRを導入した背景
株式会社一休は、「一休.com」や「Yahoo!トラベル」などの宿泊予約サイトやレストランの予約サイトなどを運営している会社です。2021年の10月現在は、従業員数が325名ほどで、事業所は全国7箇所で運営しております。
SmartHRを導入したのは、まずは「人事書類のペーパーレス化を実現したかった」のが理由です。特に雇用契約関係書類ですね。そして2つ目に、「業務の漏れ、紙の紛失を防止したかったから」。紙で業務をしていると、「どこまでやってたっけ」「あの紙どこやったっけ」といった状況が生まれがちだったので、その対策です。3つ目は「労務担当の業務の属人化をなくしたかったから」です。
詳細についてはSmartHRさんの導入事例記事で語っているので、ぜひともご覧ください。
年末調整の体制・スケジュールは?
ここから年末調整の話になります。弊社では、年末調整は私1名で対応しています。そして、ダブルチェックとしては、弊社が給与や年末調整をアウトソーシングしている会社に依頼しております。
スケジュールは、10月上旬にその年のSmartHR年末調整の仕様を確認し、社員案内用の設定やマニュアル作りを実施。10月下旬に、社員への案内をし、11月の初旬が締め切りだと伝えます。
そして、締め切り後に社員にリマインドをし、全員のデータが集まったらアウトソーシング先へとデータを連携。11月下旬にアウトソーシング先から、直接社員へ修正・追加対応をしてもらいます。12月になったら、アウトソーシング先に12月の給与計算のデータを送ってもらい、それを確認して年末調整に反映させて終了です。
一休式 年末調整のKUFU
それでは、年末調整を進めるうえで、私がどのようにKUFUしているのかお話しますね。
1.ヒントメッセージのKUFU
まずはじめに、ヒントメッセージのKUFUです。SmartHRの年末調整は、質問に回答していけば書類がどんどんできていく設計になっています。しかし、中にはデフォルトの説明だけでは理解しにくいポイントがあるかもしれません。そこで、自社独自の「ヒントメッセージ」を作成して、社員が引っかかりそうな箇所に補足を入れています。
できるだけ従業員から同じ質問が繰り返しでこないように、「ここは質問がきそうだな」と感じた箇所は事前にヒントメッセージを設定しておきます。
2.従業員への告知のKUFU
2つ目に、SmartHRさんが作ってくれている年末調整の従業員向けマニュアルを、一部加工して周知しています。マニュアルは、「これを見たらわかる」という内容になっています。
提出をしてくれない社員への対応は、地道にやっていますね。出社しているときに、未提出者の席まで行って「年末調整、提出してね!」と伝え、その場で対応してもらうなどです(笑)
3.アウトソーシング先との連携のKUFU
先程も話したように、弊社ではアウトソーシング先に年末調整を依頼しています。アウトソーシング先にSmartHRの管理者権限を付与し、「年末調整の回収が完了しました」とGOサインを出すことで、SmartHRにログインして情報をチェックしてくれる流れになっています。
初めてSmartHRで年末調整をする方へのアドバイス
これから初めてSmartHRで年末調整をする方へのアドバイスをお話しますね。
まず、チャットサポートを使いまくろう!です。あまり言い過ぎるとSmartHRのチャットサポートの方に怒られるかもしれませんが(笑)
僕は何かあったらすぐにチャットサポートの方に相談していました。チャットサポートに問い合わせる際、ポップアップで「年末調整のよくある質問」というものが出てくるので、まずはよくある質問を確認しつつ、そこで解決できなさそうであればチャットサポートを利用しています。SmartHRのチャットサポート、すぐに解決するのでオススメですよ。
続いて、SmartHRの年末調整を、様々なケースの社員に試してもらおう!です。先程申し上げた「質問がこないようにする」というところにも繋がるかもしれませんが、独身、既婚、子供あり、ひとり親、生保あり、住宅ローンありなど、様々なパターンの社員にデモアカウントを付与し、「試し」で年末調整をしてもらいます。そうすることで、わかりにくい点がわかったり、ヒントメッセージを用意できたり、マニュアルに追記できたりします。
そして最後に、社員から質問があったらSmartHRに共有するように心がけています。先程のヒントメッセージの画像は、実は2019年に作ったヒントメッセージなんですね。これは、SmartHRさんが改善してくれたおかげで2020年には質問がこないような仕様になっており、同箇所でのヒントメッセージの設定も不要となりました。
このように、SmartHRさんへ質問やフィードバック、こちらがKUFUしたことを送ることで、サービスが改善され翌年には解決しているかもしれません。
重松さんからのメッセージ
最後にメッセージですが、SmartHRは基本設定をするだけでも確実に紙時代よりもラクになります。
私もSmartHRでの年末調整が3年目になりますが、私にとって年末調整シーズンは、労務にとっての最繁忙期ではないと思うようになりました。まるで「勤怠締めてね」と社員に伝えて対応してもらうのと同じレベルで年末調整を進められるようになっています。2年,3年とSmartHRで年末調整をする中で、ますます使いやすくなっていくのではないかと思います。