Q:マネジメントが上手くできている自信がありません。どうしたらいいのでしょうか?【人材マネジメントQ&A】

少子高齢化が進む現在では、優秀な人材を採用・確保・育成するために、人材マネジメントの重要性はますます高まっています。この企画では人事担当者が見えにくい「マネジメントの悩み」を人材マネジメントのプロが解説。ビジネスの現場でマネージャーが抱える課題に効果的なヒントをご紹介します。

A:私もいまだに自信はないし、マネジメントに自信は必要ないと思います。

現在、クックパッドではコーポレートブランディング部の本部長をしています。多くの人は、私のことを順調にキャリアを積み上げてきた人だと思われているかもしれません。

ですが、新卒でリース会社に就職し、すぐ辞めてしまい実家に戻り引きこもり、そこから今に至るまでには、専業主婦、パート、派遣社員、中間管理職、会社役員、フリーランスとあらゆるポジションを経験しているので、いろいろな方がぶちあたる悩みにはすべて共感できます。

そして、いまでも悩みながら日々悩みをもちながら仕事しています。
そのうえで言えることは、マネジメントは難しいものです。そして、「自信はなくてもいい」と強く断言します。正しいやり方というものはないですから。

組織のフェーズによってマネジメントスタイルを変える

そもそも、会社のフェーズによって求められるマネジメントは異なるものです。それを履き違えると大変な事態を招きかねません。

たとえば、クックパッドが東京マザーズ市場に上場した頃の私は「全部自分で決めるリーダー」でした。急成長してきた事業をさらに成長させるために、自分が現場を一番知っていると思っていたし、メンバーから方針を聞かれたら、パッと答えるのが私の役割だと思っていました。事実、急成長中のベンチャー企業でのマネジメントは、それでもワークしていたようにも思えます。

でも、私が3年間のフリーランス生活を経て、クックパッドに復帰したとき、同じスタイルは通用しませんでした。戻ったときには人数が4倍以上に増えて、業務の幅は広がっており、なんでも自分で決めるというやり方が通用しませんでした。メンバーからも「小竹さん、昔とは違うんです」と直に言われたこともありますし、「小竹さんには、ついていけません」と自身のチームから離職者が続出しました。

相談、フィードバック、微調整の繰り返しでマネージャーは成長できる

改めて、私は自分がいかに無力なリーダーだったかを思い知らされました。そこで、上司であったり友人などいろいろな方にアドバイスをいただきました。ときには同じチームのメンバーにその悩みを相談したこともあります。

悩んだら相談をし、そのフィードバックをもとに自分のマネジメントを微調整していく。その繰り返しをしていくことで、リーダーとして成長をしていくのかなと思います。

1972年石川県生まれ。関西学院大学社会学部卒。株式会社博報堂アイ・スタジオでWEBディレクターを経験後、2004年有限会社コイン(後のクックパッド株式会社)入社。当時の広告事業の柱であり、広告主とユーザーのwin-winを叶えた全く新しいレシピコンテストを生み出す。 2006年編集部門長就任、2008年執行役就任。2009年、日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010」を受賞。2012年クックパッド株式会社を退社、独立。2016年4月クックパッドに復職、現在に至る。 ホクト株式会社、フリュー株式会社、株式会社 askenの社外取締役も勤める。最近では、個人活動として料理教室なども開催しており、著書に「時間があっても、ごはん作りはしんどい」(日経BP社)
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