“Webマーケティングのウィルゲート”が「働き方変革」と「デジタル変革」へと事業をシフトする理由
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これまで、「一人ひとりの『will』を実現する」を経営理念に、Webマーケティング支援やメディア事業を運営してきた株式会社ウィルゲート。
日本における「働きがいのある会社」ランキングに8年連続でランクインするなど、「働き方」に力を入れているベンチャー企業です。
そんなウィルゲートが、設立14期目、2020年の1月に事業方針の変更を打ち出しました。
新たな事業方針には「デジタル変革」、そして「働き方変革」という言葉が盛りこまれており、これまでの「マーケティング支援会社」的なイメージからは、大きく印象が変わります。
果たして、方針の変更にはどのような背景があったのでしょうか。
また、ウィルゲートは、社内外においてどのように働き方変革を実現していくのでしょうか。
今回、SmartHR Mag. では、ウィルゲートの共同創業者 COO 吉岡諒さんと、中途採用・労務部門を担当する伊藤和德さんに、ウィルゲートの社内外の働き方変革の取り組みについてインタビューしました。
時代のニーズにあわせ事業方針を変更。デジタル化と働き方改革の推進へ
はじめに、ウィルゲートさんがどのように事業方針を変更したかを教えていただいてもよろしいでしょうか。
吉岡さん
ウィルゲートは2020年の1月より、「デジタル化を推進し、誰がやるべき業務か再定義して経営を最適化ーDigital & Work Optimizationー」という事業方針を掲げています。
元々は、SEOやコンテンツマーケティングなどWebマーケティング支援事業を主軸に事業を拡大してきたので、昔のウィルゲートのイメージがある方は驚かれるかもしれません。
今回の事業方針にともないウィルゲートでは、成長企業やフリーランスの方が、やりたいことや想い=『will』を実現できるような支援をしていきたいと考えています。
具体的には、「デジタル変革」と「働き方変革」をテーマに、デジタル技術を活用した「戦略や業務改善の実行支援」や「フリーランスと企業のマッチング支援」を展開していきます。
事業方針を変更したのにはどのような背景があったのですか?
吉岡さん
これまではWebマーケティングの会社として成長してきましたが、時代の変化にともなって、Webマーケティングだけでなく、新たな市場のニーズに応えていく必要があると感じたためです。
人口減少が進む日本では、いかに労働生産性を上げるかが鍵となっています。多くの企業にとっての課題として、まだまだあらゆる領域においてアナログな要素が多く、本来集中すべき業務にリソースを割けていない状況があります。
一方で、フリーランスのように多様な働き方をする人は増加傾向にあり、彼らのような新しい働き方をする人たちが、いかに安定的に収入を得て、自己実現をしていくかの仕組みづくりも課題となっています。
そこで、Webマーケティング領域のナレッジとフリーランスとのコネクションを持ったウィルゲートが間に入り、企業のデジタル化推進と、専門性を持ったフリーランスと企業のマッチングを担うことで、経営の最適化のための力になれるのではないかと考えました。
この事業方針によって、「一人ひとりの『will』を実現する」という経営理念に則って、企業と個人の想いを形にしていきます。
人事労務の効率化と社内の働き方変革
今度は採用・労務担当の伊藤さんへ質問です。事業を通じた社外向けの「働き方変革」を実現するためには、社内においても同様に働き方を変革していく必要があると思うのですが、現在、力を入れていることはありますか?
伊藤さん
ウィルゲートも14期をむかえ、社員数も150名を超えました。試行錯誤ではありますが、コツコツと改善を重ねています。
たとえば、2019年よりクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を導入して、入退社手続きや年末調整の効率化に成功しました。
それまでは、記入ミスや差し戻し、書類を未提出の社員にリマインドをしにいくなど、多くの工数が必要でしたが、そのあたりのフローも以前より整えることができました。
また、勤怠管理や給与管理なども、ソフトを活用して効率化を進めようとしています。
自社でも先陣を切ってデジタル化を進められているのですね。ウィルゲートには、社員がよりいきいきと働けるようにするための人事制度などはありますか?
伊藤さん
通称「ちょい休」と呼ばれる、1時間単位で取得できる有給休暇制度などは特に活用されている制度ですね。この制度があるおかげで、昼休みを延長して病院や区役所に行けるなど、好評を博しています。他には、複数の事業部を兼任できる「兼任チャレンジ」など、成長促進のための制度もあります。また、最近は新型コロナウイルス対策のために、出社時間を柔軟にしたり、一部社員にリモート勤務を許可するなどの取り組みも実施しました。
しかし、せっかく人事制度を作っても、活用されて社員がいきいきと働ける状態に繋がらなくては意味がありません。会社のフェーズや課題感にあわせて定期的にブラッシュアップする必要があります。
また、中長期で見ると、人事データをいかに蓄積して、分析し、経営に反映していくかも重要になってきます。
労務領域はやりたいこと・やらなくてはならないことがたくさんあります。これらを実現するためにも、事務作業の効率化には引き続き力を入れていきたいです。
事業の成長に比例して、バックオフィスの担う役割も拡大
社内の「働き方」の課題解決のために改善を繰り返す姿勢、とても素敵ですね。最後に、ウィルゲートさんの社内外の働き方に対する展望を語っていただいてもよろしいでしょうか。
吉岡さん
私もいちベンチャーの経営者として、たくさんの企業課題と向き合ってきました。想いを持っているにも関わらず、ナレッジがない、リソースが足りないなどの理由で想いを形にできないことの悔しさはよくわかります。だからこそ、今回の方針変更を通じて、志を持った企業や個人がいきいきと働けるような社会をつくっていきたいです。
ウィルゲートもこれから事業が成長するにあたって、働き方についての新しい課題が次々と出てくることでしょう。バックオフィスには事業サイドほどの投資は難しいですが、小さな工夫やアイデアが大きな改善につながることもあります。まずはできるところから、社員の『will』を叶えるための仕組みづくりをやっていこうと思います。
伊藤さん
正直、まだまだウィルゲートのバックオフィスは課題だらけです。だからこそ、現場社員の声に耳を傾けて仕組みを作っていくのがとても重要となります。先ほどお話した「ちょい休」などの制度も、もともと人事労務がつくったのではなく、社員の発案によって形になったものです。
社員がやりたいことを実現するのが労務の仕事。ウィルゲートで働く社員のみなさんが大きく成長していけるように、勇気を持って業務に取り組んでいけたらと思います。
吉岡さん、伊藤さん、ありがとうございました! これからのさらなるご活躍を楽しみにしています!