【質問】ストレスチェックは意味ないと感じます。何のためにやるのですか?
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読者・ユーザーの皆さまから頂いた質問に対して、「働く人の健康管理・心と身体の予防の専門家」である産業保健師が回答するコーナーです。一般的な回答となりますが、参考になりますと幸いです。
ご質問
ストレスチェックってなんの意味があるんですか?会社からやるように言われるので仕方なくやっていますが、正直意味がないと感じてしまいます。
産業保健師からの回答
こんにちは、ご相談をありがとうございます。ストレスチェックにあまり意味がないと感じられていらっしゃるのですね。今回は、産業保健師の観点から2つのポイントをお伝えさせてください。
(1)ストレスチェックに受験義務はないが、有効活用をおすすめ
ストレスチェックは、ストレスに関する質問に回答することで、自分のストレス がどのような状態にあるのか”自分自身で気づくため”のツールです。
心の不調予防ではなく、不調の早期発見をするためのものです。
会社には実施義務がありますが、従業員には受検義務はありません。
ですので、実は受けなくても問題はないのです。
とはいえ、会社がお金を払ってくれており、従業員の方は無料で受けられますので、ぜひ有効活用することをお勧めします。
(2)定期的に受験するからこそ、心の状態を客観視できる
自分自身の心の状態を客観視することは、意外と難しいものです。
特に、「自分は大丈夫」と思っている方ほど、不調になった時にはすでに多くの症状が出ていたり、会社に出勤できないほどの状態になっていることもあります。
「このくらいのストレスなら、私にとっては我慢できる範囲」と思っていても、客観的に分析するとストレス量が普通ではないこともあります。
毎年のことで面倒に感じられるかもしれないですが、体の健康診断と同じで、定期的に受検するからこそ、違いがわかるので意味があります。
心の不調の早期発見のために、年に一度は受検しておくことをお勧めします。
この記事を書いた人
Ami
都内大学病院にて看護師をした後、産業保健師になりました。現在は保健師としても看護師としても働いています。誰かに相談をするということは意外とハードルが高いので、そのハードルを少しでも下げられる存在でいたいなと思っています。