業務効率化を狙う中小企業が知るべき「IT導入補助金」の活用手引き
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こんにちは。社会保険労務士表参道HRオフィスの山本純次です。
昨今、働き方改革や労働生産性向上が叫ばれる中、特に個人情報などを取り扱い、ペーパーワークの多いバックオフィス業務は、効率化の伸びしろに溢れています。その中で、政府としても業務効率化を支援するため、生産性を向上できるITシステムの導入に関して「IT導入補助金」制度を導入しています。
是非こちらを活用のうえ、業務の効率化の一助にしていただければと思いますが、その前に簡単に導入までの手引きを解説させていただきます。
(1)IT導入補助金の概要
IT導入補助金の目的は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウエア、サービス等)導入経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするものです。
ITツールの導入により、業務の効率化が見込まれることが前提ですので、そういったITツールの選定、また補助を受ける事業者も生産性の向上を意識しての導入が求められます。
(2)IT導入補助金の対象者
補助金を受けられる会社は上記の趣旨より、中小企業になります。
中小企業の範囲は業種などによって異なりますので、まず自社が補助対象となる業種の事業規模かどうかを事前に確認してください。
( IT導入補助金の対象事業者 )
(3)IT導入補助金の対象ベンダー・サービス
IT導入補助金の対象となるためには、まずITサービスを提供している企業がIT導入支援事業者として認定され、その会社が提供しているITツールが採択されている必要があります。
現在3,000を超える事業者が認定されていますので、利用したいサービスがある場合、登録されているか早めに確認すると良いでしょう。また、当該会社のITツールが登録されているかも同時に確認してください。
IT会社のHP等でも、支援事業者として登録されている旨を告知しているケースがほとんどですので、掲載されている場合は補助金の申請を活用していくと良いでしょう。
( IT導入支援事業者 )
(4)IT導入補助金の手続き進行
上記を確認のうえ、自社の業務効率化に向けたITサービスの導入を進めようとする段階になると、以下の流れで進めていくと補助金の交付が受けられます。
- IT導入支援に関する事業の趣旨を理解し、導入を進めます。
- 経営診断ツールにより、自社の財務指標、課題を把握し、導入するITサービスの方向性を確認します。
- 認定ITツールを検索などし、導入するシステムを決定します。
- SECURITY ACTION セキュリティ対策自己宣言を行います。
- 導入するIT導入支援業者から、申請マイページの招待を受けます。
- 2. & 4. で作成した資料等を準備のうえ、申請マイページに登録します。
- IT導入支援事業者より、申請先の事務局に交付申請を提出します。
- 交付決定の通知が来たあと、ITツールの契約を行います(決定前に契約を行うと対象外となってしまいます)。
- ITツールを導入した効果等の報告を行います。
- ITツールの導入後、補助金が支給されます。
補助金の額はツールの導入費用の1/2を上限とし、最大50万、最小15万円が補助されます。
以上のように細かいフローはありますが、基本的にはWeb上での申請で進む部分がほとんどですので、ITツールを導入して業務改善を行いたいという会社様にとっては、費用の一部を補助してくれますので、お勧めです。
給与や会計、売上管理など様々なパターンでより効率化できるよう、業務改善を進めていってはいかがでしょうか。