【職場の暴力】証拠を押さえる5つの方法と、取るべき対応とは?
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2016年11月に、飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜」の大学生アルバイトを殴ったり蹴ったりしたとして、元従業員である男性が暴行罪の容疑で逮捕されるという事件がありました。
「しゃぶしゃぶ温野菜」のケースのように、逮捕されたり、報道されることは稀ですが、会社内の暴力という現象は稀ではなく、サービス業を中心に蔓延しているのが実情のようです。
中には上司から暴力を振るわれても「耐えるしかない」と思っている方もいるようです。しかし、そんなことはありません。しかるべき対応をとれば、逆にその上司を解雇してもらったり配置換えしてもらうことも可能です。
今回は上司の暴力に泣き寝入りしないために必要な対処法を解説していきます。
まずは暴力の証拠を押さえる
この手の問題で上司の責任を追及できない根本的な原因は、「上司が暴力をふるったという証拠がない」ということです。
他の従業員が見ている目の前であからさまに暴力を振るうケースもありますが、上司からの報復を怖れるがゆえに、見ている人が証人になってくれない場合も少なくありません。
しかし、今はスマートフォンがありますので、簡単に録音や証拠を残すことができます。具体的には以下の5つの方法が有効になります。
・(可能な場合は)すぐに録音を開始する。
・殴られたら、患部をすぐに写真に収める。
・軽傷でも構わないので病院で治療してもらい、受傷原因などを詳しく書いた診断書を発行してもらう。
・知り合いや家族に暴力を振るわれたとメールしておく。
・自分でどういうタイミングで何をされたのかメモしておく(スマートフォンのメモ機能でOK)。
なるべく早い段階で残しておくようにしてください。
言うまでもありませんが、上司の方には適切なマネジメントが求められます。不要な離職を防止するためにも、離職率を低減するためのコツを以下の資料をもとに把握しておきたいものです。
警察や労基署、会社の担当部署にすぐに相談、届け出を
証拠集めをしたら、すぐにしかるべき場所に相談したり、届け出たりしておきましょう。
しかるべき場所というのは見出しにもあるとおり、警察や労基署、会社の担当部署などです。一か所に絞る必要はありません。同時並行で、これら全部に相談しておくのがよいでしょう。
これもなるべく早いタイミングで行うことが必要です。時間が経ってしまうと、話の信ぴょう性に疑いをもたれる危険性があるからです。
正直なところ、警察が被害届を受理してくれることは少ないのですが、相談は受け付けてくれます。
労基署は暴力を振るわれるほどの事案であれば、しかるべき対応をしてくれます。場合によっては、会社側に対する指導が行われることもあるでしょう。
これらの機関に相談することによって、事態が解決に向かうこともあり得ます。また、相談の記録が残りますので、それらをいざというときの証拠資料にすることもできます。
「被害者」同士で団結することも有効
会社内の暴力が常態化している場合や、一人の上司が複数の従業員に暴力を振るっている場合、同じ立場に置かれた人が団結して上記の機関に相談をしたり訴訟を起こすことも有効です。
ひとりの訴えしかない場合よりも「複数の訴え」がある場合の方が話が信用されやすいですし、問題が大きいと判断されるからです。
「解雇されたくない」「さらに待遇を悪くされたくない」という思いから泣き寝入りしがちな上司の暴力ではあります。しかし、泣き寝入りすることにより暴力上司はさらに増長し、従業員は、より過酷な立場に置かれてしまいます。
このような「負のスパイラル」を断ち切るためにも、今回紹介した方法を頭の中に入れておくことが重要だと思います。