ベストパフォーマンスを生み出す「コミュニケーション」の本質【ユニリーバプレミアムフライデーセミナー】#05

2018.05.18 ライター: 藤田 隼

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2018年1月26日、株式会社ジンズのセミナールームおよび同社の手がける「Think Lab」において、ユニリーバ・ジャパンが主催する「第10回ユニリーバプレミアムフライデーセミナー」が開催されました。テーマは『集中を科学する ― 生産性を考える』。ファシリテーターはユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長の島田由香さん。そして、ゲストスピーカーは「集中力 パフォーマンスを300倍にする働き方」の著者である株式会社ジンズ・JINS MEMEグループマネジャーの井上一鷹さんです。

2時間以上にわたる充実の内容を、全5回に分けてお届けします。5本目となる今回は、セミナー後、折角なので私からも質問してみました!

Think Labのカフェスペース。ゆったりとしたソファ席がありリラックスしたコミュニケーションをとれるほか、カウンターでドリンクを受け取りほっと一息つくこともできます。

「コミュニケーション」の本質とは?

藤田:島田さん、井上さん本日はありがとうございます。井上さんは、いつもSmartHR Mag.にご出演いただきありがとうございます(笑)。

ここから質問です。深い集中状態に入るのに23分かかると言われる中で、「コミュニケーション」のひとつに含まれてしまっている「ムダな話しかけ」が集中を削いでしまているという例え話がありましたが、じゃあそもそも「コミュニケーションの本質」って何なんだろうとふと気になりました。

「Deep Think × Co-Work」でパフォーマンスを最大化させていく上での「コミュニケーションの本質」とは何なのかについて是非伺いたいです。

島田さん:なるほど、井上さんはいかがですか?

井上さん:この点に関して、そんなにスッと言語化できてないことに気付いたんで、その視点をいただけたこと自体に、まずありがとうございますと。

島田さん:これってつまり「Deep Think」と「Co-Work」を、より良質なものにしていくためのコミュニケーションって、どんなものなんだろうかという質問と理解しても大丈夫ですか?

藤田:はい、例えば今日島田さんが何度もおっしゃっていたように「自分で決める」という意思決定に繋がるか、導けるかというのがコミュニケーションの一つの大切なポイントになるのかなと思っています。それも踏まえて、是非ご意見をお伺いできればと。

心理的安全性をもたらすコミュニケーションのコツは「む・き・つ」

島田さん:ここに結びつくかわからないんですが、私はコミュニケーションってことはいつも考えています。「コミュニケーション」というと聞こえがいいんだけど、でも耳触りのいい言葉ほど本当に自分の定義を持たないといけないと思っていて。

そういう意味で言うと、「コミュニケーション」の本質として「む・き・つ」という3つの大切なポイントがあると思っています。

島田 由香さん。ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役人事総務本部長。慶應義塾大学卒業後、パソナに勤めた後、コロンビア大学大学院へ留学し、組織心理学修士を取得。その後GEを経て2008年、ユニリーバ・ジャパンへ入社し、2014年より現職。米国NLP協会マスタープラクティショナー、マインドフルネスNLP®トレーナー。働く場所と時間を自由に選択できる制度「WAA(Work from Anywhere & Anytime)」を推進するなど、豊かで自分らしい働き方を開拓し、発信している。

【む】・・・意識も体も相手へ「向ける」

島田さん:「む」はまず「向く」。物理的にその人に「向く」ということと、その人に意識を向けるという意味の「向く」の2つを意味します。

例えば話しかけるにしても、おヘソを向けて「あのさあ」と言うのと、おヘソを向けることなく「あのさあ」って言うのでは、受け取る印象が全然違う。

だから、一番やっちゃいけないのって、仕事をしていて「ちょっといいですか?」と声をかけられた時に、見向きもせずに「ちょっと待って」とか「ああ、今忙しいからごめん」って意識もおヘソも向けていない状態では、やっぱり受け取る印象は違いますよね。だから、コミュニケーションを取るときは相手のほうへ「向く」。時々、うっかり「向かない」ことがあるからその時はすごい反省しています。

で、この「向く」ができると何が違うかって、いわゆる「心理的安全性」というか、安心で安全な場を作りやすくなるんですね。

「この人は自分を受け入れてくれていると」相手は信頼できる。そういうとても大きな効果があるんですね。だから、特にリーダーやマネージャーの人たちはこれができないと、部下との信頼関係は築けない。

【き】・・・目と耳と心で「聴く」

島田さん:次に、「き」というのは「聴く」です。門構えの「聞く」ではなく耳偏の「聴く」なのはなぜか?

「聴」という漢字には「耳」、それから横だけど「目」という字も入っていますね。もっというと「心」も。全部使って、その人の話を「聴く」ということです。つまり全面的に受け止めるということですね。

だから本当に、耳も使うけど、目も心も使って、この人の言ってることを「聴く」と、「傾聴」すると。あとは、この「き」には、問いかけたり質問をしたりする「訊く」という意味も込めています。

双方向で意思疎通を図ってこそ、はじめてコミュニケーションが生まれるので、とても大切なポイントだと思います。

【つ】・・・能動的に「伝える」

島田さん:最後の「つ」は「伝える」ということです。「言った」と「伝わった」じゃ全然違うんですよね。

よくあるじゃないですか、言ったのに「聞いていない」とか。あるいは、聞いたけど「理解していない」とかって。伝わっていなければ、意味がないんです。

誰かに手紙を送るときって、ちゃんと届いたかなって心配になるじゃないですか。それと一緒で、自分が発言することが相手に伝わるかどうか、伝わったかどうかを、もっと気にすべきだなと思います。

「このお話はこういう意図なんだけど、あなたはどう捉えた?」といったように、伝わったかどうかを会話の中でできるようにする。

「む・き・つ」なしにはコミュニケーションは成立しない

島田さん:「む・き・つ」、これができているかどうかが、コミュニケーションの重要なポイントだと思います。相手のほうに向かず、傾聴せず、伝えることもできなければ、コミュニケーションって成り立ちません。でも今実際にこのような状態に陥ってしまっている人、世の中には多いと思います。

だからこそ、「コミュニケーションの本質」となる3つの要素、「む・き・つ」を大切にしてほしいなと思います。

私達としても、これはすごくいい題材なので、「Deep Think × Co-Work」の中で「む・き・つ」がどう作用するといいのかなどを、井上さんの意見も聞きながら考えていってみたいと思います。質問ありがとうございました。

藤田:ありがとうございました!


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藤田 隼

SmartHR mag. 2代目編集長。ソーシャル系スタートアップでSNSマーケティングや自社メディア運営に携わり、2015年よりメディアに特化した事業会社で複数サイトのディレクターを経験した後、SmartHRにジョイン。ウェブ解析士。
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