Q:属人的な組織風土を変えたい、どうしたらいい?【人材マネジメントQ&A】


​​少子高齢化が進む現在では、優秀な人材を採用・確保・育成するために、人材マネジメントの重要性はますます高まっています。この企画では人事担当者が見えにくい「マネジメントの悩み」を人材マネジメントのプロが解説。ビジネスの現場でマネージャーが抱える課題に効果的なヒントをご紹介します。

今回はコンサルタントとして、人事改革や幹部育成に携わる株式会社フィールドマネージメント・ヒューマンリソース 執行役員の山田 博之 さんに組織改革のポイントについて解説していただきました。

A:本人がブラックボックス化しているならば見える化を。でも、今後の社会での仕事はより“属人的”に

組織の悩みの一つに「仕事のやり方が属人的になり、技術を持った人が限られていたり、個人商店のようになったりしている。そんな属人的な組織風土を変えたい」ということがよく挙げられます。

属人的な組織風土の変革を目指したとき、ポイントは「メンバー自身の限界が、そのまま組織自体の限界になっているか」になります。その場合には、経営側が介入して変えていく方がよいと思います。

見える化したのちに、2倍の成果を出すための方法をヒアリング

その理由は、個人の仕事のやり方が間違っていたり、ブラックボックスになってプロセスが見えなくなっていたりすると、自然と事業の成長の上限が決まってしまうからです。そのメンバーが業務を離れた途端に、何をどう進めていたのかわからなくなったり、確認できず物事が止まってしまうのはリスクであるはずです。

まずは「どのように業務を行っているのか?」という観点で、仕事の内容と手順を明らかにして見える化しましょう。見える化ができたら、「現在から2倍の成果を出すためにはどうしたらいいのか?」を聞いてみましょう。

自然と業務プロセスのなかから「このポイントがネックになっているから」と改善案が出てくるのではないと思います。

「価値なき属人化」にはITツールによる効率化・標準化が効果的

ただ、私自身の経験を振り返っても「価値なき属人化」となっている業務も多いように感じます。その業務内容の経験がある方が一人しかおらず、「この人が抜けたら仕事回らなくなるかも……」という漠然とした不安をメンバーが抱えていたりしますが、案外その人が抜けても、誰かが代わりを務めるので業務は回るものです。

「価値なき属人化」を起こしている業務に関しては、ITツールを入れるなどして効率化を図っていきましょう。たとえばHRテクノロジーを導入して「一週間以上かけて給与を計算して明細をつくって封筒で郵送」などの業務を標準化したような例は数多くあります。

本来仕事は属人化するものである

そもそもですが、私自身は“仕事は属人化するもの”だと思っています。職人の巧みな技術を思い浮かべてもらえればわかりやすいと思いますが、何十年と従事してきた方が織りなす技術には、卓越したものがあると思います。そのような技術は、付加価値をつけてアップセルを狙うべきものではないでしょうか。

AIも台頭してきており、単純な作業は自動化や機械化が進んでいます。「この仕事はこの人に! この会社にお願いしたい!」となることが、現在では求められているのではないでしょうか。

2社の事業会社での営業経験を経て、株式会社タナベ経営にて、HR領域を主とした経営支援コンサルティングを実施。主担当として25社の経営・人事改革や次世代幹部人材育成などの大型プロジェクトを実行。富士ゼロックス関連会社の人事企画担当として、人事制度改定、次世代経営人材育成、人材データベースシステム導入、ダイバーシティー(女性活躍)推進などの人事施策を立案・推進。株式会社ディスコの人事コンサルティング事業部の事業部長として当事業のスタートアップに従事。2017年に株式会社フィールドマネージメント・ヒューマンリソースに参画。現在100社以上の実績を持つ。
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