1. 働き方
  2. 環境づくり

シックス・アパートが始めた挑戦的な制度「SAWS」。その内容と目指すものとは [後編]

公開日
目次

リモートワーク環境整備のため、社員全員に定額の手当を導入

リモートワーク以外にもいくつかの制度を開始していますね。

作村さん

リモートワークを実施するためには、社員それぞれが自分にとって働きやすい環境を整えることが必要です。そのために、全社員に定額の手当を支給することにしました。

手当の原資は、毎日出社しないために廃止した通勤手当と、以前の1/4ほどの広さの場所に移転して相応に下がった賃料などです。なお、交通費についてはオフィスに出社した日と業務外出時に支給しています。

手当は、自宅の通信費や光熱費、またはカフェワーク時のお茶代やコワーキングスペース利用料金などに利用することを想定しています。

自宅勤務に対する手当という考え方は今までなかったので驚きました。さらに「SAWS」を開始してオフィス移転もしましたね。

作村さん

はい。オフィスの面積が縮小したのに加えて、社内のインテリアも以前と変わって質素になりました。入り口も以前のオフィスのエントランスにあったロゴをつけただけなんです。

シックス・アパートのオフィス入口

とてもシンプルな入り口のドア

でも確かに快適なオフィスにしてしまうと出社してしまいますよね(笑)。

作村さん

オフィスの方が働きやすい人なのであれば、出社することはもちろん問題ないですし、もちろんオフィスには必要十分なものが揃っています。

ですが、今はオフィス自体ではなく働きやすさに投資しようと考え方が変わりました。それに今のオフィスは、全社員が出社すると入りきれないかもしれません。

もし全社員が出社してしまったらどうするのでしょうか。

作村さん

SlackのトフBOTに話しかけて、今出社している人を事前に確認して、混んでいそうなときは出社しないなど、それぞれで調整しています。しかし無理矢理入れればなんとか全社員入ると思います。ぎゅうぎゅうになってしまいますが(笑)。

オフィスの様子

顔を洗ったら即仕事・・・起きてすぐに仕事を開始し、夕方には業務終了も

実際にリモートワークが始まって社員の働き方に変化はありましたか?

作村さん

一番の変化は朝8時台に活動開始する人が増えたことです。今までは10時頃からチャットやメールが飛び交っていたのですが、通勤や出社準備の必要がないので活動時間がその分早まりました。顔を洗ったら即仕事も可能です。

早朝勤務にしたけど結局夜まで働いているという会社の話も聞いたりしますが……。

作村さん

弊社の場合では開始時間が前倒しになった分だけ仕事の終わりも早くなりました。17時台に業務を終える人もいますし、会社から自宅に移動する時間もないので、今までにはないくらい平日でもプライベートの時間を確保できるようになりました。

社員には、家族との時間や、自由な時間を確保して欲しいという想いがあるので良い傾向だと思います。

シックス・アパートでShortNoteを担当する清田いちるさんが踊っている様子

近くに来たからオフィスに寄ったというシックス・アパートでShortNoteを担当する清田いちるさんに遭遇。「PPAP」を踊っています。

これからは地方にいる優秀な人材を確保していきたい

今回の制度は採用面も意識していると感じました。

作村さん

はい、採用の強化にもつながると考えています。労働人口が急激に減っていく中で地域を絞った採用活動では限界があります。どこにいても働ける体制にすることで、地方に住んでいる優秀な人を採用対象にすることが可能になりました。

今までは優秀な人を見つけても例えば沖縄在住だったらそこで諦めていましたが、これからは採用対象になります。

逆に地方在住者もシックス・アパートが就職先の対象になるということですね。しかし、全社員がリモート化するのはさすがに生産性が低下するなどの不安はないのでしょうか。

作村さん

生産性が下がるということは全く考えていません。これまでも水曜日にリモートワークをしていたことや、一人で仕事を推し進められるメンバーが多いことも要因です。なので「SAWS」が始まったからといって厳しく管理をするということはしていません。

作村さん

IT業界にいながら自由な働き方を行わないのはもったいない

話を聞いていると全面リモートワークをすることの合理性を非常に感じました。当初は「挑戦的だなぁ」と思っていたのですが、いろいろな考えを集約した結果が「SAWS」に繋がっていたのですね。

作村さん

具体的に制度を設計していく段階でも、かなり合理的な制度だと感じていました。まだ数ヶ月しか経過していない段階ですが、IT業界にいながら理想の働き方を追求しないのはもったいないと思うようになりましたね。

はい、もったいないことをしている気がしてきました(笑)。

作村さん

個人的な話なのですが、リモートワークになったことで会社のメンバーと直接話をする機会はどうしても少なくなります。それのせいもあってか、ご近所さんや保育園などの、今まであまり意識していなかった人たちと積極的に話をするようになったんです。

なるほど……、そんな意外な変化があるんですね。

作村さん

ちょうど先日も仲良くなったパパ友達と飲みに行ったらすごく盛り上がって(笑)。以前は帰宅時間の問題もあってこういう交流はなかったですし、この時にリモートワークの話をしたら「信じられない」、「羨ましい」とかなり驚かれましたね(笑)。

確かにリモートワークってIT企業以外ではなかなかないですよね。

作村さん

例えばですが、店頭に立つ仕事やドライバーなら物理的にリモートワークという働き方は不可能じゃないですか。でもこの業界ならそれが可能なんです。それが可能なのに旧来の方法のまま疲弊しているということは本当にもったいないことだと思います。

確かにその通りです。

作村さん

私たちがこのような取り組みを行っただけでは影響力は限られますが、このような動きが徐々に広まって多くの人が自由な働き方を実行し、疲弊から解放されると嬉しいですね。

今はまだいろいろと実験している最中です。まだまだ「SAWS」は完璧な制度では無いのですが、先陣を切って課題を発見し、解決策を見つけて世の中に広めていきたいと思っています。

人気の記事