注目集まるクラウドソフト。大手企業が「SaaS」を選び始めた理由とは?

2019.04.02 ライター:髙森静香

はじめまして! SmartHR セールスグループの髙森です。

これまで、ベンチャー企業を中心に普及してきた「SaaS」。しかし最近では、大手企業で活用されるケースが増えてきています。

なぜこの流れが生まれたのでしょうか? 中堅〜大企業向けのERPシステムの法人営業経験を持つ私が、大手企業がSaaSを選び始めた理由について、考察します。

* Software as a Serviceの略。サービスとしてのソフトウェアを意味します。

従来のシステム開発の課題

従来、システム開発やシステム導入は、運用開始後の不満が多かったのではないでしょうか。その背景として、「本番利用してから実務と合わない、変更があまりできない」などの課題が挙げられます。

システム開発では、要件定義から設計・設定、プログラム開発、テスト、リリースと、開発・導入工程においてかなりの時間を必要とするため、リリース時には当初の要件と業務の実態が合わなくなっている、なんてことも少なくありません。

こうなってしまうのには理由があり、従来のシステム開発、特に大規模システムであればあるほど、大型の競技場を建築する時のように、完璧に “設計図” が整っていないと開発できないからです。

一方で、時代の変化とともに、仕事のやり方も日々変化を求められるようになり、このやり方では業務が追いつかないケースも増えてきました。しかしながら、簡単には機能を修正できません。諸外国のように社内にエンジニアを抱えて、システムの開発やアップデートを進める会社も増えてきましたが、こちらも当然簡単な話ではありません。

それでは、変化の激しい時代に適した業務フローを設計しつつ、効果的にシステムを活用するにはどのようにすれば良いのでしょうか?

こうした背景から、月額や年額の利用モデルで提供される、サブスクリプション方式のクラウドサービス、いわゆる「SaaS」に注目が集まるようになっています。

課題解決手段としての「SaaS」。注目される理由は?

では、「SaaS」が注目されるようになった理由を、ビジネスモデルの観点から見てみましょう。

従来のシステム開発とSaaSを、それぞれ利益発生のタイミングを対比させながらご説明します。

従来のシステム開発フローと利益発生のタイミング

従来のシステム開発の進め方を受注するシステム会社側目線で捉えると、「契約時に全ての要件を決めて、工数を見積算出、そこから工数がはみ出ないように開発を進め、納品する」ことになります。

しかし、「契約時に全ての要件を決める」のは大変難しいものです。発注側にもあらゆる知識や考慮が必要となります。考慮が漏れていたり機能が不足していたりすると、運用開始後に不満が続出してしまいますし、途中で「違う」と感じたとしても後戻りがしにくくなります。

さらに、瑕疵(かし)担保期間やシステム保守はあれど、システム会社側としては「納品する」ことがゴールになってしまいます。
(システム保守はあくまで要件に従って開発したシステムを安定的に使えるようにするためのもののため、使いやすくするなどのプラスアルファとは異なります)

つまり、顧客は「本番利用開始してからが大事」なのに、システム会社側は「本番利用開始するまでが大事」となり、利害が一致せずWin-Winを目指しにくいという課題があるのです。

SaaSの導入フローと利益発生のタイミング

対するSaaSのビジネスモデルは、その真逆です。

SaaSにおいては、顧客のみならず、サービス提供会社も「本番利用開始してから」が大切です。

なぜなら、月額や年額の利用料で収益を上げるこのビジネスモデルにおいては、継続利用してもらうことが重要であり、そのためには顧客に満足し、利用し続けてもらうためのサービスづくりが欠かせないからです。

逆に、たとえ受注できたとしても、満足に利用できないサービスであれば、継続利用どころか解約につながってしまいます。だからこそ、SaaSの提供会社は顧客の声に耳を傾け、社会や業務の変化に対応しやすいように進化し続けることが必要になります。

このように、SaaSは顧客とサービス提供会社側とで利害が一致しWin-Winになれるビジネスモデルです。変化の激しい時代に適した業務フローを設計するにはうってつけと言えるでしょう。

セキュリティ面の不安も払拭

一方で、数年前までクラウドサービスは安定性やセキュリティ面を不安視されていました。

しかし、三菱UFJフィナンシャル・グループが、自社のシステムをクラウドへ移行し活用を推進していることからも明らかなように、大企業でも十分満足できる安定性・セキュリティであるという認知が広まってきました。

こうした安心感も、大企業がクラウドサービスであるSaaSを選び始めた、大きな要因のひとつです。

【参考】
三菱UFJ「クラウドから離れられない」コスト6~7割減 – 日経クロステック

SaaSとオンプレミスの違いは?

では、何がなんでも「SaaS」を利用するのが良いのでしょうか?

「SaaS」と「従来型ソフトウェア(オンプレミス)」の違いを示した下表をご覧ください。

このように、一概に「どちらがいい」と優劣をつけるものではなく、各社の課題にあわせて何を優先するかによって選択肢が変わることが、おわかりいただけるかと思います。

例えば、個社独自の業務フローや処理を忠実にシステム化したい場合、カスタマイズやシステム統合がポイントになるため「オンプレミス」が理想的。

一方、従業員とのやりとりが多く発生しモバイル対応が必要な場合や、環境や法律等の変化に合わせて機能アップデートやサービスの変更を加えて行きたい場合は、対応が素早く柔軟な「SaaS」が理想的です。

最近では、両者の強みをいかすべく、やりたいことや課題に合わせて双方組み合わせて活用するケースも増えてきています。

大手企業でSmartHRが使われ始めている5つの理由

私たちが提供するクラウド人事労務ソフト「SmartHR」も、SaaSのひとつであり、最近では大手企業での導入も進んでいます。

大手企業に選ばれるポイントとしては下記の5つが挙げられます。

(1)柔軟なカスタマイズ性

SmartHRは、従業員項目や各種設定も、自社で簡単かつ素早く、何より柔軟にカスタマイズ可能です。

パッケージサービスでありながら、お客様自身で設定できる項目を多く用意することで、各社個別の業務にもフィットしやすくなっています。

(2)モバイルからラクラクに使用可能

入社予定者の従業員情報を入社前からクラウド上で収集できれば、入社手続きを効率化できます。それを加速させるのがモバイル対応。

SmartHRは、たくさんのお客様の声を受けて機能やデザインをブラッシュアップしているため、各従業員のスマホからでもラクラクに使用可能です。

(3)法改正にもスピーディに対応

人事労務領域の悩みのひとつに、細かな法改正や料率変更、様式変更などがあります。

SmartHRは、これらの改正や変更にも素早く対応、アップデートします。お客様側でインストールしなおすなどの手間は発生しません。

(4)安心の導入支援

SmartHRは、初期費用なしで専任担当者が導入支援として並走するため、安心して導入いただけます。

(5)他システムとの連携性

情報システム部門担当の方からも「使いやすい」と評判のSmartHR APIを公開しているほか、EAIツールのアダプタ(*)も活用可能。

他システムとの連携性が高いのも、SmartHRの大きな特長のひとつです。

労務管理クラウド「SmartHR」と社内の既存システムをノンプログラミングで連携。SmartHRのAPIをラッピングしデータ連携を手軽に実現するSmartHRアダプター提供開始 – アステリア株式会社

おわりに

少し前までは、「業務システム」は使いにくいのが当たり前でした。これはある意味仕方のないことで、全体最適化の名のもとに、個別的な利用者の利便性や変化への柔軟性というのは二の次にならざるを得ない部分があったと感じています。
(せっかく一生懸命導入したシステムなのに、従業員から「何これ、使いづらい!」と不満を言われてしまうのは本当に心苦しいものですよね……)

しかし、今回紹介したように簡単に導入・切替ができるSaaSがたくさん登場し、選択肢が広がったことで業務を取り巻く状況は大きく変わってきました。

使いながらシステムを育て、業務効率化やデータ一元化という目的も達成でき、従業員からは「いいシステムを入れてくれてありがとう!」と言われる。

こんなWin-Winでハッピーなシステム導入を、たとえばSmartHRだけ切り取ってもすでにこれだけの企業が体験しています。

貴社でもこの体験をしてみませんか?

SmartHRのことがすぐにわかる資料集をご用意しましたので、ぜひご覧ください!

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(編集:藤田隼)

髙森静香

株式会社SmartHR フィールドセールス。新卒でSIerに入社し、国産ERPパッケージの営業に約6年間従事。同時に、人事給与勤怠モジュールの導入コンサルタントとしてシステム導入プロジェクトの経験を積む。人事業務に関わる人が好きで、その人々が、人に関わることにもっと多くの時間を使えるような世の中にしたいという想いでSmartHRを提案している。
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