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    <title>SmartHR Mag.</title>
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    <description>働く明日が、もっとよくなる</description>
    <lastBuildDate>Tue, 15 Sep 2026 21:00:46 GMT</lastBuildDate>
    <language>ja</language>
  
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        <title><![CDATA[賃上げ助成金申請、データ準備に3時間以上の負担｜助成金の申請・手続きに関わる調査レポート]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr/labor/chosa-report-jyoseikin/</link>
        <pubDate>Thu, 10 Sep 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[人事・労務]]></category>
        <category><![CDATA[労務管理]]></category>
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        <dc:creator><![CDATA[SmartHR Mag. 編集部]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[助成金の申請書類を揃える際には、数か月分の勤怠記録と賃金台帳を突き合わせる場面が多々発生します。こうした作業に多くの時間を費やした経験のある方も多いのではないでしょうか。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/jvTOCe9NesSpAQKrrMXLF/a74c9522dd4b76fa66d16460e96bb341/img-chosa-report-jyoseikin.png" alt=""></div><p>助成金の申請書類を揃える際には、数か月分の勤怠記録と賃金台帳を突き合わせる場面が多々発生します。こうした作業に多くの時間を費やした経験のある方も多いのではないでしょうか。</p><p>SmartHRが助成金の申請や手続きに関わる136名に実施した調査では、<strong>申請手続き中の担当者の68%がデータ準備に「1件あたり3時間以上」かかると回答</strong>しました。</p><p>本記事では調査データにもとづき、助成金申請に伴う事務負担と負担の軽減に向けて人事・労務担当者が取り組みたいことを考えます。</p><p>※出典：助成金制度の活用実態と事務工数に関する調査（調査主体：株式会社SmartHR／インターネット調査／調査期間：2026年6月23日〜6月25日／有効回答：助成金の申請・手続きに関わる136名）</p><p>※本文の数値は小数点以下を四捨五入しています。</p><h2>【背景】賃上げ支援が広がるなか、高まる申請事務の負担</h2><p>近年、最低賃金は引き上げ幅の大きい改定が続いています。<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74920.html" target="_blank">厚生労働省の中央最低賃金審議会</a>は2026年7月、2026年度の地域別最低賃金について、都道府県のランクに応じて54～56円引き上げる目安を答申しました。引き上げ幅は前年度の目安を下回るものの、政府は2020年代に全国平均1,500円とする目標を掲げており、最低賃金の賃上げは今後も続くと考えられます。</p><p>それに伴い、国は企業の賃上げ努力を後押しする助成金制度を拡充しています。コスト増に直面する中小企業にとって、こうした賃上げ関連の助成金の活用は重要です。</p><p>ただし申請には、過去の勤怠実績や賃金台帳など、日々の労務管理の記録を正確に整備・照合することが欠かせません。通常の業務と並行して進めるのは、人事・労務担当者にとって負担の大きい業務です。</p><p>本調査は、助成金申請に伴う事務工数の実態と、その負担が人事・労務業務に与える影響を明らかにするために実施しました。</p><h2>【結果1】データ準備の負担が、対人業務の支障に</h2><p>本調査では、実際に助成金の申請を行い受給した（または受給予定の）「受給済みの担当者」63名と、申請手続きを進めている・準備中の「申請手続き中の担当者」73名に分けて集計しています。ここからは主な結果をみていきます。</p><h3>申請中の担当者、68%がデータ準備に1件3時間以上</h3><p>助成金の申請には、過去の勤怠・賃金データの照合や書類作成といった「データ準備」が必要です。1件あたりどの程度の時間を費やしたか（または想定されるか）をたずねたところ、<strong>申請手続き中の担当者では「3時間以上」が68%（「3時間〜5時間未満」47%、「5時間以上」22%）にのぼりました。</strong>これは受給済みの担当者の40%を大きく上回ります。一方、受給済みの担当者では「わからない・計測していない」が22%でした。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/lasqYSillJ23Ug8PsdCzd/cd2b31a52470bf2cb1eb7802343d0c61/image4.jpg" alt="助成金申請のデータ準備時間に関する帯グラフ。申請準備中企業において「3時間〜5時間未満」と「5時間以上」を合わせた計68%が赤字で強調されている。" /><figcaption><p>※構成比は小数点以下を四捨五入しているため、内訳の合計が全体の値と一致しない場合があります。</p></figcaption></figure><h3>人事・労務の70%が人材育成や組織づくりに支障</h3><p>データ準備や照合の手間によって、従業員のエンゲージメント向上や教育、組織開発などの業務にどの程度支障が出ているかを人事・労務担当者（n=81）にたずねたところ、<strong>70%が支障を感じていました</strong>（内訳は「非常に大きな支障が出ている」9%、「やや支障が出ている」62%）。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7p7jUXipid6kyCDwGVAxy0/2e3998abb864d576ece8acc86d0277e1/image5.jpg" alt="助成金申請による本来業務への支障に関する帯グラフ。申請準備中企業のグラフ下部に「80%」と赤字で強調され、支障の大きさが示されている。" /><figcaption><p>※構成比は小数点以下を四捨五入しているため、内訳の合計が全体の値と一致しない場合があります。</p></figcaption></figure><h2>【結果2】申請準備の難点はどこにあるか</h2><h3>申請準備の壁は「就業規則・賃金台帳の未整備」</h3><p>申請プロセスで最も苦労する点を複数回答でたずねたところ、全体では<strong>「複数のツールや紙・表計算ソフトに散在するデータの集約作業」と「助成金の複雑な要件やルールの理解」が各40%でトップでした。</strong></p><p>申請手続き中の担当者では「最新の就業規則や賃金台帳が正しく管理・更新されていないこと」が38%と、受給済みの担当者の21%を上回りました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7apjuv3XTgep4DW9n8Mk5C/22d49397a3a98e2e378f25d3ff7e67a7/image3.png" alt="助成金申請プロセスで最も苦労する点に関する折れ線グラフ。「就業規則や賃金台帳の管理・更新不足」に申請準備中企業の38%が苦労しており、赤丸で強調されている。" /></figure><p>一方、受給済みの担当者では「複雑な要件やルールの理解」が48%、散在するデータの集約作業が46%と、いずれも申請手続き中の担当者を10ポイント以上、上回りました。</p><h3>ノウハウの悩みトップは「他社の効率化方法を知りたい」</h3><p>他社の成功事例や効率的な申請ノウハウについての悩みをみると、申請手続き中の担当者では<strong>「自社と同じ規模・業種の他社がどのように申請を効率化しているか知りたい（41%）」と「ネット上の情報だけでは実務の細かい『つまずきポイント』がわからない（38%）」</strong>が上位でした。</p><h2>【結果3】申請・手続き担当者が求める解決の方向性</h2><h3>理想の環境は「法改正や要件に合わせた自動アップデート」49%</h3><p>事務負担を軽減するために理想的だと思う環境・ツールとしては、申請手続き中の担当者では<strong>「最新の法改正や助成金要件に合わせて自動アップデートされる機能・システム」が49%で最多</strong>となり、受給済みの担当者（33%）を上回りました。</p><p>「日常的な労務データ（勤怠・給与など）の自動蓄積・一元管理」は、どちらの担当者も38%で上位に挙がりました。</p><p>一方、受給済みの担当者では「申請に必要な賃金台帳や勤怠実績のワンクリック抽出機能」（38%）が申請手続き中の担当者を10ポイント以上上回りました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3mZPNWZkBRnlYbs7nyFRZj/bccc7a25563a5f37dfa95ed76e69cd0b/image1.png" alt="今後の自社に必要だと思う環境・ツールに関する折れ線グラフ。「法改正や助成金要件の自動アップデート」の申請準備中企業が49%で最も高い。" /></figure><h2>申請の壁は、日常のデータ整備にある</h2><p>今回の結果からは、助成金申請の事務負担が従業員に向き合う業務に影響していること、その負担を生む背景の一端がうかがえました。</p><p>注目したいのは、申請手続き中の担当者で「最新の就業規則や賃金台帳が正しく管理・更新されていない」ことを苦労する点として挙げた割合が38%にのぼった点です。</p><p>また、申請を経験した受給済みの担当者でも「複数のツールや紙・表計算ソフトに散在するデータの集約作業」が46%と上位に挙がっています。<strong>人事・労務にまつわるデータが正確かつ、1箇所に整っていないことが、申請の前でも最中でも壁になっている</strong>と考えられます。</p><p>賃金台帳や勤怠データが日々の業務のなかで蓄積・更新されていれば、申請直前の駆け込み作業は減らせるはずです。負担を軽くするには申請のたびに整えるのではなく、必要なデータをいつでも取り出せる状態を日常から保っておくことが重要になります。</p><p>なお、同じ調査を「管理職」と「一般社員」という役割別に分析すると、それぞれが直面する課題の違いが見えてきます。役割ごとの負担を軽くする、SmartHRを活用した労務データ整備の方法とあわせて、以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。</p><p><strong>（関連記事）</strong><a href="https://smarthr.jp/column/research-report/2026-joseikin/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=chosa-report-jyoseikin" target="_blank">助成金申請の事務負担を軽くする準備とは？管理職と一般社員の壁を解説</a></p>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[育児との両立に「助走期間」を。復職支援を見直したSmartHRのDEIB担当に聞く]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/work/environment/ikukyu-fukushoku-shien/</link>
        <pubDate>Mon, 07 Sep 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[働き方]]></category>
        <category><![CDATA[環境づくり]]></category>
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        <dc:creator><![CDATA[向 晴香]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[多くの企業が取り組む、育児と仕事の両立支援。一方で、制度を整えた先で、両立する社員の定着や活躍に悩む声も少なくありません。今回は、SmartHRでDEIB推進を担う泊（とまり）さんに、SmartHRの両立支援、なかでも営業職の育休後の復職支援における課題と“頑張り”に頼らない仕組みづくりを聞きました。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1tajNtXYCTqOSk77Fzt65d/f53d95e8eeb4757c1e7dd0c7bbb41346/e67ee770-d237-4187-919f-edf691f15903.jpg" alt=""></div><p>多くの企業が取り組む、育児と仕事の両立支援。一方で、制度を整えた先で、両立する社員の定着や活躍に悩む声も少なくありません。今回は、SmartHRでDEIB推進を担う泊（とまり）さんに、SmartHRの両立支援、なかでも営業職の育休後の復職支援における課題と“頑張り”に頼らない仕組みづくりを聞きました。</p><div><div><p><b>泊 由佳子さん</b></p><p>株式会社SmartHR 人事統括本部/人材・組織開発本部/エシカルワーク部/DEIBユニット</p><p>大学卒業後、営業職を4年間経験したのち人事へ転じる。2014年よりDEIを専任で担い、前職のデロイト トーマツ グループではManagerとしてDEI推進および人材開発を担当。2024年7月、株式会社SmartHRへ入社し、DEIBの戦略立案および各種施策の企画・実行を担う。</p></div></div><h2>個別対応から型化へ。SmartHRの両立支援の歩み</h2><p><b>――泊さん入社前の、SmartHRにおける育児との両立支援の歩みを教えてください。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>私の入社前から産前産後休業（以下、産休）や育児休業（以下、育休）は利用されていました。一方で復職時のフローは未整備で、休職中や復職時の対応は都度の個別対応に頼る部分もありました。</p><p>本人には両立やブランクへの不安があり、会社側にはアサインの量と質や、目標設定・評価の仕方がわからない悩みがありました。男性育休も給与や評価がどうなるかわからず、選択肢に入りづらい状態でした。</p><p>転機は、2021年のD&amp;I推進委員会の発足です。経営層も参加するD&amp;I推進分科会を設置し、女性活躍推進法にもとづく行動計画を策定。「ライフイベントでキャリアを諦める社員がいない組織」をゴールに掲げました。</p><p>2022年には産休・育休からの復職フローを整えるプロジェクトがスタート。対応の型化が進められ、労務による復職面談のマニュアル化や休職期間に応じた評価対象、成果給の判断ルールを定めたガイドラインが整備されました。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/josei-katsuyaku-suishinhou/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/6LJoXx4uraMoomZAcS4QcY/41eb83b6ecf78b4f38bb057796e1c54e/202603_4%C3%A6__%C3%A6__%C3%A8__%C3%A3__%C3%A5__%C3%A6__%C3%A6__%C3%A8%C2%BA_%C3%A6__%C3%A9__%C3%A6__%C3%A3__%C3%A5__%C3%A8__%C3%A7__%C3%A5__%C3%A5__%C3%A3__%C3%A5__%C3%A5__%C3%A5__%C3%A5__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__-2__1_.png" alt="" /><p><b>4月施行「女性活躍推進法」公表義務化・実務対応ガイド｜算出定義から運用まで</b></p><p><time dateTime="2026-03-11">2026.03.11</time></p></a></div></div></figure><p><b>――&nbsp;泊さんが入社された2024年には、すでに制度は整っていたのですね。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>育児や介護をはじめ、多様なライフイベントや家族のケアを抱える社員を支える制度が、高い水準で整備されていると感じました。</p><p>フレックスタイムやリモートワークの制度をはじめ、独自の出生準備休暇やベビーシッター代の補助制度など、安心して「休める・戻れる」制度が実際に広く活用されていました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2p9PI6NTz3o6FhOxNvvMFO/c148948274e591a8caa1720f6663ccd1/image3.png" alt="フレックスタイム制度、リモートワーク制度、出生準備休暇、ケア休暇、ベビーシッター代補助、多様な家族形態に対応する制度の6つの社内制度と概要一覧" /><figcaption><p>（<a href="https://smarthr.co.jp/about/organization/deib/" target="_blank">多様な社員が公平な環境で柔軟に働くことのできる制度 - DEIBに関する取り組み</a>）</p></figcaption></figure><p><b>――こうした制度の前提には、どういった考え方があるのでしょうか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>制度によって働きやすさを高めることは、活躍の土台であり大前提です。そのうえで私たちが大切にしたいのは、育児や介護などと両立しながらも、<strong>本人が望むキャリアを実現できる、仕事に本気で向き合える状態をつくること</strong>です。</p><p>「本気で働ける」とは、時間や働き方に制約があるなかでも、本人がもつ力を存分に発揮できている状態と捉えています。周囲が一方的に期待値を下げるのではなく、かといって本人の頑張りだけに任せるのでもない。本人の意向や状況を踏まえながら、安心してキャリアを積み、力を発揮できる組織をつくりたいと考えています。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1eK2ddSIHz9iL1n8ZdBhVK/bfa6fb043a71611064739bbaeedf2848/image1.png" alt="会議室でお話をする泊さん" /></figure><p><b>――女性活躍推進のなかで、育児や介護などライフイベントとの両立支援はどのように位置づけられていますか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>SmartHRの女性活躍推進は、「女性管理職比率のKPI設定」「個別育成の強化」そして「両立支援」の3つを柱にしています。そのなかで両立支援は活躍の土台をつくる取り組みです。</p><p>管理職候補の育成や登用を進めても、ライフイベントを経るなかで長期的なキャリアを描きづらい・積み重ねづらい環境が残っていれば、本人が安心してチャレンジするのは難しいですよね。両立支援は<mark><strong>女性がキャリアを止めず、望む機会が訪れたときに自信をもって手を挙げられる状態をつくるための重要な柱</strong></mark>と位置づけています。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-4/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7dtKp7w8ctbtFsZjCJ9eCQ/e273b34f86a2736bde39f200828011c4/a2657d66-98f2-4621-b24f-429ee091999a.jpg" alt="" /><p><b>覚悟“だけ”で女性管理職は増えない。育成の「壊れたはしご」をめぐる対話</b></p><p><time dateTime="2026-08-17">2026.08.17</time></p></a></div></div></figure><h2>戻れても、続けられない？ヒアリングでみえた復職後の壁</h2><p><b>――制度が整っているなか、営業職（※）の育休後の復職支援に取り組むきっかけは何だったのでしょうか。</b></p><p>※本記事における「営業職」は、SmartHRのセールス、IS（インサイドセールス）、CS（カスタマーサクセス）を指します。</p><p><b>泊さん</b></p><p>DEIBユニットの立ち上げにあたり、経営層や管理職層など、異なる視点や立場からみえている課題をヒアリングしました。</p><p>そのなかで浮かび上がってきたのが、営業職における育休復職後の定着・活躍の壁でした。個人として数値目標をもつ営業職の社員のなかには、<strong>育休復職後、数値目標を追わない職種に転換したり、サポート的な役割に移行したりするケースが少なくなかったんです</strong>。</p><p>もちろん、職種や役割の転換自体が悪いわけではありません。ですが、育休からの復職を控えるメンバーに話を聞くと「営業の仕事を続けたいが、復職後のキャッチアップや数値目標の達成へのプレッシャーに耐えられる気がしない」と胸の内を明かしてくれる人もいました。</p><p><strong>本人の続けたいという意向やこれまでの実績があるにもかかわらず、環境のせいで諦めざるを得ない。</strong>こうした状況は放置してはいけないと感じました。</p><p><b>――復職やその後の定着の課題には、どういった要因があったのでしょうか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>現場の声を整理していくと、大きく3種類の要因がみえてきました。</p><p>1つ目は、営業職という職種の性質です。営業職は個人で数値目標を追い、それが人事評価に直結しますから、復職直後から数字のプレッシャーをひとりで抱え込みやすかったのです。出張や突発的な顧客対応など、時間や場所の拘束を避けづらい点も不安につながっていました。</p><p>2つ目は、休職によるブランクと生活環境の変化です。SmartHRは事業や組織も速いスピードで絶えず進化するため、<strong>1年以内の休職でも情報や業務感覚に大きなブランクが生じます。</strong>キャッチアップの負荷が非常に高くなっていました。</p><p>実務感覚や知識を取り戻すだけでも大変なうえ、業務経験にかかわらず「育児との両立」においては誰もが初心者です。子供の体調不良や保育園からの呼び出しなど、<strong>不確実性と隣り合わせで仕事を再開</strong>する難しさもありました。</p><p>3つ目は、組織の受け入れの仕組み不足です。制度を整える前、復職者の数値目標の調整やキャッチアップの支援、段階的な復職の設計などは属人化していました。上長は「フォローしたいけれど、どこまで踏み込んで配慮していいのかわからない」と悩み、本人も申し訳なさから支援を求めることを遠慮してしまう。結果として、<strong>復職後の定着や活躍が本人の頑張りに依存する状態が続いていた</strong>と捉えています。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/41aWcZxbnb8wtzF97qTOyV/4007a4dd2f8bb20026398224723960c6/image2.jpg" alt="営業職の復職後の定着・活躍を阻む3つの要因として、職種の性質、ブランクと環境変化、受け入れの仕組み不足の分類別に課題を挙げた図解" /></figure><h2>復職者は新規入社者同様に。本気で働くための助走期間をつくる</h2><p><b>――どのように解決策を考えていったのでしょうか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>課題を整理するなかで考えたのは、<mark><strong>復職直後に助走期間が必要</strong></mark>だということです。それも、配慮して負荷を下げるための期間ではなく、<mark><strong>あくまで本気で働くための助走期間</strong></mark>です。</p><p>復職直後は、新しい生活リズムのなかで仕事に戻っていく時期です。休職前と同じ前提で成果を求められ、そこでつまずいてしまうと、今の職種で働き続ける意欲や自信が失われる可能性もあります。逆に、助走期間のなかで「両立しながらでも成果を出せた」という感覚を得られれば、その後の両立の自信や、今の職種でキャリアを築いていけるという手応えにつながるはずです。</p><p>この課題認識をもとに営業領域責任者や経営層と議論を重ねるなかで出てきたのが、長期の育休からの復職者を「中途採用などで新規に入社する社員（以下、新規入社者）」と同様と定義し、明確な助走期間を設ける考え方でした。<strong>SmartHRでの勤務年数が長い復職者も、長期休職を経て育児と業務を両立させることについては初心者</strong>です。それなら、中途で新しく入社した方と同じように慣らしの期間と手厚いオンボーディングがあるとよいのではないか。そう考えて、制度を構想していきました。</p><p><b>――制度の具体的な中身についても教えてください。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>個人で数値目標をもつ営業職に向けて、以下の3つの支援を導入しました。</p><p><strong>1.&nbsp;</strong><strong>新規入社者同様の数値目標設定</strong></p><p>6か月以上の育休から復職する社員に対して、復職直後は負荷を抑えた目標からスタートし、一定期間を経て通常目標へ戻していく運用を採用しました。</p><p>参考にしたのは、新規入社者の目標設定です。新規入社者が入社直後から高い数値目標をもたないのは、キャッチアップの期間が必要だからです。この考え方はすでに組織で共有されているため、育休からの復職者の数値目標もこれに準拠すれば、同じ考え方で説明できます。特別扱いではなく「成果を出すために必要な助走期間」として位置づけられるので、本人・上長・組織にとって納得感があり、運用もしやすいと考えました。</p><p><strong>2. 新規入社者同様のオンボーディング</strong></p><p>同じく6か月以上の育休から復職する社員に対して、<strong>アップデートされたプロダクト情報や営業プロセスをキャッチアップするためのプログラムを提供</strong>しました。</p><p>対象を6か月以上としたのは、半年以上離れると組織やプロダクト、営業プロセスの変化も一定あり、キャッチアップの負荷が高くなりやすいと考えたためです。育休復職の経験がある社員の経験談も参考にしました。</p><p><strong>3.&nbsp;</strong><strong>各フェーズにおける面談のマニュアル化</strong></p><p>3か月以上の育休による休職者を対象に、上長と本人が<strong>産休前・復職前・復職後の各フェーズで話し合うべき項目をマニュアル化</strong>しました。</p><p>復職後の働き方やアサイン、突発対応が起きたときの動き方などは、家庭の事情に踏み込む部分もあり、上長はどこまで聞いてよいのか遠慮しがちです。会社公式の項目を設けることで、<strong>上長の経験や個人の配慮に依存せず、必要な対話を自然に実施しやすくなります。</strong></p><p>本人にとっても「会社として確認していることなんだ」と受け止めやすく、相談しやすくなると考えています。面談のみ対象を3か月以上としたのは、育児との両立が始まるタイミングの支援として、より短い休職でも実施したほうがよいと考えたためです。</p><p>なお、今のところ利用者は女性が多いものの、いずれも要件を満たす営業職の社員なら、性別を問わず使える仕組みとして設計しています。</p><h2>個人の声を、「組織の課題」に翻訳し、必要性を共有</h2><p><b>――制度を検討するにあたって悩んだポイントはありますか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p><strong>復職者へのサポートと現場の負担とのバランス</strong>です。復職者の数値目標を軽減すれば、その分を組織全体としてどう受け止めるかも考える必要がありますから、この形で本当に現場が回るのかは悩みました。</p><p>ただ、目標設定の仕組みを確認するなかで、ひとつの光明が見えました。SmartHRでは、営業職の数値目標を、会社全体の目標をもとに、半期ごとの組織体制やチームごとの役割を考慮しながら設計しています（2026年8月時点）。そうした仕組みの性質上、復職直後の助走期間にあるメンバーの存在を、新規入社者と同じように計画段階で考慮できるロジック自体はあったため、明確な運用として組み込むことができました。</p><p>とはいえ、仕組みとして予算を考慮できればすべてが解決するわけではありません。実際には、お子さんの急な体調不良によるお休みをどうカバーするか、限られた時間のなかでどう成果を出していくかなど、現場の管理職やメンバーがフォローし合って初めて成り立つ部分もあります。</p><p>だから、無理なく回る完璧な仕組みができたというより、現場で起こりうる負担をあらかじめ見立てたうえで、一緒に最適解を探りにいくためのスタートラインに立てた、というのが今のフェーズだと思っています。</p><p><b>――新たな制度に対して、営業組織のマネージャーなどから戸惑いの声はありましたか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>「なぜこの施策が必要なのか」という戸惑いはあまりなかったですね。経営層や営業組織の管理職層とも制度の必要性を共有できたからかもしれません。</p><p>復職者が元の営業職を続けられず、他の職種や役割への転換が常態化すれば、受け入れ先となる部署の人員が過多になる可能性もあります。組織としても採用や育成に投じてきた時間とコストを活かしきれなくなり、営業として積み上げた経験を組織の力にできなくなります。何より本人のキャリアの選択肢も狭まってしまいます。</p><p>こうしたリスクを関係者間で共有して<mark><strong>「復職支援は組織の未来を守るために必要な投資である」という共通認識をスムーズにもつことができたと思います</strong></mark><strong>。</strong></p><p><b>――必要性や課題を共有するために、議論をするうえで意識していたことはありますか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>大きく2つあります。1つは、完成した案ではなく、素案の段階から相談することです。経営層や営業組織のマネージャーに随時意見をもらいながら、素案を調整していきました。現場側の「これでいけそう」という実感があったからこそ、制度の納得感を共有できたと思います。</p><p>もう1つは、なるべく中立的な立場で議題をもっていくことです。当事者の声は事実として伝えつつ、あくまで「従業員に継続してパフォーマンスを発揮してもらうために何ができるか」を組織課題として論理的に議論できるよう意識していました。</p><h2>復職者全員が目標達成。次なる課題はマネジメントの多様性</h2><p><b>――制度の導入による成果や手応えを教えてください。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>制度の利用が始まった2025年4月から6月の復職者8名を対象に、本人および各マネージャーへのヒアリングを実施しました。個人予算を持つ社員については、全員が復職直後の軽減された数値目標を達成できていました。</p><p>本人たちへのヒアリングでは、全員から「問題なくスムーズに立ち上がれた」との回答を得られました。また、マネージャーからも本人たちが「より高い役職を目指したい」「新しい領域に挑戦したい」と、キャリアに対して意欲的であるという報告を複数受けています。<strong>助走期間があることで、仕事と家庭を無理なく両立でき、制約があっても成果を出せたという自信がついた</strong>のではないでしょうか。この自信が<strong>さらなる成長へのモチベーションにつながっている</strong>のだと感じました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/dhSgJqSqAeRUizR3BTczJ/354b8590f56fb8a30d58f65f7479990c/image5.png" alt="null" /></figure><p><b>――育児にかぎらず、両立支援について今後取り組みたい課題はありますか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>マネジメント層の多様性をどう支えるかには、引き続き取り組んでいきたいと考えています。ライフイベントを経ても、責任ある役割やキャリアへの挑戦を続けられる状態をつくることは、両立支援の大事なテーマです。</p><p>その一環として直近では、<strong>時短勤務をしながら数値目標をもつ管理職の評価や目標設定の考え方</strong>を整理し、ガイドラインを作成しました。SmartHRの人事制度では、時短勤務の場合は勤務時間に応じて給与が調整されるため、目標も同じ割合に調整します。しかし、管理職がもつのは個人の目標ではなく、メンバーの達成を積み上げたチーム全体の目標です。本人の勤務時間が8割になっても、単純に組織の目標を減らすのが難しい面もあります。</p><p>そこでガイドラインでは、時短勤務による稼働制約を踏まえつつ、役割期待や組織目標とのバランスを個別に設計し、本人と関係者で事前に合意することを基本としました。</p><p><strong>勤務時間に制約があるなかで、個人としての働き方と、組織における成果責任をどう両立していくのか。</strong>ガイドラインを土台に運用を重ねながら、本人だけでなく上長や組織も含めた関係者全員が、納得感をもって挑戦できる状態に磨き続けていきたいと考えています。</p><p>※掲載内容は取材当時のものです。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-4/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7dtKp7w8ctbtFsZjCJ9eCQ/e273b34f86a2736bde39f200828011c4/a2657d66-98f2-4621-b24f-429ee091999a.jpg" alt="" /><p><b>覚悟“だけ”で女性管理職は増えない。育成の「壊れたはしご」をめぐる対話</b></p><p><time dateTime="2026-08-17">2026.08.17</time></p></a></div></div></figure>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[2026年9月の人事労務タスク｜最低賃金改定と通知書見直しを社労士が解説]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr/labor/hrnews_202609/</link>
        <pubDate>Fri, 04 Sep 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[人事・労務]]></category>
        <category><![CDATA[労務管理]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/hr/labor/hrnews_202609/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[社会保険労務士法人 名南経営 代表社員 社会保険労務士  大津 章敬]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[2026年9月に人事・労務担当者が対応すべきタスクを社労士が解説。最低賃金の改定、10月改定の労働条件通知書の見直し、社会保険料改定への対応に加え、労働基準監督署による「残業月45時間以内」一律指導の見直しなど注目トピックも紹介。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1rBUm3M5uyjGhEFY3uIHP9/8e41a04b817e2b3f71a8fb250c88b2dc/30249278-9ffb-4d28-b68d-f7121fdd7a8b.png" alt=""></div><p>こんにちは。社会保険労務士法人名南経営の大津です。先日発生した熊本地震については、被災された方々の不安や、かつての災害の記憶が呼び起こされた痛みに想いを馳せると、胸が締めつけられます。</p><p>この地震に伴う経済上の理由により事業活動を縮小する事業所については、雇用調整助成金の特例措置が設けられています。施設や設備の損壊に伴う休止・縮小は通常助成対象となりませんが、<strong>地震による直接的な被害の場合でも、経済上の理由があれば対象</strong>となります。</p><p>詳細は以下の厚生労働省のページご覧いただくとともに、労働局にお問い合わせください。一日も早く穏やかな生活が戻ることを、心より願っております。</p><p><a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75665.html" target="_blank">令和８年熊本地震に伴う雇用調整助成金の特例を実施します - 厚生労働省</a></p><h2>9月のHRチェックリスト</h2><p>近年は最低賃金の引き上げ額が大きく、9月はその動向への関心が高まる月です。まずは引き上げの最新情報を押さえるとともに、それ以外の実務のポイントも漏らさないようにしましょう。以下のチェックリスト形式で確認していきます。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4oM8duJrlMB3VO5rXApLNv/49cd55d8f81cab574329dafafe2d434a/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88_202609.001.jpeg" alt="以下、本文で紹介する見出しをまとめた図（最低賃金改定に備えた情報収集、パート等労働条件通知書見直し）" /></figure><h3>（1）最低賃金の改定に備えた引き上げ情報の収集</h3><p>最低賃金は、<a href="https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2025/seisakufile_ja.pdf" target="_blank">骨太の方針2025</a>において「2020年代に全国平均1,500円」という高い目標が掲げられるなど、毎年、大幅に引き上げられています。</p><p>一方、今年度の骨太の方針では、達成時期が「遅くとも2030年代前半できる限り早期に全国平均1,500円を達成する」と改められ、<strong>昨年よりも引き上げ幅が抑制</strong>されています。</p><p>（参考）<a href="https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/2026_basicpolicies_ja.pdf" target="_blank">経済財政運営と改革の基本方針2026　「責任ある積極財政」元年 ～日本の挑戦を起動する！～ - 内閣府（p.11）</a></p><p>2026年9月2日時点では、各都道府県の新しい最低賃金は出そろっていませんが、中央最低賃金審議会が示した引き上げ額の目安は以下のとおりです。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3JOzYdGWZPxLNyBJ5GqDm/76efac956bbb9f5a14fffe84e073cd5d/f98d9fa2-52b2-4528-9229-b8d7e59a4ef8.png" alt="中央最低賃金審議会が示した引き上げ額の目安（出典：令和８年度地域別最低賃金額改定の目安について - 厚生労働省）" /></figure><p>（出典）<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74920.html" target="_blank">令和８年度地域別最低賃金額改定の目安について - 厚生労働省</a></p><p>この目安にもとづき、各都道府県での議論を経て、最終的な最低賃金が決まります。東京都では、54円引き上げの時間額1,280円への改正が決定し、9月1日に官報公示されました。発効日は10月1日です。</p><p>（参考）<a href="https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/houdou/20260901chinginka_00001.html" target="_blank">東京都最低賃金を1,280円に引上げます - 厚生労働省東京労働局</a></p><p>最低賃金に関しては、地域間格差の縮小も大きなポイントです。<strong>Cランクの県を中心に目安よりも高い引き上げ額となる</strong>ことが予想されます。今後も公表される最新状況をチェックし、<strong>最低賃金割れがないかを確認</strong>しましょう。その際、発効日は都道府県ごとに異なるため、自社の事業所がある都道府県の発効日もあわせて確認が必要です。なお、確認方法は昨年9月のHRニュースで述べていますので、以下の記事をご覧ください。</p><p>（参考）<a href="https://saiteichingin.mhlw.go.jp/" target="_blank">最低賃金制度 - 厚生労働省</a></p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/hrnews_202509/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7umWZ0u4sJ12Tt2jIF2nE9/9dd9c7d56c58c95078b0b0f1dfaa2587/%C3%A7__%C3%A5__%C3%A5__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A8__%C3%A8%C2%AA_HR%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__-1__1_.png" alt="" /><p><b>【最低賃金改定の速報あり】人事・労務担当が知っておきたいHRニュース｜2025年8月振り返りと9月のポイント</b></p><p><time dateTime="2025-09-09">2025.09.09</time></p></a></div></div></figure><h3>（2）10月改定のパートタイマーなどの労働条件通知書の見直し</h3><p>先月のHRニュースでは、<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/douitsuroudou-rule-kaisei/" target="_blank">2026年10月1日に施行される改正同一労働同一賃金ガイドラインへの対応</a>について解説しました。同一労働同一賃金関連ではこれに加え、パート・有期法施行規則改正に伴う雇い入れ時の労働条件明示事項の追加への対応も求められます。</p><p>労働条件の明示については、<a href="https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_2-At_15" target="_blank">労働基準法第15条</a>において「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」と定められています。</p><p>また、「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律（パート・有期法）」では、同法に定める短時間・有期雇用労働者について、以下の項目も明示が求められています。</p><ol><li>昇給の有無</li><li>退職手当の有無</li><li>賞与の有無</li><li>雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口</li></ol><p>（参考）<a href="https://laws.e-gov.go.jp/law/405M50002000034#Mp-At_2" target="_blank">短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則 第二条 - e-Gov 法令検索</a></p><p>今回の改正により、上記の項目に加え、新たに「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」の追加が求められます。</p><blockquote><p>次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違（内容・理由）等について説明を求めることができる。　部署名＿＿＿　担当者職氏名＿＿＿　連絡先＿＿＿</p></blockquote><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3xQfBqszLOLEbevdGHfY1G/684d193aaff83d93742616dc433231d9/_%E5%87%BA%E5%85%B8_%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E5%8A%B4%E5%83%8D%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E9%80%9A%E7%9F%A5%E6%9B%B8_-_%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81.png" alt="「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」の追加例（モデル労働条件通知書 - 厚生労働省）" /></figure><p>（出典）<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001697542.pdf" target="_blank">モデル労働条件通知書 - 厚生労働省</a></p><p>10月の施行に備えて、自社で使用している労働条件通知書の雛形を変更するとともに、説明を求められたときの対応を再確認しておきましょう。なお、モデル労働条件通知書も更新され、厚生労働省のホームページでダウンロードできますので、ご利用ください。</p><p>・<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html" target="_blank">同一労働同一賃金特集ページ - 厚生労働省</a><br>・<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudoukijunkankei.html" target="_blank">主要様式ダウンロードコーナー　（労働基準法等関係主要様式） - 厚生労働省</a></p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/douitsuroudou-rule-kaisei/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2FNzGjLFy2ECi9bZhyEJ7f/705aec108726d503706bb707bb539d3d/1d3cef86-9300-4285-9a2e-ee7f418559c4.png" alt="" /><p><b>同一労働同一賃金ルール2026年10月改正｜社労士がチェックリスト付きで解説</b></p><p><time dateTime="2026-08-06">2026.08.06</time></p></a></div></div></figure><h3>（3）定時決定に伴う社会保険料改定への対応</h3><p>社会保険料に関しては、7月に定時決定として、算定基礎届を提出された企業が多いでしょう。今後、日本年金機構から「健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書」が順次届きます。</p><p>この書面には、今年9月分から適用される各被保険者（従業員）の新たな標準報酬月額が記載されています。これを給与計算ソフトに入力し、改定後の標準報酬月額にもとづく社会保険料を控除する準備をしておく必要があります。</p><p>その際、注意が必要なのが社会保険料控除のタイミングです。当月分の社会保険料を翌月分の給与から控除するのがもっとも一般的な対応です。その場合、定時決定により改定された9月分の社会保険料は、10月の給与から反映させ、控除します。自社の取り扱いを確認のうえ、間違えないように控除することが重要です。</p><p>（参考）<a href="https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20121017.html" target="_blank">定時決定（算定基礎届） - 日本年金機構</a></p><h2>9月の重要トピック</h2><p>今月は、労働基準監督署による労働時間関連の指導の見直し、そして男性育児休業取得率の最新情報です。いずれもニュースやSNSで大きな話題となったトピックです。</p><h3>【トピック1】労働基準監督署による「残業月45時間以内」の一律指導が9月1日から見直し（重要度：★★★★☆）</h3><p>厚生労働省は2026年8月19日に「時間外労働等に係る相談・支援及び監督指導を見直します」という文書を公開しました。そのなかで、1か月45時間以内への時間外労働の削減を求める一律の指導を9月1日より見直す方針を示しました。</p><p>以下はその原文です。</p><blockquote><p>労働基準監督署における対応の見直し</p><p>　時間外・休日労働時間数のみに着目して1か月45時間以内への削減を求める一律の指導を見直し、各事業場が36協定で定める健康及び福祉を確保するための措置の実施状況を重点的に確認し、確認した状況に応じた必要な指導を行うこととします。なお、個々の事業場の実態を踏まえて、過重労働による健康障害が生じるおそれが高い場合には、引き続き必要な指導を行います。</p><footer>引用：<cite><a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75454.html target="_blank" rel="noopener">時間外労働等に係る相談・支援及び監督指導を見直します - 厚生労働省</a></cite></footer></blockquote><p>SNSなどでは厚生労働省が労働時間削減の指導を緩め、長時間労働を容認するのではないかといった批判的な意見もみられます。</p><p>しかし、実際にはそのような意図のものではないと筆者は捉えています。今回見直されるのは労働基準監督署の指導運用です。特別条項にかかる労使合意を尊重したうえで、「健康及び福祉を確保するための措置」が実施されているかを重点的に確認し、過重労働による健康障害の防止を強化するという内容です。本質を理解したうえで、あらためて安心して働ける職場環境の構築を進めましょう。36協定や労働時間管理に不安がある場合は、無料の相談窓口も活用できます。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3VA3wynr3iX8hKWyg9isLu/641ef094600d2cf19b8ddd3a703a5d08/bacc96a2-d183-4497-abbe-4c9c52bd75a4.png" alt="厚生労働省の無料の相談窓口案内（労務管理の「困った！」を解決私たちが重点的にサポートします - 厚生労働省）" /></figure><p>（出典）<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11202000/001739558.pdf" target="_blank">労務管理の「困った！」を解決私たちが重点的にサポートします - 厚生労働省</a></p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/zangyo/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/5x1BO7Sxkkw1axi3fFn02G/b3d1b57bcd46305a79671764a2e54758/image3.jpg" alt="" /><p><b>残業とは？時間外労働の仕組み、36協定、残業代の計算までを解説</b></p><p><time dateTime="2026-06-11">2026.06.11</time></p></a></div></div></figure><h3>【トピック2】男性の育児休業取得率が過去最高を更新（重要度：★★★☆☆）</h3><p>厚生労働省から、毎年注目を集める「男性の育児休業取得率」が公表されました。令和7年度は50.9％と、ついに50％を突破しました。前年度の40.5％より10.4ポイントの大きな上昇です。男女別の育児休業取得率の状況は以下のとおりです。</p><p>（1）女性</p><p>令和5年10月1日から令和6年9月30日までの1年間に在職中に出産した女性のうち、令和7年10月1日までに育児休業を開始した者（育児休業の申出をしている者を含む。）の割合は88.3％と、<strong>前回調査（令和6年度：86.6％）より1.7ポイント上昇</strong></p><p>（2）男性</p><p>令和5年10月1日から令和6年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、令和7年10月1日までに育児休業（産後パパ育休を含む。）を開始した者（育児休業の申出をしている者を含む。）の割合は50.9％と、<strong>前回調査（令和6年度：40.5％）より10.4ポイント上昇</strong></p><p>この調査では、令和5年10月1日から令和6年9月30日までの1年間に出産した女性（男性は同期間に配偶者が出産した人）のうち、令和7年10月1日までに育児休業を開始または申し出た人の割合を集計しています。</p><table><thead><tr><th><div>区分</div></th><th><div>令和7年度</div></th><th><div>前回調査（令和6年度）</div></th><th><div>増減</div></th></tr></thead><tbody><tr><td><p>女性</p></td><td><p>88.3％</p></td><td><p>86.6％</p></td><td><p>＋1.7ポイント</p></td></tr><tr><td><p>男性</p></td><td><p>50.9％</p></td><td><p>40.5％</p></td><td><p>＋10.4ポイント</p></td></tr></tbody></table><p>※男性の取得率には産後パパ育休（出生時育児休業）を含みます<br>（参考）<a href="https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r07/06.pdf" target="_blank">令和７年度雇用均等基本調査 概要　全体版（p.25） - 厚生労働省</a>をもとに編集部作成</p><p><a href="https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r07/06.pdf" target="_blank"></a></p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/5b699zxVr5v0a7TXc6ETRh/f40d5159fefb99ce413cc88fe5847c8c/9860ebd4-0280-4dcd-8c80-ad3d392dc852.png" alt="男性の育児休業取得率の推移（令和７年度雇用均等基本調査 概要 全体版（p.26） - 厚生労働省）" /></figure><p>（出典）<a href="https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r07/06.pdf" target="_blank">令和７年度雇用均等基本調査 概要 全体版（p.26） - 厚生労働省</a></p><p>今回、男性の育児休業取得率が大幅に伸びていますが、よく課題とされるのが取得期間です。かつて男性の育児休業取得期間は数日から1週間程度と非常に短い傾向がみられました。しかし令和7年度調査では、<strong>1か月～3か月未満が30.3％と最多</strong>になっています。</p><table><thead><tr><th><div>育児休業の取得期間</div></th><th><div>復職者に占める割合</div></th></tr></thead><tbody><tr><td><p>5日未満</p></td><td><p>6.8％</p></td></tr><tr><td><p>5日～2週間未満</p></td><td><p>14.1％</p></td></tr><tr><td><p>2週間～1か月未満</p></td><td><p>28.0％</p></td></tr><tr><td><p>1か月～3か月未満</p></td><td><p>30.3％</p></td></tr><tr><td><p>3か月～6か月未満</p></td><td><p>10.1％</p></td></tr><tr><td><p>6か月～8か月未満</p></td><td><p>5.2％</p></td></tr><tr><td><p>8か月～10か月未満</p></td><td><p>1.1％</p></td></tr><tr><td><p>10か月～12か月未満</p></td><td><p>2.4％</p></td></tr><tr><td><p>12か月～18か月未満</p></td><td><p>1.8％</p></td></tr><tr><td><p>18か月～24か月未満</p></td><td><p>0.1％</p></td></tr><tr><td><p>24か月～36か月未満</p></td><td><p>0.1％</p></td></tr><tr><td><p>36か月以上</p></td><td><p>0.1％</p></td></tr><tr><td><p>不明</p></td><td><p>0.1％</p></td></tr></tbody></table><p>（出典）<a href="https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r07/06.pdf" target="_blank">令和７年度雇用均等基本調査 概要 全体版（p.32） - 厚生労働省</a>をもとに編集部作成</p><p>また、厚生労働省が実施した「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査」の速報結果では、<strong>育児休業取得を希望する割合は男性で83.5％、女性で91.4％</strong>となっています。今後、男性の育児休業取得率はさらに上昇し、女性と近い水準になることが予想されます。</p><p>これからの時代は、夫婦が家事や育児を分担することが当たり前になっていきます。それが実現できない企業は求職者から選ばれず、人材確保に苦戦することとなるでしょう。安定的な事業運営のためにも、性別にかかわらず、育児休業を取得できる職場づくりを進めていきたいものです。</p><p>（参考）<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/001731341.pdf" target="_blank">若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査（速報）（p.5） - 厚生労働省</a></p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/ikukyu-shinagawa-1/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/5n5CtzGqAtZJNOgIYh7o58/307ebd14e561fc6d17b029bc69576f9e/danseiikukyu_1_0326.jpg" alt="" /><p><b>男性育休取得率40％の実態。“長く取りづらい”の起源は明治時代？</b></p><p><time dateTime="2026-03-31">2026.03.31</time></p></a></div></div></figure><h2>10月施行の法改正と社会保険料改定への対応を抜かりなく</h2><p>9月は、社会保険料の改定に加え、10月の各種改正の対応が求められる重要な月です。なかでも最低賃金の引き上げはコスト面だけでなく、企業の賃金制度にも大きな影響を与えます。早めの影響分析と対応を進めましょう。</p>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[リモートや副業など「就業規則にない働き方」の実態を62%が認識｜就業規則と働き方の実態に関する調査レポート]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr/labor/chosa-report-shugyokisoku/</link>
        <pubDate>Thu, 03 Sep 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[人事・労務]]></category>
        <category><![CDATA[労務管理]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/hr/labor/chosa-report-shugyokisoku/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[SmartHR Mag. 編集部]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[ 「リモートワークは週2日までだが、あの部署は実質自由」「副業は許可制だけど黙認されている」。そんな光景に心当たりはないでしょうか。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/6FxsAYifIPSYq4pqJIqMXG/e0ffc4c5e6e6e7517f0a644e553ff158/eyecatch_syugyokisoku.png" alt=""></div><p>&nbsp;「リモートワークは週2日までだが、あの部署は実質自由」「副業は許可制だけど黙認されている」。そんな光景に心当たりはないでしょうか。</p><p>SmartHRが2026年6月に人事・労務・総務部門の管理職・担当者249名に実施した調査では、就業規則について、81%が<strong>働き方の実態が完全、または概ね反映されていると</strong>回答しました。一方で「就業規則にないが慣例的に行われている働き方」の有無をたずねると、62%が1つ以上を挙げました。</p><p>本記事では調査データをもとに、就業規則と現場運用のギャップ、そしてギャップを解消するヒントを考えます。</p><p>※出典：就業規則と働き方の実態に関する調査（調査主体：株式会社SmartHR／インターネット調査／調査対象：従業員数51名以上の企業に勤務する人事・労務・総務部門の管理職および担当者／調査期間：2026年6月23日〜6月25日／有効回答：249名）。以下、本記事の数値はすべて同調査によります。<br>※本文の数値は小数点以下を四捨五入しています。</p><h2>【背景】働き方の多様化で高まる、就業規則見直しの必要性</h2><p>近年、働き方の多様化に伴い、企業が就業規則を見直す機会は増えています。新たに導入した副業やリモートワークの制度をどう反映するか、条文の追加や修正を実施した企業も少なくないはずです。</p><p>難しいのは、現場のケースが多様で、規則がすべてを想定しきれないことです。従業員が個別対応を重ねた結果、運用の細部が現場ごとに異なっていきます。その結果、規則と現場の運用に乖離が生じるおそれがあります。</p><p>本調査では、就業規則が働き方の実態をどこまで反映できているかを起点に、現場の運用とのギャップや規則を最新に保つうえでの課題などを調べました。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/shugyokisoku/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1YivbSEKgqWV0dHf1MdHdR/bc9ea3179db13d786f8f3d4ad9d28cff/shugyokisoku_eyecatch.jpeg" alt="" /><p><b>【2026年最新版】就業規則とは？作成義務の「10人」の数え方から届出手順まで社労士が解説</b></p><p><time dateTime="2026-02-25">2026.02.25</time></p></a></div></div></figure><h2>【結果1】就業規則より強く働く「現場の慣例」</h2><h3>「就業規則に実態が完全に反映されている」は40%</h3><p>働き方の実態が就業規則にどの程度反映されていると感じるかをたずねたところ、「完全に反映されている（40%）」と「概ね反映されている（41%）」をあわせて、81%が反映できているとの回答でした。「反映できていない」（「実態に即していない箇所が複数ある」と「数年以上更新されていない」の合計）は15%にとどまりました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/DKIs6Tr2p9jhF0mCHWMsH/2207b92d4e867b6cae0bf3bb92e0372f/image3.png" alt="上記のデータをまとめたグラフ" /></figure><p>※構成比は小数点以下を四捨五入しているため、内訳の合計が全体の値と一致しない場合があります。</p><h3>62%が「就業規則にない働き方」を認識</h3><p>「就業規則に明記されていない、あるいは禁止されているが、現場で“慣例的”に行われている働き方はあるか」を複数回答可でたずねたところ、回答者の62%が1つ以上の働き方を挙げました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4lMwAI5WqQcoXWPLFVTc5z/5e5994f72448c2858e07c81b3ab61f1f/image4.png" alt="上記のデータをまとめたグラフ" /></figure><p>主な回答は以下のとおりです。</p><ul><li>規則で定められた頻度や対象を超えたリモートワーク：22%</li><li>定められた上限を超える残業の事後承認・付け替え：21%</li><li>規則上の条件を満たさないが事実上認められている副業：21%</li><li>規則にない場所（サテライトオフィス等）での勤務：18%</li><li>その他、公式ルール外の運用：6%</li></ul><h3>管理職の39%は、人事部門を通さず判断する場合も</h3><p>就業規則では判断が難しい働き方の相談（副業の許可、例外的なリモートワークなど）を受けた際の対応を管理職（n=135）にたずねました。</p><p>「常に人事部に相談する」が53%で最も多い一方、「相談せず自分の基準で許可を出す（33%）」と「規則上はNGだが内密に許可を出す（6%）」をあわせて、39%が人事部門を通さず判断する場合がありました。&nbsp;</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3Q49ptX91JrFUz3MqGgJuz/bd44f122c46c8e29d5c92996e7b68ba6/image1.png" alt="上記のデータをまとめたグラフ" /></figure><h2>【結果2】規則の閲覧環境と、更新プロセスにも課題</h2><h3>最新の就業規則「社内外いつでも確認できる」は31%</h3><p>最新の就業規則をいつでもすぐに確認できる環境かをたずねたところ、社内外どこからでもすぐに確認できる人は31%でした。</p><p>社外からは見られないが、社内イントラネットから閲覧できる人が44%と最も多く、一方で「総務・人事部等に問い合わせ、紙やデータで共有してもらう必要がある（16%）」「どこにあるか、どれが最新版かわからない（5%）」という人も、あわせて20%ほどいました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1Xuo02Zk2AoXPEpzMu7vbV/fc06f0f8f0a72be5c1785be6d31d0915/image2.jpg" alt="null" /></figure><h3>更新の課題は「周知」や「同意の回収」にも</h3><p>就業規則を最新に保つうえで、とくに「工数がかかる」「困難である」と感じるプロセスを複数回答可でたずねました。</p><p>最も多いのは法改正の理解・解釈で35%、続いて全従業員への周知が31%でした。回答の内訳は以下のとおりです。</p><ul><li>最新の法改正情報を正しく理解・解釈すること：35%</li><li>全従業員への正確な周知・説明会などの実施：31%</li><li>役員・経営層との意思決定：28%</li><li>自社の実態に合わせた条文案の作成：26%</li><li>変更内容に対する従業員からの「同意」や「受領確認」の個別回収：22%</li><li>現場（店舗・工場等）のノンデスクワーカーへの確実な情報伝達：22%</li></ul><h2>周知の仕組みづくりが、納得して働ける職場の鍵</h2><p>今回の結果からは、就業規則と現場の運用に一定の開きがあることがわかりました。あわせて、規則を最新に保つうえでの課題の一端もうかがえました。</p><p>注目したいのは、規則の更新において「工数がかかる」「困難である」と感じるプロセスの中身です。「全従業員への周知（31%）」のほか、「同意・受領確認の個別回収（22%）」、「ノンデスクワーカーへの確実な情報伝達（22%）」と<strong>従業員一人ひとりに周知する、確認をとることに関する項目が複数挙がりました。</strong>人事・労務担当者が規則の改定を現場の運用まで浸透させるには、<mark><strong>働く場所や職種を問わず、変更を確実に従業員に届けられる連絡環境が重要になる</strong></mark>といえそうです。</p><p>就業規則は、一人ひとりに届き、日々の判断のよりどころになってこそ価値を発揮します。全員に確実に届く周知の仕組みが規則と運用の開きを埋め、納得して働ける職場につながっていくはずです。</p><p>また同調査を、会社支給のPCを持たない従業員（店舗・工場・現場スタッフ）の比率別に分析すると、<strong>現場を抱える職場ほど労務判断が管理職に委ねられやすい実態</strong>がみえてきました。属人化の構造、そして現場に相談先を届けるSmartHRの機能は下記の記事で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。</p><p><strong>（関連記事）</strong><a href="https://smarthr.jp/column/research-report/2026-frontline-labor-ai/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=chosa-report-shugyokisoku" target="_blank"><strong>店舗・工場の労務判断はなぜ属人化する？相談を支える3つの機能</strong></a></p>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[10/13開催｜「働くを支えるAI実装」を学ぶSmartHR COMPASS]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr-management/business-management/smarthr-compass/</link>
        <pubDate>Tue, 01 Sep 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[経営・組織]]></category>
        <category><![CDATA[経営]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/hr-management/business-management/smarthr-compass/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[SmartHR Mag. 編集部]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[2026年10月13日（火）、人事・労務が主導する「働くを支えるAI実装」をテーマにした『SmartHR COMPASS』を東京で開催。先進企業の事例や有識者のセッションから、AI活用を組織に根づかせるヒントを紹介します。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/tW6bRVlf4TVbZHvSAbTBg/d9473a5da188eab0dd62a093d1c11fc4/smarthr-compass_eyecatch.png" alt=""></div><p>AI活用の必要性は感じていても、「どの業務から始めるべきか」「効率化にとどまらず、人材戦略や組織づくりにどうつなげるべきか」と悩む人事・労務担当者も多いのではないでしょうか。</p><p>株式会社SmartHRは2026年10月13日（火）、人事・労務が主導する「働くを支えるAI実装」をテーマにしたカンファレンス『SmartHR COMPASS』を東京で開催します。</p><p>本記事では、イベントの概要と見どころを紹介します。</p><h2>多様な事例とAI×HRの最新動向を1日で学べるカンファレンス</h2><p><strong>SmartHR COMPASSは、多様な規模・業界の人事改革事例や、AI×HRの最新動向を1日で学べる、参加無料のオフラインカンファレンスです。2026年のテーマは、人事・労務が主導する「働くを支えるAI実装」です。</strong></p><p>AI活用が企業活動に広がりつつあるいま、人事・労務はシステムや人事データを駆使して、事業成長へどのように貢献できるのか。AI活用の先にある新しい人事像と組織のあり方を、登壇者とともに考えます。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/IbqNENElEJrAWy6Du7wEk/e4bf6fd22b2d814b4c5bf1763f97dc51/compass2026_2_1080x1080.png" alt="" /><p><b>10月13日（火）東京開催｜SmartHR COMPASS 人事・労務が主導する「働くを支えるAI実装」</b></p><p><strong>講演内容</strong></p><ul><li>人事トップがAI推進を担う理由と、変革の起点</li><li>有識者と読み解く、AI×HRの現在地とこれから</li><li>先進企業に学ぶ、AI活用を現場に根づかせる進め方</li><li>5年後の企業価値を高める、人事・労務の土台づくり</li></ul><p><strong>開催地</strong></p><ul><li>TODA HALL &amp; CONFERENCE TOKYO（TODA BUILDING 4階）</li><li>〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-1（東京駅 八重洲中央口 徒歩約7分/東京メトロ銀座線「京橋駅」徒歩約3分）</li></ul><p><a href="https://smarthr.jp/conference/smarthr-compass/?utm_source=mag&utm_medium=link" target="_blank" rel="noopener">今すぐ無料イベントに参加を申し込む</a></p></figure><h2>人事・労務のAI実装を考える3つの注目セッション</h2><p>CHROや有識者など、多彩な登壇者によるセッションのなかから、「<strong>働くを支えるAI実装</strong>」につながる注目セッションを3つ紹介します。</p><h3>（1）メルカリ、Sansanから学ぶ、人事トップがAI推進を担う理由 〜人とAIがともに働く、組織変革の起点〜</h3><p>AIを一部門のツール活用で終わらせず、組織全体に根づかせるには何が必要なのか。株式会社メルカリ 執行役員CHRO兼CAIOの木村俊也さんと、Sansan株式会社 取締役／執行役員／CHRO／CAXOの大間祐太さんが登壇します。</p><p>人事トップ自らがAI推進を担う両社の実践から、人事・労務が「変革の起点」となる意味を考えます。<strong>AI活用を部門横断の取り組みとして進めたい人事責任者・管理部門長にとって、示唆の多いセッション</strong>です。</p><h3>（2）AI時代の理想を、どう実践に変えるか 〜先進企業に学ぶ、リアルな変革の進め方〜</h3><p>目指す組織像が構想で終わるのか、現場に根づくのか。その分かれ目を、大成建設株式会社とUmios株式会社の取り組みからひもとき、AI活用を着実に前へ進めるヒントを持ち帰れます。<strong>AI活用を現場に定着させる進め方を知りたい担当者・推進者におすすめ</strong>です。</p><h3>（3）5年後の企業価値を高める、人事・労務刷新 〜「働くを支えるAI実装」の第一歩〜</h3><p>AI実装を短期的な効率化にとどめず、企業価値の向上につなげるには、何から始めるべきか。株式会社スギ薬局 DX・AX推進本部 取締役 本部長／CDOの各務茂雄さん、ヤマトホールディングス株式会社 専務執行役員の野村優さん、株式会社圓窓 代表取締役の澤円さんを迎え、これからの人事・労務を支える「土台」のつくり方を探ります。業務効率化の先に、<strong>人材戦略や組織づくりへの活用を考えたい方に役立つ内容</strong>です。</p><p>このほか、SmartHRの芹澤雅人による主催講演「SmartHRプロダクトビジョン ～これまでの10年と、これから～」や、実務に携わる方に明日から取り組めるヒントをお持ち帰りいただけるブレイクアウトセッションも予定しています。各セッションの時間割と詳細は、<a href="https://smarthr.jp/conference/smarthr-compass/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link" target="_blank">SmartHR COMPASS公式サイト</a>のタイムテーブルをご確認ください。</p><h2>SmartHR CEO 芹澤雅人からのメッセージ</h2><p>本カンファレンスの開催にあたり、株式会社SmartHR 代表取締役CEOの芹澤雅人から、参加者の皆さまへメッセージをお届けします。</p><p><b>芹澤 雅人</b></p><p>AIの登場により、私たちの「働き方」は大きく変わりつつあります。それは人事も例外ではありません。<strong>むしろ人事には、自らの業務効率化に加えて、会社全体の人材戦略をどう描き直すかまでが求められています</strong>。<br><br>なにをAIに任せ、人間は何をやるべきか。そのとき、人事として出せる価値は何か。<strong>私は、</strong><mark><strong>AIは人事の仕事を奪うものではなく、その質を高めるもの</strong></mark><strong>だと考えていますが、これらの問いに唯一の正解はなく、答えは各社それぞれのはずです。</strong><br><br>本カンファレンスの各セッションを通じて、みなさまなりの答えを考えるヒントをお届けできれば幸いです。</p><h2>会場で、自社に合ったAI実装のヒントを持ち帰ろう</h2><p>申し込み時に、参加するセッションの選択が必要です。セッション登録は原則先着順で、参加登録のみの場合は当日お席をご用意できない場合があります。<strong>申し込みが多数の場合は受付を早めに締め切る可能性があるため、早めのご登録をおすすめします。</strong></p><table><tbody><tr><th><div>開催日時</div></th><td><p>2026年10月13日（火）13:00～17:45（受付開始12:00）</p></td></tr><tr><th><div>会場</div></th><td><p>TODA HALL &amp; CONFERENCE TOKYO（東京駅 八重洲中央口 徒歩約7分／京橋駅 徒歩約3分）</p></td></tr><tr><th><div>参加費</div></th><td><p>無料（事前登録制）</p></td></tr><tr><th><div>対象</div></th><td><p>経営者・経営企画、人事・労務などの管理部門長、担当者</p></td></tr><tr><th><div>主催</div></th><td><p>株式会社SmartHR</p></td></tr></tbody></table><p>※当日のオンライン配信は予定していません。<br>※本イベントは、従業員数が一定規模以上の法人企業・組織の方を主な対象としています。参加条件の詳細は、公式サイトの「よくあるご質問」を確認してください。</p><p>AIとの向き合い方が問われる時代に、人事・労務はどのような価値を発揮していけるのか。先進企業の実践からヒントを得られる1日として、SmartHR COMPASSをご活用ください。会場でお会いできることを楽しみにしています！</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/IbqNENElEJrAWy6Du7wEk/e4bf6fd22b2d814b4c5bf1763f97dc51/compass2026_2_1080x1080.png" alt="" /><p><b>10月13日（火）東京開催｜SmartHR COMPASS 人事・労務が主導する「働くを支えるAI実装」</b></p><p><strong>講演内容</strong></p><ul><li>人事トップがAI推進を担う理由と、変革の起点</li><li>有識者と読み解く、AI×HRの現在地とこれから</li><li>先進企業に学ぶ、AI活用を現場に根づかせる進め方</li><li>5年後の企業価値を高める、人事・労務の土台づくり</li></ul><p><strong>開催地</strong></p><ul><li>TODA HALL &amp; CONFERENCE TOKYO（TODA BUILDING 4階）</li><li>〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-1（東京駅 八重洲中央口 徒歩約7分/東京メトロ銀座線「京橋駅」徒歩約3分）</li></ul><p><a href="https://smarthr.jp/conference/smarthr-compass/?utm_source=mag&utm_medium=link" target="_blank" rel="noopener">今すぐ無料イベントに参加を申し込む</a></p></figure>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[iDeCo・企業型DC改正｜2026年12月施行までの実務対応を税理士が解説]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/ideco-kigyougata-dc-kaisei/</link>
        <pubDate>Tue, 01 Sep 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[人事・労務]]></category>
        <category><![CDATA[手続き]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/ideco-kigyougata-dc-kaisei/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[税理士  高橋 創]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[年金制度改正法により、iDeCo・企業型DCのルールが2026年4月と12月の2段階で改正されます。12月には拠出限度額とiDeCoの加入可能年齢が引き上げられます。人事に求められる対応と、従業員への説明方法を税理士が解説します。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3nmmJBFODkRp9jYUW7yMrX/e8ac2f192ca4d04cd4e041054909910b/5ca98c6d-38ce-4292-b75d-beccb0dcb476.jpg" alt=""></div><p>2026年、iDeCo（個人型確定拠出年金）・企業型DC（企業型確定拠出年金）のルールが、年金制度改正法にもとづき4月と12月の2段階で見直されます。4月施行分では自動移換に関する説明時期が退職前に前倒しされ、12月1日には拠出限度額とiDeCoの加入可能年齢の引き上げが施行されます。</p><p>本記事では、改正内容を整理したうえで、企業に求められる対応を解説します。なお2026年1月には税制改正による退職所得控除の見直し（10年ルール）も施行されていますが、ここでは年金制度改正法による見直しを扱います。</p><p>※本記事の内容は2026年8月時点の情報にもとづきます。施行までに詳細が変更される可能性があるため、最新情報をあわせてご確認ください。</p><h2><strong>iDeCo・企業型DCはいつ・何が変わる？</strong></h2><p>今回の見直しは、2025年6月に成立した「年金制度改正法」によるものです。少子高齢化や働く期間の長期化、働き方の多様化を踏まえ、老後の所得保障機能を強化することを目的としています。各タイミングで実施される見直しと、企業に必要な対応は次のとおりです。</p><p>※「年金制度改正法」の正式名称は、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律」です。</p><table><thead><tr><th><div><strong>施行時期</strong></div></th><th><div><strong>主な改正内容</strong></div></th><th><div><strong>主な対象企業</strong></div></th><th><div><strong>対応区分</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><td><p>2026年4月1日</p></td><td><p>自動移換に関する説明時期の見直し</p></td><td><p>企業型DCを導入している企業</p></td><td><p><strong>義務</strong>：退職前など、資格喪失が見込まれる段階での説明が必要</p></td></tr><tr><td><p>2026年4月1日</p></td><td><p>マッチング拠出における加入者掛金の制限撤廃</p></td><td><p>マッチング拠出を導入している企業</p></td><td><p><strong>任意</strong>：掛金設定を見直す場合は、規約・給与控除などを確認</p></td></tr><tr><td><p>2026年4月1日</p></td><td><p>簡易型DCから通常の企業型DCへの統合</p></td><td><p>簡易型DCを導入していた企業</p></td><td><p><strong>対象企業のみ</strong>：規約や制度運営上の取り扱いを運営管理機関などに確認</p></td></tr><tr><td><p>2026年4月1日</p></td><td><p>iDeCo+の届出手続きの簡素化</p></td><td><p>iDeCo+を導入・導入検討している企業</p></td><td><p><strong>対象企業のみ</strong>：必要に応じて簡素化後の手続きを利用</p></td></tr><tr><td><p>2026年12月1日</p></td><td><p>企業型DC・iDeCoの拠出限度額引き上げ</p></td><td><p>企業型DCを導入している企業（iDeCoの引き上げは全企業の従業員に関係）</p></td><td><p><strong>任意</strong>：掛金を見直す場合は、規約変更の要否や給与計算への影響を確認</p></td></tr><tr><td><p>2026年12月1日</p></td><td><p>iDeCoの加入可能年齢引き上げ</p></td><td><p>60歳以上70歳未満の従業員がいる企業</p></td><td><p><strong>届出・規約対応は原則不要</strong>：対象従業員への情報提供と問い合わせ対応を準備</p></td></tr></tbody></table><p>（参考）<a target="_blank" href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/2025kaisei.html">2025年の制度改正 - 厚生労働省</a></p><p>ただし、<strong>すべての改正に企業の対応が必要なわけではありません。</strong>たとえば、自動移換に関する説明時期の見直しは企業が対応すべき義務ですが、拠出限度額が引き上げられたからといって、企業が直ちに事業主掛金を増額する必要はありません。</p><p><mark><strong>対応は、義務・努力義務・任意の3つに分けて把握することが重要です。</strong></mark>具体的には「法令上必要な義務」「加入者への情報提供など、法令上の努力義務に関わるもの」「制度をより活用するための任意の見直し」になります。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/nenkin-seido-kaikakuhou/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3b3axwbVlE3TONIHLDJt2v/044114c4ef18629b0066bc9aefd86fad/202603_%C3%A3__%C3%A5__%C3%A9__%C3%A5__%C3%A5%C2%BA_%C3%A6__%C3%A6__%C3%A6__%C3%A3__6%C3%A3__%C3%A3__%C3%A6__%C3%A6__%C3%A7__%C3%A3__%C3%A5__%C3%A5__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3____1_.png" alt="" /><p><b>4月施行「年金制度改正法」6つの改正点と実務ポイント</b></p><p><time dateTime="2026-03-10">2026.03.10</time></p></a></div></div></figure><h2><strong>【実務1】4月施行分は対応済み？義務・任意を分けて棚卸し</strong></h2><p>2026年4月1日には、すでに複数の改正が施行されています。「知らないうちに義務違反になっていないか」「社内制度を変更する必要があるのか」といった点を、項目ごとに切り分けて棚卸しを進めましょう。</p><h3><strong>（1）【義務】自動移換の説明時期見直し｜退職手続きフローに組み込む</strong></h3><p>従業員が退職・転職すると、企業型DCの加入者資格を失います。資格を喪失した日が属する月の翌月から6か月以内に、転職先の企業型DCやiDeCoなどへ資産を移す手続きをしなければ、資産は国民年金基金連合会へ自動的に移換されます。<strong>自動移換中は運用できず、手数料がかかるほか、その期間が通算加入者等期間に算入されないなどの不利益が生じます。</strong></p><p><mark><strong>こうした不利益を避けるため、2026年4月1日からは、説明の実施時期が「資格喪失が見込まれるとき」、つまり退職前へ前倒しされました。</strong></mark></p><p><mark></mark>なお、企業型DCを終了しようとする場合も、同様に事前の説明が求められます。対応漏れのないよう、次の点を確認しておきましょう。</p><ul><li>退職手続きの案内に企業型DCの移換説明が組み込まれているか</li><li>説明資料が最新の内容になっているか</li><li>誰が、いつ説明するか決まっているか</li><li>本人が対応する手続きと期限を具体的に伝えているか</li></ul><h3><strong>（2）【任意】マッチング拠出の制限撤廃｜規約・給与控除を確認</strong></h3><p>マッチング拠出とは、企業型DCの事業主掛金に従業員自身が上乗せして拠出する仕組みです。</p><p><mark><strong>2026年4月1日からは、加入者掛金に設けられていた「事業主掛金を超えてはならない」制限が撤廃され、拠出限度額の範囲内で、従業員が従来より多く拠出できるようになりました。</strong></mark></p><p>ただし、制限の撤廃によって、<strong>自社の掛金設定が自動的に変わるわけではありません。</strong>従業員が新しい上限まで拠出できるようにする場合は、規約や掛金設定の見直しが必要です。制度を見直す場合は、規約や運営管理機関の取り扱いを確認したうえで、次の対応を進めます。</p><ul><li>給与控除額と控除開始時期の見直し</li><li>給与計算システムへの反映</li><li>従業員への周知</li></ul><p>なお、<strong>マッチング拠出とiDeCoは同時に利用できないため</strong>、企業はそれぞれの仕組みや手続きの違いを示し、最終的な選択は従業員本人に委ねるのが基本です。</p><h3><strong>（3）【対象企業のみ】簡易型DCの統合・iDeCo+の届出簡素化</strong></h3><p>2つの改正は対象企業が限られるため、まず自社に関係があるかを確認します。</p><h4><strong>簡易型DCの統合</strong></h4><p>従業員300人以下の企業向けに手続きを簡素化した簡易型DCは、通常の企業型DCへ統合されました。簡易型DCを導入していた企業は、統合にともなう規約の取り扱いや社内資料の変更要否を運営管理機関に確認してください。</p><h4><strong>iDeCo+の届出簡素化</strong></h4><p>iDeCo+（イデコプラス）は、企業年金を実施していない従業員300人以下の企業が、従業員のiDeCo掛金に上乗せして事業主掛金を拠出する制度です。2026年4月1日から届出先が国民年金基金連合会に一本化され、事業主の手続きが簡素化されました。すでに導入している企業は、今後の届出について提出先と手続き方法を確認しておきましょう。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7icBxUU01Wi4Q1bJI6lNcX/445ec3631f3acae30b9c53aab0232c41/ideco-kigyougata-dc-kaisei_01.jpg" alt="2026年4月施行分の棚卸しポイント" /></figure><h3><strong>4月施行分の対応チェックリスト</strong></h3><table><thead><tr><th><div><strong>確認項目</strong></div></th><th><div><strong>区分</strong></div></th><th><div><strong>対応ポイント</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><td><p>自動移換の説明時期見直し</p></td><td><p><strong>義務</strong></p></td><td><p>企業型DC導入企業は対応必須。退職手続きフローへの組み込みを確認</p></td></tr><tr><td><p>マッチング拠出の制限撤廃</p></td><td><p><strong>任意</strong></p></td><td><p>マッチング拠出導入企業のみ。規約を確認のうえ、掛金設定の見直しを判断</p></td></tr><tr><td><p>簡易型DCの統合</p></td><td><p><strong>対象企業のみ</strong>（制度上の措置）</p></td><td><p>簡易型DCを導入していた企業。規約の取り扱いを運営管理機関に確認</p></td></tr><tr><td><p>iDeCo+の届出簡素化</p></td><td><p><strong>対象企業のみ</strong></p></td><td><p>iDeCo+の導入・検討企業。新しい提出先と手続き方法を確認</p></td></tr></tbody></table><h2><strong>【実務2】12月施行の拠出限度額・加入可能年齢の引き上げに備える</strong></h2><p>2026年12月1日には、拠出限度額とiDeCoの加入可能年齢が引き上げられます。「上限が増える」という理解だけでは従業員に誤解を与えやすいため、制度ごとに整理します。</p><p><strong>なお、施行日と掛金への初回反映のタイミングは一致しません。</strong>iDeCoでは、引き上げ後の限度額は2026年12月分の掛金（2027年1月26日引き落とし分）から適用される予定です。</p><h3><strong>（1）企業型DCの限度額は月額55,000円から62,000円へ</strong></h3><p><mark><strong>企業型DCの拠出限度額は、2026年12月1日に月額55,000円から62,000円へ引き上げられます。</strong></mark>ただし、確定給付企業年金（DB）などを併用している場合は、一律に62,000円となるわけではありません。月額62,000円からDBなどの「他制度掛金相当額」を差し引いた金額が、自社の拠出限度額となります。</p><p>なお、2024年12月1日時点で一定の企業型DC規約にもとづき掛金を拠出していた企業には、経過措置が適用されている場合があります。本来の拠出限度額が月額27,500円を下回る場合でも、一定の要件を満たせば従前の拠出が認められる措置です。</p><p>適用の有無や終了条件は企業ごとの制度設計によって異なるため、規約を確認するとともに、運営管理機関などにも確認しておきましょう。</p><p>※他制度掛金相当額：DBなど企業型DC以外の企業年金について、給付の水準を掛金額に換算した金額のこと</p><h3><strong>（2）iDeCoは第2号の枠が「企業年金などとの合計62,000円」に統合</strong></h3><p>iDeCoの拠出限度額も、次のとおり引き上げられます。</p><ul><li>第1号加入者（自営業者など）：国民年金基金との共通枠で月額75,000円</li><li>第2号加入者（会社員・公務員など）：企業年金などとの共通枠で月額62,000円</li><li>第3号加入者（被扶養配偶者）：月額23,000円のまま変更なし</li></ul><p><mark><strong>第2号加入者は、勤務先の企業年金の有無などで上限額が分かれていた従来の仕組みが整理され、「企業年金などとiDeCoの合計で月額62,000円」の共通枠になります。</strong></mark></p><p>企業型DCに加入している従業員のiDeCo限度額は、62,000円から企業型DCの掛金額と他制度掛金相当額を差し引いて計算します。<strong>企業型DC側の限度額（62,000円から他制度掛金相当額のみを差し引く）とは、差し引く対象が異なる点に注意してください。</strong></p><h3><strong>（3）iDeCoの加入可能年齢は70歳未満へ引き上げ</strong></h3><p>これまで原則65歳未満だったiDeCoの加入可能年齢は、<mark><strong>2026年12月1日から、一定の要件のもとで70歳未満まで引き上げられます。</strong></mark></p><p>60歳以上70歳未満で国民年金の被保険者ではない人も、次のいずれかに該当すれば、「第5号加入者」としてiDeCoへの加入・継続拠出が可能になります。</p><ul><li>iDeCo加入者</li><li>iDeCo運用指図者</li><li>企業年金からiDeCoへ資産を移換する人</li></ul><p>このほか、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していないこと、本人が企業型DCでマッチング拠出をしていないことなども要件です。また、施行から3年間は経過措置が設けられ、上記3類型に該当しない60歳以上70歳未満の人も加入可能とされています。</p><p>詳細な加入要件は、厚生労働省「2025年の制度改正」やiDeCo公式サイト（運営：国民年金基金連合会）で最新情報を確認しましょう。<strong>「誰でも70歳まで加入できる」わけではないため</strong>、60歳前後の従業員や定年後再雇用者には、通常の要件と経過措置を分けて説明することが重要です。</p><p></p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3nnLC5qK77ggUD8fedXbnj/3aa843fbcf5378ae40a43f786d58a2ac/ideco-kigyougata-dc-kaisei_02.jpg" alt="【2026年12月施行】限度額・iDeCoの加入可能年齢の引き上げ" /></figure><h3><strong>12月施行分の準備チェックリスト</strong></h3><p>12月施行に向けて、次の3点を確認しておきましょう。</p><table><thead><tr><th><div><strong>確認項目</strong></div></th><th><div><strong>区分</strong></div></th><th><div><strong>対応ポイント</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><td><p>規約・掛金設定の確認</p></td><td><p><strong>任意（要判断）</strong></p></td><td><p>DBなどとの併用や経過措置の適用を確認し、事業主掛金や加入者掛金の設定を変更するか判断</p></td></tr><tr><td><p>給与控除・事業主払込の確認</p></td><td><p><strong>掛金変更時</strong></p></td><td><p>給与計算への反映時期や掛金の払込スケジュールを運営管理機関と確認</p></td></tr><tr><td><p>説明資料の更新</p></td><td><p><strong>全企業推奨</strong></p></td><td><p>全従業員向け、60歳以上・再雇用者向けなど、対象者別に説明資料を用意</p></td></tr></tbody></table><h2><strong>【実務3】従業員にどう伝えるか（説明設計）</strong></h2><p><mark><strong>拠出限度額やiDeCoの加入可能年齢が引き上げられても、従業員がその内容を知らなければ制度は活用されません。</strong></mark>ここでは、「誰に・いつ・何を」伝えるかを整理します。</p><p>なお、企業型DCを実施する事業主には、加入者が運用を判断するための情報提供を継続的に実施する努力義務があります。今回の改正の周知は、制度活用の観点だけでなく、この努力義務にも関わるものです。</p><h3><strong>（1）対象者別に「伝えること」を設計する</strong></h3><p>今回の改正は、従業員によって関係する内容が異なります。全員に同じ資料を配布するだけでは、自分に関係する部分がわからず読み流されやすいため、対象者に応じて次の4つに分けて準備しましょう。</p><ul><li><strong>全従業員向け</strong>：拠出限度額の引き上げや、自社の企業型DC制度に変更があるかどうか</li><li><strong>掛金を見直せる従業員向け</strong>：マッチング拠出の変更可能額、申込方法、給与控除の開始時期</li><li><strong>60歳以上・再雇用者向け</strong>：企業型DCの加入資格、iDeCoの加入可能年齢、老齢給付金との関係</li><li><strong>退職予定者向け</strong>：退職後6か月以内に資産移換の手続きが必要であることと、具体的な手続き方法</li></ul><h3><strong>（2）伝えるタイミングと手段</strong></h3><p>新たな説明の機会を設けるだけでなく、既存の人事イベントに組み込むと、対応漏れや従業員の負担を抑えられます。</p><ul><li><strong>規約変更のタイミング</strong>：マッチング拠出などを見直す場合は、規約変更の周知とあわせて説明する</li><li><strong>年末調整・給与改定の時期</strong>：拠出限度額の引き上げは、年末調整や翌年の福利厚生・給与に関する案内とあわせて周知する</li><li><strong>退職手続きのタイミング</strong>：自動移換の説明は、既存の退職手続きフローに組み込む</li><li><strong>再雇用・定年前の面談</strong>：60歳前後の従業員には、再雇用時の労働条件説明などとあわせて案内する</li></ul><p>なお、SmartHRの「お知らせ」機能のように、パート・アルバイトを含む全従業員のスマートフォンへ直接届けられるツールを活用すると、周知漏れを防ぎやすくなります。</p><figure><figcaption><b>導入事例</b></figcaption><div><div><a href="https://smarthr.jp/case/sugi_announcements/"><img src="" alt="" /><p>全従業員に想いを届ける。社内報の閲覧数が16倍！人的資本経営に寄与する「お知らせ機能」活用｜SmartHR（スマートHR）｜労務管理クラウド7年連続シェアNo.1</p><p>https://smarthr.jp/case/sugi_announcements/</p></a></div></div></figure><h3><strong>（3）中立的な情報提供の注意点</strong></h3><p><mark><strong>企業による制度説明と、個別の金融商品の推奨は、明確に区別する必要があります。</strong></mark>企業は、制度の仕組みや選択肢を中立的に説明し、従業員自身が判断できるよう情報を提供する立場です。</p><p>今回の改正で拠出額や加入期間の選択肢が広がるため、従業員が自ら運用方法を判断するための情報提供も、あわせて見直しておくとよいでしょう。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2frzUFl2oxena861Gh3rUN/0737cc26f398de3a39ca25b9907e0107/ideco-kigyougata-dc-kaisei_03.jpg" alt="従業員にどう伝えるか？説明設計のポイント" /></figure><h3><strong>【スケジュール】12月の施行までに人事がやるべきこと</strong></h3><p>最後に、2026年12月1日の施行に向けて準備すべきことを、スケジュールに沿っておさらいしましょう。次の順序で進めると、対応漏れを防ぎやすくなります。</p><table><thead><tr><th><div><strong>時期</strong></div></th><th><div><strong>やること</strong></div></th><th><div><strong>詳細</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><td><p>9月まで</p></td><td><p><strong>自社制度の対象範囲を確認</strong></p></td><td><p>企業型DC・DB・マッチング拠出・iDeCo+など、自社が採用している制度を整理。DB併用時は経過措置の適用有無もあわせて確認</p></td></tr><tr><td><p>9〜10月</p></td><td><p><strong>運営管理機関・受託先への確認</strong></p></td><td><p>規約変更の要否、変更後の拠出可能額、給与控除への反映時期、従業員からの申込方法を確認</p></td></tr><tr><td><p>10〜11月</p></td><td><p><strong>制度を変更するか決定</strong></p></td><td><p>限度額の引き上げと、事業主掛金の増額・マッチング拠出の設定変更は別の判断。費用や福利厚生施策とのバランスも含めて検討</p></td></tr><tr><td><p>11月</p></td><td><p><strong>従業員への周知</strong></p></td><td><p>全従業員、掛金を見直せる従業員、60歳以上・再雇用者など、対象者別に説明資料を用意して周知。掛金変更時は申込期限・給与への反映時期も案内</p></td></tr><tr><td><p>12月1日</p></td><td><p><strong>改正制度の施行</strong></p></td><td><p>企業型DC・iDeCoなどの拠出限度額の引き上げと、iDeCoの加入可能年齢の引き上げが施行</p></td></tr><tr><td><p>施行後</p></td><td><p><strong>給与控除・掛金の反映を確認</strong></p></td><td><p>給与控除額や事業主掛金が予定どおり反映されているか確認。iDeCoは2026年12月分の掛金（2027年1月26日引き落とし分）から新しい限度額が適用される予定のため、初回の反映時期を運営管理機関・給与計算担当者と共有</p></td></tr></tbody></table><h2><strong>対応区分を切り分けて、12月の施行に備えよう</strong></h2><p>今回のiDeCo・企業型DC改正には、法令上必要な義務、情報提供などの努力義務、制度をより活用するための任意の見直しが混在しています。まずは4月施行分の義務対応を確実に押さえたうえで、12月施行分は自社の制度設計にあわせて対応を判断しましょう。</p><h2><strong>iDeCo・企業型DC改正に関するQ＆A</strong></h2><p>実務で判断に迷いやすい質問を5つご紹介します。従業員から質問を受けたときの参考にしてください。</p><dl><dt></dt>Q1. 自動移換の説明は「誰に・いつ・何を」伝えれば義務を果たせる？<dd><p><u><strong>退職などで資格喪失が見込まれる従業員に、退職前の手続き案内のなかで説明します。</strong></u>伝える内容は、以下の3点です。</p><p>（1）資格を喪失した日が属する月の翌月から6か月以内に移換手続きが必要なこと<br>（2）放置した場合の不利益（運用停止・手数料の発生・通算加入者等期間への不算入）<br>（3）本人が対応する手続きと問い合わせ窓口</p></dd><dt></dt>Q2. マッチング拠出とiDeCo、従業員にはどちらを案内すべき？<dd><p><u><strong>企業が特定の選択肢を勧める必要はありません。</strong></u>両制度は同時に利用できないため、仕組みや手続きの違いを説明し、従業員自身に選んでもらいましょう。</p></dd><dt></dt>Q3. DB併用企業の「62,000円枠」はどう計算する？<dd><p><u><strong>月額62,000円から、DBなどの「他制度掛金相当額」を差し引いた金額が拠出限度額です。</strong></u>たとえば、他制度掛金相当額が15,000円なら、企業型DCの事業主掛金と加入者掛金を合計した拠出限度額は47,000円になります。</p><p>また、2024年12月1日時点でDBと企業型DCを併用していた企業の一部には、経過措置が適用されている場合があります。本来の拠出限度額が月額27,500円を下回っても、一定の要件を満たせば従前の拠出が認められる措置です。適用の有無や終了条件は、規約を確認するとともに、運営管理機関にも確認しましょう。</p></dd><dt></dt>Q4. 従業員への案内では、どこまで説明すればよい？<dd><p><u><strong>制度の仕組みや選択肢、自社での手続き方法を、中立的に説明しましょう。</strong></u>個別の金融商品や特定の運用方法を企業として勧めることは避け、最終的な判断は従業員本人に委ねます。</p></dd><dt></dt>Q5. 60歳以上・退職予定の従業員にはどう伝える？<dd><p>退職予定者には、<u><strong>退職後6か月以内に必要な資産移換の手続きを、退職前に案内します。</strong></u>60歳以上・再雇用者には、企業型DCの加入資格や、iDeCoの加入可能年齢が70歳未満へ引き上げられること、老齢給付金との関係を説明します。</p><p><strong>誰でも70歳まで加入できるわけではない点に注意し</strong>、対象者別に案内しましょう。</p></dd></dl><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2DRbTbIH9pJ6GWrM87geht/b6c78ded14ef5211edd1a7884b608c7f/bnr_mag%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3___660x660.png" alt="" /><p><b>登録者6,600名突破！メールマガジン</b></p><p>人事・労務の<mark><strong>業務で“すぐに使える”情報</strong></mark>を毎週発信しています。</p><ul><li>読者の76％が「メルマガの内容を自身やチームの実務に取り入れている」と回答</li><li>限定コンテンツの閲覧や、有識者・同業者の方との交流イベントへの参加も</li></ul><p>あなたの「気づき」につながる情報を、厳選してお届けします！</p><p><a href="https://smarthr.jp/mag/mailmagazine/form/subscribe/?utm_source=wesite&utm_medium=article&utm_term=bottombanner&utm_campaign=mailmagazine" target="_blank" rel="noopener">限定特典をみる</a></p></figure>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[【徹底解説】106万円の壁撤廃へ、いつから誰が対象？企業がすべき4つの実務対応とは]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr/labor/nenshu-no-kabe-106manen/</link>
        <pubDate>Wed, 26 Aug 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[人事・労務]]></category>
        <category><![CDATA[労務管理]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/hr/labor/nenshu-no-kabe-106manen/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[特定社会保険労務士  羽田 未希]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[2026年10月、「106万円の壁」と呼ばれる社会保険の賃金要件（月額88,000円以上）が撤廃される予定です。本記事では、対象者の洗い出し・コスト試算・手続きとシフト対応・従業員への説明の4ステップを、スケジュールとあわせて社労士が解説します。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2INxhFsgXVuXIyB98mVGmG/de6359c616e9399308debd3084dcb9a3/4b59b7b3-2b77-41d8-9ff5-67bdaa7697c8.jpg" alt=""></div><p>こんにちは。社会保険労務士の羽田未希です。</p><p>2025年6月、<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/nenkin-seido-kaikakuhou/" target="_blank">年金制度改正法</a>が成立しました。これにより2026年10月、<strong>いわゆる「106万円の壁」である賃金要件「月額88,000円以上」が撤廃される予定です</strong>。短時間労働者を多く雇用する企業にとって、影響の大きい改正です。</p><p>働く人にとっては、収入の壁の基準が変わり、働き方を選び直すきっかけとなる変化です。企業には保険料負担の増加や、就業調整をめぐる従業員との対話などの対応が生じます。対応のカギは<strong>「自社は何を、いつまでに、どうするか」という実行の段取り</strong>にあります。</p><p>本記事では、人事・労務担当者に向けて<strong>4つの実務対応</strong>を、施行までのスケジュールとあわせて解説します。</p><h2>106万円の壁、撤廃へ。社会保険の適用拡大の全体像</h2><p>まずは、何がいつ変わるのかという全体像と、現行制度のおさらいから始めましょう。</p><h3>現行の加入要件をおさらい</h3><p>「106万円の壁」とは、短時間労働者に社会保険への加入義務が発生する賃金要件「月額88,000円以上」の通称です。</p><p>まずは現行の加入要件を下の表で確認しましょう。<strong>次の5つをすべて満たす短時間労働者</strong>が、社会保険の加入対象です。</p><p><strong>現行の社会保険の加入要件（短時間労働者）</strong></p><table><thead><tr><th><div>要件<br></div></th><th><div>内容<br></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>労働時間<br></div></th><td><div>週の所定労働時間が20時間以上<br></div></td></tr><tr><th><div>賃金<br></div></th><td><div><strong>月額88,000円以上（年収約106万円）</strong></div></td></tr><tr><th><div>雇用期間<br></div></th><td><div>2か月を超えて雇用される見込みがある<br></div></td></tr><tr><th><div>学生区分<br></div></th><td><div>学生ではない（休学中や定時制・通信制課程の学生などは加入対象）<br></div></td></tr><tr><th><div>企業規模<br></div></th><td><div>従業員数（厚生年金保険の被保険者数）が51人以上<br></div></td></tr></tbody></table><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00021.html" target="_blank">社会保険の加入対象の拡大について - 厚生労働省</a>をもとに編集部作成</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/syakaihoken-kanyu-jouken/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/3JKntTNJTeNYpFo33acwJ/79d6ebe02013ac0c9a1975006f0f0fa8/syakaihoken-kanyu-jouken_eyecatch.jpg" alt="" /><p><b>社会保険の加入条件とは？パートや扶養の基準と社会保険適用拡大を解説</b></p><p><time dateTime="2026-04-30">2026.04.30</time></p></a></div></div></figure><h3>適用拡大の3つのポイント<br></h3><p>今回の<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/nenkin-seido-kaikakuhou/" target="_blank">年金制度改正法</a>による適用拡大のポイントは、「106万円の壁」の撤廃だけではありません。まずは下の表でポイントと時期を押さえましょう。</p><p><strong>社会保険の適用拡大ロードマップ</strong></p><table><thead><tr><th><div>変更内容<br></div></th><th><div>時期<br></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>（1）賃金要件「月額88,000円以上」を撤廃<br></div></th><td><div><strong>2026年10月</strong></div></td></tr><tr><th><div>（2）企業規模要件（51人以上）を段階的に引き下げ・撤廃<br></div></th><td><div>2027年10月～2035年10月<br></div></td></tr><tr><th><div>（3）個人事業所（常時5人以上）の適用を全業種へ拡大<br></div></th><td><div>2029年10月〜<br></div></td></tr></tbody></table><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00021.html" target="_blank">社会保険の加入対象の拡大について - 厚生労働省</a>をもとに編集部作成</p><p>「106万円の壁」の撤廃は（1）にあたります。あわせて（2）（3）も進むため、<strong>賃金要件の撤廃だけを見て「自社は関係ない」と判断しないことが重要です。</strong></p><p>賃金要件「月額88,000円以上」は、2026年10月に撤廃される予定です。撤廃日は法律の公布から3年以内に政令で定めるとされ、全国の最低賃金が1,016円以上となることを見極めて決定されます。</p><p>時給1,016円が水準となる理由は、時給1,016円で週20時間働くと月額約88,000円（年収約106万円）に達するためです。2025年度の改定で、最低賃金は最も低い県でも1,023円となり、全都道府県で1,016円を超えました。週20時間以上働けば賃金要件は事実上満たされるため、要件として維持する実質的な意味がなくなっています。</p><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00021.html" target="_blank">社会保険の加入対象の拡大について - 厚生労働省</a><br>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html" target="_blank">令和7年度地域別最低賃金の全国一覧 - 厚生労働省</a></p><p>現在、短時間労働者の加入義務の基準となる「企業規模要件」により、対象は従業員数51人以上の企業に限られています。この人数は、事業所（法人の場合は法人全体）における、現在の厚生年金保険の被保険者数をもとに判断します。</p><p>本要件は、2027年10月から段階的に引き下げられ、2035年10月に撤廃されます。最終的には<strong>企業規模を問わず、週20時間以上働く短時間労働者が加入対象となります。</strong>自社がいつから対象になるかは、次章の「<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/nenshu-no-kabe-106manen/#0b74af38-73a1-4f62-8d74-f0be406909ee">対象時期の早見表</a>」で確認できます。</p><p>現在、個人事業所は、常時5人以上を使用する法定17業種に限り社会保険の適用対象です。2029年10月からは、これまで加入義務がなかった農林水産業、宿泊業、飲食サービス業なども含め、常時5人以上を使用する全業種の個人事業所が対象となります。</p><p>ただし、2029年10月の施行時点ですでに存在している個人事業所は、当分のあいだ加入義務の対象外です。新たに対象となるのは、施行後に新設される常時5人以上の個人事業所です。</p><h3>「106万円の壁」と「130万円の壁」の違い<br></h3><p>106万円の壁の撤廃後も、短時間労働者に残るのが「130万円の壁」です。性質の異なる2つの壁の違いを、下の表で整理しましょう。</p><p><strong>「106万円の壁」と「130万円の壁」の違い</strong></p><table><thead><tr><th><div><br></div></th><th><div>106万円の壁<br></div></th><th><div><strong>130万円の壁</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>壁の内容<br></div></th><td><div>社会保険の<strong>加入要件</strong>（賃金要件：月額88,000円以上）</div></td><td><div>健康保険の<strong>被扶養者認定</strong>の収入基準（年収130万円未満）</div></td></tr><tr><th><div>超えるとどうなる<br></div></th><td><div>他の要件も満たすと、勤務先の社会保険に加入</div></td><td><div>配偶者などの扶養から外れ、自分で保険に加入<br></div></td></tr><tr><th><div>勤務先の企業規模<br></div></th><td><div>従業員51人以上（現行）<br></div></td><td><div>企業規模を問わない<br></div></td></tr><tr><th><div>今後<br></div></th><td><div><strong>2026年10月に撤廃予定</strong></div></td><td><div>基準額は残る（2026年4月に判定方法を見直し）<br></div></td></tr></tbody></table><p>「130万円の壁」は、健康保険の被扶養者として認定される収入基準のことです。年間収入が130万円以上（月収108,334円以上）になると、社会保険上の扶養から外れます。勤務先の社会保険の加入対象に該当しない場合は、自分で国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。</p><p>2026年4月1日からは、被扶養者認定の収入判定が、労働契約の内容にもとづく方法に見直されています。判定に用いるのは、基本給や諸手当、通勤手当、契約で定めた賞与など、労働契約で見込める収入です。契約に明確な定めがなく、契約段階では見込めない残業代などは、判定に含まれません。</p><p>なお、社会保険には、ここまでの短時間労働者の要件とは別の加入ルートがあります。企業規模にかかわらず、労働時間と労働日数がフルタイム従業員の4分の3以上であれば、社会保険への加入義務が発生します。この仕組みは「4分の3基準」とも呼ばれます。</p><p>たとえば、フルタイム従業員の所定労働時間が週40時間の場合、週30時間以上働く従業員が該当します。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><ul><li><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/shakai-hoken-fuyo/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/6ETs6NGwd9nmDsv2YfgudK/8971a554cec1face8ee5b9c75def1c16/AdobeStock_512630880.jpeg" alt="" /><p><b>社会保険の扶養とは？被扶養者の条件や130万円の壁、法改正をわかりやすく解説</b></p><p><time dateTime="2026-05-21">2026.05.21</time></p></a></li><li><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/nenshu-no-kabe/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/x92ug721hVjgvhlmjtxwV/a1cf881dd29fabe24575c77a66c208d1/%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3___%C3%A5__%C3%A5__%C3%A3__%C3%A5__-4-0814gcc%C3%A6__%C3%A6__.png" alt="" /><p><b>【2026年最新版】年収の壁を徹底解説！106万・130万・136万・159万・169万・178万・180万の壁とは？</b></p><p><time dateTime="2026-04-21">2026.04.21</time></p></a></li></ul></figure><h2>106万円の壁撤廃と適用拡大、企業がやるべき4つの実務対応<br></h2><p>ここからは改正の全体像を踏まえて、<strong>自社がやるべき4つの実務対応を解説します。</strong></p><p>1. 対象時期の確認と対象者の洗い出し</p><p>2.コスト試算と軽減措置の活用</p><p>3. 手続き・給与計算・シフトの段取りを決める</p><p>4. 従業員への説明</p><h2>【実務1】対象時期の確認と対象者の洗い出し<br></h2><p>【実務1】では、短時間労働者の社会保険加入について、「自社はいつから義務が生じるのか」「誰が新たに対象になるのか」を確認します。</p><h3>（1）自社が対象になる時期を確認する<br></h3><p><strong>2027年10月に始まる企業規模要件の段階的な引き下げは、多くの中小企業・小規模事業者に関係します。</strong>現在は企業規模要件により適用対象外の企業も、順次対象に入っていきます。</p><p>まずは、下の早見表に自社の厚生年金保険の被保険者数を当てはめ、対象時期を確認してください。</p><p><strong>対象時期の早見表</strong></p><table><thead><tr><th><div><strong>厚生年金保険の被保険者数</strong></div></th><th><div><strong>短時間労働者が加入対象になる時期</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>51人以上<br></div></th><td><div>すでに対象（2024年10月から適用済み）<br></div></td></tr><tr><th><div>36～50人<br></div></th><td><div><strong>2027年10月</strong></div></td></tr><tr><th><div>21～35人<br></div></th><td><div><strong>2029年10月</strong></div></td></tr><tr><th><div>11～20人<br></div></th><td><div><strong>2032年10月</strong></div></td></tr><tr><th><div>10人以下<br></div></th><td><div><strong>2035年10月</strong></div></td></tr></tbody></table><p>※人数は、事業所（法人の場合は法人全体）の厚生年金保険の被保険者数で判断します。</p><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/pdf/guidebook_jigyonushi_a4.pdf#page=4" target="_blank">社会保険適用拡大ガイドブック（事業主・人事労務担当者向け） - 厚生労働省</a>をもとに編集部作成</p><h3>（2）新たに加入対象になる従業員を確認<br></h3><p>賃金要件「月額88,000円」が撤廃されるため、社会保険の加入対象者かどうかは、自社が対象時期に入っている場合、次の3つの要件で判断されます。</p><ul><li>週の所定労働時間が20時間以上であること</li><li>2か月を超えて雇用される見込みがあること</li><li>学生でないこと</li></ul><p>なお、企業規模要件は2035年の撤廃まで残ります（自社が対象になる時期は「対象時期の早見表」参照）。</p><p>新たに加入対象となるのは、週20時間以上働いているものの、所定内賃金が月額88,000円に届かず対象外だった従業員です。実務面でも、所定内賃金の算定（何を含め、何を除くか）で迷う場面がなくなり、判定は労働時間を軸に考えられるようになります。</p><p>賃金要件の撤廃や企業規模要件の引き下げにより、新たに加入対象となる従業員がいるかを、以下の流れで確認しましょう。</p><p><strong>＜対象者抽出の判定フロー＞</strong></p><ol><li>勤怠・雇用契約データから、週の所定労働時間が20時間以上の従業員を抽出する</li><li>学生と、2か月以内の雇用期間で更新見込みのない従業員を除外する</li><li>増員やシフト変更の計画を加味し、対象者リストを作成する</li></ol><p>判定に用いる「週20時間」は雇用契約上の所定労働時間で、残業時間は原則含みません。ただし、実際の労働時間が2か月連続で週20時間以上となり、その状態が続く見込みの場合は、<strong>3か月目の初日から加入対象</strong>として扱われます。所定労働時間と実際の労働時間に恒常的な差がある場合は、労務管理上、雇用契約の見直しが必要です。</p><p>参考：<a href="https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.files/QA0610.pdf#page=20" target="_blank">短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&amp;A集（令和6年10月施行分）問34 - 日本年金機構</a></p><h3>（ヒント）ツール活用で洗い出しを漏れなく・確実に</h3><p>対象者の洗い出しでつまずきやすいのが、判定に必要なデータの分散です。雇用区分・週の所定労働時間・学生区分などがExcelや紙の台帳に散在していると、<strong>抽出漏れや更新遅れ</strong>が起きやすくなります。また、対象者は雇入れや契約変更、学生の卒業などで常に入れ替わります。洗い出しは一度きりではなく、リストを更新し続ける作業になります。</p><p>漏れなく確実に進めるには、判定の元データを一元管理できるシステムの活用も選択肢のひとつです。たとえばSmartHRの「従業員データベース」なら、パート・アルバイトを含む全従業員が利用しやすく、従業員本人がスマートフォンから情報を更新できるため、<strong>判定の元データが正確に保たれます</strong>。</p><p>導入事例：<a href="https://smarthr.jp/case/yamadaya/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=nenshu-no-kabe-106manen">150拠点・1,000名のアパレル企業、情報の一元化で属人的な評価・配置検討から脱却（株式会社ヤマダヤ）</a></p><h2>【実務2】コスト試算と軽減措置の活用</h2><p>【実務2】でやることは、コストの見積もりと、負担を抑える制度の確認です。</p><h3>（1）企業の保険料負担を試算</h3><p>対象者が増えれば、企業の保険料負担はその分増えます。社会保険料は労使折半のため、従業員1人が加入するごとに、企業側にも継続的な負担が発生します。</p><p>企業負担分（労使折半後）は、次の式で試算できます。</p><p><strong>試算式（企業負担分・月額）</strong></p><ul><li>健康保険料 ＝ 標準報酬月額 × 健康保険料率（※1） × 1/2</li><li>介護保険料 ＝ 標準報酬月額 × 介護保険料率1.62％（※2） × 1/2</li><li>子ども・子育て支援金 ＝ 標準報酬月額 × 支援金率0.23％（※3） × 1/2</li><li>厚生年金保険料 ＝ 標準報酬月額 × 厚生年金保険料率18.3％ × 1/2</li></ul><p>※1 協会けんぽは都道府県により異なります：<a href="https://www.kyoukaikenpo.or.jp/about/business/insurance_rate/rate_prefectures/r08/" target="_blank">令和8年度の都道府県毎の保険料率 - 協会けんぽ</a><br>※2 令和8年度・全国一律。対象は40～64歳（介護保険第2号被保険者）のみ<br>※3 令和8年度・全国一律。2026年4月分の保険料から徴収開始</p><p>標準報酬月額は、対象となる短時間労働者に予定される給与月額を、保険料額表に当てはめて求めます。</p><p>健康保険組合に加入している企業は、健康保険料率・介護保険料率が組合ごとに異なるため、最新の料率を確認のうえ計算してください。</p><p><strong>企業負担額の早見表（月額・1人あたりの目安）</strong></p><table><thead><tr><th><div><strong>標準報酬月額</strong></div></th><th><div>40歳未満・65歳以上<br></div></th><th><div>40～64歳（介護保険料あり）<br></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>88,000円<br></div></th><td><div>約12,500円<br></div></td><td><div>約13,200円<br></div></td></tr><tr><th><div>104,000円<br></div></th><td><div>約14,800円<br></div></td><td><div>約15,600円<br></div></td></tr><tr><th><div>126,000円<br></div></th><td><div>約17,900円<br></div></td><td class="se-table-selected-cell"><div>約18,900円<br></div></td></tr></tbody></table><p>参考：<a href="https://www.kyoukaikenpo.or.jp/about/business/insurance_rate/rate_prefectures/r08/" target="_blank">令和8年度の都道府県毎の保険料率 - 協会けんぽ</a>をもとに編集部試算</p><p>※協会けんぽ東京都・令和8年度料率〔健康保険9.85％＋支援金0.23％＋厚生年金18.3％、40～64歳は介護保険1.62％を加算〕で算出し、百円未満を四捨五入しています。<br>※賞与を支給する場合は、標準賞与額（千円未満切り捨て）にも、月額と同じ料率で保険料がかかります。<br>※協会けんぽの保険料率は毎年度見直され、改定は3月分（4月納付分）から適用されます。試算の際は最新の保険料率を確認してください。</p><p>概算で十分な場合は、厚生労働省の<a href="https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/" target="_blank">社会保険適用拡大特設サイト</a>にある試算ツールも活用できます。</p><p><strong>試算結果は、改正のポイント・各種支援制度とあわせて経営層に共有し</strong>、社内対応を早めに相談しておきましょう。</p><h3>（2）保険料負担を軽減する「保険料調整制度」を確認</h3><p>新たに社会保険の適用となった短時間労働者の保険料負担を軽減するため、企業が通算3年間利用できる「保険料調整制度」が2026年10月に始まります。</p><p>対象となる事業所は、次のとおりです。</p><ul><li>2026年10月1日以降、任意特定適用事業所となる事業所（2026年9月30日以前に任意特定適用事業所となった事業所は対象外）</li><li>2027年10月1日以降、企業規模要件の引き下げにより短時間労働者が加入対象となる事業所</li></ul><p>対象となる従業員は、次の3つの条件をすべて満たす方です。</p><ul><li>週の所定労働時間が20時間以上であること</li><li>月収が13万円未満（標準報酬月額126,000円以下）であること</li><li>学生でないこと</li></ul><p>保険料の負担軽減の割合は、対象となる従業員の月収（標準報酬月額）に応じて異なり、制度利用3年目は軽減割合が半減します。軽減分は事業主がいったん立て替えますが、一定期間経過後に、事業主が支払う保険料から全額控除されます。そのため、制度の利用によって事業主の負担が増えることはありません。従業員が将来受け取る年金額にも影響はありません。</p><p>制度の利用には、事業所が制度の対象となった日から2年以内に、事業主からの申出が必要です。届書様式や手続きの詳細は、厚生労働省から示され次第、公開される予定です。</p><p>参考：<a href="https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/hokenryochosei.html" target="_blank">保険料調整制度のご案内 - 日本年金機構</a></p><h3>（3）最大75万円のキャリアアップ助成金を確認</h3><p>年収の壁対策として、キャリアアップ助成金に「短時間労働者労働時間延長支援コース」が2025年7月に新設されました。ほかにもコースがあり、コースごとに助成額が異なります。</p><p>「短時間労働者労働時間延長支援コース」は、有期雇用労働者などを新たに社会保険に加入させ、週の所定労働時間の延長（5時間以上、または2時間以上5時間未満の延長＋基本給の増額）を実施した事業主に、<strong>労働者1人あたり最大75万円</strong>（1年目最大50万円＋2年目25万円。常時雇用30人以下の小規模企業の場合）が助成されます。</p><p>なお、2年目の25万円を受け取るには、1年目に加えて、週の所定労働時間をさらに2時間以上延長する、基本給をさらに5％以上増額する、昇給・賞与・退職金制度のいずれかを新たに適用する、のうちいずれか1つに取り組む必要があります。</p><p>そのほかにも要件があるため、リーフレットと支給要領を確認のうえ、申請してください。</p><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11910500/001684102.pdf" target="_blank">キャリアアップ助成金（短時間労働者労働時間延長支援コース）のご案内 - 厚生労働省</a><br>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html" target="_blank">キャリアアップ助成金 - 厚生労働省</a></p><h2>【実務3】手続き・給与計算・シフトの段取りを決める</h2><p>【実務3】でやることは、施行日から逆算した段取りの確定です。</p><h3>（1）加入手続き：資格取得届は5日以内に提出</h3><p>社会保険の加入手続きでは、事業主が「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」を提出します。提出先は事業所を管轄する事務センターまたは年金事務所で、<strong>期限は資格取得日から5日以内</strong>です。電子申請・郵送・窓口持参のいずれかの方法で届け出ます。</p><p>なお、健康保険組合に加入している企業は、健康保険分を健康保険組合へ届け出ます。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/procedure/syakaihoken-procedures/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2GtlOwu5zjeupEHMFnGHSE/5fe4d3da4443e04595780c19a9dca7e2/image1.jpg" alt="" /><p><b>社会保険の加入手続きとは？必要書類・期限・手続きの流れを人事向けに解説</b></p><p><time dateTime="2026-05-07">2026.05.07</time></p></a></div></div></figure><h3>（2）給与計算・システム設定：翌月控除の初回を必ず確認</h3><p>給与から保険料を控除するため、資格取得届にもとづき決定された標準報酬月額を入力するなど、給与ソフトを設定します。保険料は<strong>原則として翌月控除</strong>です。資格取得月の翌月に支給される給与で、正しい保険料が控除されているかを確認します。</p><p>社会保険料には、健康保険料・介護保険料・子ども・子育て支援金・厚生年金保険料があります。給与ソフトには、健康保険料に介護保険料や子ども・子育て支援金が合算されるものと、別項目で表示されるものがあります。自社が利用する給与ソフトの表示・設定を確認してください。</p><h3>（3）シフト・就業調整：本人の希望確認と労働条件の見直し</h3><p>新たに社会保険の加入対象となる短時間労働者には、改正により加入対象となることを事前に伝えます。短時間労働者のなかには、さまざまな事情で加入を希望せず、労働時間を週20時間未満に抑えたい方もいます。</p><p>一方で、これを機に労働時間を増やして社会保険に加入したい方もいるでしょう。<strong>本人がどのような働き方を希望するのかを丁寧に確認し</strong>、必要に応じて労働条件を見直します。</p><p>働く曜日や時間帯が変われば、シフトの組み方も変わります。必要に応じて業務内容の変更や配置転換も含めて総合的に検討し、人員計画に反映しましょう。</p><h2>【実務4】従業員への説明</h2><p>【実務4】でやることは、従業員一人ひとりが納得して働き方を選べるようにする支援です。</p><p>今回の制度変更は多くの短時間労働者が対象となり、これまでの働き方を見直す機会になります。企業はメリット・デメリットをわかりやすく説明し、<strong>短時間労働者自身が正しく理解し、判断できるように支援</strong>しましょう。個別面談でヒアリングし、疑問に答えるなど、一人ひとりに寄り添った対応が求められます。</p><p>制度説明には、リーフレットや動画、社内コミュニケーションツールなどを活用します。短時間労働者に直接対応する管理職や現場担当者にも、説明やフォローアップなど依頼する事項をまとめておきましょう。</p><p>ここからは、従業員のタイプ別に説明のポイントと説明例を紹介します。</p><h3>（1）扶養内で働き続けたい従業員への説明</h3><p>週20時間未満で働く場合、社会保険の加入要件には該当しません。しかし「130万円の壁」は残ります。年収130万円以上（月収108,334円以上）になると社会保険上の被扶養者から外れ、自分で国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。時給が高い方や通勤手当を支給されている方は、週20時間未満でも注意が必要です（<strong>「130万円の壁」の判定には通勤手当も含まれます</strong>）。</p><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc9348&amp;dataType=1&amp;pageNo=1" target="_blank">労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて（保保発1001第3号・年管管発1001第3号） - 厚生労働省</a></p><p>説明例</p><p>「当社では今後、週20時間以上働く従業員の方は社会保険への加入が必要になるのですが、どのような働き方を希望しますか。扶養内で働きたい場合は、週20時間未満に労働時間を変更し、社会保険に加入しないことも選択肢のひとつです。」</p><h3>（2）手取りの減少を不安視する従業員への説明</h3><p>社会保険の加入要件を満たすと保険料が控除されるため、手取りが減る、いわゆる「働き損」になると考える短時間労働者もいます。保険料の負担が生じること自体は事実として伝えたうえで、本人が判断できる材料を提示しましょう。</p><ul><li>保険料調整制度により、加入当初の保険料負担が軽減される</li><li>就業調整をしなくてよくなるため、収入増につながる</li><li>傷病手当金・出産手当金など、各種手当金で保障が充実する</li><li>将来受け取れる年金額が増える</li></ul><p>説明例</p><p>「社会保険料の負担が増え、手取りが減ってしまうと心配されているのですね。社会保険に加入すると、保障の充実や将来受け取る年金額が増えるといったメリットがあります。厚生労働省の社会保険適用拡大特設サイトの試算ツールで、実際に試算してみましょうか。」</p><h3>（3）加入を前向きに考えている従業員への説明</h3><p>社会保険への加入をメリットと考える短時間労働者にも、丁寧な説明は必要です。保険料調整制度による軽減はあるものの、被扶養者から外れて保険料の負担が発生します。負担額も含めてよく理解してもらい、<strong>本人の判断で働き方を決め、納得して加入してもらう</strong>ことが大切です。</p><p>説明例</p><p>「社会保険への加入には、保障の充実や将来受け取る年金額が増えるといったメリットがあります。一方で社会保険料の負担というデメリットもありますので、どれくらいになるか一緒に確認してみましょう。」</p><h2>施行までの対応スケジュールとToDoリスト</h2><p>自社の施行時期（対象時期の早見表）から逆算した、4つの実務対応ステップのスケジュールです。2027年10月以降に対象となる企業は、この時間軸に沿って進めるとよいでしょう。</p><p><strong>2026年10月の賃金要件撤廃に対応する企業（従業員51人以上）は施行が目前のため、「施行1～3か月前」より前の項目もまとめて、今からなるべく早く着手しましょう。</strong></p><table><thead><tr><th><div><strong>時期の目安</strong></div></th><th><div><strong>やること</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>施行6か月前まで</div></th><td><ul><li>自社の対象時期を確認し、対象者リストを作成する</li><li>保険料コストを試算し、経営層に共有する</li></ul></td></tr><tr><th><div>施行3～6か月前</div></th><td><ul><li>保険料調整制度・助成金の利用可否を検討する</li><li>従業員説明会・個別面談を計画し、説明資料を準備する</li></ul></td></tr><tr><th><div>施行1～3か月前</div></th><td><ul><li>従業員説明会を実施する</li><li>個別面談を実施し、労働条件・シフト・人員計画を見直す</li><li>給与システムの控除設定と手続きフローを決める</li></ul></td></tr><tr><th><div>施行月</div></th><td><ul><li>資格取得届を提出する（資格取得日から5日以内）</li></ul></td></tr><tr><th><div>施行の翌月</div></th><td><ul><li>給与からの保険料控除を開始し、初回の控除額を確認する</li></ul></td></tr></tbody></table><p>※準備期間の目安を示す対応スケジュールです。自社の状況に合わせて調整してください。</p><h3>ToDoリスト<br></h3><p>最後に、対応スケジュール別のチェックリストで抜け漏れがないかを確認しましょう。</p><p><strong>・施行6か月前まで</strong></p><p>□ 厚生年金保険の被保険者数を確認し、対象時期の早見表に当てはめたか</p><p>□ 週所定20時間以上の対象者リストを作成したか（学生・雇用見込みの除外判定を含む）</p><p>□ 年間の追加保険料コストを試算し、経営層に共有したか</p><p><strong>・施行3～6か月前</strong></p><p>□ 保険料調整制度・助成金の利用可否を検討したか</p><p>□ 従業員説明会・個別面談の計画を立てたか</p><p>□ 従業員への説明資料・動画・社内コミュニケーションツールを準備したか</p><p><strong>・施行1～3か月前</strong></p><p>□ 従業員説明会を実施したか</p><p>□ 個別面談を実施し、労働条件・シフト・人員計画を見直したか</p><p>□ 給与システムの控除設定・手続きフロー・期限を決めたか</p><p><strong>・施行月</strong></p><p>□ 「被保険者資格取得届」を提出したか（資格取得日から5日以内）</p><p><strong>・施行の翌月</strong></p><p>□ 給与からの保険料控除を開始し、初回の控除額を確認したか</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/69BbpQtNpwyzBuuaKSjzT7/47ec7d083ecbcecf4238e0a35089ada1/_106%E4%B8%87%E5%86%86%E3%81%AE%E5%A3%81%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88.001.jpeg" alt="施行までの対応スケジュールとToDoリストの表。施行6か月前から施行翌月までの期間ごとに、被保険者数の確認や従業員説明会の実施など、必要なチェック項目がまとめられています。" /></figure><h2>早めの着手で、コスト対策も従業員への説明も計画的に進められる<br></h2><p>2026年10月の賃金要件「月額88,000円」の撤廃を皮切りに、2035年まで約10年をかけて社会保険の適用が拡大されます。これまでの適用拡大では、該当が見込まれる事業所に日本年金機構からお知らせが送付されてきました。ただし通知を待つ必要はありません。まずは自社の対象時期を確認し、対応スケジュールで今月やることを決めましょう。<strong>早めに動けば、保険料調整制度や助成金を活用しながら、従業員への説明も余裕をもって進められます。</strong></p><p>制度全体や年収の壁の全体像については、以下の資料で、税理士と社会保険労務士のダブル監修のもと、わかりやすく整理していますので、あわせてご覧ください。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7jwSj4FU9fote4z6v8VYvd/941c7929c4de89a763969f285c8c02c5/unnamed.png" alt="" /><p><b>年収の壁まるわかりガイド</b></p><p><a href="https://smarthr.jp/know-how/ebook/ebook_387-20/?utm_source=mag&utm_medium=link" target="_blank" rel="noopener">いますぐダウンロード</a></p></figure>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[ハイブリッドワークの課題は、出社しても埋まらない“情報の偏り”にある？｜出社とリモートワークが混在する企業の調査レポート]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/work/environment/chosa-report-hybrid-work/</link>
        <pubDate>Tue, 25 Aug 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[働き方]]></category>
        <category><![CDATA[環境づくり]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/work/environment/chosa-report-hybrid-work/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[SmartHR Mag. 編集部]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[久しぶりの出社日。上司や同僚と挨拶を交わしたあと、気づけば1日話さずオンライン会議とチャット対応で終わった。そんな経験はないでしょうか。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/5jtwNriUwZk0SkPD5QPrUZ/ae140911f89f13eb291e2816d43b5f87/eyecatch_chosa-report-hybrid-work.png" alt=""></div><p>久しぶりの出社日。上司や同僚と挨拶を交わしたあと、気づけば1日話さずオンライン会議とチャット対応で終わった。そんな経験はないでしょうか。</p><p>SmartHRが2026年6月に、出社とリモートワークが混在する企業に勤める299名へ実施した調査では、出社日数を指定する職場で働く人のほうが、記録されない意思決定や情報の時間差を高い頻度で感じている傾向がみられました。</p><p>本記事では調査データにもとづき、ハイブリッドワーク下の情報共有で何が起きているのか、その背景と人事・労務担当者が取り組みたい対策を考えます。</p><p>※出典：出社回帰における情報共有に関する実態調査（調査主体：株式会社SmartHR／インターネット調査／調査期間：2026年6月23日〜6月25日／有効回答：出社とリモートワークが混在する企業に勤務する管理職・一般社員299名〔出社日数が指定される「出社回帰」層165名、出社日数の指定がなく個人の裁量で組み合わせる「裁量」層134名〕）。<br>※本文の数値は小数点以下を四捨五入しています。</p><h2>【背景】出社回帰の動きとハイブリッドワークの定着</h2><p>コロナ禍以降、多くの企業で実践されているリモートワーク。最近では組織の一体感や偶発的なコミュニケーションを求めて出社日数を指定するなど「出社回帰」の動きも話題です。</p><p><a href="https://www.mlit.go.jp/report/press/toshikankyoteleworkr7.html" target="_blank">国土交通省の令和7年度調査</a>によると「雇用型テレワーカー※1」の割合は全国で25.2%、「直近1年間のテレワーク実施率」は全国で16.8%となりました。いずれもコロナ禍後は減少が続いていましたが、令和6年度調査からそれぞれ0.6ポイント増、1.2ポイント増と増加に転じています。出社とリモートワーク※2の混在はしばらく続く前提で考える必要があると言えます。</p><p>※1雇用型就業者のうち、これまでテレワークをしたことがある人<br>※2 公的統計では「テレワーク」と表記されます。本記事では、自社調査に関する記述を「リモートワーク」で統一しています</p><p>一方で、出社とリモートワークが混在する環境では、意思決定の経緯や最新情報を全員にどう共有するかという新たな課題も生まれています。</p><p>本調査は、出社とリモートワークが混在するハイブリッドワーク環境における情報共有の実態と、出社方針の違いによる課題を明らかにするために実施しました。</p><h2>【結果1】非効率・不便のトップは「チャットで送り直す二度手間」</h2><p>他部署やチームメンバーとの連携で「不便・非効率だと感じること」を複数回答でたずねたところ、<strong>82%が1つ以上</strong>を選択しました。</p><p>トップに挙がったのは<strong>「対面で話した内容を、後からわざわざチャットでも送り直すなどの二度手間（33%）」</strong>、次いで<strong>「相手が今日出社しているのかリモートなのかわからない（30%）」</strong>でした。主な回答は以下のとおりです。</p><ul><li>対面で話した内容をチャットで送り直すなど「二重の手間」が発生する：33%</li><li>相手が今日出社しているのかリモートなのかわからない：30%</li><li>会議室や座席など物理的な場所の調整の手間：28%</li><li>相手の専門スキルや得意分野がわからず、誰に相談すべきか迷う：26%</li><li>メンバーの最新の役割（ミッション）がわからない：24%</li></ul><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/nb0f7fF0wzdcANq2RXAkG/9116a57a8eb28686c4e7e607dcef7a1e/image1.jpg" alt="null" /></figure><h2>【結果2】記録されない決定と、情報の時間差</h2><h3>91%が、立ち話での決定が「記録・共有されない」ことを経験</h3><p>「オフィスにいるメンバー間での立ち話やその場の相談で物事が決まり、経緯や結果がチャットや共有ドキュメントに記録・共有されないことはあるか」をたずねたところ、「頻繁にある」と「時々ある」をあわせると63%にのぼり、「たまにある」を含めると<strong>91%が記録・共有されないことがある</strong>と回答しています。「全くない（すべての意思決定がデジタル上で透明化されている）」は9%でした。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2eApyEGJzIBFvgBdKVQEiB/11bda498c583c5e6d2e74dac5cec3a28/image6.jpg" alt="null" /></figure><h3>リモートワーク時に「情報の時間差」が「頻繁に・時々ある」と感じる人は58%</h3><p>自身がリモートワークの際に、オフィス側の状況や最新の決定事項がわからないと感じたことはあるかをたずねたところ<strong>「頻繁にある・時々ある」の合計は58%</strong>、「たまにある」を含めると88%にのぼり、「全くない」は12%でした。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/VcHBjvOznHEjr7rAm33m9/a62e74189c6663c75b8027df5c8d26a6/image5.jpg" alt="null" /></figure><h2>【結果3】理想の情報環境は「窓口の一元化」</h2><h3>理想状態は「ここを見ればわかる窓口」が44%で最多</h3><p>「場所を問わずスムーズに連携・情報共有をするために理想的な情報の状態」をたずねたところ、<strong>「ツールが乱立せず、必要な情報がここを見ればわかるという窓口があること」が44%で最多</strong>でした。主な回答は以下のとおりです。</p><ul><li>必要な情報が「ここを見ればわかる」という窓口に一本化されている：44%</li><li>場所にかかわらず、すべての意思決定の背景や経緯がデジタル上に記録されている：36%</li><li>組織図が常に最新に保たれ、チーム間の関係性や役割が一目でわかる：31%</li><li>全従業員の最新の所属・役割・プロフィールが1か所に集約されている：29%</li><li>誰がどの業務に詳しいかが可視化され、簡単に検索できる：28%</li></ul><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4JKp2Dz2Y1v5bLDrSUiOma/1d97a42d12417aed5a35cc7a088c2277/image3.jpg" alt="記事内に記載済みの調査結果をまとめたグラフ" /><figcaption><p>※図中の数値は四捨五入の関係上、本文の記述と一部表記が異なります。</p></figcaption></figure><h2>【結果4】出社の方針により、情報の偏りを実感</h2><h3>出社回帰層のほうが情報の偏りを実感</h3><p>出社日数が指定される「出社回帰」層（n=165）と、出社日数の指定がなく個人の裁量で組み合わせる「裁量」層（n=134）を比べました。統計的検定は実施していないため、いずれも傾向として紹介します。</p><p><strong>「立ち話」や「その場の相談」による決定が記録・共有されないことが「頻繁に・時々ある」と答えた人の割合は、出社回帰層で72%と、裁量層の52%を上回りました。</strong></p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/161jvJeep0cGLSq1TShVsT/1435d60f1ee21f152c8247dbdc7c70b5/image7.jpg" alt="記事内に記載済みの調査結果をまとめたグラフ" /></figure><p>リモートワーク時に「情報の時間差」を感じることが「頻繁にある」「時々ある」と答えた人の割合も、出社回帰層が64%、裁量層の50%を上回りました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7Lk1b565fghUST2odYczH5/832d843816c6c5d4527abbd77b1d924e/image2.jpg" alt="記事内に記載済みの調査結果をまとめたグラフ" /></figure><p>一方、<strong>理想の情報の状態として「窓口の一元化」を求める声は、出社回帰層43%・裁量層45%</strong>とほとんど差がありませんでした。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1hHTLH1O1kz9CCoCeqtJId/0cd141e6eba01c1553514dd2d864eb7e/image4.png" alt="記事内に記載済みの調査結果をまとめたグラフ" /></figure><h2>情報の偏りをなくす鍵は、どこで働いても同じ情報にたどり着ける仕組み</h2><p>今回の結果からは、出社回帰層のほうが立ち話での決定が記録に残らないことや情報の時間差を感じやすい傾向がみえました。</p><p>本調査は原因までを特定するものではありませんが、注目したいのは当事者が望む情報環境のあり方です。理想の状態として<strong>「ここを見ればわかる」窓口を挙げた人は、出社回帰層・裁量層のどちらでも4割を超えました</strong>。出社の方針にかかわらず、働く人たち自身が、場所に左右されない情報の置き場所を求めているといえそうです。</p><p>情報の偏りを埋める仕組みづくりは、受け手と送り手で求めるものが異なる点を押さえることが出発点になります。役職別のニーズの違いと、情報の置き場所を設計する具体的な方法は下記の記事をご覧ください。</p><p><strong>関連記事：</strong><a href="https://smarthr.jp/column/research-report/2026-info-sharing-by-role/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=chosa-report-hybrid-work" target="_blank"><strong>社内の情報格差はなぜ生まれる？SmartHRで整える情報共有の仕組み</strong></a></p>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[【迫る、10月施行】カスハラ対策義務化｜実務ToDoとスケジュールを社労士が解説]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/</link>
        <pubDate>Wed, 19 Aug 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[人事・労務]]></category>
        <category><![CDATA[労務管理]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[野嶋社会保険労務士事務所　特定社会保険労務士  宮原 麻衣子]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[2026年10月1日施行の改正労働施策総合推進法で義務化されるカスタマーハラスメント（カスハラ）対策について、指針の措置義務10項目と施行日までの実務準備を特定社会保険労務士が解説します。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7CRdjNsR461Re8pgWBBdWM/b57bac1dcd048de31ea0d9189786656f/images_image1.png" alt=""></div><p>こんにちは、精神保健福祉士・特定社会保険労務士の宮原です。</p><p>2026年10月1日から、改正労働施策総合推進法により、<mark><strong>すべての事業主に「カスタマーハラスメント（以下、カスハラ）対策」が義務</strong></mark><mark><strong>づ</strong></mark><mark><strong>けられます。</strong></mark>何をどこまで整えればよいかは、厚生労働省が公表した指針で10項目の措置義務として示されました。</p><p>本記事では、指針を土台に、人事・労務担当者が施行日までに何を準備すべきかを、10項目の早見表・規程のチェックリスト・スケジュールで整理します。「つくって終わり」にしない方針・規程の運用ポイントまで解説しますので、自社の準備の抜け漏れ確認にご活用ください。</p><h2>2026年10月1日施行｜カスハラ対策で「義務」になったこと</h2><p>2026年2月26日、厚生労働省は「<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662584.pdf" target="_blank">事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針（令和8年厚生労働省告示第51号）</a>」（以下、指針）を公表し、事業主が講ずべき10項目の措置義務と「望ましい取り組み」を明文化しました。まずは、義務の対象範囲とカスハラの定義から確認します。</p><h3>いつから・誰に適用されるか</h3><p>施行日は2026年10月1日です。<mark><strong>義務化の対象は、労働者を1人でも雇用しているすべての事業主で、企業規模や業種を問いません。</strong></mark></p><p>カスハラから保護される「労働者」には、正社員だけでなくパート・アルバイトなどの非正規雇用労働者も含まれます。</p><p>なお、派遣労働者に対するカスハラ対策は、派遣元事業主だけでなく、<strong>派遣先事業主も自ら雇用する労働者と同様に措置を</strong><strong>講じる</strong><strong>義務を負います</strong>。</p><h3>カスハラを定義する3つの要素</h3><p>指針では、職場におけるカスハラを、次の3つの要素をすべて満たすものと定義しています。</p><ol><li>「顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の事業に関係を有する者（顧客等）の言動」である</li><li>労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして、社会通念上許容される範囲を超えたものである</li><li>その労働者の就業環境が害されるものである</li></ol><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7AxrAFymXmXiYWYWQFguOO/eff4df0fc2ba034262b5788b79a60d13/image3.png" alt="カスハラを定義する３つの要素を表した表" /></figure><p>ポイントは、<strong>苦情のすべてがカスハラに該当するわけではない</strong>点です。商品やサービスへの正当な申し入れ、つまり社会通念上許容される範囲の要求や指摘は、カスハラには該当しません。</p><p>カスハラ対策は、<mark><strong>顧客の声を封じるものではなく、「労働者を守りながら、正当な声には真摯に向き合う」ための仕組み</strong></mark>です。</p><p>また、「顧客等」には一般消費者だけでなく取引先も含まれ、対面に限らず電話やSNSなどを通じた言動も対象となります。</p><p>正当な要求とカスハラの線引きについて、詳しくは次の記事をご覧ください。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/trouble/kasuhara/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2P0GP7aeznBUoB0OiIohe5/0d97ca0ce12459d2419778d416615069/%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3___%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__.png" alt="" /><p><b>カスタマーハラスメント（カスハラ）とは？クレームとの違いや対策義務化を解説</b></p><p><time dateTime="2026-01-30">2026.01.30</time></p></a></div></div></figure><h3>【早見表】指針の定める措置義務（5本柱と10項目）</h3><p>指針が事業主に義務づける措置は10項目です。具体的には下表のとおり、5本柱に整理できます。</p><table><thead><tr><th><div><strong>5本柱</strong></div></th><th><div><strong>措置義務の内容（10項目）</strong></div></th><th><div><strong>該当の目次</strong></div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>（1）事業主の方針などの明確化およびその周知・啓発<br></div></th><td><div>1. カスハラには毅然と対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化し、周知・啓発する<br>2. カスハラの内容と、あらかじめ定めた対処の内容（管理監督者への報告、可能な限り一人で対応させない、警察への通報など）を労働者に周知する<br><br></div></td><td><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#34ec2fd2-0bb6-4f8c-a9d6-06ee4f330579">【実務1】方針とルールを定めて社内に周知する へ</a><br></div></td></tr><tr><th><div>（2）相談体制の整備<br></div></th><td><div>3. 相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する（既存のハラスメント相談窓口との一体的な設置も可）<br>4. 相談窓口担当者が、カスハラに該当するかどうか判断に迷う相談も含めて適切に対応できるようにする<br></div></td><td><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#5afc8bfb-34be-4e37-8908-43368d91dfe8">【実務2】相談に対応できる体制を整える へ</a><br><br><br></div></td></tr><tr><th><div>（3）事後の迅速かつ適切な対応<br></div></th><td><div>5. 事実関係を迅速かつ正確に確認する<br>6. （カスハラ事実が確認できた場合）被害を受けた労働者に対する配慮のための措置を適正に実施する<br>7. 再発防止に向けた措置を講ずる（事実が確認できなかった場合も同様）<br></div></td><td><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#55ee737e-b39d-40df-bc99-52b6df3d8114">【実務3】発生時の対応と再発防止の流れをつくる へ</a><br><br><br></div></td></tr><tr><th><div>（4）カスハラ抑止のための措置<br></div></th><td><div>8. とくに悪質なケースへの対処方針（警察への通報、警告文の発出、出入り禁止、仮処分の申立てなど）をあらかじめ定め、対処できる体制を整備する<br></div></td><td><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#34ec2fd2-0bb6-4f8c-a9d6-06ee4f330579">【実務1】方針とルールを定めて社内に周知する へ</a><br><br></div></td></tr><tr><th><div>（5）そのほかあわせて講ずべき措置<br></div></th><td><div>9. 相談者などのプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、その旨を周知する<br>10. 相談などを理由とする不利益取扱いの禁止を定め、周知・啓発する<br></div></td><td><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#5afc8bfb-34be-4e37-8908-43368d91dfe8">【実務2】相談に対応できる体制を整える へ</a><br><br><br></div></td></tr></tbody></table><p>（出典）<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662584.pdf" target="_blank">事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針 -&nbsp; 厚生労働省</a>をもとに編集部で作成</p><p><strong>対応すべき項目は、一見すると多く感じるかもしれません。しかし、</strong><mark><strong>パワーハラスメント（パワハラ）防止措置をすでに講じている企業であれば、その枠組みを活用できます。</strong></mark></p><p>ただし、「（4）カスハラ抑止のための措置」のように、<strong>カスハラならではの項目も含まれる</strong>点には注意が必要です。</p><h3>罰則と安全配慮義務</h3><p>義務化とはいえ、措置義務の違反そのものに対する直接の罰則（刑事罰）はありません。ただし、「罰則がないなら後回しでよい」わけではありません。</p><p>厚生労働大臣は、措置義務の施行に関して事業主に報告を求めることができ、<strong>報告をしなかった場合や虚偽の報告をした場合には、20万円以下の過料の対象となります</strong>。また、措置を講じない事業主は助言・指導・勧告の対象となり、<strong>勧告に従わない場合には企業名が公表される可能性もあります</strong>。</p><p>さらに見過ごせないのは、民事上のリスクです。使用者（企業）には、労働契約に伴う安全配慮義務（労働契約法第5条）が課されています。カスハラを放置して労働者が心身の健康を害した場合、「講ずべき措置を講じていなかった」として損害賠償責任を負う可能性があります。</p><p>参考：<a href="https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128#Mp-Ch_1-At_5" target="_blank">労働契約法 第五条 - e-Gov 法令検索</a></p><p>過去には、入院患者から暴行を受けて負傷し、後遺障害が残った看護師が病院側に損害賠償を請求した事案があります。この事案では、病院側の安全配慮義務違反が認められました。</p><p>参考：<a href="https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/judicail-precedent/71/" target="_blank">「入院患者から暴行を受けて障害が残った看護師に対し、病院側に安全配慮義務違反があったとして、損害賠償責任を肯定した事案」 | あかるい職場応援団</a></p><p>カスハラ対策を怠ることが法的責任につながる可能性を、十分に意識する必要があります。</p><p>なお、今回の義務化とは別に、「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」をはじめとする自治体の条例もあります。該当する地域の事業主は、国の措置義務と条例の双方への対応が必要です。</p><p>参考：<a href="https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/plan/kasuhara_jourei/index.html">東京都カスタマー・ハラスメント防止条例 - 東京都</a></p><h2>【実務1】方針とルールを定めて社内に周知する</h2><p>ここからは、5本柱を実務の順番に組み替えて解説します。「【早見表】指針の定める措置義務」の（1）と（4）に対応します。<strong>最初の一歩は、「企業としてカスハラにどう向き合うか」の明文化です。</strong></p><h3>（1）経営トップ（事業主）メッセージと基本方針を策定する</h3><p>カスハラ対策は、顧客対応に直結します。「お客さまは神さま」という言葉があるほど、顧客は企業にとって大切な存在です。その顧客に対しても毅然と「労働者を守る」姿勢を事業主が示すことは、労働者にとって大きな安心感につながります。また、<mark><strong>基本方針は社内向けにとどめず、店頭掲示やウェブサイトでの「顧客等」への周知も、カスハラ行為の未然防止に効果的です。</strong></mark></p><p>基本方針の策定にあたっては、次の公的機関の資料・ウェブサイトが参考になります。東京都のマニュアルは、都外の企業でも参考にできる内容です。</p><ul><li><a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf" target="_blank">カスタマーハラスメント対策企業マニュアル - 厚生労働省</a></li><li><a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html" target="_blank">職場におけるハラスメントの防止のために - 厚生労働省</a></li><li><a href="https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/plan/kasuharamanual/index.html" target="_blank">カスタマー・ハラスメント防止のための各団体共通マニュアル - 東京都</a></li></ul><h3>（2）「対応方法・手順」と「悪質ケースの線引き」のルールを定める</h3><p><strong>実際にカスハラが発生したとき、「誰が」「何を」「どうするか」をあらかじめ定め、労働者に周知しておく必要があります。</strong></p><p>指針が例示する対処の内容は次のとおりです。</p><ul><li>その場の対応方針について、管理監督者に報告し指示を仰ぐ</li><li>可能な限り、労働者を一人で対応させない</li><li>対応の記録を残す（録音・録画の活用を含む）</li><li>暴力や脅迫など悪質なケースでは、警察に通報する</li></ul><p>提供する商品やサービスの種類、取引される金額の多寡、顧客との関係性など、カスハラは一様ではありません。過去に「顧客等」との間でどのようなトラブルが発生したか、労働者が現場で対応に苦慮した事例などを分析し、対策を検討しましょう。</p><p>あわせて重要なのが、「特に悪質なケース」の線引きと対処方針です。真摯かつ丁寧に対応したにもかかわらず、顧客等のカスハラ行為が止まらないケースや、刑法などに抵触する行為がみられるケースもあります。その際は、警察や弁護士など外部の専門家と連携し、厳正に対処することが必要です。</p><p>「対応の中止を伝える」「退去を求める」「警告文を発出する」「警察に通報する」「出入り禁止にする」「仮処分を申し立てる」といった一連の流れを、どのような場合に、誰の判断で実施するか定めておきましょう。<strong>事前に基準を設けることで、現場も混乱せず一貫した対応が可能になります</strong>。</p><p>一方で、注意していただきたい点があります。<strong>障害のある顧客等が合理的配慮を求める意思表示をすることは、カスハラには当たりません</strong>。</p><p>カスハラ対策は「対応の難しいお客さまを排除するもの」ではありません。指針においても、消費者の心理や障害特性への理解を深める取り組みが「望ましい」とされています。</p><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001695646.pdf">消費者の心理や障害特性、認知症の症状に係る啓発資料のご案内 - 厚生労働省</a></p><h3>（3）就業規則・対応規程への反映は「実務上の推奨」</h3><p>「就業規則の改定は必須ですか？」というご質問も多くいただきます。厳密にいえば、<strong>法律上の義務は方針や対処内容を「定めて周知する」ことであり、「就業規則に定める」形式までは求められていません。</strong>社内規程やマニュアルでの整備でも、義務の履行は可能です。</p><p>ただし、<strong>実務上は就業規則（またはそれに準ずる規程）への反映を強くおすすめします</strong>。</p><p>理由は2つあります。第一に、指針は「相談等を理由とする不利益取扱いの禁止」を定める方法として、就業規則等への規定を例示しています。第二に、万一、労働者に対して懲戒処分を検討する際には、就業規則上の根拠規定が必要だからです。次のチェックリストで、自社の規程に盛り込むべき項目をカバーできているか確認してください。</p><p><strong>【規程に盛り込むべき項目チェックリスト】</strong></p><ul><li>基本方針</li><li>カスハラの定義と該当しうる言動の例</li><li>相談窓口と相談の手続き</li><li>発生時の対応手順</li><li>特に悪質なケースへの対処方針</li><li>労働者の責務と禁止行為（労働者自身がカスハラ行為者にならないことを含む）</li><li>被害を受けた労働者への配慮措置</li><li>相談者などのプライバシー保護</li><li>相談などを理由とする不利益取扱いの禁止</li></ul><h2>【実務2】相談に対応できる体制を整える</h2><p>方針とルールを整えたら、次は相談を受け止める体制づくりです。「【早見表】指針の定める措置義務」の（2）と（5）に対応します。</p><h3>（1）相談窓口を定めて周知する</h3><p><mark><strong>相談窓口は、必ずしも新設する必要はありません。</strong></mark>指針では、既存のハラスメント相談窓口との一体的な設置を認めています。労働者にとっても、窓口が一本化されているほうが迷わず相談できる利点があります。社内に適任者がいない場合や中立性を担保したい場合は、外部委託も選択肢になります。</p><p>また、本社のほかに複数の店舗を展開する業態では、現場で迅速に対応できる店舗責任者1名を相談対応者として配置するのもよいでしょう。そして最も重要なのは、<strong>「窓口をつくること」ではなく「窓口が機能すること」です</strong>。</p><p>労働者が困ったときにすぐ相談できるように、誰が担当で、どのように（対面・電話・メールなど）相談できるかを具体的に周知しましょう。</p><h3>（2）相談窓口担当者が「抱え込まない」仕組みづくり<br></h3><p>指針では、<mark><strong>カスハラに該当するか否か判断に迷う相談であっても、相談窓口では広く受け止めて適切に対処すること</strong></mark>を求めています。</p><p>そのため、相談窓口担当者が対応に苦慮する場面も増えると予想されます。<strong>対応マニュアルの整備や相談窓口担当者への研修実施、現場部門などとの連携ルートの確保も欠かせません</strong>。</p><h3>（3）プライバシー保護と不利益取扱いの禁止</h3><p>カスハラに限りませんが、ハラスメント相談の内容には、被害状況だけでなく、相談者の心身の不調といった機微な個人情報が含まれる場合があります。</p><p>相談者や事実確認に協力した人のプライバシーを保護するための措置（情報の取扱いルール、記録の保管方法など）を定めましょう。</p><p>あわせて、<strong>相談や事実確認への協力を理由とする不利益取扱い（解雇、降格、査定での不利益など）の禁止を定め、周知・啓発することも措置義務のひとつです</strong>。前述のとおり、就業規則等への明記をおすすめします。</p><p>「相談しても大丈夫」という安心感が、相談体制を機能させる土台になります。</p><h2>【実務3】発生時の対応と再発防止の流れをつくる</h2><p>相談対応とあわせて、発生時の対応や再発防止の流れをつくる必要があります。「【早見表】指針の定める措置義務」の（3）に対応します。</p><h3>（1）発生時の初動フロー<br></h3><p>カスハラの発生時には、「今まさに現場で起きていること」への対応が求められます。初動フローの基本は次のとおりです。</p><ol><li>事実関係の記録と確認（要求態様／要求内容／時間・回数・頻度）</li><li>管理監督者（責任者）に報告し、対応の指示を仰ぐ</li><li>行為の中止を求め、対応を中断（一次対応者の安全確保／複数名対応への切り替え／組織的対応に移行）</li><li>顧客等からの聞き取り</li><li>警察への通報</li><li>法務部門・弁護士への相談（法的な手続きが必要な場合）</li></ol><p><mark><strong>初動として重要なのは、事実関係を迅速かつ正確に確認することです。</strong></mark></p><p>行為者が取引先など他社の労働者である場合は、指針で「必要に応じて相手方の事業主に事実確認への協力を求めること」とされています。逆に<strong>自社が協力を求められた場合は、これに応じる努力義務があります</strong>。</p><h3>（2）被害を受けた労働者のケア</h3><p>指針が義務付ける被害者への配慮措置は、カスハラの事実が確認できた場合のものです。ただし実務上は、<strong>事実確認と並行して、カスハラか否かの結論を待たずに配慮を始めることをおすすめします</strong>。取り組みの例は次のとおりです。</p><ul><li>顧客対応の引き継ぎ</li><li>ヒアリング時の注意（フラッシュバックによる二次被害が生じないように配慮する／性的被害の場合、希望に応じて同性の相談窓口担当者が対応する）</li><li>メンタルヘルスケア（外部専門家の活用が難しい場合は、「心身を休ませる」「一人で抱え込ませない」「長期的なケア」を意識する）</li></ul><p>カスハラの被害者は「自分の対応が悪かったのではないか」と自らを責めることが少なくありません。<strong>周囲からの「あなたの対応の問題ではない」というメッセージは、それ自体が回復を支える力になります</strong>。制度だけでなく、言葉によるケアも初動から心がけましょう。</p><h3>（3）再発防止</h3><p>事案が一定程度収束したら、再発防止措置を開始します。</p><p>指針上、<strong>再発防止措置はカスハラの事実が確認できなかった場合であっても講じる必要がある</strong>とされているため、注意が必要です。「カスハラの事実認定に至らなかったから何もしない」ではなく、対応手順の見直しや周知の再徹底など、同様の事案を防ぐ取り組みを進めましょう。取り組みの例は以下です。</p><ul><li>事案の記録と社内での共有および検証（プライバシーに配慮したうえで）</li><li>商品やサービス、接客方法に改善すべき点があれば、その改善（カスハラの「発生源」を減らす取り組み）</li><li>対応マニュアルや研修の見直し、改善</li><li>「顧客は絶対」「我慢が当たり前」といった組織風土の見直し</li></ul><p>カスハラ行為者が再び来訪し、迷惑行為に及ぶ可能性もあります。悪質な行為者への出入り禁止措置を含め、対応方針を定める必要があります。</p><p>ただし、迷惑行為の事実といった正当な理由がないまま、あるいは差別的な理由で出入り禁止とした場合には、<strong>民法上の不法行為として損害賠償責任を負う可能性もあります</strong>。措置の理由を客観的な事実にもとづいて記録しておくなど、慎重な検討および対応が必要です。</p><h2>施行日までの実務ToDo＆スケジュール</h2><p>ここまでの実務を施行日（2026年10月1日）から逆算すると、スケジュールの目安は次のとおりです。</p><h3>2026年8月：方針策定・規程改定・相談体制と対応手順の整備</h3><ul><li>基本方針の策定（→<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#34ec2fd2-0bb6-4f8c-a9d6-06ee4f330579">【実務1】</a>）</li><li>対応手順と悪質ケースの線引きの決定、就業規則等の改定案の作成（→<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#34ec2fd2-0bb6-4f8c-a9d6-06ee4f330579">【実務1】</a>。<strong>過半数代表への意見聴取や労働基準監督署への届出も、タスクとして逆算が必要</strong>）</li><li>相談窓口の整備（→<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#5afc8bfb-34be-4e37-8908-43368d91dfe8">【実務2】</a>）</li><li>初動対応から被害者ケアまでの手順を対応マニュアルとして整備（→<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#55ee737e-b39d-40df-bc99-52b6df3d8114">【実務3】</a>）</li></ul><h3>2026年9月：周知・啓発と研修</h3><ul><li>全労働者への方針や相談窓口の周知</li><li>顧客向け周知の準備</li><li>労働者への研修実施（カスハラの基本知識や対応方法。管理監督者に対しては、組織的対応の重要性や被害者へのフォローなども扱う）</li></ul><h2>【運用】仕組みを「つくって終わり」にしないために</h2><p><mark><strong>体制を整備しても、現場に届いていなければ意味がありません。</strong></mark>整備した仕組みを「運用する」サイクルとポイントをお伝えします。</p><h3>年間で回す運用サイクル</h3><table><thead><tr><th><div>時期</div></th><th><div>取り組み</div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>2026年9月まで<br></div></th><td><div>方針策定、規程改定、相談体制と対応手順の整備、周知・啓発と研修<br></div></td></tr><tr><th><div>2026年10月（法施行）</div></th><td><div>トップメッセージの発信による全社周知、顧客向け周知<br>施行後：入社時の周知<br></div></td></tr><tr><th><div>施行後<br></div></th><td><div>入社時の周知<br></div></td></tr><tr><th><div>カスハラ発生時</div></th><td><div>対応手順に沿った対応、事案の検証<br></div></td></tr><tr><th><div>年1回</div></th><td><div>研修の実施、事案の発生状況の把握とマニュアルなどの見直し（衛生委員会の活用は、指針で「望ましい取り組み」とされています）<br></div></td></tr></tbody></table><p>サイクルに乗せるコツは、<mark><strong>カスハラ対策を「一度きりの準備」ではなく「年間の人事カレンダー」に組み込むこと</strong></mark>です。</p><p>入社時の周知、年1回の研修、定期的な見直しの積み重ねが形骸化を防ぎ、労働者と企業を守る礎になります。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/2Etlil9BbQxLpgvD2hQEVD/bcf26b7bee995928b61f1a05b758b675/image2.png" alt="カスハラ対策と時期別のチェックリストを表した図" /></figure><h3>運用ポイント</h3><p>運用においては、次の5つのポイントを意識するとよいでしょう。</p><table><thead><tr><th><div>ポイント</div></th><th><div>具体的な取り組み</div></th></tr></thead><tbody><tr><th><div>相談窓口を「名ばかり」にしない<br></div></th><td><div>相談窓口担当者のスキル確保や、各部門との連携強化を進める。<br></div></td></tr><tr><th><div>周知は一度きりにしない<br></div></th><td><div>入社時や研修だけでなく、掲示や社内報などで繰り返しアナウンスし、カスハラで悩んでいる人に届くことを意識する。<br></div></td></tr><tr><th><div>相談の入口を狭めない<br></div></th><td><div>明らかなカスハラ該当事案だけに対応するのではなく、まずは相談者の話を受け止める。<br></div></td></tr><tr><th><div>対応記録を再発防止に役立てる<br></div></th><td><div>記録は企業を守る証拠になると同時に、再発防止の材料にもなる。<br></div></td></tr><tr><th><div>発生源を減らす<br></div></th><td class="se-table-selected-cell"><div>不適切な顧客対応が端緒となってカスハラにつながるケースもある。顧客対応力研修や消費者心理の理解促進など、指針の「望ましい取り組み」も活用し、発生源そのものを減らす。<br></div></td></tr></tbody></table><h3>カスハラ対策を機能させる鍵は、全従業員に届く周知</h3><p>方針・規程・相談窓口は、整備しても現場に伝わらなければ機能しづらいものです。<mark><strong>パート・アルバイトを含む全従業員に、繰り返し・確実に周知できるかが、カスハラ対策の実効性を左右します。</strong></mark></p><p>SmartHRなら、<a href="https://smarthr.jp/employee-portal/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=kasuhara-taisakugimuka" target="_blank">従業員ポータルのお知らせ機能</a>で基本方針や相談窓口の情報を全社または属性別に配信できます。スマホアプリのプッシュ通知に対応しているため、パソコンやメールアドレスを持たない従業員にも直接届きます。</p><p>研修は<a href="https://smarthr.jp/talent-management/function/learning/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=kasuhara-taisakugimuka" target="_blank">「学習管理」機能</a>で配信・受講でき、<a href="https://smarthr.jp/talent-management/function/skill/?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=kasuhara-taisakugimuka" target="_blank">「スキル・資格・研修」機能</a>で受講歴を一元管理・可視化できます。受講記録はCSV出力にも対応しており、行政対応や監査の際のエビデンスとしても活用できます。</p><p>パート・アルバイトを含む全従業員がスマホから登録・受講しやすいため、「つくった仕組みを、働くすべての人に届ける」運用を支えます。</p><h3>よくある質問</h3><dl><dt></dt>Q1. 「顧客等」にはどんな人が含まれますか？<br><dd><p>現時点で明確な「顧客」でなくても、今後商品の購入やサービスの利用をする可能性がある潜在的な顧客も含まれます。また、施設の近隣に住む住民も、事業に関係を有する場合には対象です。</p></dd><dt></dt>Q2. 顧客等の言動がカスハラに当たるか否かは誰が判断しますか？<br><dd><p>事業主が判断します。発生した事案について、「顧客等」の言動がカスハラに該当するか否かを含めて事実関係を確認し、必要な措置を講じる必要があります。都道府県労働局などの行政機関が個別の事案を判断する仕組みではありません。<br></p></dd><dt></dt>Q3. 顧客等とのやり取りを録音・録画したものを事実関係の確認に用いてよいですか？<br><dd><p>用いること自体は可能ですが、取得する情報が個人情報に該当する場合、個人情報保護法にもとづく2つの対応が必要です。</p><p>ひとつは、利用目的の通知・公表です（<a href="https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057#Mp-Ch_4-Se_2-At_21" target="_blank">同法21条</a>）。厚生労働省の解釈Q&amp;Aによれば、録音・録画をその場で伝える義務まではなく、あらかじめプライバシーポリシーなどで公表しておく対応が考えられます。掲載場所は、自社のウェブサイトの容易に到達できる場所（トップページから1回程度の操作で移動できる階層）が目安です。</p><p>もうひとつは、録音・録画自体を本人が気づける状態にすることです（<a href="https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057#Mp-Ch_4-Se_2-At_20" target="_blank">同法20条</a>）。本人が容易に気づけない場合は、店頭掲示などの措置が必要です。プライバシーポリシーへの掲載だけではその場で認識されにくいため、掲示とあわせて備えておきましょう。</p><p>参考：<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001695619.pdf" target="_blank">ハラスメント防止措置義務規定等における解釈事項について - 厚生労働省</a></p></dd><dt></dt>Q4. 労働者が1名の店舗などで、ほかの者が代わりに対応することや、被害者と行為者を引き離すことができない場合はどうすべきですか？<dd><p>事業主は、労働者の状況などの実態に応じた対処内容を定めなければなりません。警察への通報、本社・本部への情報提供や指示の仰ぎ方などを、あらかじめ定めましょう。カスハラの事実が確認できた場合には、行為者に対応する担当者の変更や配置転換などの措置を講じる必要があります。</p></dd><dt></dt>Q5. 自社の労働者が、取引先などにカスハラ行為をしてしまった場合はどうすべきですか？<dd><p>相手方の事業主から事実確認などへの協力を求められた場合、応じる努力義務が課されています。また、自社の労働者が行為者にならないための周知や啓発も、指針の「望ましい取り組み」とされています。自社の労働者を「守る」だけでなく、「加害者を出さない」視点もあわせて検討しましょう。</p></dd><dt></dt>Q6. カスハラ対策義務化に罰則はありますか？<dd><p>措置義務に違反したこと自体に対する刑事罰はありません。ただし、厚生労働大臣による報告の求めに応じなかった場合や虚偽の報告をした場合には、20万円以下の過料が定められています。また、措置を講じない事業主は助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名公表の可能性があります。加えて、安全配慮義務違反として民事上の損害賠償責任を問われるリスクもあります。詳細は「<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#8571b15c-e4e6-4463-9c48-c0aca0fe18b3">罰則と安全配慮義務</a>」をご確認ください。</p></dd><dt></dt>Q7. クレームとカスハラの線引きはどこにありますか？<dd><p>社会通念上許容される範囲の正当な申入れは、カスハラではありません。線引きの具体的な考え方は、次の記事で詳しく解説しています。</p><p><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/trouble/kasuhara/" target="_blank">カスタマーハラスメント（カスハラ）とは？クレームとの違いや対策義務化を解説</a></p></dd><dt></dt>Q8. 相談窓口はパワハラなどの既存窓口と統合してよいですか？<dd><p>問題ありません。指針でも、既存のハラスメント相談窓口との一体的な設置が明記されています。詳細は<a href="https://mag.smarthr.jp/hr/labor/kasuhara-taisakugimuka/#5afc8bfb-34be-4e37-8908-43368d91dfe8">【実務2】</a>の章をご確認ください。</p><p>なお、2026年10月1日には、求職者等に対するセクシュアルハラスメント（就活セクハラ）対策も同時に義務化されます。あわせてご確認ください。</p></dd></dl><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr/trouble/shukatsu-sexual-harassment/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/LJCRluFNGOaxtPnCOnLeJ/015f4b98fd7856ea35fc73b473282db1/shukatsu-sekuhara-eyecatch.png" alt="" /><p><b>【2026年10月施行】就活セクハラ対策義務化｜セクハラ防止との違いと実務を社労士が解説</b></p><p><time dateTime="2026-06-26">2026.06.26</time></p></a></div></div></figure><h2>カスハラ対策は、「その人らしく働ける職場」への投資</h2><p>カスハラ対策の法制化と聞くと身構えてしまいますし、「お客さま対応」を厳密化することに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。</p><p>しかし、カスハラは労働者の心身をむしばむものであり、「我慢して当然」という考えは人手不足の現代において通用しません。</p><p><mark><strong>カスハラという働くうえでの障壁を取り除くことは、労働者がその人らしく働ける環境づくりへの投資につながります。</strong></mark>こうした考え方は、SmartHRが掲げる「<a href="https://smarthr.co.jp/about/#mission?utm_source=mag&amp;utm_medium=link&amp;lp=kasuhara-taisakugimuka" target="_blank">well-working</a>」にも通じるものです。</p><p>本記事を参考に、施行日に向けた準備の一歩を踏み出しましょう。</p>]]></content:encoded>
      </item>
    
      <item>
        <title><![CDATA[覚悟“だけ”で女性管理職は増えない。育成の「壊れたはしご」をめぐる対話]]></title>
        <link>https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-4/</link>
        <pubDate>Mon, 17 Aug 2026 00:00:00 GMT</pubDate>
        <category><![CDATA[働き方]]></category>
        <category><![CDATA[well-working]]></category>
        <guid isPermaLink="true">https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-4/</guid>
        <dc:creator><![CDATA[向 晴香]]></dc:creator>
        <description><![CDATA[女性管理職育成を阻む構造「壊れたはしご」。SmartHR Mag.では、その課題の構造や解決のヒントを掘り下げるコンテンツをお届けしてきました。本記事はそれらを受けた対話企画です。SmartHRでDEIB推進を担う泊（とまり）さんと、複数の企業で人事責任者を歴任してきた社外取締役の武田さん。二人の対話は、SmartHRの実践からキャリア観の問い直し、打診のコミュニケーションや経営も現場も巻き込む座組みづくりへと広がりました。]]></description>
        <content:encoded><![CDATA[<div><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7dtKp7w8ctbtFsZjCJ9eCQ/e273b34f86a2736bde39f200828011c4/a2657d66-98f2-4621-b24f-429ee091999a.jpg" alt=""></div><p>女性管理職育成を阻む構造「壊れたはしご」。SmartHR Mag.では、その課題の構造や解決のヒントを掘り下げるコンテンツをお届けしてきました。本記事はそれらを受けた対話企画です。SmartHRでDEIB推進を担う泊（とまり）さんと、複数の企業で人事責任者を歴任してきた社外取締役の武田さん。二人の対話は、SmartHRの実践からキャリア観の問い直し、打診のコミュニケーションや経営も現場も巻き込む座組みづくりへと広がりました。</p><ul><li><p><b>武田 雅子さん</b></p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/9dwDhvsI9vw8V3nOAZYCE/c5c371970812b7c866a827e48da58366/image5.png" alt="" /></figure><p> 株式会社SmartHR 社外取締役、株式会社ZENTech 取締役</p><p>1989年株式会社西武クレジット（現株式会社クレディセゾン）入社。営業統括部門の人材育成担当、戦略人事部長などを経て、2014年人事担当取締役。2016年営業推進事業部担当役員として組織風土改革を推進。2018年カルビー株式会社へ入社、2019年より常務執行役員 CHRO 人事総務本部長。働き方改革や越境施策を推進。2023年より株式会社メンバーズ 専務執行役員 CHROを経て、2024年10月より現職。株式会社コロプラ 社外取締役。</p></li><li><p><b>泊 由佳子さん</b></p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/7KbcflafmOuY3zNL5BJj6u/3194a7e6cbf72b091bdda348078569a3/image2.png" alt="" /></figure><p>株式会社SmartHR 人事統括本部/人材・組織開発本部/エシカルワーク部/DEIBユニット</p><p>大学卒業後、営業職を4年間経験したのち人事へ転じる。2014年よりDEIを専任で担い、前職のデロイト トーマツ グループではManagerとしてDEI推進および人材開発を担当。2024年7月、株式会社SmartHRへ入社し、DEIBの戦略立案および各種施策の企画・実行を担う。</p></li></ul><h2>女性管理職育成を阻む「壊れたはしご」とは</h2><p>人手不足が深刻化するなか、女性管理職の育成は多くの企業にとって避けられないテーマになっています。</p><p>企業が挙げる課題として上位に並ぶのは「女性の昇進意欲がない」「十分な経験をもった女性が不足している」「登用要件を満たせる女性が少ない」といった声。<strong>意欲や経験の不足が、共通のハードルとして認識されている傾向がうかがえます</strong>。</p><p>（参考）<a href="https://jinjibu.jp/article/detl/hakusho/3912/" target="_blank">人事白書2025 - 日本の人事部</a><br>（参考）<a href="https://rc.persol-group.co.jp/news/202206301000/" target="_blank">女性活躍推進に関する定量調査（2022） - パーソル総合研究所</a></p><p>しかし、それは<strong>本人の意欲だけの問題でしょうか</strong>。SmartHR Mag.編集部が<a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung/" target="_blank">関西学院大学の大内章子教授とともに深掘り</a>したところ、<mark><strong>個人の意欲以前にある「なりたがらない」を生む構造</strong></mark>がみえてきました。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4kDClZgSlkvdXaNviALcpT/21cbf1ac58d756fe5c53930692802569/image1.jpg" alt="記事中に記載した女性が管理職になりたがらない理由をまとめた図" /></figure><p>昇進期と育児期の重なり、家事・育児が女性に偏る家庭と職場の規範、時短勤務が不利になりやすい評価制度。3つが積み重なった結果、経験を積む機会と自信が失われ、「なりたい」と思えなくなっていくといった構造です。</p><p>こうして<strong>キャリアのはしごが入口の1段目から壊れ、昇進が阻まれてしまう構造は、「壊れたはしご（broken rung）」</strong>とも呼ばれます。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/34jWbrKNzmQcjXbBqGey3O/318c805fdd9b45f3719c90423124f4c6/thumbnail2_0424.jpg" alt="" /><p><b>女性管理職育成を阻む「壊れたはしご」の正体と経営に問われる覚悟</b></p><p><time dateTime="2026-05-13">2026.05.13</time></p></a></div></div></figure><p><strong>この「壊れたはしご」が自社にもあるかもしれない</strong>と気づいたとき、担当者はどこから考え始めればいいのでしょうか。今回は、SmartHRで女性管理職育成を担う泊さんと、取り組みに伴走してきた社外取締役の武田さんの対話から、そのヒントを探ります。</p><figure><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/Vr8odntnK5I" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe><figcaption><p>本記事の対話は、音声でもお聴きいただけます。お二人の話しぶりや、やりとりの空気感は音声ならでは。テキストとあわせてどうぞ。</p></figcaption></figure><h2>比率を中長期の改善に活かす。SmartHRの女性管理職育成</h2><p>まずは対話の前提として、SmartHRの女性管理職育成の取り組みについて、泊さんに聞きました。</p><p><b>――はじめに、泊さんの所属するDEIBユニットや担う役割を教えてください。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>DEIBにまつわる取り組みを、企画から運用、改善まで一貫して担う専任チームです。</p><p>SmartHRでは、<strong>ダイバーシティ（Diversity）・エクイティ（Equity）・インクルージョン（Inclusion）に、ビロンギング（Belonging）※を加えて推進しています</strong>。</p><p>※一人ひとりが尊重され、自分らしく居場所があると感じられる状態を指す概念</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/56omLLYB2wYHYSdA1cpNED/ab83059c8a8969a591f4d2ad72c2bccb/image3.png" alt="本文で記載したSmartHRのDEIBについて概念をまとめた図" /><figcaption><p>（出典）<a href="https://smarthr.co.jp/about/organization/deib/" target="_blank">DEIBに関する取り組み - SmartHR</a></p></figcaption></figure><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr-management/od/belonging/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/wfAFSlPP8SeV4T2MoybfO/ba8f75eb23191faaf51f5b79bb1a02a4/eyecatch_belonging.jpg" alt="" /><p><b>ビロンギングとは？DEIBの概念や効果、高める方法を解説</b></p><p><time dateTime="2024-04-09">2024.04.09</time></p></a></div></div></figure><p>SmartHRは「<a href="https://smarthr.co.jp/about/" target="_blank">well-working（労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。）</a>」をミッションに掲げています。社内において、<strong>誰もが公平に機会を得て、その人らしくチャレンジできる環境をつくることが、私たちのミッション</strong>です。</p><p>具体的には、ライフイベントと仕事の両立、女性の活躍、障害者の就業、LGBTQに関する取り組みなど、さまざまなテーマで施策を進めています。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/1unEIsLjkPI925JM9EIr2O/4435f9adb874d8c261c566582f3f3727/image7.png" alt="お話をする泊さんの様子" /></figure><p><b>――女性管理職育成は、どのように進めているのでしょうか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>女性が経験を積み重ね、力を発揮しながらキャリアを広げていけるよう、主に3つの柱で取り組みを進めています。</p><table><thead><tr><th><div>取り組み</div></th><th><div>詳細</div></th></tr></thead><tbody><tr><td><div>女性管理職比率のKPI設定<br></div></td><td><div>比率を重要な指標として位置づけ、課題を見立てて打ち手につなげる<br></div></td></tr><tr><td><div>個別育成の強化<br></div></td><td><div>部門の状況に応じて、本人が必要な経験や挑戦の機会を得られるよう、仕組みや支援を整える<br></div></td></tr><tr><td><div>両立支援<br></div></td><td><div>ライフイベントを経ても、安心して挑戦し続けられる環境を整える</div></td></tr></tbody></table><p>この3つを別々ではなく並行して、課題発見や打ち手の検証、改善を重ねています。少しずつ成果も見え始めていますが、多様なリーダーが継続的に生まれる状態をつくるには、数字の変化だけを見るのではなく、その手前にある要因を見極めながら取り組むことが重要だと考えています。</p><p><b>――「女性管理職比率のKPI設定」とは、具体的に何をしているのですか？</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>前提として、<strong>女性管理職比率をKPIに置くのは継続的な改善の基盤を整えるため</strong>と位置づけています。</p><p>比率を動かすには、昇進にいたる前段階で管理職につながる経験や機会を得られることに加え、ライフイベントを経てもキャリアの選択肢が狭まらない環境が欠かせません。短期的なテコ入れだけではなく、社内で候補者が経験を積んで育つプロセスを、中長期で整えていく必要があります。</p><p>目標数値は、本部長級や部長級といった役職別、事業・プロダクト・コーポレートといった部門別に分けて、経営層とも協議のうえ設定しました。四半期ごとに採用・任命・退職などのデータも見ながら、各部門と必要な打ち手を検討しています。</p><p><b>――もう1つの柱である個別育成についても教えてください。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>部門ごとの状況をふまえて、現場の上長に必要な経験を積む機会づくりや、挑戦の後押しをしてもらうことを大切にしています。部門や職種によって必要な経験は異なるため、全社一律の施策では十分ではないと考えたからです。</p><p>加えて重要なのは、、<strong>上長が「なぜあなたに期待しているのか」を熱量とともに伝えること</strong>です。期待値とその背景が具体的に伝わることで、本人の意欲が高まり、前向きな挑戦につながるケースが生まれています。</p><h2>意欲の有無で片づけない。手前にある要因をほどく</h2><p>ここからは「壊れたはしご」を前に、担当者は何を考え、どう動けばいいのか、泊さんと武田さんと対話を深めていきます。</p><p><b>――「壊れたはしご」のお話について、泊さんはSmartHRの状況も踏まえてどう受け止めましたか。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>一般的に女性管理職育成というテーマでは、本人の意欲の有無が課題として語られがちだと感じます。ですが、意欲が低いように見える背景には、機会や構造の問題があるかもしれない。そうした視点を常に持つ必要があると、改めて感じました。実際、弊社の直近の社内サーベイでも、女性の管理職意向は男性より低い傾向が出ています。</p><p>ただ、その背景に何があるのかは、今検証しているところです。役割や責任の範囲がみえにくくて不安が先に立つのか、キャリアの見通しが立てづらいのか、そもそも望むキャリアを描きにくいのか。<strong>「なりたがらない」で片づけずに要因をほどきながら、機会のつくり方を変えていきたいです。</strong></p><p><b>――武田さんは、SmartHRの取り組みを社外取締役の立場からどうみていますか。</b></p><p><b>武田さん</b></p><p>女性管理職育成については、泊さんとの1on1でも継続的に議論を重ねてきました。いまは役職別・部門別に、かなり細かく作戦を立てて進めてくれています。伴走してきた立場として、取り組みは着実に前進していると感じます。</p><p>同時に、前進したからこそみえてきた課題もあります。先日、部長相当の役職を担う女性たちとランチ会をしたのですが、各部門でいま何が起きているか、それぞれが仕事やクライアントと向き合うなかで抱えている課題は一人ひとり違っていました。</p><p>つまり「ロールモデルが一人いればいい」といった段階ではなく、部門や個人にあわせた対策が一層必要になる。いわば次のステージが始まろうとしていると捉えています。</p><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/saUzzszyN6kts5WLnUvrX/6353c39cf8b3537bc9d5b28df5929236/IMG_4433.jpg" alt="向かい合ってお話をする武田さんと泊さん" /></figure><h2>トップのコミット“だけ”で、現場は動かない難しさ</h2><p><b>――武田さんは複数の企業で人事責任者を務めてこられました。「壊れたはしご」をはじめとする女性管理職育成の課題は、業界をまたぐとどうみえますか。</b></p><p><b>武田さん</b></p><p>業界を問わず、まだまだ難しさがたくさんあると感じます。</p><p>たとえば「女性管理職育成は経営層のコミットメントが大事」とよく言われますよね。もちろん一丁目一番地ではあります。ですが、それだけで現場が動くかというと、なかなか難しい。号令をかけても変化が浸透しなかったり、数字目標だけが独り歩きしてしまったり。<strong>経営の本気は欠かせないけれど、それだけでは足りない。</strong>複数の企業を見ていて、そう感じます。</p><p><b>――担当者はどのように現場に働きかけていけるといいのでしょうか。</b></p><p><b>武田さん</b></p><p>変化を拒んでいるように見える人がいるとしたら、その人にも、組織への悩みや「ここは変えなければ」という課題感が必ずあるはずです。だからまず、そこをきちんと聞きにいくといいでしょう。</p><p>そのうえで、たとえば<strong>「いまのメンバーの頑張りで維持できている成果を、数年後も続けられますか？」</strong>と将来を一緒に考えてみる。人手不足のなか、どこかで必ず多様な人に活躍してもらうことが必要になってきませんか、と。</p><p>そもそも経営やマネジメントは、短期の目標と長期の目標という、相矛盾するものを同時に回していく仕事です。現場で成果を出している方たちほど、数字でみえる短期の目標を描くのがとても上手いんです。なので、そこは尊重しつつ<mark><strong>「長期のスパンの取り組みは、私たちに少し任せてもらえませんか」と提案</strong></mark>してみる。そうすると「女性管理職育成って、自分に関係あるの？」と感じている人たちとも、議論を始めやすくなると思います。</p><h2>キャリアは「はしご」ではなく「ジャングルジム」</h2><p><b>――武田さんご自身も、女性リーダーとしてキャリアを重ねてこられました。「壊れたはしご」を、どう捉えていますか。</b></p><p><b>武田さん</b></p><p>はしごの壊れた段を直していく。それ自体は、とても大事な取り組みです。ただ、<strong>そもそもキャリアは「はしごを登る」だけなのかも問い直したい</strong>と思っています。</p><p>私が20年来ずっとお伝えしてきたのは、「女性が管理職になりたがらない」という課題設定自体が、はしごを登る一択のキャリア観に囚われているのでは、ということです。</p><p>これまで多くの日本企業のキャリアは、男性のフルタイム正社員を前提に、長期雇用と段階的な昇進によるシンプルな「はしご型」が中心でした。かつてはそのやり方で企業の業績も上がり、従業員に還元された側面もあります。</p><p>ただ、いまは多様な働き方をする人がいる時代です。時短勤務で働く人、育児や介護と両立する人、途中で留学をする人など、雇用形態やキャリアの価値観もさまざまです。</p><p>だからこそ、<strong>複数の選択肢がある前提で「管理職って、こんなにチャーミングでしょう」と魅力を訴求していかないと届きません。</strong>管理職比率を上げるには、まず「なりたい人がいて当然」という前提から変えていく必要があると思っています。</p><p><b>――「複数の選択肢があるキャリア」を、以前<a href="https://mag.smarthr.jp/hr-management/business-management/executive_premier_talks_takeda/">ご登壇いただいたセミナー</a>では「ジャングルジム」に例えられていましたね。</b></p><p><b>武田さん</b></p><p>そうですね。昇進していく人もいれば、育児や介護、学び直しのために立ち止まる人や横に動く人もいる。私がイメージするのは、鉄棒ではなく<strong>ロープでできたジャングルジム</strong>です。自分が乗ると自分の体重で形が少し変わるし、誰かが加わればその影響も受けながら、互いに支え合う。そういうお互いさまの面がある、ジャングルジムを前提に考えていけたらと思うんです。</p><p>もちろんこれは女性に限った話ではありません。振り返れば旧来の働き方では、男性もはしごを登る一択を強いられていて、決して楽ではなかったはずです。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/hr-management/business-management/executive_premier_talks_takeda/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/51fpsmUpaQEAVgBYXynFZS/c132c78feacc4178afb4627e6867aa5b/%C3%A4%C2%BA%C2%BA%C3%A7__%C3%A8__%C3%A6__%C3%A7%C2%B5_%C3%A5__%C3%A3__%C3%A5__%C3%A7__%C3%A3__%C3%A5__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3__%C3%A3___Mag.png" alt="" /><p><b>「なぜリーダーに手を挙げない？」は的外れな問い。DEIB推進のためのカルチャーチェンジ</b></p><p><time dateTime="2025-05-27">2025.05.27</time></p></a></div></div></figure><p><b>――「なりたい人がいて当然」の前提に変えていくお話、泊さんはどう受け止めますか。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>「管理職をやってみたい」と思ったときに、チャレンジできる環境があるかどうかが重要だと受け止めました。</p><p>先ほどの社内サーベイでも、「絶対になりたくない」という人より、「まだわからない・見えない」という層のほうが断然多いんです。ライフイベントや環境で気持ちは変わりうるし、身近に先輩がいなくて、イメージが湧かないだけのこともある。だからこそ武田さんの言うとおり、管理職の楽しさや面白さを見せていくこと、そして「やってみたい」を支える仕組みが欠かせないと感じています。</p><h2>管理職、打診したつもりのすれ違いは“あるある”だった？</h2><p><b>――「管理職の魅力を伝える」という点では、打診の場面でのコミュニケーションも大切になりそうですね。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>以前、別の会社で見聞きした例ですが、男性の経営層が女性候補者に経営職への就任を打診した「つもり」でいたんです。ところが本人に確かめてみると<strong>「そんな話は聞いていません」「依頼も打診もされていません」</strong>と認識のズレが明らかになったそうです。</p><p>最終的にその方は就任されたのですが「伝えたつもり」と「聞いていない」のすれ違いは、どの会社でも起こりうると思います。</p><p><b>――日本IBMの女性活躍推進コミュニティ「JWC」に<a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-3/">取材</a>した際も、同社の社内調査で、上司は「女性社員とキャリアの会話ができている」と思っている一方、女性側は「対話が足りていない」と感じているズレが浮き彫りになったそうです。この「伝わらなさ」は、なぜ起きるのでしょうか。</b></p><p><b>武田さん</b></p><p>マネジメントの現場では、伝えたはずのことが伝わっていない場面が数多くありますよね。だからこそ出発点になるのは、日常のコミュニケーションの土台だと思います。仕事以外の話や、感情の機微を含めたやりとりが日頃から成立しているか。その土台がなければ、重要な打診ほど届かないと思います。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><div><div><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-3/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4hAJPZ3NNyf3uVtOJIn9Ra/263a7cd42d34244952aa208dc875249c/female-broken-rung-3-top.png" alt="" /><p><b>女性活躍はマジョリティ巻き込みあってこそ。ボトムアップの文化・意識変革</b></p><p><time dateTime="2026-06-23">2026.06.23</time></p></a></div></div></figure><figure><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4R6OfTLgeCgGtIEjsoZA0l/8060dd6b18218b7bc367fe17fd3e7ca5/IMG_4486.jpg" alt="null" /></figure><h2>フォーメーションをどう組むかが、社内推進の鍵</h2><p><b>――最後に、いま女性管理職育成に取り組む人へメッセージをお願いします。</b></p><p><b>泊さん</b></p><p>女性が管理職になりたがらない、あるいはパフォーマンスを発揮できていない。もしそうしたことがあるのだとしたら、背景に何があるのかを紐解くことが何より大事だと思います。女性管理職育成は長い道のりで成果もすぐには見えにくい。それでも現場に寄り添い、粘り強く、諦めずに取り組んでいけたらと思います。</p><p><b>武田さん</b></p><p>女性管理職育成や女性活躍は、考えれば考えるほど難しいですよね。ですが、<strong>多様な人材の活躍を後押しするという点で、これは人的資本経営のスタート地点</strong>だと思うんです。</p><p>先ほどお話ししたとおり、経営のコミットメントは欠かせないけれど、号令だけで現場が変わるわけではありません。<strong>経営と現場のあいだに立って変化を動かしていけるのは、皆さんのような推進担当者です。</strong></p><p>とはいえ、一人で背負って、孤軍奮闘してほしいわけではありません。たとえば、日々の対話で期待を伝え、背中を押すのは現場のマネジメントライン。部門を横断して制度や打ち手を整えるのはHRBPや本社。経営との橋渡しが要るなら、私たち社外取締役を引っ張り出してもいい。</p><p>そんなふうに複数の登場人物がそれぞれの持ち場で機能するフォーメーションを、どうつくっていくか。そこが整えば、女性ご本人にもバッターボックスが回ってきて、次のチャンスを掴めるはず。だから部内に閉じこもらずに、どんどん対話しに出かけてほしいですね。</p><h3>編集後記</h3><p>女性管理職育成を取材していると「経営層の理解が何より大事」という結論に行き着くことがよくあります。それも間違いなく重要です。今回のお二人のお話からも経営の関わりは随所に登場しました。</p><p>一方で、別の気づきもありました。経営の理解を起点にしながら、期待を伝えるのは現場の上司、制度を整えるのは本社、と社内のいろいろな人に役割を手渡していく。武田さんの言う「フォーメーション」づくりの重要性です。</p><p>一見変化を拒むようにみえる相手にも課題感を聞き、「長期の取り組みは任せてもらえませんか」と役割を提案する。フォーメーションは、はじめから組織図のうえにあるものではなく、一人ひとりとの対話を通じてつくられていくものなのだと感じました。この記事が、社内の誰かと話し始めるきっかけになれば幸いです。</p><p>本企画の出発点になった関西学院大学・大内章子教授のインタビュー記事や、女性管理職比率を動かした企業の事例も掲載していますので、よければぜひ読んでみてください。</p><figure><figcaption><b>あわせて読みたい</b></figcaption><ul><li><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/34jWbrKNzmQcjXbBqGey3O/318c805fdd9b45f3719c90423124f4c6/thumbnail2_0424.jpg" alt="" /><p><b>女性管理職育成を阻む「壊れたはしご」の正体と経営に問われる覚悟</b></p><p><time dateTime="2026-05-13">2026.05.13</time></p></a></li><li><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-2/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4zfI5mlH8R3W25415Kv1Aa/2b38307f212306bd04ce12bfa4b8a73c/joseikanrishoku3wari_0519_new3__1_.jpg" alt="" /><p><b>女性管理職比率3割。創業90年の老舗・吉村の“準備万全を待たない”登用</b></p><p><time dateTime="2026-05-27">2026.05.27</time></p></a></li><li><a href="https://mag.smarthr.jp/work/well-working/female-broken-rung-3/"><img src="https://images.ctfassets.net/tfio2c4e6qit/4hAJPZ3NNyf3uVtOJIn9Ra/263a7cd42d34244952aa208dc875249c/female-broken-rung-3-top.png" alt="" /><p><b>女性活躍はマジョリティ巻き込みあってこそ。ボトムアップの文化・意識変革</b></p><p><time dateTime="2026-06-23">2026.06.23</time></p></a></li></ul></figure>]]></content:encoded>
      </item>
    </channel></rss>