なぜ今「給与前払」が注目されるのか? 親和性の高い会社特性や考えるべき注意点


こんにちは、社会保険労務士 表参道HRオフィス山本純次です。

昨今、クラウドサービスを始め、人事労務管理等に関するサービスは目まぐるしいスピードで新たなものが発生しています。

その中で、個人的に注目しているのは、「給与前払いサービス」です。数多くの会社が既にサービスを提供していますが、ベンチャー企業にも使いやすそうだと感じるのは「Payme」(*1)などがあります。

なぜ今「給与前払いサービス」が注目されているのか、について考えてみたいと思います。

なぜ今「給与前払いサービス」が注目されているのか?

通常のサラリーマンの場合、当然ですが、給与支払日が会社により決まっており、労働基準法24条による賃金支払の原則より「毎月一回以上、一定期日」を定めて支払う必要があるため、毎月決まった日に給与は支払われます。

この例外として、労働基準法第25条に、出産、疾病、災害等の非情の場合の費用に充てる場合には、支払期日前であっても既往の労働に対する賃金を支払わなけれなならないとされています。

法的な理由以外のもので、支払期日前の支払い(いわゆる前払い)は会社としては応じる義務はありません。ただ誰しも個人的な事情、例えばカードの支払いのためであったり、急な出費がある場合に給与が早めに支給されたら良いのにと思ったことはあるかもしれません。

「給与前払い」はアルバイトの多い会社などで重宝されやすい

そういった際に給与前払いを使えれば、必要な時に必要な金額を受け取ることができます。

「給与前払いサービス」を使うには、会社単位で契約し、従業員の方の勤務日数や給与額を登録しておけば、勤務期間に応じた賃金を支払日前に受け取ることを代行してくれるのです。

しかも、振込手数料等も無料でサービスを提供している会社が多く、従業員の方にとっては緊急の場合に給与を先に手元にもらえる非常に助かるシステムを確保できます。

特にアルバイトの方が多い会社などでは、こういったサービスは非常に重宝され、採用応募者の増加にもつながっているようです

考えるべき注意点とは?

注意点としては、会社側としては日雇いアルバイトが多い会社だと、給与を先にもらって、その後会社に来なくなるという危険性が高くなる可能性があります。

従業員側としては、前払いシステムを使い過ぎ、肝心の給与支給日に受け取る額が少なくなってしまい、家賃などの固定費が払えなくなるといったトラブルも発生しているようです。

給与支給日を心待ちにしているというのはサラリーマンの一つの楽しみかもしれませんが、上記のような新しいサービスも出てきており、時代が変わってきています。

こういったサービスをうまく使うことによって、労働者の方も経営側にとっても福利厚生の一貫としての制度として、双方にメリットをうまく享受できると良いと思います。

新しいサービスに注目し、使えるものはどんどん取り入れていくことが、働くことへの満足度を高めることにつながっていくでしょう。

【参照】
*1:Payme

特定社会保険労務士 山本 純次

渋谷・表参道に事務所を構える人事労務の専門家、社会保険労務士表参道HRオフィス。代表山本純次。社労士として社会保険・労働保険の手続き代行から就業規則の策定、労務相談までなんでも対応いたします。事務手続き代行、給与計算、就業規則作成まで幅広い人事労務業務を対応いたします。また、ベンチャーとシステムに強い社労士としてIPO支援に関する業務まで対応しております。社会保険労務士 表参道HRオフィス
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