「オワハラ」は昔からあった? 内定辞退をする学生を企業はどう思っているのか


2017年の2月19日に「千原ジュニアのキング・オブ・ディベート」という番組に出演してきました。

番組のテーマは「許せる!? 許せない!? セクハラ、パワハラの線引き」でしたが、議論の中で「様々なハラスメントが増えて窮屈な世の中になってきたな」という認識は皆さんが共通に持っているようでした。

試しにインターネットで「ハラスメント」と検索をすると30以上ものハラスメントが出てきます。テクノロジーハラスメント、マリッジハラスメント、セカンドハラスメント、マリッジハラスメント、ブラッドタイプハラスメント、カラオケハラスメント……。

私も知らないハラスメントが多々あります。さて、そんな中で今回はここ数年で注目を浴び始めた「オワハラ」についてお伝えしていきます。

就活中の女性

そもそも「オワハラ」とは?

オワハラとは就職活動において起きているハラスメントのことで「就活終われハラスメント」の略です。

企業が学生に対して就職活動を終わらせることを強要し、企業側が採用したいと思った学生に対して、現時点で就職活動を終わらせるならば内定を出すなどといった形で行われます。

内定を出した後にも、内定者が他社の選考を受けづらくするように、面接や懇親会、研修などをたくさん入れたりと、あの手この手で内定者を囲い込もうとする企業もあります。

NPO法人DSSによる動画にて、詳しく説明されているので是非ご覧ください。

「オワハラ」は昔から存在していた?

私も前職の人事時代に新卒採用に携わったことがあり、当時は人間不信に陥りそうになりました。「御社が第一志望です!入社したら頑張ります!」という前向きな発言をしていた学生から、あっさりとメールで「他社で内定を頂いたので御社を辞退させて頂きます。」と、これまでの情熱がウソのような連絡が入ります。

その度に「あいつ、ふざけやがって!」とか「今までの言動は何だったんだ?」と腹を立てたことがあるのも事実です(もちろん私はオワハラめいたことをしたことはありません)。

学生が内定辞退をするということはこれまでも無数に行われてきていますので、企業は様々な手を使い辞退をさせないように企んできました。その中にはオワハラといわれる悪質なものもあったでしょう。

オワハラは今に始まったことではなく、昔からあることが近年「オワハラ」と定義されて広まってきたのです。

内定辞退をする学生を企業はどう思うのか

面接中に「御社が第一志望です!」と言ってくることは、当たり前のことだと企業もわかっていますし、それを否定はしません。しかし、「絶対に御社!」と、過度に期待させておきながら裏切られると、憎さ100倍になってしまうのも事実です。

そうならないための対処法やテクニック論はインターネット上に書かれていますが、解決方法には明快な解決策や裏技はないと思います。

ただ、最も大事なことは、テクニック論ではなく「礼儀と誠実さ」という根本的なことだと思います。

それは面接時から始まっています。時間をしっかり守る、挨拶をキチンとする、これだけでも十分です。内定辞退をすることがあればメールや電話ではなく、直接会いに来れば印象は変わります。

マイナスなことを伝えるのは気が引けると思いますが、採用担当も誠実な対応をされれば「ウチに入社してもらえなかったのは残念だったけど、あの学生は良かったな」と気持ちは救われるものです。

もしそれでもオワハラをするような企業だったら、その会社は入らない方が良いという判断をするのが良いというのは言うまでもありませんね。

特定社会保険労務士 野崎 大輔

日本労働教育総合研究所所長。サービス業におけるプロフェッショナル人材育成の仕組み構築と紛争予防解決コンサルタントとして労働問題対応を行っている。問題が起きたら解決するのではなく、問題が起きないように根治療法の重要性を提唱し、組織の風土改革、人材育成を実施している企業は労働問題の発生率が低下する一方で社員の定着率向上、業績向上といった成果が出ている。【公式サイト】「ハラ・ハラ社員」が会社を潰す(講談社)
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