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毎年あったボーナスがなしに・・・ 会社に請求することはできる?


ボーナス賞与

夏のボーナスの季節まで、あと少しですね。

しかし、会社によっては、業績が低迷しているなどの理由で、「今年は夏のボーナスはなし」ということになったところもあるのではないでしょうか。

ボーナスを当てにして、旅行の計画を立てていた人、大きな買い物をしようとしていた人にとっては大変な事態です。

そこで、今回は、会社が「ボーナス支給なし」などと決めることがそもそもできるのか、決められてしまった場合に請求することはできるのか、などについてお話ししていきます。

ボーナスは「労働の対価」ではない

そもそも、ボーナスはどのような趣旨で支給されるものなのでしょうか。

月々支給される給料は「労働の対価」としての性格を持っています。ですから、会社に出勤して働いた事実があるにも拘らず、これを支給しないとすることはできません。

しかし、ボーナスは「労働の対価」ではありません。

「会社に対する貢献に対する報償」、「会社の業績の分配」としての意味を持っています。ですから、ボーナスの支給をするかどうか、支給額をどうするかは、原則として、会社がその裁量で自由に決めることができるのです。

 

「支給なし」が許されない場合も

しかし、いくらボーナスの支給は、会社が自由に決められると言っても、場合によっては、支払いをしなければならない場合があります。

例えば、会社との雇用契約や会社の就業規則などで、ボーナスの支給をすることが決められている場合です。仮に「給与の〇か月分」を支払うと定められている場合には、その通りの金額を支払わなければなりません。

また、労働組合がある大きな企業の場合には、いわゆる「春闘」によって、その年の給料やボーナスの支給などが決まります。

支給の有無や金額が予め明確に決められますので、突然会社側から「今年はボーナスは払いません」などと言われることは、まずありません。

 

実際に問題になるのは中小企業のケース

労働組合がない中小企業の場合は、会社の業績が景気の動向に左右されやすく、直前になって「ボーナスなし」「ボーナス減額」と宣告されるリスクが高くなります。

そのような場合には、労働契約書や就業規則を確認しましょう。ボーナスの支給やその金額の決め方に関する規定があれば、いくら「今年はボーナスなし」と言われても、請求することができますのでご安心ください。

弁護士 寺林 智栄

日本橋の片隅でたった一人の小さな事務所を営んでいる弁護士です。2007年弁護士登録。法テラス愛知法律事務所、法テラス東京法律事務所などを経て、2014年10月にともえ法律事務所を開業しました。一般民事事件、家事事件の他、最近では、契約書作成等にも力を注いでおります。趣味は、フィギュアスケート観戦。ブログ「弁護士テラバヤシは本日も晴天なり」もよろしくお願い致します。
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