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「五月病だから欠勤します」を理由に会社を休むことは許される?

2016.05.27 ライター: 弁護士 河野 晃

ビジネスマンサラリーマン

はじめまして。弁護士の河野と申します。このたび、SmartHR mag.さんの方でコラムを書かせていただくことになりました。よろしくお願いします!

初回のテーマはズバリ、「五月病を理由に会社を休むことは許されるのか?」

多くの会社では4月から新入社員が勤務を開始し、それから約2か月が経過しようとしています。特にそういった新入社員の中には、いわゆる「五月病」になってしまって、「会社に行くのが嫌だ~!泣」となっている方もいることでしょう。

ちなみに、「五月病」とは、医学的な傷病名ではありません。新しい環境に最初は張り切って頑張っていたけど、時間が経つにつれて体力的、精神的に疲れてしまったり、人間関係などのストレスでやる気が出ないような症状のことを指すようです。

朝起きたら会社に行きたくない……という日に「五月病で休みます」と伝えて休むことは許されるのでしょうか?

休む理由は何でも良い

会社を休む際に、「五月病で行きたくないので休みます。」と報告する人が実際にいるかどうかはさておき、欠勤をする際に正当な理由が必要という法律上のルールはありません。

そもそも、理由を報告する法的な義務もありません。ですので、五月病を理由に会社を休むことは許されます。

もし上司に「そんな理由で休むな!」と言われても、どうしても会社に行けないのであれば仕方ありません。堂々と休みましょう。

また、上司から「お前が来ないと業務に支障が出るから来てくれ。」と言われたとしても、どうしても行けないのですから休むしかありません。むしろ、そこまで頼りにされているなんて、ちょっと羨ましいですね。

もっとも、労働者は仕事をして初めて賃金を得られる(ノーワーク・ノーペイの原則)わけですから、欠勤した分、もらえる給料は少なくなるということになります。それは当然ですよね。

会社は休んだっていい

このように、五月病を理由に仕事を休むこと自体、特段違法という話にはなりません。

「出勤することができない」と言っている従業員に対して、会社側が出勤を強制することは法的には不可能です。

しかし、当然のことながら、同僚や上司の目、ひいては人事評価などには影響が発生するケースもあるでしょう。欠勤後に出勤した際に、周囲から白い目で見られることは実際のところあり得る話です。

さらに、五月病(に限った話ではありませんが)での欠勤が続けば、減給や最悪、解雇ということにも繋がりかねません。

しかし、それを意識しすぎて無理に出勤し、ますます体調を悪化させてしまっては元も子もありません。「この会社には合わなかったな」と割り切って、違う職場を探すことも検討しなければいけないでしょう。

そういったことは誰にでも起き得ることです。そういった経験を糧にして、前向きに次のステップに進んでいければよいと思います。

弁護士 河野 晃

兵庫県姫路市にて活動しております。弁護士生活6年目を迎えた若手(のつもり)弁護士です。弁護士というと敷居が高いと思われがちな職種ですが、お気軽にご相談していただけるような存在になりたいと思っています。
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